野毛を盛り上げた様々なパフォーマンスの写真が並ぶ会場 昭和末期から続く横浜市の恒例イベント・野毛大道芸が今春、通算50回の節目を迎えるのを祝って、路上を彩ったパフォーマンスの数々を振り返る写真展「大道芸人伝」が横浜にぎわい座(中区)の2階展示ギャラリーで開かれている。
展示されている写真は、野毛大道芸のアートディレクターを務める写真家・森直実さんが撮影した約40点。胃まで飲み込んだオイルで火噴きを行い「最後の人間ポンプ」と呼ばれた園部志郎さんや、本場のパントマイム、ジャグリングで盛り上げたフランス人パフォーマーら、初期の開催を支えた演者たちの姿を中心に伝えている。
テレビで人気を博した大道芸人・早野凡平さんの懐かしい顔や、神奈川近代文学館長を務める作家・荻野アンナさんがテキ屋に
扮
して自著のたたき売りをした“名場面”にも注目だ。
写真とともに展示されているのは、森さんが手がけた歴代のPRポスター約20点。毎回違う絵柄の面白さに加え、「スリにご用心!」「投げ銭をお忘れなく」といった注意書きにも人気イベントの熱気が漂う。横浜にぎわい座は「野毛の一大イベントの歴史を改めて知ってもらえれば」と来場を呼びかけている。
1986年に始まった野毛大道芸は年2回だった時期もあり、4月19、20日の開催で50回目となる。写真展は観覧無料で同23日まで(4月16、17日休館)。