【塩谷】町は10日までに、東武鬼怒川線・新高徳駅(日光市)-JR矢板駅(矢板市)間で運行している臨時路線バスを3月末で終了し、4月から町デマンド交通で代替することを明らかにした。現在のデマンド交通の運行内容を暫定的に変更して、利便性を確保しつつニーズを見極めて本格運行に移行する。これらを反映させて2024年度中をめどに町地域公共交通計画を見直す予定だ。
町によると、町が同路線の運行を委託していたバス業者が一方的に減便を届け出たとして、23年7月に委託契約を解除した。町は同月から日光市と共同で臨時バスの運行を始めたが、その後日光市が撤退し、現在は町が単独で平日6便、土曜3便を走らせている。
しかし利用している町民は1日平均5人ほどと少ないことなどから、町は臨時路線バスの運行を継続する必要性は低いと判断した。
代替え策となるデマンド交通は4月から町外への行き先に両駅と矢板高を追加し、平日の運行時間を延長するほか、新たに土曜日も運行することで現在の需要に対応する。運行開始後、状況に応じて運行時間や行き先を見直していく。
同路線は、同計画で生活に必要な「東西軸」と位置付けられている。町くらし安全課は「行き先が分散され、子どもの数が減っていく中、デマンド交通をはじめ公共交通はどういう形がいいのか。東西軸を含めて計画の見直しが必要になる」としている。
一方、バス業者は平日数便の運行を続けている。