ラグビー・リーグワン1部のプレーオフ決勝は26日、東京・国立競技場で行われる。対決する埼玉とBL東京のヘッドコーチと主将が25日、会場で会見を行い、BL東京の主将、NO・8リーチ・マイケル(35)は「1回だけでいいから優勝したい」と、人生初となる頂点への熱い思いをたぎらせた。
国立競技場にしつらえられた会見場。じっと前を見つめるリーチの表情には、決戦目前の緊張感が漂っていた。
「決勝の舞台に立つことを楽しみにしている」
ニュージーランドから留学した北海道・札幌山の手高、東海大、BL東京の前身の東芝でも、リーチは「日本一」を知らない。「1回でいいから優勝したい」と、思いの丈を口にした。
今季のBL東京は、リーチが負傷の間にゲーム主将を務めたHO原田やFL佐々木、CTB真野、FB松永ら、25~27歳の〝働き盛り〟が主力を担う。ほとんどがリーチに憧れて入ってきた〝リーチ・チルドレン〟だ。準決勝で東京SGを下した後、佐々木と真野は一緒に食事をしながら「リーチさんが喜ぶ顔を見たい」と、優勝への思いを強くした。
「そんなこと言ってたの?」と35歳のリーチは照れながらもうれしそう。埼玉とは今季1度対戦して24-36で敗れたが、「大事なのは規律を守り、自分たちのラグビーをやり切ること」。自らが先頭に立ち、相手とぶつかり合うコンタクト勝負で勝ち切れば、若人たちの手による胴上げが待っている。(田中浩)