渋谷しぶや発はつの傘かさのシェアリングサービス「アイカサ」を運営うんえいするNature Innovation Group（新宿しんじゅく区く）は6月がつ19日にち、7月がつをめどに渋谷しぶや駅えき半径はんけい600メートル以内いないで100カ所かしょ以上いじょうのレンタルスポット開設かいせつを目指めざす新しんプロジェクト「傘かさのいらない街まち 渋谷しぶや」を発表はっぴょうした。

　2018（平成へいせい30）年ねん12月にサービスを始はじめたアイカサは、突発とっぱつ的てきな雨天うてん時じなどに傘かさを買かう代かわりにレンタルし、使用しよう後ごに返却へんきゃくできる独自どくじの「傘かさ立だて」を駅えきや商業しょうぎょう施設しせつなどに設置せっち。アプリ登録とうろく者しゃ数すうは55万まん人にんを超こえ、都内とない全域ぜんいきや関西かんさい、九州きゅうしゅうなど12都道府県とどうふけんに1500以上いじょうの傘かさスポットを展開てんかいしている。

　同社どうしゃによると、日本にっぽんでは年間ねんかん約やく1.2億おく本ほん以上いじょうの傘かさが消費しょうひされ、6割わり近ちかくがビニール傘かさといい、渋谷しぶや駅えき周辺しゅうへんでも突然とつぜんの雨あめが上あがった後のちには傘かさのゴミが目立めだつなど使つかい捨すて傘かさが資源しげんの無駄むだやCO2排出はいしゅつにつながるなど問題もんだいとなっている。同社どうしゃは2022年ねんに「使つかい捨すて傘かさゼロ プロジェクト」を立たち上あげ、大手おおて企業きぎょうと連携れんけいし2030年ねんまでに傘かさの廃棄はいきゼロを目指めざす。現在げんざい13社しゃが参画さんかくし、渋谷しぶやでの新しんプロジェクトでは東急不動産とうきゅうふどうさん（道玄坂どうげんざか1）と連携れんけい。「雨あめの日ひも楽たのしく遊あそべる渋谷しぶやエリア」を掲かかげ、設置せっち箇所かしょを増ふやす。

　連携れんけいに当あたり、東急不動産とうきゅうふどうさんが新あらたにデザインした傘かさを投入とうにゅう。同社どうしゃが「生いき物もののことだけを考かんがえた住すまいづくり」を目指めざすプロジェクト「いきもの東急不動産とうきゅうふどうさん」を立たち上あげたこともあり、生物せいぶつ多様たよう性せいをイメージした透明とうめいな傘かさと、日傘ひがさにもなる黒くろい傘かさの2種類しゅるいの計けい1000本ほんを用意よういした。現在げんざいは駅えきや商業しょうぎょう施設しせつ、学校がっこう内ないなど36カ所かしょに設置せっちしている傘かさスポットを、7月がつ末まつまでに100カ所かしょ以上いじょうまで増ふやし、「できれば8月がつ末まつまでに150カ所かしょ以上いじょうまでも目指めざしたい」（丸川まるかわ照司てるじ社長しゃちょう）と言いう。傘かさスポット新設しんせつの際さいは、通常つうじょうは導入どうにゅうする施設しせつなどが設置せっち費用ひようを負担ふたんするが、今回こんかいは無償むしょうで対応たいおうするという。

　この日ひ、渋谷しぶやスクランブルスクエアの「SHIBUYA QWS」で開ひらかれた会見かいけんには、長谷部はせべ健けん渋谷しぶや区長くちょうも登壇とうだん。丸川まるかわ社長しゃちょうが同どうサービスを本格ほんかく的てきに始はじめるきっかけになったパナソニックグループの若手わかて支援しえん複ふく合あい施設しせつ「100BANCH」（渋谷しぶや3）でアイカサのメンターも務つとめる長谷部はせべ区長くちょうは「最初さいしょは使つかい捨すてられた傘かさを再さい利用りようして回まわしていた。ここ数すう年ねんはアイカサの土壌どじょうもできてバージョンアップしている」と事業じぎょうの成長せいちょうを喜よろこび、「このチャンスを広ひろげていってほしい。できる限かぎり応援おうえんする」と今後こんごのバックアップを約束やくそくした。

　プロジェクトでは環境かんきょう問題もんだいなどの解決かいけつのほか、急きゅうな雨あめでも傘かさがあることで帰宅きたくせず滞在たいざい時間じかんが増ふえ経済けいざい効果こうかにつながるなどのメリットも見込みこむ。「急きゅうな雨あめにも対応たいおうできる街まちになるのは良よいこと。まずは渋谷しぶやで広ひろがり、全国ぜんこくにも広ひろまっていけば」と期待きたいを寄よせる。