石鎚山(福山)

ここんとこ福山ふくやまに通かよい詰つめなんですよ。
最初さいしょが、芦田あしだ川中かわなか流域りゅういき、府中ふちゅう福山ふくやまを往復おうふく(自転車じてんしゃ)、次つぎに、備後西びんごにし国こく、第だい２８番ばん龍蔵寺りゅうぞうじ(廃寺はいじ)　広島ひろしま県けん福山ふくやま市し
どっちも、芦田川あしたがわに沿そって府中ふちゅうから福山ふくやまに近ちかづいていく。
芦田川あしたがわが東西とうざいに流ながれているのが南北なんぼくに流ながれを変かえます。回転かいてんする円えんの中心ちゅうしんが石鎚山いしづちさんの山塊さんかいです。
最初さいしょは山やまの名前なまえなど知しらなかった。へぇ、石鎚山いしづちさんというのかい。それなら、この石鎚山いしづちさんも登のぼらなきゃね。
四国しこくの石鎚山いしづちさん、登のぼっております。ページに編集へんしゅうしたのが一いち回かい、その前まえに一いち回かい。
府中ふちゅうの市街地しがいちを通過つうかして、福山ふくやま郊外こうがいの新市しんいち、駅家えきや、神辺かんべを通過つうかするのに、信号しんごうが多おおくてめちゃめちゃ時間じかんがかかるんですよ。
抜ぬけ道みちを発見はっけんしました。

国道こくどうは芦田川あしたがわ左岸さがんに沿そってます。右岸うがんは人家じんかが少すくない、信号しんごうも少すくない、こっちを走はしれば時間じかんが短縮たんしゅくされる。
ただね、堤防ていぼうの上うえでガードレールがない道みちですよ。すれ違ちがいには注意ちゅういしなきゃね。
芦田川あしたがわの屈曲くっきょく点てんの手前てまえの森脇もりわき橋きょう、ここがポイントなんだよ。信号しんごうを渡わたって下流かりゅうへのさびしい道みちに向むかう。
見上みあげると、山やまの稜線りょうせんに沿そって送電そうでん線せんが延のびている、送電そうでん線せんの巡視じゅんし路ろ、中ちゅう電でん道どうを歩あるこうとしているのです。
堤防ていぼう下かに西光寺さいこうじ温泉おんせんがある、温泉おんせんの横よこを、森脇もりわき橋きょうと石原いしはらトンネルを結むすぶ幹線かんせん道路どうろ、その側がわ道どうを進すすんで行いく。
突つき当あたりが用水路ようすいろ、久松ひさまつ用水ようすいという名前なまえなんだそうな。
その用水路ようすいろの橋はし、森脇もりわき側がわ道みち橋きょうの上うえに車くるまを止とめることにしよう。
農家のうかのひとが野菜やさいを収穫しゅうかくしている、道みちを聞きいてみよう。

石鎚山いしづちさんに登のぼるんですがね、中ちゅう電でんの巡視じゅんし路ろはここから入はいればええんですね。
石鎚山いしづちさんかいね、ここから入はいるひとはだぁれもおらんよ。南みなみから行いきゃぁ道どうがあるけぇ、自動車じどうしゃで登とうりんさい。
どうしても歩あるくんの、さぁ、知しらん、わしもここからは登のぼったことがなゃぇけぇのぉ。
ここからは歩あるき、用水路ようすいろに沿そって進すすんで行いく。用水路ようすいろはトンネルの中なかに吸すい込こまれていく。
用水路ようすいろの鉄柵てっさくに火ひの用心ようじんのビニール札さつが結むすんである。これは中ちゅう電でんの巡視じゅんし路ろで見みるお馴染なじみのビニール札さつなんだよ。
この道みちで間違まちがいない、確信かくしんを持もって進すすんで行いく。
墓地ぼちがあって、さらに進すすむと墓地ぼち、墓地ぼち、墓地ぼち、おいおい、じめじめした谷たに底そこの風景ふうけいだねぇ。
墓地ぼちから山やまに取とり付つく道みちが見当みあたらない。なんとなく薄うすい踏ふみ跡あとを探さがして、この道みちでええんだろうか。

急斜面きゅうしゃめんを真まっ直すぐ登のぼる道みちだったり、踏ふみ跡あとはあるのに木きの枝えだが顔かおにばしばし当あたったり、こりゃぁ、ケモノの踏ふみ跡あとだな。
ケモノの踏ふみ跡あとだろうと、取とり付ついたからには途中とちゅうで止とめるわけにはいかない。えいえいと稜線りょうせんまで登のぼったよ。
稜線りょうせんには細道ほそみちはあるね。昔むかしの杣そま道どうなんだろうね。今いまはケモノだけが通かよう道みちになっているのだろうね。
とにかく稜線りょうせんに沿そって歩あるいて行いかなきゃしょうがない。切きり通どおしの峠とうげに差さし掛かかったぞ。
雨水あまみずが穿うがつので、峠とうげはどんどん掘ほり下さげられて塹壕ざんごう、空堀からぼりのようになっている。
いったん下おりて、再ふたたび登のぼる。再生さいせいのプラ階段かいだんが設もうけてある。再生さいせいの黒くろいプラ階段かいだんは各地かくちの電力でんりょく会社かいしゃでもお馴染なじみのものだよ。
ここからは道幅みちはばが広ひろくなって、なるほど、中ちゅう電でん道どう、巡視じゅんし路ろというのはこうでなくちゃね。
ふたたびプラ階段かいだんがあって、プラ階段かいだんというのはプラスチックの再さい利用りようの最終さいしゅうの姿すがたなんですよ。

資源しげんの節約せつやくには、リデュース（Reduce）、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)。プラ階段かいだんはリサイクルに属ぞくするのだよ。
こういうことだよ、リデュースは商品しょうひん設計せっけいの段階だんかいでゴミなど抑制よくせいすること、リユースは使つかい回まわし＝ビびール瓶るびんもそうだし、フリーマーケットなどもそう、リサイクルは再さい資源しげん化か、世間せけんで一番いちばんなじんでいる姿すがただね。
リデュースはプロデュースと同おなじ語幹ごかん・系列けいれつの言葉ことばなんだろうね、製造せいぞう者しゃは変革へんかくを迫せまられているわけだね。
送電そうでん線せん鉄塔てっとうの下したを潜くぐる、何なん番ばん鉄塔てっとうなのか、どこからどこへの送電そうでん線せんか、よく判わからないのが残念ざんねんなんだけどね。
次つぎの鉄塔てっとうは道みちの下したにある。
こぶを越こえて、いったん鞍部あんぶに下おりて、ふたたび登のぼり直なおす。
この登のぼりがなかなかのものなんだよ。補助ほじょのロープが設置せっちされている。

風ふうで樹きが倒たおれて、視界しかいが広ひろがっている。この方向ほうこうは？神辺かんべの方向ほうこうだろう、位置いちを変かえるとＪＦＥ、旧きゅう日本にっぽん鋼管こうかんの工業こうぎょう地帯ちたいが見みえる。
ふたたび補助ほじょロープの出番でばん、この先さきで、高速こうそく道路どうろ山陽さんよう道どうが見みえている。
あの方向ほうこうは県境けんきょうなんだろうか。分譲ぶんじょう地ちの開発かいはつが進すすんで、県境けんきょうぎりぎりまで迫せまっていたのを知しったよ。（神かみの峰みね）
次つぎの鉄塔てっとうも道みちの下した、ここから鉄塔てっとうは南みなみへ離はなれて行いくのだよ。道みちは尾根おねに沿そって急きゅう登とうになる。
遠慮えんりょなくきつい傾斜けいしゃだが、長ながくは続つづかない、ちょっとのがんばりで頂上ちょうじょうが開あけてくる。
頂上ちょうじょうは草地くさじで、神社じんじゃがある。下山しもやま守まもる石鎚神社いしづちじんじゃというのだそうな。
神社じんじゃの前まえには鉄塔てっとうがあって、そのカタチは携帯けいたい電話でんわの会社かいしゃの様式ようしきだなぁ。
ここからは舗装ほそう路ろ、舗装ほそう路ろをたどれば巨大きょだいな通信つうしん塔とうの前まえに出でる。ＮＴＴのものだそうな。

高たかいところを探さぐってアンテナの背後はいごに回まわってみよう。背後はいごに道みちがある。
道みちには赤あかい紐ひもが垂しだれている。進すすんでみると、さらにその先さきに赤あかい紐ひもがある。
赤あかい紐ひもになにか合図あいずが込こめられているのだぜ。道みちが分岐ぶんきして、中ちゅう電でん道どうと赤あかい紐ひもの道みちに別わかれている。迷まよわず赤あかい紐ひもの道みちを進すすむ。
三角さんかく点てんがあった。四よん等とう三角さんかく点てん、国くに地ち院いん、ここの三角さんかく点てんは頂上ちょうじょうではなくちょっと道みちを下さがった岬みさきの突端とったんにあるのだね。
もとの電波でんぱ塔とうまで戻もどって、この先さきの道みちを進すすんでみよう。
先さきには、ふたたび神社じんじゃがあって、上山うえやま守まもる石鎚神社いしづちじんじゃ、上下じょうげ山守やまもり講中こうじゅうと刻きざんだ石柱せきちゅうがある。明治めいじ三さん十じゅう三さん年ねんに建立こんりゅうしたものだ。
もともとは山守やまもりの宮みやなんだろうね。眼下がんかの川かわ沿ぞいの集落しゅうらくの名前なまえが上山うえやま守まもる、下山しもやま守まもる、その集落しゅうらくの名前なまえを神社じんじゃの名前なまえにしたのだろうね。
四国しこくの石鎚山いしづちさんと対面たいめんしているということで、石鎚神社いしづちじんじゃを勧請かんじょうしたのではなかろうか。

ここからは北側きたがわの見晴みはらしが全部ぜんぶ見みえる。
府中ふちゅうの市街地しがいちが一望いちぼうできて、府中ふちゅうの背後はいごに岳山たけやまが見みえる。蛇へび円山まるやまの方向ほうこうは新市しんいち・駅家えきやの方向ほうこう、さらに南みなみに神辺かんべの方向ほうこう。
蛇へび円山まるやまの山容さんようはこのあたりでは際立きわだっているから、容易よういにこれと見極みきわめができる。
岳山たけやまは、福山ふくやま尾道おのみちの山やまから見みると、奥おくに独立どくりつ峰ほうで突つき出だした山やまが見みえる。備後びんごの中部ちゅうぶ・南部なんぶで一番いちばん特徴とくちょう的てきな山やまだね。
ここから北きた半分はんぶんの視界しかいは開あけるが、南みなみは全然ぜんぜん見みえないのが残念ざんねんだね。
石鎚神社いしづちじんじゃと名前なまえがあっても、四国しこくの石鎚山いしづちさんはまるで見みえないのだよ。
最初さいしょの予定よていでは、西にしの集落しゅうらくから舗装ほそう路ろをたどるつもりだったが、予定よていを変かえよう。取とり付つきを間違まちがえたのが気きになるね。
引ひき返かえして、峠とうげのところから正ただしいコースを確認かくにんしておこう。
いつも思おもうことだが、下くだりを歩あるいてみると、登のぼりがきつかったのがよく判わかるね。こりゃぁきつかったはずだよ。

峠とうげの切きり通どおしまで戻もどった。
峠とうげからはちゃんとした道みちがある。中ちゅう電でん道どうを示しめすビニール札さつも次々つぎつぎと見みえる。
谷たにあいの道みちをどんどん下おりていく。
視界しかいが開あけて、道みちの下したには、最初さいしょの墓地ぼちが見みえてきた。
どこから墓地ぼちに下おりて行いくかというと、故こ渡辺わたなべスナエ之の墓はか、この墓石はかいしの背後はいごに大木たいぼくがあって、その裏側うらがわに登のぼり降ぶりの道みちがあるのだ。
登のぼりにかかる時とき、こんなところに取とり付つきがあるとは、まぁ、判わからないよねぇ。目印めじるしもないからね。
ここさえ探さがし当あてれば、あとは快適かいてきな中なか電でん道どうが続つづいているのですよ。
さぁ、駐車ちゅうしゃした場所ばしょまで戻もどったぞ。帰かえるとしようか。

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