鉢ヶ峰

前々まえまえから鉢ヶ峰はちがみねには興味きょうみを持もっていたんですよ。
三原みはらの糸崎いとさきから登のぼって、鳴滝山なきたきやまへ抜ぬけるつもりだったが、駐車ちゅうしゃ場じょうをどうするか悩なやんで、なかなかうまいこと進展しんてんしない。
鳴滝山なきたきやまから鉢ヶ峰はちがみねは眺ながめたことがあるのだ。そうだ、鳴滝山なきたきやまから往復おうふくしよう。
鳴滝山なきたきやまに登のぼるには、尾道おのみちバイパスを使つかうのだよ。新幹線しんかんせんの新しん尾道おのみち駅えきの南みなみに尾道おのみちバイパスがある。そこから入はいって、次つぎの平原へいげん交差点こうさてんを抜ぬける。
尾道おのみち市立しりつ大学だいがくへの標識ひょうしきが出でている。その標識ひょうしきに従したがって進すすめばええのだよ。
前まえに来きた時とき、尾道おのみち大学だいがくという名前なまえだった。私学しがくの福山大学ふくやまだいがく、徳山大学とくやまだいがくと同列どうれつに見みられるよ。何なんで市立しりつ大学だいがくを前面ぜんめんに出ださないのだろうと、不思議ふしぎに思おもったものだよ。

案あんの定じょう、去年きょねん、尾道おのみち市立しりつ大学だいがくと名前なまえを変かえたのだそうな。世間せけんに名前なまえが浸透しんとうしないし、学生がくせいからも変かえてくれとの要望ようぼうがあって、踏ふみ切きったのだそうな。
尾道おのみち市立しりつ大学だいがくを過すぎてからは、道みちは説明せつめいしづらい。カーナビに頼たよって坂道さかみちを登のぼってちょうだい。ほんまにこの道みちでええんかい、と疑うたがいたくなる道みちです。
海うみが見みえるあたりまで登のぼると数すう軒けんの民家みんかがある。廃屋はいおくじゃないよ、レッキとした健在けんざいな家いえです。
さらにその奥おくに入はいって行いく。池いけがあって、そこが林道りんどうの終点しゅうてんになる。
池いけの名前なまえが八はち注ちゅう池いけ（やつぎいけ）、イラストマップにそう書かいてあった。
ここから歩あるき始はじめて、道みちはいかにも公園こうえん仕様しようの道みちで、柵しがらみが朽くちていたりで、完成かんせい後ご、何なん十じゅう年ねんも経過けいかしているのだろうね。大丈夫だいじょうぶ、メンテは行いき届とどいております。

道みちから逸それる踏ぶみ跡あとがある。案内あんないはないけど、ここから先さきに鳴滝山なきたきやまの三角さんかく点てんがあるのだよ。
山裾やますそをぐるっと迂回うかいしながら登のぼっている感かんじで、ここが三角さんかく点てん、松林まつばやしの下生したばえを伐採ばっさいしたあたりにあるのですよ。
もとの道みちに戻もどって、整備せいびされた道みちを進すすむ。
登のぼり尽つくしたあたりに分岐ぶんきがある。尾根おねが交差こうさしていて、尾根おねの向むこうに峰みねが見みえている。さらにその先さきに鉢ヶ峰はちがみねがあるのだよ。
すぐ手前てまえにある峰みねに到着とうちゃく、△408.7の峰みねで、振ふり返かえれば鳴滝山なきたきやまの展望てんぼう台だいがランドマークになって判定はんていしやすい。
前方ぜんぽうには鉢ヶ峰はちがみねがあって、うんと深ふかい鞍部あんぶを経由けいゆして進すすむんだよ。うんざりするほどの切きれ込こみで、これを往復おうふくするとは嫌いやになるなぁ。

△408.7の尾根おねが直角ちょっかくに曲まがるポイントに到着とうちゃく、ここからは正面しょうめんに鉢ヶ峰はちがみねが見みえている。鉢ヶ峰はちがみねの全貌ぜんぼうと始はじめて対面たいめんする。途中とちゅうの谷たにが深ふかいよなぁ。
トラロープが設置せっちしてあるほどの急きゅうな下くだり坂ざかなのだよ。セメント板ばんとセメント杭くいで階段かいだんを作つくってある。
これは主おもに雨水あまみず対策たいさくなのだよ。人間にんげんが歩あるき易やすいのは副ふく次つぎ効果こうか、階段かいだんで流ながれ路ろの勢いきおいを殺ころさないと雨水あまみずで道みちが抉こじ（えぐ）れてしまう、それを防ふせぐためなんだよ。
何なん度どかここが大だい底そこかと思おもう鞍部あんぶに差さし掛かかるが、ほんとの大だい底そこはここ、十字路じゅうじろになっていて、鳴滝山なきたきやま、鉢ヶ峰はちがみねのメインコース、後山あとやま、木原きはら小しょうへのエスケープ路ろも示しめしてある。
鞍部あんぶの尾根おね渡わたりも終おわりになって、鉢ヶ峰はちがみねの斜面しゃめんに取付とりつく。ここは直登なおとするのではないのだ。山裾やますそを山腹さんぷくに沿そって迂回うかいしていくのだ。
道みちのまんなかに獣ししのヌタバがある。巨きょ大だいキノコが生はえていて、キノコを突とっき崩くずしながらヌタバで大だい暴あばれしている。キノコが鳥とりの片かた翼つばさに見みえてぎょっとしたもんだよ。

進すすむ方向ほうこうが変かわるから、振ふり返がえりの展望てんぼうが効きく。谷たに越ごしに先さきほどの△408.7、鳴滝山なきたきやまが見みえてきている。
ここで再ふたたび大曲おおまがり。山腹さんぷくを行いく道みちから離はなれて尾根おねを直ちょく登とうする道みちに移うつる。鉢ヶ峰はちがみねを指さす標識ひょうしきがあるからそれに従したがえばよろしい。
みはらし連山れんざんというのがあるのだそうな。象山ぞうさん、米田よねだ山さん、大平山おおひらやま、鉢ヶ峰はちがみね、その大平山おおひらやまへの案内あんない標識ひょうしきがあちこちにある。誘惑ゆうわくに誘さそわれることなく鉢ヶ峰はちがみねへ直進ちょくしんするけどね。
送電そうでん線せん鉄塔てっとうが出でてくる。地図ちずと現実げんじつとがなんとなく曖昧あいまいだったが、これで現在げんざい位置いちがドンピシャで理解りかいできた。
鉄塔てっとうを毛嫌けぎらいする人々ひとびとがいます。人工じんこう物ぶつだ、自然しぜんじゃない。教条きょうじょう主義しゅぎ、原理げんり主義しゅぎというべきで、そんな人ひとたちは電気でんきを使つかわなければええのだ。
地図ちずで見みると、鉢ヶ峰はちがみねの等高線とうこうせんはたいしたことはないように見みえるでしょ。なんの、なんの、たいしたことがあるのだよ。

左右さゆうに曲まがることなく直線ちょくせんで登のぼり坂ざかが続つづく。トラロープが補助ほじょにあるが、これが結構けっこう頼たよりになるのだ。
坂道さかみちを登のぼり詰つめて、観音寺かんおんじ本堂ほんどうへの案内あんない標識ひょうしきがある。ははぁ、遠とおくから見みえた建物たてものは観音寺かんおんじ本堂ほんどうと言いうのかい。
頂上ちょうじょうまではここから間近まぢかなのだ。頂上ちょうじょうは広場ひろばになっている。
三原みはらの中心ちゅうしん部ぶが見みえている。筆ふで影山かげやま、竜王山りゅうおうさんも見みえている。尾道おのみちの方向ほうこうの展望てんぼうは得えられない。三原みはらへの方向ほうこうだけが切きり開ひらかれているのだ。
記念きねん写真しゃしんを撮とるのだが、数ヶ月すうかげつ前まえの自分じぶんとは大おおきく違ちがうのがお判わかりか。ぽっこりお腹はらがだいぶ平たいらになってきた。
スイミングプールに通かよい始はじめて五ごヶ月かげつになる。効果こうかが出でたらしく、体重たいじゅうが三さんキロ落おちてきた。

首くび回まわり、胸むねに肉にくが盛もり上あがってきたのが目めに見みえる。筋肉きんにくが増ふえて三さんキロ減へったのは脂肪しぼうが落おちてきたのだ。
内臓ないぞう脂肪しぼうが燃焼ねんしょうして、数ヶ月すうかげつ前まえのぽっこりお腹はらがだいぶへっこんできた。もう数ヶ月すうかげつすると、平たいらからへこむところまで行いくと嬉うれしいな。
鏡かがみを見みていてはそんなに差さがあるようには見みえないのですよ。写真しゃしんに撮とると、違ちがいが目めに見みえるようになる。
さて、戻もどろうか。糸崎いとさきからの道みち、観音寺かんおんじからの道みち、みはらし連山れんざんからの道みちはまたいつか、ということにして、来きた道みちを引ひき返かえそう。
鉢ヶ峰はちがみね近辺きんぺんの登山とざん標識ひょうしきは三原みはら山さんの会かいによるものなんですよ。鳴滝山なきたきやまから鉢ヶ峰はちがみねの手前てまえまでは福山ふくやま山岳さんがく会かいの手てによるものなんです。
鉢ヶ峰はちがみねの下くだり斜面しゃめんは急きゅうで、どしんどしんと階段かいだんを踏ふみ締しめながら降おりて行いく。

送電そうでん線せんの切きり開びらきのところからは尾道おのみち水道すいどうが見みえ、△408.7峰ほうと並ならんで鳴滝山なきたきやまの展望てんぼう台だいも見みえている。
反転はんてん大曲おおまがりところまで降おりて、ここからは山腹さんぷくに沿そって歩あるく道みちになる。
ここが最低さいてい鞍部あんぶ、しばらくは谷たに底そこ尾根おねを登のぼったり下くだったりしながら谷たに向むこうの峰みねに向むかっていく。
△4087.7の尾根おねの大曲おおまがりまで登のぼってきた。振ふり返かえると、鉢ヶ峰はちがみねが見みえ、前方ぜんぽうの尾道おのみち市街地しがいちも見みえている。
△408.7の峰みねまで戻もどった。ここまで戻もどればあとはたいしたことはない。
鳴滝山なきたきやまの分岐ぶんきまで戻もどり、展望てんぼう台だいまで進すすむ。

尾道おのみちの市街地しがいちが見みえ、背後はいごの高速こうそく山陽さんよう道どうに沿そった新開地しんかいちも見みえている。
八はち注ちゅう池いけ（やつぎいけ）に沿そって池いけの堰堤えんていを歩あるいて駐車ちゅうしゃ場所ばしょまで戻もどる。
うぅむ、今日きょうは暑あつかったなぁ。午前ごぜん中ちゅうは湿気しっけが多おおくて海うみもぼんやり霞かすんで見みえなかった。午後ごごは陽射ひざしが湿気しっけを追おい払はらってなんとか見みえるようになったぞ。
それにしても谷たに底そこへ降おりての往復おうふく、ぎゃふんと言いうほど手てごたえがあった。あぁ、くたびれた。


カシミール展望てんぼう図ずをつけました。立体りったい的てきに地形ちけいが浮うき出でて一目いちもくでイメージを把握はあくできます。
轍わだちでも軌跡きせきを示しめしています、高低こうていを示しめす断面だんめん図ずも表示ひょうじできます

	縮尺しゅくしゃくは、右みぎ下かの＋－でお好このみの尺度しゃくどで見みてください
	使つかい方かたは、左上ひだりうえの[基本きほん地図ちず]の　▼　白地図はくちず、航空こうくう写真しゃしん、簡易かんい地形ちけい図ずが選えらべます
	Google Map では、使つかい方かたの変更へんこうが突然とつぜんあります、逆さからえません、従したがってください

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