「挨拶あいさつ」の版はん間あいだの差分さぶん

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2011年ねん3月がつ21日にち (月)げつ 03:33時点じてんにおける版はん

挨拶あいさつ（あいさつ）とは、新あらたに顔かおを合あわせた際さいや別わかれ際ぎわに行おこなわれる、礼儀れいぎとして行おこなわれる定型ていけい的てきな言葉ことばや動作どうさのことを指さす。また、式典しきてんなどで儀礼ぎれい的てきに述のべる言葉ことばをいうこともある。

概説がいせつ

人間にんげん同士どうしが何なんらかの目的もくてきで顔かおを合あわせる場合ばあい、すぐにその目的もくてきに関かんする話題わだいを始はじめることはまずない。最初さいしょに互たがいの姿すがたを確認かくにんした際さい、言葉ことばや身振みぶり、あるいはその両方りょうほうで互たがいに相手あいての存在そんざいを認みとめたとわかる行動こうどうをする（目めを合あわせ、手てを挙あげる、「やあ」と言いうなど）。さらに接近せっきんして話はなし始はじめる際さいも、特定とくていの動作どうさや言葉ことばで互たがいに話はなし始はじめる。これらの一連いちれんの行動こうどうが挨拶あいさつである。また、本題ほんだいに入はいる前まえに互たがいに関かんする情報じょうほうや天候てんこうや前後ぜんごの無関係むかんけいなやり取とりなどをするのが普通ふつうで、これも挨拶あいさつに含ふくめることもある。なお、たまたま顔かおを合あわせた知しり合あいのような場合ばあいには、挨拶あいさつだけの話はなしが終おわることもままある。

話題わだいが終おわって別わかれる場合ばあいにも一定いっていの決きまったやり取とりが行おこなわれ、これも挨拶あいさつである。普通ふつうは別わかれの挨拶あいさつの方ほうが短みじかい。動作どうさがともなう場合ばあい、出会であいの挨拶あいさつと同おなじものが使つかわれることがよくあるが、異ことなった挨拶あいさつも見みられる。

さらに、ひとつの状態じょうたいに入はいる前ぜんや終おわった段階だんかいで、歓迎かんげいの言葉ことばやこれからの心こころがけなどについて話はなすことも挨拶あいさつと言いうことがある。卒業そつぎょう式しきや入社にゅうしゃ式しきに偉えらい人ひとが行おこなう挨拶あいさつはこの例れいである。

なお、動物どうぶつにも挨拶あいさつ的てきな行動こうどうをするものがある。それらについては挨拶あいさつ行動こうどうを参照さんしょう。

社会しゃかい的てきな位置いちづけ

多おおくの社会しゃかいで、人間にんげん関係かんけいを円滑えんかつにする上じょうで使用しようされている。

地方自治体ちほうじちたいや町内ちょうない会かい等とうで「挨拶あいさつ運動うんどう」が行おこなわれている場合ばあいもある [1][2]。

挨拶あいさつの種類しゅるい

大別たいべつすると、言葉ことばによる挨拶あいさつと身振みぶりによる挨拶あいさつの2種類しゅるいがある。両方りょうほうを同時どうじに行おこなう挨拶あいさつも存在そんざいする。

言葉ことばによる挨拶あいさつ

どのような言葉ことばが挨拶あいさつに用もちいられるかは、その文化ぶんか圏けんの言語げんご習慣しゅうかんに依存いぞんする。文化ぶんか圏けんごとに決きまった「挨拶あいさつの言葉ことば」の言葉ことばがあり、その中なかでも更さらに地域ちいき、集団しゅうだん、職業しょくぎょう、年代ねんだいなどによってそれぞれ異ことなる挨拶あいさつの言葉ことばが存在そんざいする。そのため相手あいてが自分じぶんの求もとめる挨拶あいさつをしてくれない場合ばあいは相手あいても自分じぶんに対たいし間違まちがった挨拶あいさつだと感かんじているため腹はらを立たてたり、あざ笑わらうような態度たいどをとるとかえって関係かんけいを悪化あっかさせてしまうため注意ちゅういが必要ひつようである。

挨拶あいさつの言葉ことばは、TPOに応おうじて使つかい分わけられる。特とくに時間じかんによって使つかい分わけられる言葉ことばと、いつでも通用つうようする言葉ことばがある。親したしい関係かんけいでは後者こうしゃが使つかわれやすい。相手あいてと自分じぶんの関係かんけいによって敬語けいご表現ひょうげんが用もちいられる文化ぶんかもある。また、フランス語ふらんすごのように、「次つぎに会あうまでの時間じかん」によって別わかれの言葉ことばを変かえる例れいもある。また、同おなじ挨拶あいさつの言葉ことばでも複数ふくすうの状況じょうきょうで使つかえるケースもあり、これもやはり文化ぶんかごとに違ちがいがある。

挨拶あいさつの言葉ことばは、往々おうおうにして天候てんこうに言及げんきゅうするものである。多分たぶん同おなじ時間じかんと場所ばしょにいる万まん人にんに共通きょうつうして興味きょうみのある話題わだいだからであろう。また、それに続つづくちょっとしたやりとりにも、天候てんこうに関かんするものがよく持もち出だされ、それも挨拶あいさつの一部いちぶと見みなされる。大村おおむら益次郎えきじろうは村むら医者いしゃであった頃ころ、「暑あついですね」に「夏なつは暑あついのが当あたり前まえです」と返かえすようなやり取とりをするので煙けむたがられたという。

外国がいこく語ご教育きょういくにおいては、ほぼ例外れいがいなく初期しょきの段階だんかいでその国くにの「挨拶あいさつの言葉ことば」を学まなぶ。

身振みぶりによる挨拶あいさつ

挨拶あいさつには一定いっていの行動こうどうをともなうのが普通ふつうであり、往々おうおうに身体しんたい的てき接触せっしょくをともなう。しかし、見みず知しらずの間あいだでの身体しんたい的てき接触せっしょくを好このましくないとする地域ちいきもあり、性別せいべつによる問題もんだいもある。いずれにせよ、その形かたちは文化ぶんかごとに異ことなる。また、同どう一いち文化ぶんか圏けんであっても、挨拶あいさつする両者りょうしゃの関係かんけいの違ちがいによっても大おおきな差さがある。代表だいひょう的てきなものを挙あげる。

挙手きょしゅ：手てを挙あげる。遠とおくから見みつけてもらう。さらに左右さゆうに振ふることもある。
お辞儀じぎ：離はなれた位置いちで、頭あたまを前方ぜんぽう下かに傾かたむける。傾かたむけ方かたで敬意けいいの差さを示しめす。日本にっぽんはじめアジア。
握手あくしゅ：互たがいに手てを握にぎりあう。それを揺ゆするのもよく見みられる。
抱擁ほうよう：互たがいの背せに手てを回まわして抱いだく。
顔かおの接触せっしょく：額がくや頬ほおなどを合あわせる。
接吻せっぷん：唇くちびるを相手あいての体からだに触ふれさせる。場所ばしょによって意味いみが異ことなる。顔かおであれば抱擁ほうようの上うえで行おこなわれる。

警察けいさつや軍隊ぐんたいでは「敬礼けいれい」と呼よばれる特殊とくしゅな挨拶あいさつが存在そんざいする。片方かたがたの腕うでの肘ひじから先さきを真まっ直すぐ伸のばした状態じょうたいで手ての部分ぶぶんを顔かおの高たかさに上あげる動作どうさが一般いっぱん的てきであるが、各かく組織そしきによって肘ひじの角度かくどにそれぞれ異ことなる規定きていが存在そんざいする例れいもある。中なかにはナチス式しき敬礼けいれい（真まっ直すぐ伸のばした右手みぎてを体からだ前方ぜんぽうの斜ななめ上じょうに上あげる動作どうさ）のように、人々ひとびとから忌避きひされ処罰しょばつの対象たいしょうとなる「挨拶あいさつ」も存在そんざいする。その他たにも、特定とくていの集団しゅうだんが身内みうちだけの挨拶あいさつの型かたを持もつ例れいは多おおい。

事情じじょうにより言葉ことばを話はなせない者もののための“身振みぶりによる言語げんご”「手話しゅわ」というものもある。当然とうぜん、この中なかにも挨拶あいさつの動作どうさがある。

それ以外いがいの形かたち

言葉ことばや動作どうさ以外いがいに、物品ぶっぴんを渡わたして贈おくり物ものをする場合ばあいもある。その際さいにも定型ていけい的てきなやり取とりが付随ふずいする。

文章ぶんしょうにおける挨拶あいさつ

手紙てがみにおいても、「挨拶あいさつ」には独自どくじの作法さほうがある。主おもに、冒頭ぼうとうや末尾まつびで決きまった挨拶あいさつを記しるす。簡潔かんけつに済すませるだけの文化ぶんかもあれば、日本語にほんごのようにかなり詳細しょうさいな体系たいけいが出来上できあがっている文化ぶんかもある。会話かいわの際さいの挨拶あいさつを使つかうことも可能かのうであるが、手紙てがみ特有とくゆうの挨拶あいさつの語かたりがある例れいも多おおい。文章ぶんしょう語ごとしての歴史れきしによるものと思おもわれる。

紙かみ製せいの手紙てがみより手軽てがるにやり取とり出来できる事ことを特長とくちょうとする電子でんしメールにおいては、省略しょうりゃくされる傾向けいこうが強つよい。

その他た

日本語にほんごの「挨拶あいさつ」は、元々もともと禅宗ぜんしゅうの用語ようごであった。修行しゅぎょう者しゃが互たがいの修行しゅぎょうの成果せいかを質問しつもんし合あう事ことによって悟さとりや知識ちしき見識けんしき等とうの深ふかさ浅あささを、確認かくにんする行為こういを指さす。そこから民間みんかんへと広ひろまり、人ひとと会あった時ときにとりかわす儀礼ぎれい的てきな動作どうさや言葉ことば・応対おうたいなどを言いうようになった。

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 {{Wiktionary|挨拶あいさつ}}
+* [[ACジャパン]]
 * [[押忍オス]]
 * [[会釈えしゃく]]