KeyHoleTV(キーホールTV)は、P2Pテレビを受信するアプリケーションである。送信アプリケーションKeyHoleVideo(キーホールビデオ)を使用すれば個人で配信することもできる。
日本国内でアナログ放送が終了する2011年7月までの実験プロジェクトの為、アナログ放送停止後は、日本における提携会社コグニティブリサーチラボ代表の苫米地英人の資金援助が打ち切られる予定であるが、サービスは続ける予定[1][2]。
2006年3月から、OISEYER Inc.により開発されたソフトウェアである。長い間無料で公開していたが、2012年11月1日から資金状況の変化からシェアウェアとなった。
苫米地英人がCEOを務めるコグニティブリサーチラボに日本国内のライセンス契約販売を委託している。
地上デジタル放送難視聴問題解決技術の実証として、2007年5月24日から7月28日まで在京キー局のアナログ電波区域外再放送の実験が行われた(テレビ東京のみデジアナ変換で再送信していた)。現在は終了しているが、今後も個人としての配信は可能である。ただし、無料の地上波やBS放送も放送事業者の自動公衆送信権および送信可能化権を損害する行為であり、配信者が著作権を持つ番組に限定されている。
各キー局の協力によるテレビ映像配信期間限定テストについては既に終了しているため、これらと同等の行為を行うことは、著作権侵害・放送権侵害あるいは放送法に触れる場合がある。再送信については放送事業者は総務大臣に届け出、許可を得る必要がある。
アメリカでは地上波の放送内容をインターネット上で流す事を違法とする判決が出ている。
韓国ではインターネットマルチメディア放送事業法のIPTV特別法により地上波放送をインターネット上で流せるよう商用化を行っているが、CATV事業者が反発している。
有料放送(スカパー!、WOWOWなど)もしくは、視聴契約の必要なNHKの地上放送・BS放送や、無料放送を除くBS・CS放送を配信すると視聴契約違反になる。
ビデオソフトなど製品として市場に出回っているものを配信すると著作権(公衆送信権)の侵害になる。
ワンセグチューナーなしで全世界で日本の個人配信・ラジオ・アナログ放送テレビ番組が視聴でき、ダウンロード数は200万ダウンロードを超えているとされる。現在、システム運用は国外でなされており、全世界に対して配信されている。また、無料放送に関しても、明確に著作権および著作隣接権を侵害する行為であり、運用元は、再送信を厳しく禁止するとしている。
コグニティブリサーチラボの苫米地代表によれば、「MPEG2やワンセグのMPEG4のエンコードは2秒以上かかり、地震速報など有事の際に2011年にアナログ放送が終了すると、日本国民にとっては大きなリスクとなる。KeyHoleTVで利用されている独自CODECでは、ほぼリアルタイムのエンコードが可能であり地上デジタル放送よりもほぼ2秒はやく送信可能であり、これにより有事の際のリスクが大きく下がり、その為の技術を全世界に無償で配布している」ということである。
現在、希望者にiPhone用のアプリを配布している(OISEYER Inc.が2009年に開発)。ただし、インストールにはiOSのJailbreakが必要になる。
元々はキー局の番組配信を前提に製作されたアプリだが、一時期はこれを逆手にとって関西の民放、準キー局が放送する関西ローカルの番組や各地方・各県の番組を配信しているケースが多く見られた。また、無料公開の頃はこのシステムを利用して独自の番組配信を行う者が多くいた。
前述のシェアウェア化により、音が途切れ途切れで聞こえる・一定時間で映像が止まるといった強力な制限がかかるようになった。制限を解除するにはプレミアムモジュールキーの購入が必要となる。
*Windows 2000で視聴する場合はService Pack 4、DirectX9.0c以上、およびGDIPlusが必要。
上限350Kbps, 200Kbps, 100Kbpsの三つの送信モードを持つ(2007年7月時点)。独自の離散数理による圧縮技術を持ち、同等の画質を配信するH.264(ワンセグなどで採用)の2倍から5倍の圧縮性能を持つ。
中央サーバの媒介を必要とするP2P技術であり、純粋なバケツリレー型ではない。地上デジタル放送・地上アナログ放送同様に下りのみの通信が行われている。
下記のシステムとKeyHoleTVは異なるものである。
Cogny(開発元:コグニティブリサーチラボ(CRL))
SCOPEにおいて平成14年度に採択された「次世代P2P型コンテンツ流通高度化技術に関する研究開発」に基づいて開発されたシステム。「次世代P2P型コンテンツ流通高度化技術に関する研究開発」はCRL(代表研究者:苫米地英人)により提案されたものである。
総務省 戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE) 平成14年度採択者一覧