○退院準備の支援
・福祉制度のコーディネート
・アパート探し
・住民票の変更
・給付の申請
・生活保護の申請
・引っ越し
・退院にかかる費用の貯蓄
○医療
・尊厳ある告知と病気の予後について話し合っておく
・専門医から在宅医の申し送り
・病棟看護師から訪問看護、訪問介護への申し送り
・病院の病棟リハから在宅リハへの申し送り
○当事者へのメンタルケア
・病気の理解(進行がすすむときに、その進行段階において、どのような福祉制度が使えて、生活を継続していくことが可能か話しておく)
・在宅への切り替えのために必要な医療関係の学習を行う
(在宅用に内蔵バッテリーなどのしっかりした人工呼吸器、在宅での緊急体制の話し合い、具合が悪くなった時の対応を、病棟医師と往診医、訪問看護、本人と家族で話し合う)
・使える社会保障制度と、経済状況を知っておく。
・病棟以外の同世代との交流が必要
自分と周囲にいる人たちや家族も、入院生活のまま、一生を送るとどこかで思っている。
入院中はインターネットでたとえ情報があったとしても、社会参加などのすべがなかった。
病院でも自治会が潰れているところも多い。どこか諦めや、やりがいがあるわけではなかった。
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○地域のコーディネータが必要
・病院と地域のコーディネーター双方が必要。
・実際の介助者とは別に相談ができる人が必要。
・特に独居支援の場合、引っ越しやこまごまとした支援が必要になる。
○インフォーマルな支援者たち
・制度と関係ない人たちの支援が、夜間も土日もあったことで、成り立ったが、そのようなインフォーマルな人のつながりがないと、独居は厳しい。
○医療
・「退院したら命の保証がない」という病院の医師の意見によって、地域の訪問看護には退院を反対されていた。
・快く、退院後の医療を引きうけてほしかった。
○制度
・金銭的にも、制度上の介助の時間にも、見通しが立たなかった。
医療や制度的な面の構築を待ってからの退院は不可能であった。社会や制度の在宅移行への承認を待っていても、承認は得られないので、退院の話は進まない。先に、退院ありきでなければ、独居での在宅生活は不可能であった。
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○体調管理のコーディネート
・自己管理できるための、病気の予後の予測と注意点を認識しておく。
・訪問看護や往診と、体調管理を進める。
○介助者や地域との信頼関係づくり
・病院を出ると周囲に障害者と医療者がほとんどいなくなる。
・同世代とのかかわりが増えることが、多くなった。
(対等さを求めるために、社会貢献への欲求が出る)
・年は同じでも、社会的な経験値が少ないので対等感をもつことが難しい。
・顔見知りになり、地域に溶け込む。幅広い年齢層との付き合いができるようになる。
(子どもが遊びに来たりなど、近所づきあいをなんとなくするようになる。)
○日常生活の訓練
・多くの人とのとのかかわりで、どんな暮らしをしているのか学ぶ。(普通に関わるだけで学べる)
「お財布にいくらお金を持ってるのか?」
「食事はどんなものをたべているのか」
「洗濯はいつするのか」
「週末の過ごし方」
「時間の使い方」
与えられた環境から、自分自身で生活をつくれるような関わりが必要。支援者側がの意図的に生活構築へのアドバイスや、社会参加を促す関わりを行っていくようにする。
支援者とのよい信頼関係をつくるためには、よく話し合う必要がある。
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