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大山良子・伊藤 佳世子・河原 仁志・高阪静子・林典子・田中環「長期療養の重度障害者の地域移行における支援方法の検討――筋ジストロフィー患者の地域移行事例から」
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大山おおやま良子りょうこ伊藤いとう 佳世子かよこ河原かわはら 仁志ひとしこうばん静子しずこはやし典子のりこ田中たなかたまき長期ちょうき療養りょうよう重度じゅうど障害しょうがいしゃ地域ちいき移行いこうにおける支援しえん方法ほうほう検討けんとう――きんジストロフィー患者かんじゃ地域ちいき移行いこう事例じれいから」

障害しょうがい学会がっかいだいかい大会たいかい報告ほうこく要旨ようし 於:立命館大学りつめいかんだいがく
20090927


報告ほうこく要旨ようし
 大山おおやま良子りょうこ特定とくてい営利えいり法人ほうじんリターンホーム代表だいひょう理事りじ)・伊藤いとう 佳世子かよこ立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん博士はかせ後期こうき課程かてい)・河原かわはら 仁志ひとし独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん国立こくりつ病院びょういん機構きこうはちくも病院びょういん小児科しょうにか医長いちょう)・こうばん静子しずこ(りべるたす株式会社かぶしきがいしゃ)・はやし典子のりこ(りべるたす株式会社かぶしきがいしゃ)・田中たなかたまき(りべるたす株式会社かぶしきがいしゃ
 「長期ちょうき療養りょうよう重度じゅうど障害しょうがいしゃ地域ちいき移行いこうにおける支援しえん方法ほうほう検討けんとう――きんジストロフィー患者かんじゃ地域ちいき移行いこう事例じれいから」

研究けんきゅう経緯けいい おさなころからの長期ちょうき療養りょうようしゃ病院びょういんるには、社会しゃかいてき自立じりつはかるための精神せいしんてき支援しえんと、介護かいごなど生活せいかつ全般ぜんぱん支援しえん医療いりょう必要ひつようになる。それらを現行げんこう制度せいどなかでどのように屈指くっしすべきかはっきりとかれているものがない。
  そのために、一人ひとり神経しんけい疾患しっかん患者かんじゃ長期ちょうき療養りょうようのち病院びょういん事例じれいと、その事例じれいからさらなるあらたな長期ちょうき療養りょうようすじ疾患しっかん患者かんじゃ地域ちいき移行いこう成功せいこうしたとりくみから、神経しんけいすじ疾患しっかん患者かんじゃ長期ちょうき療養りょうようののちに病院びょういんるために必要ひつよう支援しえん体制たいせいづくりのプログラムを構築こうちくする。
研究けんきゅう方法ほうほう 実践じっせん研究けんきゅう長期ちょうき療養りょうようしゃ地域ちいきかぎりなくノーマルな生活せいかつをつくるようにする)、すじジス病棟びょうとう長期ちょうき療養りょうようのち病院びょういんほうめいからのインタビュー調査ちょうさ医師いし訪問ほうもん看護かんごステーション、ヘルパー事業じぎょうしょからのききと調査ちょうさ
研究けんきゅう対象たいしょう @当事とうじしゃ おさなころから長期ちょうき療養りょうようをしてきたのちに病院びょういんひとたち
  A支援しえんチーム 介護かいごしゃ医療いりょうしゃ
研究けんきゅう期間きかん 平成へいせい19ねん7がつ平成へいせい21ねん7がつ
研究けんきゅう結果けっか 支援しえんがわ地域ちいき対象たいしょう患者かんじゃ相互そうご作用さようにより、生活せいかつがつくられている。医療いりょう福祉ふくし支援しえんがわ連携れんけい困難こんなんながらも時間じかん経過けいかなかで、よい関係かんけいつくられるようになっている。24あいだ他人たにん介護かいご場合ばあい家族かぞくてき支援しえん必要ひつようであり、距離きょりのとりにくさをかんじている傾向けいこうがある。おおくのひとかかわるため、合意ごうい形成けいせいはないのりょう支援しえんがわ体制たいせい重要じゅうようになっている。
  病院びょういん専門医せんもんい在宅ざいたく訪問ほうもん看護かんご、ヘルパーではない、定期ていきてき連絡れんらく体制たいせいつくっておく。注意ちゅういてんき、在宅ざいたく移行いこう専門医せんもんい在宅ざいたくはなせる体制たいせいづくりが支援しえんしゃ安心あんしんつながっていた。

報告ほうこく原稿げんこう エクセル

長期ちょうき療養りょうようしゃ重度じゅうど障害しょうがいしゃ地域ちいき移行いこうにおける支援しえん方法ほうほう検討けんとう
  〜きんジストロフィー患者かんじゃ地域ちいき移行いこう事例じれいから〜

特定とくてい営利えいり活動かつどう法人ほうじんリターンホーム 代表だいひょう理事りじ 大山おおやま良子りょうこ
 立命館大学りつめいかんだいがく大学院だいがくいん博士はかせ後期こうき課程かてい 伊藤いとう佳世子かよこ
 独立どくりつ行政ぎょうせい法人ほうじん国立こくりつ病院びょういん機構きこうはちくも病院びょういん  小児科しょうにか医長いちょう 河原かわはら仁志ひとし            りべるたす株式会社かぶしきがいしゃ こうばん静子しずこはやし典子のりこ田中たなかたまき

研究けんきゅう経緯けいい
 おさないころからの長期ちょうき療養りょうようしゃ病院びょういんるには、社会しゃかいてき自立じりつはかるための、精神せいしんてき支援しえんと、介護かいごなどの福祉ふくし支援しえん医療いりょう必要ひつようとなる。それらを現行げんこう制度せいどなかでどのように使つかいつつ、病院びょういん退院たいいんし、地域ちいき移行いこうするべきかについてかれているものがない。よって、3にん長期ちょうき療養りょうよう神経しんけいすじ疾患しっかん患者かんじゃ地域ちいき移行いこうした事例じれいから、必要ひつよう支援しえんなにかをあきらかにする。
研究けんきゅう方法ほうほう
 R、T、Sの3にん地域ちいき移行いこうした事例じれい調査ちょうさ
研究けんきゅう対象たいしょう
 当事とうじしゃ(R、T、S)、支援しえんチーム(介護かいごしょく医療いりょうしょくのインタビュー)
研究けんきゅう期間きかん
 平成へいせい19ねんがつ平成へいせい21ねん7がつまで

入院にゅういんちゅう 退院たいいん 自立じりつ
退院たいいん準備じゅんび支援しえん
福祉ふくし制度せいどのコーディネート
・アパートさが
住民じゅうみんひょう変更へんこう
給付きゅうふ申請しんせい
生活せいかつ保護ほご申請しんせい

退院たいいんにかかる費用ひよう貯蓄ちょちく

医療いりょう
尊厳そんげんある告知こくち病気びょうきについてはなっておく
専門医せんもんいから在宅ざいたくもうおく
病棟びょうとう看護かんごから訪問ほうもん看護かんご訪問ほうもん介護かいごへのもうおく
病院びょういん病棟びょうとうリハから在宅ざいたくリハへのもうおく

当事とうじしゃへのメンタルケア
病気びょうき理解りかい進行しんこうがすすむときに、その進行しんこう段階だんかいにおいて、どのような福祉ふくし制度せいど使つかえて、生活せいかつ継続けいぞくしていくことが可能かのうはなしておく)
在宅ざいたくへのえのために必要ひつよう医療いりょう関係かんけい学習がくしゅうおこな
 (在宅ざいたくよう内蔵ないぞうバッテリーなどのしっかりした人工じんこう呼吸こきゅう在宅ざいたくでの緊急きんきゅう体制たいせいはない、具合ぐあいわるくなったとき対応たいおうを、病棟びょうとう医師いし往診おうしん訪問ほうもん看護かんご本人ほんにん家族かぞくはなう)
使つかえる社会しゃかい保障ほしょう制度せいどと、経済けいざい状況じょうきょうっておく。
病棟びょうとう以外いがいどう世代せだいとの交流こうりゅう必要ひつよう

 自分じぶん周囲しゅういにいるひとたちや家族かぞくも、入院にゅういん生活せいかつのまま、一生いっしょうおくるとどこかでおもっている。
入院にゅういんちゅうはインターネットでたとえ情報じょうほうがあったとしても、社会しゃかい参加さんかなどのすべがなかった。
 病院びょういんでも自治じちかいつぶれているところもおおい。どこかあきらめや、やりがいがあるわけではなかった。
地域ちいきのコーディネータが必要ひつよう
病院びょういん地域ちいきのコーディネーター双方そうほう必要ひつよう
実際じっさい介助かいじょしゃとはべつ相談そうだんができるひと必要ひつよう
とく独居どっきょ支援しえん場合ばあいしやこまごまとした支援しえん必要ひつようになる。

○インフォーマルな支援しえんしゃたち
制度せいど関係かんけいないひとたちの支援しえんが、夜間やかん土日どにちもあったことで、ったが、そのようなインフォーマルなひとのつながりがないと、独居どっきょきびしい。

医療いりょう
・「退院たいいんしたらいのち保証ほしょうがない」という病院びょういん医師いし意見いけんによって、地域ちいき訪問ほうもん看護かんごには退院たいいん反対はんたいされていた。
こころよく、退院たいいん医療いりょうきうけてほしかった。

制度せいど
金銭きんせんてきにも、制度せいどじょう介助かいじょ時間じかんにも、見通みとおしがたなかった。


 医療いりょう制度せいどてきめん構築こうちくってからの退院たいいん不可能ふかのうであった。社会しゃかい制度せいど在宅ざいたく移行いこうへの承認しょうにんっていても、承認しょうにんられないので、退院たいいんはなしすすまない。さきに、退院たいいんありきでなければ、独居どっきょでの在宅ざいたく生活せいかつ不可能ふかのうであった。
体調たいちょう管理かんりのコーディネート
自己じこ管理かんりできるための、病気びょうき予測よそく注意ちゅういてん認識にんしきしておく。
訪問ほうもん看護かんご往診おうしんと、体調たいちょう管理かんりすすめる。

介助かいじょしゃ地域ちいきとの信頼しんらい関係かんけいづくり
病院びょういんると周囲しゅうい障害しょうがいしゃ医療いりょうしゃがほとんどいなくなる。
どう世代せだいとのかかわりがえることが、おおくなった。
対等たいとうさをもとめるために、社会しゃかい貢献こうけんへの欲求よっきゅうる)
ねんおなじでも、社会しゃかいてき経験けいけんすくないので対等たいとうかんをもつことがむずかしい。
顔見知かおみしりになり、地域ちいきむ。幅広はばひろ年齢ねんれいそうとのいができるようになる。
どもがあそびにたりなど、近所きんじょづきあいをなんとなくするようになる。)

日常にちじょう生活せいかつ訓練くんれん
おおくのひととのとのかかわりで、どんならしをしているのかまなぶ。(普通ふつうかかわるだけでまなべる)
「お財布さいふにいくらおかねってるのか?」
食事しょくじはどんなものをたべているのか」
洗濯せんたくはいつするのか」
週末しゅうまつごしかた
時間じかん使つかかた

 あたえられた環境かんきょうから、自分じぶん自身じしん生活せいかつをつくれるようなかかわりが必要ひつよう支援しえんしゃがわがの意図いとてき生活せいかつ構築こうちくへのアドバイスや、社会しゃかい参加さんかうながかかわりをおこなっていくようにする。
 支援しえんしゃとのよい信頼しんらい関係かんけいをつくるためには、よくはな必要ひつようがある。

研究けんきゅう結果けっか】 おさないころから長期ちょうき療養りょうようしている患者かんじゃなかには、社会しゃかいてき入院にゅういんをしているひとたちがおおい。社会しゃかいてき入院にゅういん継続けいぞくさせないためにも、退院たいいんするためのじゅつ外部がいぶ相談そうだん支援しえん機関きかんと、内部ないぶ退院たいいん支援しえんおこなひとたちで連携れんけいして、継続けいぞくてき病院びょういんないおこな必要ひつようがある。 地域ちいき支援しえんしゃは、あたえられた環境かんきょうから、自分じぶん自身じしん生活せいかつをつくれるようなかかわりが必要ひつようである。社会しゃかい制度せいど在宅ざいたく移行いこう承認しょうにんは、長期ちょうき療養りょうようしゃでも当然とうぜんになされる必要ひつようがある。

作成さくせい
UP:20090905 REV:20090921
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