「障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつの解消かいしょうの推進すいしんに関かんする法律ほうりつの一部いちぶを改正かいせいする法律ほうりつ案あん
に対たいする附帯ふたい決議けつぎ」

■本文ほんぶん

政府せいふは、本法ほんぽうの施行しこうに当あたり、次つぎの諸点しょてんについて適切てきせつな措置そちを講こうずるべきである。

一いち　本法ほんぽうの施行しこうは、公布こうふの日ひから三さん年ねんを待またず、可能かのうな限かぎり早期そうきに行おこなうこと。

二に　障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつの解消かいしょうの推進すいしんに関かんする法律ほうりつについての理解りかいがより一層いっそう深ふかまるよう啓発けいはつに努つとめるとともに、本法ほんぽう並ならびに本法ほんぽうに基もとづく基本きほん方針ほうしん、対応たいおう要領ようりょう及および対応たいおう指針ししんの改定かいていについては、国くにの各かく行政ぎょうせい機関きかん、地方ちほう公共こうきょう団体だんたい及および民間みんかん事業じぎょう者しゃに周知しゅうち徹底てっていすること。

三さん　複ふく合あい的てきな差別さべつを含ふくめ、障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつの解消かいしょうを総合そうごう的てきに推進すいしんするため、次期じき障害しょうがい者しゃ基本きほん計画けいかくの策定さくていを通つうじて把握はあくした課題かだいについて、障害しょうがい者しゃ基本きほん法ほう及および障害しょうがい者しゃ虐待ぎゃくたい防止ぼうし法ほうの見直みなおしを含ふくめて必要ひつような対応たいおうを検討けんとうすること。

四よん　基本きほん方針ほうしんにおいて、障害しょうがい者しゃの権利けんりに関かんする条約じょうやくの精神せいしんにのっとり、差別さべつの定義ていぎに係かかる基本きほん的てきな考かんがえ方かたを明記めいきすることを検討けんとうすること。

五ご　障害しょうがいのある女性じょせいや性的せいてき少数しょうすう者しゃ等とうへの複ふく合あい的てきな差別さべつの解消かいしょうについて、基本きほん方針ほうしん、対応たいおう要領ようりょう及および対応たいおう指針ししんに明記めいきすることを検討けんとうすること。また、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいと連携れんけいして、複ふく合あい的てきな差別さべつに関かんする情報じょうほうの収集しゅうしゅう、分析ぶんせきを行おこなうこと。

六ろく　基本きほん方針ほうしん等とうにおいて、障害しょうがいの分野ぶんやに応おうじて、具体ぐたい的てきな差別さべつ事例じれいや合理ごうり的てき配慮はいりょの提供ていきょう事例じれいを盛もり込こむことを検討けんとうすること。

七なな　基本きほん方針ほうしん、対応たいおう要領ようりょう及および対応たいおう方針ほうしんの改定かいていに当あたっては、障害しょうがい者しゃの権利けんりに関かんする条約じょうやくにおける障害しょうがい当事とうじ者しゃ参画さんかくの理念りねん等とうを踏ふまえ、障害しょうがい者しゃ、障害しょうがい者しゃ団体だんたいその他たの関係かんけい者しゃの意見いけんを聴取ちょうしゅすること。

八はち　障害しょうがい者しゃ基本きほん計画けいかくの実施じっし状じょう況きょうの監視かんしに当あたっては、知的ちてき障害しょうがい者しゃ及および精神せいしん障害しょうがい者しゃを含ふくむ障害しょうがい者しゃ並ならびに障害しょうがい団体だんたいの構成こうせい員いんの参画さんかくを検討けんとうすること。

九きゅう　障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつに関かんする相談そうだん及および紛争ふんそうの防止ぼうし又または解決かいけつに必要ひつような体制たいせいを整備せいびするに当あたっては、以下いかの諸点しょてんに留意りゅういすること。

十じゅう　相談そうだん窓口まどぐちについては、電話でんわ対応たいおうだけでなく、ＦＡＸふぁっくす、電子でんしメール、ＳＮＳ等とうの利用りようを可能かのうとするなど、聴覚ちょうかく障害しょうがい者しゃが利用りようしやすい体制たいせいを整備せいびすること。

十じゅう一いち　障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつの解消かいしょうに向むけた啓発けいはつ活動かつどうに当あたっては、障害しょうがい者しゃ団体だんたい等とうが実施じっししている研修けんしゅうに関かんする情報じょうほうを可能かのうな限かぎり収集しゅうしゅうし、その内容ないようも十分じゅうぶんに踏ふまえて検討けんとうすること。

十じゅう二に　障害しょうがいを理由りゆうとする差別さべつ及およびその解消かいしょうのための取組とりくみに関かんする情報じょうほうの収集しゅうしゅう及および整理せいりに当あたっては、民間みんかん事業じぎょう者しゃに対たいし情報じょうほうの提供ていきょう等とうを求もとめつつ、国くにの各かく行政ぎょうせい機関きかん及および地方ちほう公共こうきょう団体だんたいが協力きょうりょく・連携れんけいし、データベースの構築こうちく等とうにより、情報じょうほうを共有きょうゆうすること。

十じゅう三さん　障害しょうがい者しゃ差別さべつ解消かいしょう法ほう第だい五ご条じょうに基もとづく環境かんきょうの整備せいびを行おこなうため、公共こうきょう施設しせつ、公共こうきょう交通こうつう機関きかんその他た不ふ特定とくてい多数たすうの者ものが利用りようする施設しせつ等とうのバリアフリー化かを推進すいしんするための財政ざいせい措置そちを含ふくめ、必要ひつような措置そちを講こうずること。

十じゅう四よん　合理ごうり的てき配慮はいりょの提供ていきょうに当あたっての意思いしの表明ひょうめいについて、知的ちてき障害しょうがい等とうにより本人ほんにんの意思いしの表明ひょうめいが困難こんなんな場合ばあいには家族かぞく、介助かいじょ者しゃ等とうが本人ほんにんを補佐ほさして行おこなうことも可能かのうであることを、国くにの各かく行政ぎょうせい機関きかん、地方ちほう公共こうきょう団体だんたい及および民間みんかん事業じぎょう者しゃに十分じゅうぶんに周知しゅうちすること。

十じゅう五ご　基本きほん方針ほうしん、対応たいおう要領ようりょう及および対応たいおう方針ほうしんの改定かいていに当あたっては、障害しょうがいの特性とくせいに応おうじて、ルビ、点字てんじ、音声おんせい等とうを用もちいるなど、全すべての人ひとに分わかりやすい情報じょうほう提供ていきょうとなるよう配慮はいりょすること。

十じゅう六ろく　国くにの各かく行政ぎょうせい機関きかん又または地方ちほう公共こうきょう団体だんたいが合理ごうり的てき配慮はいりょを提供ていきょうしない場合ばあいは、その理由りゆうを障害しょうがい者しゃ側がわに十分じゅうぶん説明せつめいすることに努つとめ、その旨むねを国くにの各かく行政ぎょうせい機関きかん及および地方ちほう公共こうきょう団体だんたいに周知しゅうち徹底てっていすること。

十じゅう七なな　障害しょうがい者しゃ差別さべつ解消かいしょう支援しえん地域ちいき協議きょうぎ会かいについて、未み設置せっち市町村しちょうそんも少すくなくないことを踏ふまえ、地方ちほう公共こうきょう団体だんたいに対たいして十分じゅうぶんな支援しえんを行おこなうこと。

十じゅう八はち　法令ほうれい等とうにおいて用もちいられている「障害しょうがい者しゃ」のうかんむりの「害がい」の字じを、石いしへんの「碍」とし、又または、ひらがなの「がい」とするかどうかについての検討けんとうに資しするため、障害しょうがい当事とうじ者しゃの意向いこうや世論せろんの動向どうこうを把握はあくすること。

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