富士山

登山とざん者しゃが登のぼらない山やまがあります。自動車じどうしゃで簡単かんたんに登のぼれる山やまで、馬鹿ばかにして相手あいてにもしません。
そんな山やまに岡田山おかだやまがあります。「近郷近在きんごうきんざい、旧きゅう三さん次じ市し最高峰さいこうほうの岡田山おかだやま」、「近郷近在きんごうきんざい、岡田山おかだやま、別べつの道みちでは登のぼれず２」、「近郷近在きんごうきんざい、岡田山おかだやま３、純度じゅんど100％の自然しぜん道どうで登のぼる」、「近郷近在きんごうきんざい、岡田山おかだやま４、麓ふもとから頂上ちょうじょうまで[ほぼ]完全かんぜん版ばん」、手てを替かえ品ひんを替かえ、自動車じどうしゃ道どうから登のぼる変へん凡な道みちから登のぼり始はじめて、自然しぜん路ろを探さがして登のぼった経験けいけんがあります。
富士山ふじさん（とみしやま）も登山とざん者しゃからは相手あいてにもされない山ざんです。肩かたまで車道しゃどうがあり、頂上ちょうじょうは公園こうえん風ふうなので、すっかり馬鹿ばかにされています。
地図ちずを眺ながめているうち、馬洗川ばせんがわの川岸かわぎしから頂上ちょうじょうまで、登のぼれそうな道みちが見みえてきたよ。これは登のぼれるかもしれない。行いってみよう。
吉舎きさの馬洗川ばせんがわの堤防ていぼうで駐車ちゅうしゃ場所ばしょを探さがしてウロウロ、海田原かいだはら教育きょういく集会しゅうかい所しょというのがある。今日きょうは休日きゅうじつで建物たてものには鍵かぎが掛かかっている。許可きょかを取とろうにもできないし、ええい、このまま駐車ちゅうしゃしてしまおう。
ここから川かわの上うえにも下したにも橋はしがある。とりあえず上流じょうりゅうの橋はしに近ちかづいて見みよう。来きては見みたけど橋はしの向むこうには山やまに入はいる道みちがありそうもないな。この橋はしは間違まちがいだ、引ひき返かえそう。
下流かりゅうの橋はしに近付ちかづいて、橋はしの名前なまえが昭和しょうわ橋きょう、橋はしの先さきには福塩線ふくえんせんの踏切ふみきりがあって、谷たにの奥おくに入はいって行いく道みちがある。谷たにの名前なまえが日暮ひぐれ目川めがわと言いうのだそうな。
廃屋はいおくがあって、すっぽん養殖ようしょく場じょう、建物たてものの損壊そんかいの具合ぐあいを見みると、もう何なん十じゅう年ねんも経過けいかしているよ。街道かいどうに観光かんこう看板かんばんがあるが、撤去てっきょしなきゃならないよね。
すっぽん養殖ようしょく場じょう跡あとまでが舗装ほそう路ろ、ここから先さきは地道じみちに変かわる。轍わだちがはっきりしていて歩あるき易やすい道みちなのだが、ところどころ、笹ささ・ススキが繁しげって掻かき分わけるところもある。
砂防さぼうダムあり、その上流じょうりゅうでは川岸かわぎしの崩壊ほうかい箇所かしょあり、谷たにがカーブして水流すいりゅうが曲まがり角かどを侵食しんしょくして林道りんどうが侵食しんしょくされてしまっている。歩あるける道幅みちはばは残のこりわずかしか残のこっていない。
この先さきで、国土こくど地理ちり院いんの２万まん５千せん図ずには、実線じっせんの林道りんどうと破線はせんの山道さんどうが書かいてある。破線はせんの山道さんどうが今いま見みえているあれなのだが、どうだろう、そっちの道みちは山やまの中なかで道みちが消きえてしまうかもしれない。
実線じっせんの林道りんどうを行いこう。そのまま進すすんで、林道りんどうの終点しゅうてんになってしまった。２万まん５千せん図ずでもこの先さきには道みちはない。
ここで賭かけていたのですよ。この先さきが密林みつりんなら諦あきらめよう、それならしょうがない。しかし、大概たいがい、林道りんどうの終点しゅうてんには杣そま道どうが続つづいているものなんですよ。行いけば行いったでなんとかなるさ。
そう、なんとかなるもんです。踏ふみ跡あとが続つづいている。谷たにの流ながれを右みぎに渡わたり、左ひだりに渡わたり、谷たにの両側りょうがわは植林しょくりんなんですよ、下草したくさが無ないから歩あるき易やすいよ。谷たにを登のぼって行いく。
リボンが見みえている。コラージュに作つくっておこう。こっちへ来くるのだよ、と案内あんないしているみたい。このリボンは山主やまぬしのリボンじゃないぜ。絶対ぜったい、登山とざん者しゃが付つけたリボンだよ。
作業さぎょう路ろに出でてきた。ブル道どうに出でたぞ。ブルドーザーで押おし分わけて植林しょくりんの中なかの作業さぎょう路ろなんだよ。そのまま進すすんで、あれれ、ブル道みちは終点しゅうてんになってしまった。
ここでもリボンを発見はっけん、リボンが誘導ゆうどうするままに進すすんで行いくと、石垣いしがきがあって行いき止とまった。この石垣いしがきの横よこを登のぼれということなんだな。
石垣いしがきを登のぼると、畑はたけがあって、ビニールハウスが放置ほうちされている。畑はたけから道路どうろに登のぼる梯子はしごがある。ドンピシャリでピンポイントの出口でぐちに出でてきたぞ。
道みちがあって、この道みちは富士山ふじさんの頂上ちょうじょうの下したを鉢巻はちまきに巻まいている道みちなのだ。南みなみへ進すすんでみよう。太陽光たいようこう発電はつでんのパネルが設置せっちしてある。どうもこの道みちは遠回とおまわりの道みちだぞ。引ひき返かえそうよ。
引ひき返かえして北きたへの道みちを進すすむ。こっちが正解せいかいだった。とみしの里さとの駐車ちゅうしゃ場じょうに出でてきた。ここから富士山ふじさんへの登山とざん路ろがある。
急きゅうな登のぼりだが、階段かいだんになっていて、公園こうえん風ふうなのだよね。
頂上ちょうじょうに到着とうちゃく、三角さんかく点てんがあって、アズマヤがあって、頂上ちょうじょうの樹きは伐採ばっさいされているから展望てんぼうはよく効きく。
ここから眺ながめて、どれだけの山やま座ざが同定どうていできるか。岡田山おかだやまは判わかる、鉄塔てっとうがあるからそれで判わかる。手前てまえに撫なで臼うす山やま。目めを転てんじて、高速こうそく道路どうろ尾道おのみち道どうの向むこうに水呑みずのみ山さん、その向むこうに頭士山ずしやま。
これらの山やまが最近さいきん登のぼって獲得かくとくした山やまの姿すがたなのだよ。低てい山やまばっかりで見分みわける特徴とくちょうが乏とぼしいのだが、登のぼってみると、見分みわけることは出来できるようになるものだね。
さて、下くだりますか。
駐車ちゅうしゃ場じょうに自転車じてんしゃをデポしておいたのだ。下くだり坂ざかは自転車じてんしゃで帰かえる。
吉舎きさと安田やすだの間あいだの峠とうげに出でて、そのまま県道けんどうを下くだって行いく。福塩線ふくえんせんの立体りったい交差こうさを越こえたところで、旧きゅう街道かいどうを進すすんで行いく。吉舎きさ駅えきを過すぎて、馬洗川ばせんがわの川岸かわぎしに沿そって進すすんで行いく。
朝方あさがた、間違まちがえた橋はしは学校がっこう橋きょうというのだそうな。学校がっこう橋きょうがあったり、海田原かいだはら教育きょういく集会しゅうかい所しょがあったり、どのような由緒ゆいしょがあるのだろう。今いまでは学校がっこうなど見当みあたらないが、何なにかがあったのだろうねぇ。
さて、帰かえって来きた。山登やまのぼりの対象たいしょうにもならない山やまを、立派りっぱに登のぼれる山やまに開発かいはつしたぞ。
いやいや、既すでに先人せんじんがいるのですよ。リボンがあるところからすると、知しる人ひとぞ知しる、確たしかな登山とざん路ろがあるんだねぇ。踏ふみ跡あとをキープしてくれているから、今いまでも踏ふんで行いけるのだねぇ。

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詳細しょうさい地図ちず、地図ちず上じょうのどこで撮とった写真しゃしんなのか解わかります

カシミール展望てんぼう図ずをつけました。立体りったい的てきに地形ちけいが浮うき出でて一目いちもくでイメージを把握はあくできます。
轍わだちでも軌跡きせきを示しめしています、高低こうていを示しめす断面だんめん図ずも表示ひょうじできます

	縮尺しゅくしゃくは、右みぎ下かの＋－でお好このみの尺度しゃくどで見みてください
	使つかい方かたは、左上ひだりうえの[基本きほん地図ちず]の　▼　白地図はくちず、航空こうくう写真しゃしん、簡易かんい地形ちけい図ずが選えらべます
	Google Map では、使つかい方かたの変更へんこうが突然とつぜんあります、逆さからえません、従したがってください


海田原かいだはら教育きょういく集会しゅうかい所しょ	昭和しょうわ橋きょう	日暮ひぐれ目川めがわの谷たに	破線はせんの山道さんどう

林道りんどうの終点しゅうてん	ブル道みちに出でる	ブル道みちも終点しゅうてん	ハシゴを登のぼって道みちへ

とみしの里さと駐車ちゅうしゃ場じょう	富士山ふじさん頂上ちょうじょう	吉舎きさと安田やすだの間あいだの峠とうげ	学校がっこう橋きょう

近郷近在きんごうきんざい、富士山ふじさん（とみしやま）、ふじさんじゃない、とみしやまと読よむ