日常にちじょう生活せいかつを送おくる上じょうで交通こうつう手段しゅだんの確保かくほは重要じゅうような社会しゃかい課題かだいと言いえるでしょう。特とくに高齢こうれい者しゃの方ほうは免許めんきょ返納へんのうなどもあり深刻しんこくな問題もんだいだと思おもいます。

こうした中なか、住民じゅうみんが声こえがをあげ地域ちいきの交通こうつう手段しゅだん確保かくほへの試こころみがスタートしました。

静岡しずおか市しで初はじめてとなる民間みんかん主導しゅどうのコミュニティバスの話題わだいについてお伝つたえします。

「友達ともだちとお出掛でかけしたい」コミュニティバス運行うんこう開始かいし…高齢こうれい者しゃの足あしとなり地域ちいき住民じゅうみんの思おもい乗のせ走はしる　静岡しずおか

地域ちいきの交通こうつう手段しゅだんを強化きょうかしようと、4月がつから静岡しずおか市し駿河するが区くの長田ながた地区ちくでコミュニティバスの運行うんこうが始はじまりました。

利用りよう者しゃからは喜よろこびと期待きたいの声こえが聞きかれます。

地域ちいき住民じゅうみんの声こえでスタート

鈴木すずき櫻子さくらこ 記者きしゃ：
免許めんきょを返納へんのうした高齢こうれい者しゃの買かい物ものや病院びょういんなど地域ちいきの足あしとしてこちらのバスがきょうから運行うんこうを始はじめます

静岡しずおか市し駿河するが区くの長田ながた地区ちくで4月がつから運行うんこうを始はじめたコミュニティバス。

JR用宗もちむね駅えきと安倍川あべかわ駅えきの間あいだの地域ちいきを3台だいで1日にち35本ほん運行うんこうします。

長田南おさだみなみ自治じち会かい連合れんごう会かい・杉浦すぎうら文一ぶんいち郎ろう 会長かいちょう
しずてつ（バス）が走はしっていますが、バス停ばすていまで遠とおい人ひとたちが声こえを出だしていた。小ちいさいバスで路地ろじの方ほうまで回まわってくれれば「すごく便利べんりだね」ということで3年ねん前まえからいろいろ取とり組くんできた

声こえを上あげたのは地域ちいき住民じゅうみん。

バスを運行うんこうするのは地元じもとの観光かんこうバス会社かいしゃ。

バス停ばすていの位置いちやルートも住民じゅうみん主体しゅたいで決きめました。

小型こがたのバスを使用しようするため、路線ろせんバスでは通とおれない狭せまい住宅じゅうたく地ちも巡めぐることができます。

待望たいぼうの実証じっしょう運行うんこうに評判ひょうばんも上々じょうじょう!?

乗客じょうきゃく（高齢こうれい男性だんせい）：
普段ふだんは自転車じてんしゃで行いくが雨あめの日ひは利用りようしようと思おもう。1時じ間あいだに1本ほんなので便利べんり

乗客じょうきゃく（子供こども）：
これからもっと人ひとが乗のって欲ほしい。このバスで友達ともだちとお出でかけしたい

長田南おさだみなみ自治じち会かい連合れんごう会かい・杉浦すぎうら文一ぶんいち郎ろう 会長かいちょう：
イベントをたくさん考かんがえ、用宗もちむね漁港ぎょこうとかでイベントをやって利用りよう数すうを増ふやしていければと思おもう

料金りょうきんは全ぜん区間くかん 大人おとな（中学生ちゅうがくせい以上いじょう）200円えん・小学生しょうがくせい100円えん（未み就学しゅうがく児じは無料むりょう）。

1年間ねんかんの実証じっしょう運行うんこうが行おこなわれ、2025年ねんからの本格ほんかく運行うんこうを目指めざします。

課題かだいを整理せいりし2025年ねんの本格ほんかく運行うんこうへ

コミュニティバスとは、バス会社かいしゃの既存きそん路線ろせん以外いがいで必要ひつようとしている地域ちいきに走はしらせるバスのことで、民間みんかん主導しゅどうというのは静岡しずおか市内しないでは初はじめての試こころみだそうです。

今回こんかいのコミュニティバスは安倍川あべかわより西側にしがわに位置いちする長田ながた地区ちくで試験しけん的てきに運行うんこうをしていて、JR用宗もちむね駅えきと安倍川あべかわ駅えきの間あいだの地域ちいきを3台だいで1日にち35本ほん運行うんこうします。

料金りょうきんは全ぜん区間くかん 大人おとな（中学生ちゅうがくせい以上いじょう）200円えん・小学生しょうがくせい100円えん（未み就学しゅうがく児じは無料むりょう）の一律いちりつで路線ろせんバスが通とおれない住宅じゅうたく地ちの狭せまい道みちも通とおることができる小回こまわりの利きくバスとなっています。

それではなぜコミュニティバスが導入どうにゅうされるのでしょうか。

主おもな目的もくてきとしては免許めんきょを返納へんのうした高齢こうれい者しゃなどの買かい物ものや通院つういんといった際さいの交通こうつう手段しゅだんの確保かくほです。

今回こんかいはバス停ばすていの位置いちやルートも住民じゅうみんたちで決きめた、まさに地域ちいき密着みっちゃく型がたのコミュニティバスと言いえそうです。

バス運行うんこうなら既存きそんの事業じぎょう者しゃに依頼いらいすればと考かんがえるかもしれませんが、2022年ねんの一般いっぱん乗のり合あいバス事業じぎょうの収支しゅうし状況じょうきょうに関かんする国土こくど交通省こうつうしょうのデータによれば、保有ほゆう車両しゃりょうが30台だい以上いじょうの事業じぎょう者しゃ228社しゃのうち黒字くろじは34事業じぎょう者しゃ、残のこりの194社しゃ、約やく85%は赤字あかじという状況じょうきょうにあります。

採算さいさん性せいなど課題かだいは山積さんせきの状況じょうきょうで新あらたな路線ろせん運航うんこうは極きわめて難むずかしい状況じょうきょうです。

こうしたこともあり、長田ながた地区ちくではこれまでコミュニティバス実現じつげんに向むけて活動かつどうをしてきて、今回こんかい3回かい目めの挑戦ちょうせんでようやく実現じつげんまでこぎつけたということです。

それだけ、地域ちいき住民じゅうみんの方ほうの思おもいが強つよいと言いえます。

ジャーナリスト・鎌田かまた靖やすしさん：
高齢こうれい者しゃや障さわがい者しゃなどの地域ちいきの足あしとしてコミュニティバスは有効ゆうこうな手段しゅだんだと思おもいますが、一番いちばんの問題もんだいは採算さいさん性せいですね。少子しょうし高齢こうれい化か社会しゃかいで利用りよう者しゃ数すうが少すくない過疎かそ地域ちいきなどで導入どうにゅうする場合ばあいが多おおいと思おもいますが、自治体じちたいなどが補助ほじょしてくれないと維持いじしていくのは難むずかしいですね。でも、地域ちいきの人ひとたちで話はなし合あって決きめていくのは街まちづくりの原点げんてんなので素晴すばらしいと思おもいます

料理りょうり芸人げいにん・いけや賢二けんじさん：
小山おやま町まちもコミュニティバスが走はしってますが、高齢こうれい者しゃが免許めんきょ返納へんのうするためには交通こうつう手段しゅだんの確保かくほが前提ぜんていとなってくると思おもいますから、コミュニティバスはもっと色々いろいろな地域ちいきで導入どうにゅうされると良よいと思おもいます。地域ちいき住民じゅうみんの声こえで導入どうにゅうされたというのは他たの地域ちいきにも励はげみになりますね
　　
このコミュニティバスは1年間ねんかんの実証じっしょう運行うんこうを行おこない、修正しゅうせい点てんなどに対応たいおうして2025年ねんに本ほん運行うんこうの予定よていです。