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障害連「いじめ・虐待・暴力の根絶を目指すべき(声明)」
障害連「いじめ・虐待・暴力の根絶を目指すべき(声明)」
代表 尾上 裕亮 20210727,1p.
last update: 20210819
■声明本文
2021年7月27日
障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
代表 尾上 裕亮
いじめ・虐待・暴力の根絶を目指すべき(声明)
東京オリンピックの開会式とパラリンピックの閉会式に使う楽曲を担当していた小山田圭吾氏は、学校時代に加害者として障害者のいじめに関わったという雑誌記事をうけて、担当を辞任した。大会組織委員会は当初は留任させる意向だったが批判が相次ぎ辞任を了承。報道によるとこれをうけて、テレビ各局は小山田氏の楽曲を使ってきた番組を変更・中断している。
私たち障害連は、一連の動きに対して社会に強い憤りを感じる。開会式の問題が炎上するまで日本がこのいじめ・虐待・暴力を放任しているように見えるのだ。ただし、小山田氏によるいじめは明らかにいじめを超えた刑事犯罪に値するものである。
いじめ・虐待・暴力は、個人を標的にした人権侵害であり、被害者の苦しみは計り知れない。とくに被害を表現するのが難しい障害者も多く、加害者を許すことはできない。また学校時代のいじめ・虐待・暴力は、大人社会がその防止に努めなければならず、極めて責任は重い。いじめ・虐待・暴力はひとりの人の人生に傷を負わせることであり、その根絶は理想としてただ掲げるだけのものではなく、取り組むべき現実課題なのである。
いじめは犯罪行為であり、決して許されるものではない。
しかし、メディアや大会組織委員会は、小山田氏のいじめに関する昔からの指摘にかかわらず、一流のミュージシャンとして仕事を与えてきた。このように過去にいじめ・虐待・暴力を行ってきた者が社会の主流に、一定数、何食わぬ顔をしているのではないだろうか。それらの者たちを容認している社会の責任が問われなければならない。障害者へのいじめ・虐待・暴力は、社会の優生思想が具現化したものであり、放置してはならない。
東京五輪パラは始まっているが、今一度、人権について猛省することを社会に要請する。
【事務局】障害連(障害者の生活保障を要求する連絡会議)
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■PDFファイル
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*作成:岩 弘泰