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西村洋子「ロシアの見捨てられてきた子供たち」
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「ロシアの見捨みすてられてきた子供こどもたち」

西村にしむら 洋子ようこ 季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう78:134-144

last update: 20151221



ロシアの見捨みすてられてきた子供こどもたち
                      西村にしむら洋子ようこ米国べいこく在住ざいじゅう

季刊きかん福祉ふくし労働ろうどう78:134-144


はじめに
アンドレイがあるこうとしている! わたしはびっくりした。
知的ちてき障害しょうがい身体しんたい障害しょうがいあわち、孤児こじいんらすろくさい少年しょうねんは、ふだ
ひざにのせてはなしかけてもほとんど反応はんのうがない。ブロンドのかみ色白いろじろ
きれいなかおは、いつもぼんやりどこかをながめているだけだ。ベンチによこ
たえられたままで、自力じりきではすわっていることもできない。ところが、あ
るときわたしがりょうわきささえてやると、えだのようにほそがったままのあし
片方かたがたずつまえそうとするではないか。ぎこちなく、つっかかりなが
ら、本当ほんとうすこしずつ、たしかにかれは、あるこうとしていた。しかし、両足りょうあし
ひざびないかれは、自力じりきではっていることもできない。ささえるこち
らも、ろくさいからだをずっと中腰ちゅうごしげてはいられない。
 ここはモスクワの孤児こじいん一室いっしつ多分たぶん、これまでにかれある訓練くんれんをし
てくれたものは、この孤児こじいんにはいなかったにちがいない。歩行ほこうたすけるうつわ
もないし、あっても部屋へやせますぎて使つかうスペースがない。あまりこう
はいらないいちじょうほどの部屋へやは、ならべられた粗末そまつなベッドが空間くうかんのほとん
どをめている。
「もっとはやく、あかぼうときに、あし適切てきせつ処置しょちをしていたらあるけるよう
になったでしょうに。いまからでは、マッサージしてもあのあしびない
でしょうね」
リハビリの専門せんもん知識ちしきのあるスーザンが、残念ざんねんそうにつぶやく。
いちきゅうきゅうななねんはるまでモスクワに在住ざいじゅうしていたわたしは、しゅういちかい
モスクワの孤児こじいんたずねてボランティアとして子供こども世話せわをしていた。
知的ちてき障害しょうがいのある子供こどもたちを収容しゅうようするこの孤児こじいんには、ろくさいからいちはちさい
子供こどもたち、いちにんらしていて、わたしが外国がいこくじん女性じょせいにん仲間なかま
ともにたずねるのは、そのなかでももっと症状しょうじょうおもい、年少ねんしょう子供こどもたちの部屋へや
だった。
わたしたちがかえったあとは、少年しょうねんはまたベンチにかされるだけだろ
う。この部屋へやにはにんちか子供こどもたちがいるが、その世話せわには、通常つうじょう
った一人ひとり保母ほぼがいるだけなのだ。
「でも、いまからでも手術しゅじゅつすれば、てるようになるかしら」
わたしのいにスーザンは溜息ためいきをついた。「なるわよ。でも、知的ちてきさわ
がいのある施設しせつ子供こどもに、このくにだれ手術しゅじゅつけさせてくれるかしら」
それがこのくに現実げんじつなのだ。

ソ連それん社会しゃかいでは、知的ちてき障害しょうがいしゃは「きゅう市民しみん」と位置いちづけられて、施設しせつ
隔離かくりされるのがシステムになっていたとえる。予算よさんすくなさと施設しせつしょく
いん意識いしきひくさがあいまって、子供こどもたちのかれた環境かんきょう劣悪れつあくにならざる
なかった。部屋へやにはおもちゃもほとんどなく、子供こども成長せいちょう必要ひつよう
外部がいぶからの刺激しげきけられず、発達はったつがなお一層いっそう阻害そがいされる。リハビリよう
設備せつび不足ふそくしているし、職員しょくいんには活用かつよう意欲いよくもノウハウもない。保母ほぼ
おおくは、この子供こどもたちには治療ちりょう価値かちはなく、そだっても仕方しかたがないの
だとおもんでいるようだ。
この子供こどもたちのほとんどは、おやにも見捨みすてられている。おやには子供こども
教育きょういく情報じょうほう収集しゅうしゅうのための手段しゅだんがなく、社会しゃかいにサポートの制度せいど存在そんざいしな
かった。医者いしゃ治療ちりょうのためのアドバイスをするより、障害しょうがい施設しせついれ
れるように圧力あつりょくをかける。このためきゅう%ものおやが、子供こども手放てばなしてほどこせ
しつらえれ、関係かんけいってしまうとわれている。こうした子供こどもを、唯一ゆいいつ
愛情あいじょうって懸命けんめいそだててくれるはずのおやからはなしてしまうところ
に、このシステムの最大さいだい悲劇ひげきがある。

わたしがおっと勤務きんむだったモスクワにんだねんはんあいだに、市場いちば経済けいざい
への移行いこう過程かていにあるロシア社会しゃかいは、急激きゅうげき変化へんかげていた。通貨つうかルー
ブルの劇的げきてき下落げらく失業しつぎょう賃金ちんぎん未払みはらい、犯罪はんざい増加ぞうか。マフィアや一部いちぶ
金持かねもちが勢力せいりょくばす一方いっぽう困窮こんきゅう家庭かていやホームレスがえている。そ
して、社会しゃかいそとけてきて、これまでかくされてきたソ連それんくら部分ぶぶん
あかるみにはじめたというめんもある。障害しょうがいのある子供こどもたちの人権じんけん問題もんだい
、やっとメディアにげられるようになってきた。
わたしは、モスクワに在住ざいじゅうする外国がいこくじん女性じょせいがつくるボランティアグル
ープ「ARC(ロシアの子供こどもたすけるかい)」で、孤児こじいん障害しょうがい教育きょういくほどこせ
しつらえ支援しえんする活動かつどうたずさわった。東京とうきょうではテレビ局てれびきょくつとめていたわたしは
障害しょうがい問題もんだいかんする知識ちしきすくない。しかし、ARCの仲間なかま教育きょういく関係かんけい
ものはなしいているうちに、このくにでは、障害しょうがい絶望ぜつぼうてき状況じょうきょうつく
されてきたのだということがわかってきた。
社会しゃかい主義しゅぎソ連それんは、国家こっかひとつのおおきな組織そしきとして分業ぶんぎょう体制たいせいきずいた。
障害しょうがい養育よういくも、労働ろうどうしゃ国家こっかのためにじゅうふんその役割やくわりたせるように
のかかる養育よういく国家こっかけようという発想はっそうである。保育ほいく費用ひよう
無料むりょうだし、成人せいじん衣食住いしょくじゅう保障ほしょうされた。しかし、そこには、子供こども
いかに愛情あいじょう必要ひつようであるかという根本こんぽんてき発想はっそうけ、子供こどもたちはかろ
うじてかされていたにぎない。
いま、ソ連それん崩壊ほうかいしたが、やってきたのは弱肉強食じゃくにくきょうしょく社会しゃかいであり、さわ
がいにとってあかるい未来みらいえてきたわけではない。ただ、これまでな
かった教育きょういく施設しせつ民間みんかんでつくられ、情報じょうほう以前いぜんよりにはいるよう
になった。障害しょうがい教育きょういくのいろいろな可能かのうせいまれてきて、障害しょうがいをも
おやが、子供こども手放てばなさずに手元てもとそだてられるかもしれないとおもはじめて
いる。

いち、モスクワの孤児こじいん
まだまちいたところに、どろよごれたゆきやまのこっているころ、だいいちなな乳児にゅうじ
いんおとずれた。冒頭ぼうとう孤児こじいんよりちいさい子供こどものための施設しせつだ。にわでは、ぼう
かんでまんまるくなったよんさいぐらいの子供こどもたちがゆきのスロープのうえを、プ
ラスチックのそりで次々つぎつぎすべりていた。
子供こどもたちは、わたしたちを「チョーチャ(おばさん)」とぶ。知能ちのう
まった正常せいじょうえる子供こどももあれば、情緒じょうちょ不安定ふあんてい気味ぎみだったり、会話かいわので
きないもいる。アリシアは、すこらないことがあると、すぐに
相手あいてをたたく。まつげがながいコーリャは、さいになるのに、わたしのとなり
にうずくまるようにすわって「チチチ、チチチ」としかわない。
この子供こどもたちのおおくは、孤児こじではない。おやそだてる能力のうりょくがなかったり
知的ちてき障害しょうがいがあるとみなされた子供こどもたちが、収容しゅうようされているのだ。はつ
めはおや家族かぞくいにおとずれ、週末しゅうまつには自宅じたくれてかえることもある。し
かし、だんだんといになくなり、親権しんけん放棄ほうきするパターンがおおい。
そとあそべる子供こどもたちのほかに、もっと症状しょうじょうおも子供こどもたちのグループ
があるといて、その部屋へやたずねた。知的ちてき障害しょうがいくわえて、身体しんたい障害しょうがいも併
せもつ子供こどもたちがいちにんにんほどの保母ほぼ面倒めんどうている。
部屋へや中央ちゅうおうには、いちじょうだいのベビーベッドがかれ、そこにあかぼうよん
にんかされている。ベッドにはおもちゃがうえからぶらがっている
が、安物やすもののおもちゃですら、一人ひとりいちもてるほどのかずはない。あかぼう
たちは、ほとんどうごかずじっとしているか、ぎゃーぎゃーいている。
いても、保母ほぼはなかなかない。
部屋へやおくには、さいのときにのう障害しょうがいって、全身ぜんしん麻痺まひしたさい
少年しょうねんがいた。わたしがちかづくと、本当ほんとううれしそうに笑顔えがおせた。かれ
は、粗末そまつなベッドでよこになったままひっそりとらしている。おもちゃ
もテレビもなく、あまりはなしかけられることもなく、硬直こうちょくしていく手足てあし
をマッサージしてくれるひともいない。
となりのベッドでは、かつて精神せいしん病院びょういん使つかわれた拘禁こうきんふくのようなものを
せられてうでうごかせない少年しょうねんが、よこたわったまま無表情むひょうじょうなにもない天井てんじょう
ながめている。自由じゆうにするときず行為こういをするのだ、と保母ほぼ説明せつめい
た。しかし、きず行為こういめる治療ちりょう訓練くんれんなどがためされている気配けはいはな
い。

子供こども共同きょうどう生活せいかつをする施設しせつは、この乳児にゅうじいんのようなれいよんさい幼児ようじ
ための施設しせつと、冒頭ぼうとう紹介しょうかいした孤児こじいんのようなよんいちはちさい青少年せいしょうねんため
のの施設しせつとがある。前者ぜんしゃ保母ほぼかずおお設備せつびはそうわるくないが、あおすくな
とし施設しせつうつると生活せいかつ環境かんきょうはぐっとわるくなる。
青少年せいしょうねん施設しせつは、障害しょうがい程度ていどわかれており、さんよんさいとき医師いし専門せんもん
いえからなる委員いいんかい診断しんだんくだすことになっている。知的ちてき障害しょうがいみっつのラ
ンクに分類ぶんるいされ、軽度けいど症状しょうじょう子供こどもは、仕事しごと家庭かていをもてる可能かのうせいざん
されているが、ちゅう重度じゅうど子供こども施設しせつ一生いっしょうえるしかない。症状しょうじょう
おも子供こども施設しせつほど待遇たいぐうわるくなり、子供こども一生いっしょうはこのけのだん
かいで、決定けっていづけられてしまう。とくに、自分じぶん食事しょくじをすることのできない
子供こどもは、青少年せいしょうねん施設しせつではきぬくことができないとわれる。
いちねんまえ撮影さつえいされた障害しょうがい施設しせつ映像えいぞうせてもらった。薄暗うすぐら
大部屋おおべや両側りょうがわならんだ子供こどもようのベッドには、ほねかわばかりのはだか子供こども
ちがよこたえられている。ベッドにしばけられている子供こどももいる。
拘禁こうきんふくせられ、身動みうごきもできずにいるだるそうに、ただかべ
つめるくもったひとみ
ななにん子供こどもたいし、世話せわをする職員しょくいんはたったにんしかいなかったん
です。世話せわなにもあったものじゃない」
VTRをせてくれたロシアじん教育きょういくしゃ解説かいせつする。ろく〇〇にん収容しゅうよう
のうち、いちふゆにん子供こどもんだという。
 なぜそれほど施設しせつ生活せいかつ環境かんきょうわるいのか。社会しゃかいからかくされてチェック
機能きのうはたらかないこともあろう。また、保母ほぼ給料きゅうりょう極度きょくどひくいことが
、これに拍車はくしゃをかけている。
保母ほぼたちに支払しはら月給げっきゅうやくいちななまんルーブル。よんせんえんたないがく
だ。日当にっとうではない。月給げっきゅうだ。いちげつのバス・地下鉄ちかてつ定期ていきけんだいにすらあし
りない。ロシアの月給げっきゅう平均へいきんいちまんせんえん程度ていどといわれるが、インフレ
急速きゅうそくすすんで物価ぶっかはけっしてやすくない。
「この給料きゅうりょうがくてください。これでは職員しょくいんあつまらないし、仕事しごと
かけもちでもしなければ、とても生活せいかつできません」
施設しせつで、子供こどもたいする世話せわ十分じゅうぶんでないのではないかと質問しつもんすると、
まってかえってくるこたえだ。どこも職員しょくいん定員ていいん半分はんぶんからさんぶん程度ていど
しか確保かくほできず、自分じぶん子供こども入所にゅうしょしているからというひとおおい。
 施設しせつ財政ざいせい近年きんねんでは改善かいぜんされてきて、子供こどもいちにん生活せいかつとして
施設しせつ支払しはら金額きんがくよんまんルーブル(やくいちまんせんえん)となっている。
はは給料きゅうりょうはこのさんぶんいちぎず、どもにせっする職員しょくいん待遇たいぐうわすれら
れているかたちだ。
また、おや手元てもとそだてている場合ばあい手当てあては、その子供こども施設しせつそだ
られる場合ばあい経費けいひよりもすくない。関係かんけいしゃはなしでは、障害しょうがいおも子供こどもでは
施設しせつ〇〇まんルーブルかかり、それを政府せいふ支払しはらっているのに、自宅じたく
そだてるおやにはさんまんルーブルしか支払しはらわれない。自宅じたくでの養育よういくをさら
不利ふりにしているわけだ。
もっとも、青少年せいしょうねん孤児こじ施設しせつも、近年きんねん財政ざいせいてきにも改善かいぜんされ、スポーツ
手芸しゅげいなどにちかられている施設しせつもあったし、わたし自身じしん子供こどもへの
はなし改善かいぜんしようとつとめている職員しょくいんにも何人なんにん出会であった。そうした意欲いよく
ひろがりをねがうばかりだ。

ダウン症だうんしょう教育きょういく
先天的せんてんてき染色せんしょくたい異常いじょうであるダウン症だうんしょうこうぐん以下いかダウン症だうんしょう)の少女しょうじょナタ
ーシャは、さいときにそれまでの幼児ようじ施設しせつから障害しょうがい施設しせつうつってきた
幼児ようじ施設しせつでは職員しょくいん食事しょくじべさせてくれたが、ここではそこまでめん
たおせてくれない。ナターシャは栄養失調えいようしっちょうほそり、いちななキロあった
体重たいじゅうは、はちさいときにはろくキロにまでっていた。おな時期じき収容しゅうようされた
ほかの二人ふたり子供こどもはすでに死亡しぼう。ナターシャも、つばかりだった

そんなナターシャをすくいだしたのは、ダウン症だうんしょう協会きょうかいのセルゲイ・コロ
スコフだった。かれ周囲しゅういせて、少女しょうじょ入院にゅういんさせた。病院びょういんはダ
ウンしょう治療ちりょう熱心ねっしんではなかったが、それでもさんげつには、ナター
シャの体重たいじゅうばいえ、ふたたあるくまでに回復かいふくした。
コロスコフによれば、ソ連それんでは、ダウン症だうんしょう子供こどもは「まったくまな
能力のうりょくはなく、治療ちりょうほうもない」とめつけられ、努力どりょくはら価値かちのないそん
ざいとして施設しせつ放置ほうちされてきた。
「ロシアで施設しせつれられたダウン症だうんしょう子供こどもはたいてい運命うんめいにある
きゅうろくねんちゅうまれたいちにんダウン症だうんしょうのうち、すでに半数はんすう死亡しぼう
した」(ヨーロッパのダウン症だうんしょう支援しえん団体だんたい「ダウンサイドアップ」機関きかん
より)というショッキングな報告ほうこくもある。
コンサートピアニストとしてはたらいてきたコロスコフは、かれ自身じしんなな
としになるダウン症だうんしょうむすめベラの父親ちちおやである。かれは、むすめまれたとき、こ
くに知的ちてき障害しょうがいしゃたいする冷酷れいこく姿勢しせいおもった。
「このまれたとき、医者いしゃはこういました。『この一生いっしょうはなし
すことも自分じぶん世話せわをすることもできませんよ。子供こども世話せわであなたが
はたらけなくなったら、どうやって生活せいかつするんですか。わるいことはいませ
ん。子供こども施設しせつれなさい』ってね」
こうわれて、ほとんどのおや自分じぶんそだてるのをあきらめてしまう。その
まま子供こども見捨みすてて、まれなかったものとかんがえることにする。
コロスコフ夫妻ふさいは、医者いしゃ見捨みすてられた子供こどもを、自分じぶんそだてようとけつ
した数少かずすくない勇気ゆうきあるおやいちくみだった。しかし、ソ連それんでは、ダウン症だうんしょう
教育きょういくのための情報じょうほうはいらなかった。国々くにぐにでは、すでに教育きょういく
方法ほうほう開発かいはつされていたにもかかわらず、ソ連それん知的ちてき障害しょうがいかすため
情報じょうほうには関心かんしんがなかったようにおもわれる。
 ソ連それんにやっと自由じゆうかぜいてきたとき、コロスコフ外国がいこくしゅっ
け、ダウン症だうんしょうをもつおやたちに出会であい、オーストラリアのマクワリ方式ほうしき
という教育きょういく方法ほうほうについてった。ベラをこの方法ほうほうそだてると同時どうじに、
ダウン症だうんしょうおやにも紹介しょうかいしようと翻訳ほんやくつくった。
「あのとき、マクワリ方式ほうしき出会であえていなかったら、どうなっていたでし
ょうね。そうおもうとぞっとします。すこまえまでは、外国がいこくとの交流こうりゅう自体じたい
不可能ふかのうだったわけですから。それに、民間みんかん組織そしきつくることもできなか
った」
ななさいになるベラは、部屋へやをあちこちはしまわり、やんちゃにわたしにはなし
しかけてくる。普通ふつう子供こどもよりずっとはかかるのだそうだが、
はあまりわらない印象いんしょうだ。こうしたベラの成長せいちょうてきただけに、コ
ロスコフには、施設しせつなん刺激しげきもなく、ただっている子供こどもたち
のことがはなっておけない。
 かれは、いちきゅうきゅうさんねんダウン症だうんしょう子供こどもとそのおや支援しえんする協会きょうかい設立せつりつ
施設しせつにいる子供こどもたちの救援きゅうえん活動かつどうはじめた。ヨーロッパの援助えんじょ団体だんたいなど
からおくられた資金しきんで、施設しせつひと派遣はけんし、家族かぞく教育きょういく方法ほうほうなどの情報じょうほう
流布るふする活動かつどうつづけている。協会きょうかいやとって派遣はけんしている人員じんいんは、いまはち
にんにのぼっている。

さんあいだちがったレッテル
あやまった認識にんしきで『まな能力のうりょくなし』と判断はんだんされてきたのは、ダウン症だうんしょう
かりではない。妊娠にんしんちゅう母親ははおや病気びょうきまれたときの状態じょうたいなどから、いずる
なま予備よびてき烙印らくいんされる。実際じっさい判断はんだんさんよんさいになったときだ
が、出生しゅっしょう烙印らくいん先入観せんにゅうかんむし、それまでにすでに施設しせつれられ
発達はったつ阻害そがいされていることもおおい。まれたときから刺激しげきのない施設しせつ
放置ほうちされたら、正常せいじょうなコミュニケーションができるようにはならない

身体しんたいてき障害しょうがいがあるだけの場合ばあいでも、はなすことができないために知的ちてき
障害しょうがいもあるとみなされることもおおい。脳性のうせいマヒでは、半数はんすうぐらいが知能ちのう
正常せいじょうだときいたが、脳性のうせいマヒ、すなわち知的ちてき障害しょうがい診断しんだんされる傾向けいこう
つよい。
こうしたロシアの障害しょうがい現状げんじょう憂慮ゆうりょし、国際こくさい人権じんけん養護ようご機関きかんCSIは
いちきゅうきゅういちねんにモスクワとサンクトペテルブルクにイギリスじん専門せんもん
らによる調査ちょうさチームを派遣はけんした。そこでかれらは、知能ちのうおくれているとみ
なされている施設しせつないいちさいからいちはちさいまでの子供こどもたちいちなないちにんたいして
いち種類しゅるい知能ちのう検査けんさおこなった。その結果けっか、このうちさんぶんいちから
さんぶん子供こどもたちは、平均へいきんてきまたは平均へいきん以上いじょう知能ちのうをもっていると
だんしたのだ。
知的ちてき障害しょうがい」とのレッテルがられると、けられる教育きょういくのレベルが
とされ、仕事しごと選択せんたくすることもゆるされなくなる。結婚けっこん家族かぞくつこ
とはできないし、選挙せんきょでの投票とうひょうくるま運転うんてんみとめられない。
子供こどもたちが、孤児こじいんのち人生じんせいおく場所ばしょ見学けんがくさせてもらった。モ
スクワの中心ちゅうしんからおよそ一時いちじあいだいちはちさいからお年寄としよりまで、知的ちてき障害しょうがい
をもつ〇〇にん人々ひとびと生活せいかつする施設しせつがある。広大こうだい敷地しきちに、ろくむね
建物たてものち、周囲しゅういはコンクリートのかべかこまれている。人里ひとざとばな
ているわけではないが、周囲しゅういちいさな工場こうじょうなどがある程度ていどだ。
男性だんせい女性じょせい部屋へやかいかれ、さんよんにんいちじょうほどのひろさの一部いちぶ
む。おおくの部屋へやにテレビや個人こじんのロッカーがあり、部屋へや小綺麗こぎれい
だ。ベッドのまわりを、写真しゃしん小物こものかざっているものもある。
案内あんないしてくれたがっしりした男性だんせい職員しょくいんは、必要ひつようなものはなにでもそろっ
てますよ、と自信じしんたっぷりだ。しかし、女性じょせい部屋へやでもノックもしない
けてしまうことに、こちらは戸惑とまどう。社会しゃかい主義しゅぎのもとでは、プライ
バシーの観念かんねんがなかった。それは、わっていない。 施設しせつないさく
ごうしょでは、廊下ろうかかべめ、天井てんじょうまでとど菓子かしばこやまがまずについた
。ここの作業さぎょうは、おも菓子かしばこりとだんボールばこづくり。雑然ざつぜんとしたおおきな
部屋へやで、男女だんじょ一緒いっしょにひたすらはこっている。これは長年ながねんかれらの収入しゅうにゅう
みなもととなっていたのだが、いまのロシア経済けいざい沈滞ちんたいで、受注じゅちゅう以前いぜんいちふん
いちほどにんでしまったという。
施設しせつない結婚けっこんはないのかたずねてみた。
「ありません。結婚けっこんしても生活せいかつ能力のうりょくがないのですから。でも、現実げんじつ問題もんだい
としてはこるわけです。」
つまり、妊娠にんしんする女性じょせいはいるというのだ。
「でもそだてられませんから、中絶ちゅうぜつさせます」
そのあっさりしたいいかたに、わたしのほうがどきりとする。困難こんなんである
ことはわかるが、そんなに大事だいじなことがあたまごなしにめられていいのだ
ろうか。施設しせつない出会であった人々ひとびとは、普通ふつうはなし、生活せいかつしている。このひと
全員ぜんいんが、基本きほんてき人間にんげんとしての生活せいかつ完全かんぜん否定ひていされるほどの障害しょうがい
もっているとはおもえなかったし、どんなに障害しょうがいおもくてもそれは否定ひてい
れうるものではない。
これほどの苛酷かこく運命うんめいが、もしも誤診ごしんのためにりかかるとしたら、
それがはなっておけるだろうか。おや見捨みすてられた子供こどもたちには、もしい
加減かげんなレッテルりがおこなわれても、だれまもってくれるものがいないのだ


よん、ペレストロイカで変化へんかはじまった
障害しょうがい教育きょういく手掛てがけるモスクワのわたししつらえ学校がっこう治療ちりょう教育きょういくセンター
(The Center for Curative Pedagogics)」は、かつて幼稚園ようちえんだっ
たという、住宅じゅうたくがいなかかいての建物たてものだ。
現在げんざい長期ちょうき短期たんきわせて、さん〇〇にんほどの子供こどもたちがこのセンターの
プログラムでまなんでおり、スタッフは常勤じょうきんよんにんほかにもよんにんちか
専門せんもんちからしている。自閉症じへいしょうダウン症だうんしょうのう障害しょうがい言語げんご障害しょうがいなどの
子供こどもたちにたいする効果こうかてき教育きょういく方法ほうほう研究けんきゅうし、実践じっせんしている。
センターの創立そうりつしゃ一人ひとり、アンナ・ビトバさんがちからめてった。
「『まな能力のうりょくなし』と診断しんだんされた子供こどもたちのなな〇ーはち〇%は、適切てきせつきょう
いくさえすれば、普通ふつう日常にちじょう生活せいかつがおくれるようになるとわたしはおもって
います」
このセンターは、それまでの障害しょうがい教育きょういくつよ疑問ぎもんをもってきた医師いし
、セラピスト、障害しょうがいおやたちが、いちきゅうはちきゅうねん設立せつりつした。
「ペレストロイカのおかげですよ。ペレストロイカがはじまって、この学校がっこう
つくることが可能かのうになったんです」
ゴルバチョフ以前いぜんには、国家こっか組織そしき枠外わくがいで、市民しみん団体だんたい組織そしきつく
ことがゆるされていなかった。市民しみんによる組織そしき法的ほうてき基盤きばんたのも、つ
最近さいきんのことなのだ。
アンナさん自身じしんいち年間ねんかん病院びょういん言語げんご療法りょうほうとしてはたらいていたのだ
が、子供こどもたちは退院たいいんしてしまえば、はな訓練くんれんけられなくなるのがげん
じょうだった。病院びょういん規則きそくでは入院にゅういんすうげつしかみとめられていず、それが
ぎたら子供こどもたちはもうまなぶチャンスをうしなう、そのことに彼女かのじょはいつも苛
ちをおぼえた。
センターのなかで、知的ちてき障害しょうがいをもつ息子むすこれた女性じょせい出会であった。子供こども
さいになってやっとはなはじめたというが、このセンターに顕著けんちょ
進歩しんぽせ、いちさいになったいまかたかぞかたまなび、普通ふつう学校がっこう
準備じゅんびをしているところだという。
くすりさがまわったり、いろいろな医師いし紹介しょうかいしてもらったり、大変たいへんでし
た。でも、わたしはこの手放てばなはありませんでした」
子供こども手元てもとこうとするおやえてきているという。子供こどもおやもと
そだてられるということがもっと大事だいじなのだ、とアンナさんが強調きょうちょうした。
 
きゅういちねんはちがつには、自閉症じへいしょうダウン症だうんしょうなどの子供こども教育きょういくおこなう「ロドニ
ク(いずみ)センター」が、専門せんもんらの開設かいせつされた。
 アパートのフロアぶんに、小学しょうがくよん年生ねんせいからろく年生ねんせいさんクラスと幼稚園ようちえん
クラスがもうけられている。よんにん子供こどもたいし、先生せんせいにんおおきな
かみにくねくねしたせん子供こども、その先生せんせいがかかりきりになってい
れば、ただぼんやりとすわっているほか子供こどもたち。じっとすわっていること
もできず、まどからそとをのぞいたり、わけからないことをさけんだり、かべ
をどんどんたたいたりするもいる。かれらの可能かのうせいについてはわたしに
はわからないが、たしかに重症じゅうしょうだとおもった。ソ連それん時代じだいには、孤児こじ施設しせつ
はな以外いがい、この子供こどもたちをれてくれるところはどこにもなかった
手元てもと障害しょうがいそだてている家族かぞくが、毎日まいにち子供こども通学つうがくさせてくる。
 ある母親ははおやに、子供こども手放てばなすことをかんがえたことはなかったかとたずねてみ
た。彼女かのじょは、この学校がっこうができるまで教育きょういく方法ほうほうもなく、大変たいへん苦労くろうをし
ながら子供こどもそだててきたにちがいない。しかし、彼女かのじょ力強ちからづよ笑顔えがおこた
た。
「あなたは自分じぶんからだ一部いちぶを、自分じぶん小指こゆびを、とすことができま
すか」
 そこには、子供こどもたいする愛情あいじょう母親ははおやとしてのほこりがえたような
した。
きゅうねんに「ウテシェニエ(たのしみ)センター」をひらいたビクトル・ユ
ルタイキンは、障害しょうがい生後せいごすぐから、まめに経過けいか観察かんさつをして、教育きょういく
治療ちりょうはじめなければならない、と強調きょうちょうする。これまでは、幼児ようじ経過けいか
観察かんさつをする機関きかんはなかったため、能力のうりょくがあっても見捨みすてられてしまうか
手元てもとにおいても手遅ておくれになってしまったケースがおおかった。
制度せいどとして専門せんもん診断しんだんくだすのは、さんよんさい時点じてんですが、それで
おそすぎるのです。また、障害しょうがいがない子供こども産院さんいんあやまって判断はんだんされてほどこせ
しつらえれられたら、その成長せいちょう阻害そがいされてしまう」
かれ産科さんか医院いいんとのネットワークづくりをいそいでいる。これまで産院さんいんは、
のう染色せんしょくたい障害しょうがいがあるとおもわれる子供こどもまれると、施設しせつれるこ
とをおやすすめてきた。両親りょうしんには、ほかに相談そうだんするところもなかった。こ
れをえて、ウテシェニエ・センターをたずねるようにすすめてもらうのだ
きゅうななねん初頭しょとうで、ネットワークができている産科さんか病院びょういんいちカ所かしょだった
が、これを、もっとやす努力どりょくをしている。
ユルタインキンも、子供こども教育きょういくにおけるおや役割やくわり重要じゅうようせい強調きょうちょう
る。
おや子供こども一緒いっしょにここにかよい、訓練くんれん方法ほうほうまなんで自宅じたく実践じっせんする用意ようい
があることが、このセンターが子供こどもける条件じょうけんです」
しかし、きびしい社会しゃかい情勢じょうせいなか、そこまでできないおやもいるそうだ。
きゅうさんねんには、脳性のうせい麻痺まひ息子むすこをもつリディア・イワノワさんが、病院びょういん
うち脳性のうせい麻痺まひ子供こどもたちにものおしえたのをきっかけに「プレオドレ
ーニエ(克服こくふく)センター」をひらき、いま英語えいご手工しゅこうげい、コンピュータな
どまでおしえている。小児しょうに麻痺まひ子供こどもたちの施設しせつというおおきな建物たてものよんかい
りているのだが、建物たてものにはエレベーターのいちもない。
事務所じむしょで、小柄こがらでふくよかなかおのリディアさんとった。このいき
一緒いっしょで、細長ほそなが部屋へやなかで、コンピューターのまえ陣取じんどってい
た。息子むすこはもう高校生こうこうせいで、いまだに歩行ほこう困難こんなんだが、聡明そうめいそうな少年しょうねん
ある。かれ病院びょういん見舞みまいながら、リディアは、こうした子供こどもたちのため
教育きょういく施設しせつ必要ひつようであることを痛感つうかんしたのだ。脳性のうせい麻痺まひ子供こどもは、手足てあし
不自由ふじゆうでも、知能ちのう正常せいじょう子供こどもおおい。リディアは当初とうしょのことをおも
してわらう。
病院びょういんひとたちは、あんなことしても無駄むだなのに、というていた
の。でも、子供こどもたちが自分じぶんものができるようになるのをて、びっ
くりしてたわ」
しかし、どのセンターも財政ざいせいてきくるしく、教室きょうしつ確保かくほむずかしい。行政ぎょうせい
機関きかん対応たいおうつめたい。現状げんじょうでは、希望きぼうする子供こどもたちを全員ぜんいんれるこ
とは不可能ふかのうだ。「適切てきせつ教育きょういく」がけられる機会きかいは、まだ大海たいかいいちてき
ぎないのだ。また、モスクワ以外いがい地域ちいきでは、こうした教育きょういく施設しせつはま
発達はったつで、なんひゃくキロとはなれたウクライナやシベリアなどからも入学にゅうがくまれ
もちしゃたずねてくる。
 アンナさんはこうける。
治療ちりょう教育きょういくセンターの場合ばあい就学しゅうがくまえ子供こどもにん就学しゅうがく年令ねんれい子供こども
いち〇〇にんが、順番じゅんばんちの状態じょうたいです。すこしでもはやく、特別とくべつ教育きょういくはじめら
れればそれだけ効果こうかがあるのに、それができません」
 さらに、ソ連それん崩壊ほうかい自由じゆう社会しゃかいへのうごきは、外国がいこくじんがこうした子供こども
ちにべることも可能かのうにした。ソ連それん時代じだいには国内こくないにすらさわ
れないようにかくされてきた施設しせつたいし、外国がいこくじんによる訪問ほうもん援助えんじょはじ
った。
わたしがメンバーだったARCは、そのなかでも現地げんちモスクワで発足ほっそく
活動かつどうつづけている団体だんたいである。モスクワで長年ながねん外国がいこくじん女性じょせいたちで
構成こうせいしてきた国際こくさい婦人ふじんクラブのなかで、孤児こじいん訪問ほうもん援助えんじょ活動かつどうはじまった
のはいちきゅうきゅういちねんがつ。これを組織そしき推進すいしんした、当時とうじ日本にっぽん大使館たいしかん公使こうし
夫人ふじんでクラブの会長かいちょうつとめた大島おおしま明子あきこさんは、こうかえる。
孤児こじのために企画きかくしたパーティや遠足えんそくに、ロシアがわ関係かんけいしゃ子供こどもばか
りきてしまったり、援助えんじょ本当ほんとう必要ひつようひとのところにとどけるのはむずかしか
ったです」
ARCは、その独立どくりつしたNGOとなり、民間みんかん教育きょういく施設しせつ保護ほご施設しせつ
への資金しきん援助えんじょや、海外かいがい病院びょういん援助えんじょ機関きかんとの橋渡はしわたしなど活動かつどうひろげてい
る。
メンバーの一人ひとり、イギリスじん医師いしのジュリーは、適切てきせつ治療ちりょうほどこされ
ずに放置ほうちされている孤児こじいん子供こどもたちに、手術しゅじゅつ斡旋あっせんをしたり、資金しきん
すけ調整ちょうせいをしたりするためにはしまわってきた。
今日きょう、やっとカーチャが手術しゅじゅつけるの」
ある、ジュリーがはずんだこえおしえてくれた。わたしも、そのすう週間しゅうかん
まえ出会であったさい少女しょうじょかおおもいだした。
まれつき上顎じょうがく損傷そんしょうがある少女しょうじょ口元くちもとには、さんセンチはありそうな
出来物できぶつがあった。くちびるがなく、わりに皮膚ひふそとにまくれがっていたの
だ。くち鼻孔びこうさかい不完全ふかんぜんで、はな能力のうりょくおとり、うまくべることがで
きないため、栄養えいよう不良ふりょう心配しんぱいされた。このまま孤児こじいんにいたら、まち
子供こども一人ひとりになっていただろう。
この症状しょうじょうなどは、まれてすぐに手術しゅじゅつすれば、ほとんどのこらない
程度ていど障害しょうがいだという。しかし、おや見捨みすてられた子供こども治療ちりょう一生懸命いっしょうけんめい
になってくれるひとはいず、ARCが治療ちりょう手配てはいをしてから、手術しゅじゅつ
られるまでにはいちねん以上いじょうかかったのだ。

 ロシアでもとめられているのは、援助えんじょばかりではない。もっと、病気びょうき
治療ちりょうほうかんする情報じょうほう必要ひつようなのだ。
ロドニクセンターで、廊下ろうかすわんでいた母親ははおや一人ひとりが、わたしに
一生懸命いっしょうけんめいたずねてきた。子供こどもはてんかんなのだが、日本にっぽんではどんな治療ちりょう
おこなわれてるのか。
おとずれたどこの施設しせつでも、日本にっぽんでの障害しょうがい教育きょういくについて質問しつもんされた。わ
たしにはかれらにこたえるほどの知識ちしきがなかったが、このくに障害しょうがいのため
はたら人々ひとびとは、外国がいこくでのノウハウや情報じょうほうもとめている。子供こども自分じぶん
そだてたいとねがおやは、子供こどもにどうせっしたらいいのか、なにをしてやれる
のかといった情報じょうほうることに必死ひっしだ。
これからこのくに障害しょうがい教育きょういく問題もんだいかんがえていくうえで、おおくのくにせん
もん関係かんけいしゃとの交流こうりゅうひろがっていくことが大変たいへん重要じゅうようになっている。
ほん教育きょういくしゃからも、協力きょうりょくできる分野ぶんやかちえる問題もんだいがあるにちがいな
いとおもう。そうした交流こうりゅう外国がいこくからの支援しえん今後こんごどんどんと実現じつげんしてい
くことを、しんからねがってやまない。



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