ポスター報告ほうこく 16

相良さがら 真央まお (さがら まお)
特定とくてい営利えいり活動かつどう法人ほうじん凸凹でこぼこライフデザイン、熊本くまもとけん発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃかいLittle bit

#報告ほうこく題目だいもく

発達はったつ障害しょうがいしゃ発達はったつ障害しょうがいしゃ雇用こようした事例じれいかんする報告ほうこく熊本くまもと地震じしん当事とうじしゃ活動かつどう

#報告ほうこくキーワード

発達はったつ障害しょうがい / 当事とうじしゃ活動かつどう / 熊本くまもと地震じしん

#報告ほうこく要旨ようし

 障害しょうがい当事とうじしゃ主体しゅたい団体だんたいである特定とくてい営利えいり活動かつどう法人ほうじん凸凹でこぼこライフデザインは、熊本くまもと地震じしん平成へいせい28年度ねんどWAM助成じょせいけ、被災ひさいした当事とうじしゃ地域ちいきほう居場所いばしょづくりをおこない、相談そうだんかいとう開催かいさいし、啓発けいはつ冊子さっし作成さくせいおこなひとし関係かんけい団体だんたい協力きょうりょくしながら事業じぎょうすすめた。
 事業じぎょうでは、2016ねん8がつから2017ねん3がつ発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃがスタッフをつとめた(パートタイム1めい有償ゆうしょうボランティア2めい)。
 ほん報告ほうこくでは、労働ろうどうしゃ雇用こようぬしとも発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃであり、事業じぎょうおも対象たいしょうしゃ発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ熊本くまもと地震じしん平時へいじより気持きもちや体力たいりょく経済けいざいてきにも余裕よゆうがないほうおお状況じょうきょうでどのように事業じぎょうすすめ、成果せいかがあり、どのような課題かだい明確めいかくになったかについてべ、とう団体だんたい活動かつどうじょう課題かだいへのみの指針ししんとするとともに、皆様みなさま今後こんご発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃとうかんする活動かつどう業務ぎょうむとう参考さんこうとしていただき、障害しょうがい理解りかい一助いちじょとなるようねがうものである。

1.事業じぎょう内容ないよう
常設じょうせつ一時いちじ休息きゅうそく提供ていきょう
熊本くまもとの2物件ぶっけん賃借ちんしゃくし、熊本くまもと地震じしん被災ひさいした発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ地域ちいきほうが、視覚しかくてきにもあわただしい避難ひなんしょ自宅じたく、また家族かぞくとの常時じょうじちがかかわりからの精神せいしんてき負担ふたんから一時いちじてきはなれ、自分じぶんのペースを回復かいふくし、日常にちじょう生活せいかつちからもどとするための休息きゅうそくとして提供ていきょうした。
・コンテンツ展開てんかい
自身じしんこまかん自覚じかくすることがむずかしい/自身じしんこまかん周囲しゅういたいして適切てきせつ表明ひょうめいすることがむずかしい/障害しょうがいしゃのための抵抗ていこうかんがあるとう特性とくせい被災ひさいした発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃのサポートニーズをつかむためのアウトリーチとして、地域ちいきかたとう対象たいしょうとしたイベントとう開催かいさいした。
冊子さっし作成さくせい配布はいふ
発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ具体ぐたいてきこまごと支援しえんニーズ、被災ひさいでの生活せいかつ体験たいけんとう記録きろく発信はっしんする冊子さっし作成さくせい配布はいふすることで、目的もくてきった行動こうどう成果せいかによる被災ひさい当事とうじしゃのエンパワメントと、地域ちいきまた全国ぜんこく方々かたがたこえつたえることによる今後こんごそなえや日常にちじょう行動こうどうへのつながりの効果こうかるためにった。
『MIZICA 熊本くまもと地震じしん発達はったつ障害しょうがい
『あなたがすきになったひと発達はったつ障害しょうがいがあったら decoboco no coi』
『つぶやく 発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ言葉ことば
・メール相談そうだん
常設じょうせつにアクセスすることがむずかしい被災ひさい発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ相談そうだんするとして、ハードルがひく方法ほうほうひとつであるとかんがえられるメールでのピア相談そうだんおこなった。

2.スタッフの仕事しごと役割やくわり
常設じょうせつ開放かいほう
物件ぶっけん管理かんり来客らいきゃく利用りようしゃ対応たいおう相談そうだん、ニーズの把握はあく集計しゅうけいなど
・イベントの企画きかく実施じっし
相談そうだんかい、ワークショップなどの企画きかく実施じっしかか業務ぎょうむ
冊子さっし作成さくせい
投稿とうこう記事きじ管理かんり、レイアウト、デザイン、データ管理かんりとう
・メール相談そうだん
相談そうだんたいする対応たいおう文章ぶんしょう検討けんとう

3.事業じぎょう成果せいか
総合そうごうてき常設じょうせつへのニーズと関心かんしんたかさがかんじられた。
当初とうしょ目標もくひょう照合しょうごうしてもおおくのほう利用りようしてくださった。
けん機関きかん教育きょういく関係かんけいしゃとうのおわせ、ご見学けんがくをいただいた。
利用りようしゃなかにはみずかじょう使つかった企画きかくをしてみたいというほうもいた。
当事とうじしゃのデザインや工夫くふうきたとなった。
・テーマをもうけ、室内しつない提供ていきょうされた装飾そうしょくひん配置はいち装飾そうしょくした。当事とうじしゃ感性かんせいでデザインされた空間くうかんとなった。
じょうのルールを室内しつない明示めいじし、利用りようしゃ口頭こうとうだけでなく視覚しかくてきにもまもってほしいことをつたえる工夫くふうをした。
当事とうじしゃによる企画きかくおお開催かいさいされた。当事とうじしゃ主体しゅたいとなった企画きかくでは運営うんえいがわ参加さんかがわともに刺激しげきがあった。今後こんご継続けいぞく見込みこめる結果けっかになった。
当事とうじしゃ方々かたがた精力せいりょくてき企画きかくあんされそれぞれ特色とくしょく魅力みりょくのあるイベントになった。
・ゆったりとした時間じかんをすごすイベントにもあつまるほうおおく、ひとごすことを大切たいせつかんじるほうあつまる場所ばしょ普段ふだん生活せいかつなかには不足ふそくしていることを痛感つうかんした。

4.表面ひょうめんした課題かだい
業務ぎょうむ指示しじ範囲はんい解釈かいしゃくなりからこるずれと修正しゅうせいかかるエネルギー
つかれやすさ、精神せいしんてき余裕よゆうのなさと、「できない自分じぶん」と理解りかい必要ひつよう配慮はいりょがされない環境かんきょうとうたいするあせりやいかりからこる業務ぎょうむへの影響えいきょう
・「同様どうようのこと」を同様どうようだと理解りかいするかどうかのちがいからこる相違そうい
必要ひつよう指摘してきをすることにかんする困難こんなんかんじすぎること
調整ちょうせいやく負担ふたんおおきさ

5.スタッフの感想かんそう
事業じぎょう遂行すいこう尽力じんりょくされたさんめいのスタッフの、発達はったつ障害しょうがい当事とうじしゃ当事とうじしゃ雇用こようされること、また当事とうじしゃ対象たいしょうとした事業じぎょうおこなうことにかんする感想かんそう提案ていあん

6.考察こうさつ
以前いぜんからの当事とうじしゃかいとうつうじた関係かんけいせいがある当事とうじしゃで、「このひとはこれができるからこの仕事しごといている」「この配慮はいりょ必要ひつようになるだろう」と一定いってい理解りかいがあるじょうでのスタートであり、関係かんけい良好りょうこうなメンバーでおこなった事業じぎょうであったが、実際じっさいには日々ひびあたらしい困難こんなん表面ひょうめんした。
雇用こようからはじまる関係かんけいせいではないという特殊とくしゅせいはあったが、課題かだいへのかたはよりふかいレベルでおこなえた。具体ぐたいてき課題かだいげることが、今後こんご発達はったつ障害しょうがいしゃのより雇用こようかせるのではないか。

ほん報告ほうこくかんする研究けんきゅうのための調査ちょうさとうおこなうにたり、かく研究けんきゅう倫理りんり指針ししん参照さんしょうし、個人こじん情報じょうほう取扱とりあつかいとう細心さいしん注意ちゅういはらった。