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在宅における医療的ケアの現状と課題(地域生活を考える勉強会 第五回)記録
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在宅ざいたくにおける医療いりょうてきケアの現状げんじょう課題かだい地域ちいき生活せいかつかんがえる勉強べんきょうかい だいかい記録きろく

在宅ざいたくにおける医療いりょうてきケアの現状げんじょう課題かだい地域ちいき生活せいかつかんがえる勉強べんきょうかい だいかい
2010/10/23 於:医療いりょう法人ほうじん 永原ながはら診療しんりょうかい自在じざいかん
医療いりょうてきケア・2010
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last update: 20110116

 *以下いか修正しゅうせい変更へんこう可能かのうせいがあります。このてん了解りょうかいください。また修正しゅうせい変更へんこうてんのある発言はつげんしゃほうは、TAE01303@nifty.ne.jp立岩たていわ)までご連絡れんらくください。また、ろんじきれなかった論点ろんてんについて、今後こんご関連かんれん文書ぶんしょ資料しりょうなど付加ふか(リンク)することがありえます。
 *4質疑しつぎ応答おうとう1 バクバクのかいからの発言はつげん杉本すぎもと応答おうとう部分ぶぶんはバクバクのかいのこれまでの活動かつどうっていただくためにも有益ゆうえき部分ぶぶんであるとおもいます。おみください。2011ねんには別途べっとはなしうかが機会きかいもうけたいとかんがえております。
 *記録きろく文字もじ長谷川はせがわゆい 編集へんしゅう立岩たていわしん

 0 開催かいさいにあたっての説明せつめい
 1 杉本すぎもと報告ほうこく
 2 川口かわぐち報告ほうこく
 3 司会しかいしゃのまとめ(?)
 4 質疑しつぎ応答おうとう1 バクバクのかいからの発言はつげん杉本すぎもと応答おうとう
 5 質疑しつぎ応答おうとう

 
立岩たていわしん参加さんかされそうなほうおおそうだということで、実際じっさいあけてみたらこれだけのほうがいらしたんですけれども、すこ場所ばしょうつしまして、ここの会場かいじょうおこなうことにしました。で、つづきいろんなかたちで、勉強べんきょうかいっていうか、はな機会きかいもうけたいとおもいますので、それは受付うけつけのところに用紙ようしがあって、連絡れんらくさきであるとか、メールアドレスをらせていただければご案内あんないげますので、どうぞよろしくおねがいいたします。今回こんかいあいだっていう、ぎりぎり休憩きゅうけいどうしようかなってかんじの時間じかんなんですけれども、基本きほんてきには、休憩きゅうけいあいだはさまないかたちでやっていきたいっていうふうにおもいます。今回こんかい、「地域ちいき生活せいかつかんがえる勉強べんきょうかいだいかいのテーマは、在宅ざいたくにおける医療いりょうてきケアの現状げんじょう課題かだいというものです。
 おはなしいただくのは、おぽうです。一人ひとり杉本すぎもとボーンクリニックの所長しょちょうをしている杉本すぎもと健郎たけおさんです。それからもう一人ひとりが、さくらかいっていうのかな、NPO法人ほうじんさくらかいでいいのか、の川口かわぐち有美子ゆみこさんです。
 みなさんご存知ぞんじほうおおいかとおもいますけれども、いまこくほう医療いりょうてきケアっていうのを制度せいどなかにどういうふうに位置付いちづけるのかっていう議論ぎろんがなされています。それはまぁ、どういう方向ほうこうにいくのか、まだ確定かくてい部分ぶぶんおおいんですけれども、っていきかたというか、っていかれかたによっては、かなり、生活せいかつをむしろきびしくするという、そういう危険きけんせいというか、可能かのうせいはらんだものであって、そこのところはきちんとかんこうしですね、できるんであれば、そういう制度せいどができるんであれば、よりよいものにしていく必要ひつようがあると。すくなくとも現状げんじょう後退こうたいさせてはいけないということが、この今回こんかいこのもよおしをしたことの背景はいけい背景はいけいというか、テーマのひとつにはあります。おにんともそれぞれの過去かこ背負せおって、いまいたるっていうわけですので、そういった部分ぶぶんれていただきながら、その現状げんじょう、これからについて、展望てんぼうしていただきたいというふうにおもいます。
 3あいだっていうのはながいようでもありますけれども、まぁそんなにながくもない。ということで、わたしとしては、ちなみにわたしたていのちかんつとめております、今日きょう司会しかいさせていただく立岩たていわもうします。このあつまりは、立命館大学りつめいかんだいがくのグローバルCOE生存せいぞんがく創成そうせい拠点きょてんっていう、文科ぶんかしょうからおかねている研究けんきゅうプロジェクトが主催しゅさいしゃひとつで、それからあんまり活動かつどうしてないんですけれども、いちおうわたしもかかわっているNPO法人ほうじん「ある」っていうところと、それからさきほど紹介しょうかいした永原ながはら診療しんりょうかいと、これらが主催しゅさい共催きょうさいするというかたちになっております。おぽうにはそういうわけで、そういうわけでっていうのは、3あいだ時間じかんをできるだけ、みなさん、ここのなかにはわたしなんかよりはるかにその経験けいけん知識ちしきにおいて、このことにくわしいほういち過去かこたれているほうおおいとおもいます。ですから、できるだけなが時間じかん、そういった方々かたがたのご意見いけん頂戴ちょうだいしたり、あるいはその今日きょうのおぽうとのやりとり、質疑しつぎ応答おうとう時間じかんきたいとおもいますので、あとくわしいはなしはいろいろとやりとりのなか補足ほそくしていただくということにして、最初さいしょはなしおおむね30ふんから、びて40ふんぐらいのあいだはなしをおさめていただき、だいたいその3あいだのうちの半分はんぶんぐらいの時間じかん会場かいじょう方々かたがたとの質疑しつぎ応答おうとう議論ぎろんにあてたい、あてていきたいというふうにおもっております。では、これからよろしくおねがいいたします。順番じゅんばんはどちらでもいいといえばどちらでもなんですけれども、まぁ年季ねんきがいってるほうからっていうこともありまして、杉本すぎもとさんのほうからおはなし最初さいしょにいただきたいとおもいます。
 それから、今回こんかいたていのちかんほうのホームページであるとか、そういったところに、我々われわれ開催かいさいしたもよおしについて写真しゃしんであるとか、それから今回こんかい録音ろくおんもさせていただきますけれども、そういった記録きろく掲載けいさいするようにしております。そういうことで写真しゃしんらせていただくことがあるとおもいますけれども、諸般しょはん事情じじょうかおうつりたくないとということがありましたらそのあたりもうしつけください。それから、発言はつげん内容ないようにかんしても、名前なまえしてほしくないというほうもいらっしゃるかとおもいます。それは尊重そんちょうしたいとおもいますので、そのほう発言はつげんのときに、とく名乗なのらないとか、あるいは、反対はんたい名乗なのってとっていただければとおもいます。そんなことでよろしいでしょうか。では、早速さっそくはじめたいとおもいます。杉本すぎもとさんよろしくおねがいいたします。

 
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 *杉本すぎもとさんはパワーポイントを使つかいながらはなされました。そのため、以下いかだけではわかりずらいところがあるとおもいますが、まずは掲載けいさいいたします。

杉本すぎもと健郎たけお杉本すぎもとです。余分よぶんはなしはいらないんだとおもいますが、いまふんですか。30ふんということでできるだけとばしてバクっとはなしをして、こまかいところはまたあとで指摘してきしていただくとして、おはなしさせていただきたいとおもいます。いま、あの、午前ごぜんちゅうここで診療しんりょうしてたんですけど、この診療しんりょうしょこうがわズバっといてるんですね。自分じぶんとこの土地とち、この辺土へんどなんですけど。そこでつぎ仕事しごとをしようといまいろいろと画策かくさくしているんですけどもなかなかすすみません。でもやっぱりやっていかないかぎりはこれはすすまないだろうなっていうのが、ぼく結論けつろんなんですね。だから自分じぶんとこでせてやるっていうおもいがすこしはあるんですけども、まだ具体ぐたいてきにはすすんでおりません。
 で、ちょっとずらいかともおもいますが、ぼく琵琶湖びわこ学園がくえんに4ねんじゃくおりまして、琵琶湖びわこ学園がくえんまなんだことっていうのはけっこうおおきかったわけですね。それまでは大学だいがく病院びょういんでずっと教育きょういくしょくでしたので。で、そこからたものっていうのは、入所にゅうしょっていうものをどのように今後こんごあたらしいリソースっていうか、地域ちいきなかでその役割やくわりたすようなかたちをつくっていくかっていうのがひとつの課題かだいやったわけですね。ぜひともこれを琵琶湖びわこ学園がくえんすこしでもやりたいっていうことで、訪問ほうもん看護かんごステーションをつくったりとかいろいろやってきました。で、ひとつあとでまたてくるんですけども、むすんだのが、来年らいねんはるに、入所にゅうしょしゃの3にんがですね、入所にゅうしょしゃの3にんとショートステイのロングをしてた3にんと6にん、プラス2にんということで、ケアホームをちかくに、まちなかつくることができるようになりまして、唯一ゆいいつひとてきたというところで、自分じぶんとしては評価ひょうかしております。それはまさしく、昭和しょうわ43ねん、40ねん以上いじょうまえ琵琶湖びわこ学園がくえん糸賀いとが一雄かずおというひと琵琶湖びわこ学園がくえん始発駅しはつえきであると、けっして終着駅しゅうちゃくえきではないんだよっていうことをつづけてきた内容ないようすこ実現じつげんしていくのかなっていうところをかんじております。それが自分じぶんいま根底こんていにあるものだとおもっております。いまのこの言葉ことば、またプリントアウトされてますのでんでいただいたらいいとおもうんですが、この言葉ことば中身なかみひとつひとつがですね、いまつうじるものだということをっておきたいとおもいます。
 で、今日きょう課題かだい医療いりょうてきケアなんですけども、もともとこの問題もんだいがずっとてきたのは、急速きゅうそく加速かそくしだしたのは、舛添ますぞえさんなんですね。舛添ますぞえ厚生あつお労働ろうどう大臣だいじんぼくひがしERの問題もんだいからNICUの出口でぐちっていうことで、NICUがなぜかないんだっていうところからどんどん波及はきゅうしていって、それをけるためにおかねをつけるということで、いまだにそうなんですけど、おかねうごいているのは、厚生こうせい労働省ろうどうしょうなかでも母子ぼし保健ほけんきょくだけなんですね。で、もうひとつおかねってるのが、あとでてくる老健ろうけんきょくなんですね。我々われわれおもしたしみをってたのは、社会しゃかい援護えんごきょく障害しょうがい福祉ふくしっていうきょくなんですね、きょくというかね。これもう全然ぜんぜん異質いしつのものなんですね。厚生こうせい労働省ろうどうしょうくと。で、その、結論けつろんからいくと、その、もともとこんかねうごいているうえ母子ぼし保健ほけんきょくっていうところにおかねがついてて、全国ぜんこくでポストNICUのおかねちていってるんですが、一方いっぽうで、いま医療いりょうてきケアは、高齢こうれいしゃのいわゆるところからの一番いちばんかねってる厚労省こうろうしょうおおきな老健ろうけんきょくがイニシアティブをってるというところにおかしさがあるんで、それにどう修正しゅうせいをかけ、どう変更へんこうさせていくかっていうところが、今日きょう討論とうろんになるんだろうとおもいます。
 2番目ばんめのところはもうご存知ぞんじとおりです。これもぼく主題しゅだいひとつなんですけど、脳死のうしであるのかどうかっていう問題もんだい。それから、いま15れいですか。どうしてあんなに説得せっとくをして、どんどん移植いしょくにいくひとえるんだろうっていうところがあるんだろうとおもいます。今日きょう主題しゅだいじゃないんですけども、医療いりょう現場げんばなかであれはものすごく不思議ふしぎなんですよね。事故じこだとかいろんな出来事できごとこって、医者いしゃ脳死のうしらしいという診断しんだん医者いしゃ専権せんけんてき事項じこうでつけて、そこでこれはグリーフケアでもなんでもなくって、いわゆる移植いしょくコーディネーターにつないでるんですね。それからあと移植いしょくコーディネーターと家族かぞくはなしをして、そこから法定ほうてい脳死のうし判定はんていはいって、それでだということをってるんですね。これもう絶対ぜったいおかしいんです、はなしが。全部ぜんぶ説得せっとくはいってて、仕組しくまれたなかにみんなまれていくという状況じょうきょうがあるわけで、そんなことはだれだって予想よそうしないわけですよね。そこんところの自己じこ決定けってい論理ろんりのところが2番目ばんめのところで、どんどん、15れいたぞ、すごいぞっていう、美談びだんのようにしてかたられるようになってきてるっていうのもこわいところがあるとおもうんですね。
 バクっといきます。今日きょう言葉ことばだけいくと、こういう言葉ことばがいるのかなとおもいます。それで今日きょうは、医療いりょうてきケアなんですけども、そのいわゆる1ばんのパーソナルアシスタントっていうのは、ぞくこん厚労省こうろうしょうってる特定とくてい関係かんけい医療いりょうてきケアっていうところとえるようなかたちでの討論とうろんになってくるんだろうとおもうんですが。その2番目ばんめのケアマネージメントにしてもそうです。それからやっぱり、在宅ざいたくでパーソナルアシスタントをきちっと安全あんぜんにやろうと、まぁ安全あんぜんにやろうとするならば、3ばん、4ばん、5ばんっていうところの保障ほしょうなににもされてないんですね。とくにそれをマネージメントする2ばんのシステムも出来上できあがっていません。こういった2、3、4、5をきにして、ほうさきめてやろうとするところに一体いったいどんな進歩しんぽがあるのかなっていうところがひとつは絶対ぜったい疑問ぎもんとしてまれてきます。すこしずつ問題もんだいてんだけべていきたいとおもいます。
 はい、ねがいします。5ふんちましたね。
 これだれ支援しえんしてるかっていうのは、おやまってる、家族かぞくまっとるんでね。はい。それでなに大切たいせつかっていったら、やっぱり、ほうってしなければならないっていう討論とうろんではなくって、いかにその支援しえんができるか、やくつかという目線めせん一番いちばん大事だいじなわけですね。CANです。
 だから、医者いしゃであろうと看護かんごであろうとぼくらも7年間ねんかん医者いしゃたいする研修けんしゅうつづけてきたんですけれども、みんな勝手かってあなをあけたり、チューブをつけたりするだけで、指導しどうがほとんど独善どくぜんてきになっていたんですね。それをやっぱりできるだけサイエンスとして、しかも本人ほんにん目線めせんらくになるような目線めせんかんがえないと医療いりょうてきケアっていうのは存在そんざいしないだろうということでやってきました。だからほうじゃなくって、実際じっさいにどういう支援しえんができるか、なにができるか、いかに安全あんぜんにできるかっていうところが、このCANっていうところの問題もんだいになるんだろうとおもいます。
 もうこれは今日きょうこまかいところはやめましょう。
 ろうやきりになるので、一番いちばんじょうだけがおかねがついてるところなんです。けっこう、母子ぼし保健ほけんきょくほうで、10ぶんの10の国費こくひがついたりして、わりとうごいてるところがあります。施策しさくはみんなそこですね。2ばん以降いこうはみんなついておりません。これがいまからの問題もんだいだろうとおもうんですけども、医療いりょうてきケアっていうのは1ばんっていうのはほんのすこしだとおもいます。むしろ2ばん以降いこうのところに問題もんだいがあるし、5ばん以降いこう、5ばんっていうのは、我々われわれこのスライドをつくったときに小児科しょうにかでしたから、5ばんのところ、つまり成人せいじん以降いこう発症はっしょうしたひとたち、さらに高齢こうれいしゃ医療いりょうてきケアの問題もんだいっていうのは、これ意識いしきせずにつくっているんです。このスライドはね。人数にんずうてきにどこが一番いちばんおおいんだろうという討論とうろんが、これから今日きょうもう一度いちどされるとおもいますけども。そこんところのあたりがね、ほんとに、たとえば高齢こうれいしゃほう人工じんこう呼吸こきゅうつけて、気管きかん切開せっかいして、在宅ざいたくでがんばっておられる高齢こうれいしゃ、たとえば80、90。うちがいま、ちょうどこういういえなんですけど、ここに屋根裏やねうらつくってぼくがくんでるんですが。したには90と91さいろう夫婦ふうふんでるんですね。
 つぎいきましょう。
 これもあの基本きほんてきかんがかたで、いわゆる基礎きそ疾患しっかんなにによって今後こんごどのようにわっていくかという見通みとおしをさせたうえで、医療いりょうてきケアの問題もんだいふくめて、ぼくらは主治医しゅじいだったら、いずれこういうふうになってこうなってこうなりますよねっていうことの見通みとおしをてながら、親御おやごさんを説得せっとくしながら、ご本人ほんにん安全あんぜん方法ほうほうたのしい方法ほうほうんでいただけるように、プランニングをしているわけですね。これは個別こべつ支援しえん計画けいかくなんてんでもいいんですけども。そのときに、この、症状しょうじょうがどのようにこう、バルーンがふくらんだり、ちいさくなったりするかっていうあたりは、年齢ねんれいによっても病気びょうきによっても全部ぜんぶわってきます。こういったてんがですね、たとえば高齢こうれいしゃ場合ばあいだったらどのようにかんがえながらやるのかなっていうのが全然ぜんぜんブラックボックスなんです。ぼく小児科しょうにかとしては。だから、たとえばびるときに医療いりょうてきケアがどんどんえていく、そのときにはなにえるかっていうのは当然とうぜんまってくるわけですね。知的ちてきひとたちもそうですし、行動こうどう異常いじょうひとたちもそうです。年齢ねんれいによってそのっていうのはいろいろてくるわけです。それを我々われわれ予想よそうしながら、プロとして親御おやごさんやらご本人ほんにん提案ていあんしていくわけなんですけど、これが高齢こうれいというひとつの最後さいごのところ、いま老健ろうけんきょくっていましたけど、そういうきょくかんがかた根底こんていにあるものはなになのかっていうのは、すごくこういうかんがかたはしないんかなぁとおもったり、あと討論とうろんしていただいたらいいとおもいます。はい。
 最初さいしょ医療いりょうてきケアの問題もんだいかんがえたときにですね、このはるですね、あの、とくやしなえ問題もんだいてきまして、4がつにち政局せいきょく通達つうたつでましたね。あのころまでは、基本きほんてきなにがやってるのかわかんなかったんです。なにがどううごいてて、だれがいじっくってるのかわからないっていうところがありました。もしかしたら、一番いちばん脚光きゃっこうびてる推進すいしん会議かいぎ、これがわるさ、わるさっていったらおかしいね、おもにイニシアティブをってんじゃないかなっていうことをおもっておりました。おもってたんですね。ところが、これはやっぱり、なんていうんでしょうかね、藤井ふじい議長ぎちょう代理だいり藤井ふじいさんとかあのあたりはなしていくなかで、推進すいしん会議かいぎかんがえてることと、いま医療いりょうてきケアの検討けんとうかいかんがかたちがうぞっていうことがわかってきまして、で、しかも、推進すいしん会議かいぎ遠目とおめてるだけであって、どうもこれはもとからあるながれ、つまり厚生こうせい労働省ろうどうしょう内部ないぶにもとからあったながれのなかで、ひょうてるのは民主党みんしゅとうですけども、っこにあるのは自民党じみんとう公明党こうめいとうえがいた自立じりつ支援しえんほうのつなぎ法案ほうあんのベースのところにもどってきているところがあるようにおもうんですね。そうおもいました。
 もうひとつてとしてですね、議員ぎいん立法りっぽうっていうながれがたんですね。これの出所しゅっしょは、こないだ、ちょうどまたうしろばなしがでるとおもいますけど、おな厚労省こうろうしょう老健ろうけんきょく振興しんこう課長かちょうはなったんですけども、そのときに、議員ぎいん立法りっぽうですかね〜っていうはなしてたら、そんなうわさ一切いっさいデマですっておっしゃるんですね。そんなことはいたこともない。これどうも自公じこうのつなぎ法案ほうあん議員ぎいん立法りっぽうとこの医療いりょうてきケアの検討けんとうかいかさなってうわさとしてたようにおもいます。2がつ普通ふつう通常つうじょう国会こっかい民主党みんしゅとう政府せいふあんとしてすっておっしゃいましたから、これは正々堂々せいせいどうどうてくるあんなんで、これは12月にたときにきちんとたたかないかんのやないかっていうふうに、いまおもってます。またあと討論とうろんになるとおもいます。
 このときに一番いちばんかんじたのは、やっぱり、高齢こうれいしゃたい障害しょうがいしゃっていう、この、なんていうんでしょうかね、ぼくらがすすめてきた、支援しえんする目線めせんっていうのが、高齢こうれいしゃのところでは、自分じぶん父母ちちははえるんですが、ひろ範囲はんいでの高齢こうれいしゃのところっていうのはえないんですよね。えないんです。だけどおかねとか人数にんずうからすれば、いちけたちがかず高齢こうれいしゃのところにあるということで、ここんところがひとつの施策しさくの、いまかた問題もんだいてんがあるのかなとおもってます。でもこの目線めせんちがいっていうのは、あってはならないものですね、ひととしては。ぼくもけっこう高齢こうれいしゃちかくなってきましたけども、高齢こうれいしゃであろうと新生児しんせいじであろうとこれはひととしてはおなじはずなんで、この多様たようせいっていうのはどんな状態じょうたいであってもみとめていかなければいけないし、みとめるべきであるというかんがかたのスタンスにったときに、さぁどんな施策しさくがいるんだろうというところが、今回こんかいのふんぎれない、それからスキっとしない、ひとつの課題かだいはいっていくんだろうとおもうんですね。
 このれいのこの有名ゆうめいですね。これはあの、川口かわぐちさんおっしゃるとおもうけど、はなしなかであのペケしるしはなんやねんっていうことを、ぼくおこなってさき振興しんこう課長かちょうに、「これは撤回てっかいしてください、えてください、これはしろにしてください」ってったんですけど、「いや、このペケしるし現状げんじょう認識にんしきとして厚生こうせい労働省ろうどうしょうおこなっている中身なかみです」っていうご返答へんとうがありまして、それはえるつもりはないという課長かちょう意見いけんがありました。そこでつっこんでも、ぼくぼく2人ふたりでしかおこなっておりませんでしたので、小児しょうに神経しんけい学会がっかい代表だいひょうとしてったんで、それ以上いじょう、あぁそうですかってがったんですけど、どうもそこでたときに課長かちょうむねってったのは、このマルとペケがあるなかで、わたしたち厚生こうせい労働省ろうどうしょうとしては全部ぜんぶマルにしたいと、全部ぜんぶマルにしたいという意気込いきごみでやってますからしんじてください、行政ぎょうせいしんじてください、こんなかんじなんですね。ほんならやってみようや、やってもらおうやっていうことなんですけども、さぁそのやりかた問題もんだい今後こんご問題もんだいになってくるとおもうし、おかね使つかわずに安上やすあがりでっていうことになるのかどうかわかりませんが、とにかくこのペケを全部ぜんぶマルにしたいと。
 で、当初とうしょですね、このあか矢印やじるしうえ口腔こうくうない吸引きゅういんろう、このふたつだけやったんです。いわゆるとくやしなえはそうですね。とくやしなえはこれでりる可能かのうせいがあるわけです。おおかた。それをあえてまだいじくってきたっていうことは、全部ぜんぶマルにしたいっていう意気込いきごみをっておられる。そこで、今日きょう討論とうろん、またあとてくるとおもいますが、さぁどういう法制ほうせいをするんだろうっていうことで、まぁみせてもらおうやないかってってかえってきたんですけども。はい。つぎ
 いろいろ自分じぶんらでかんがえていった、かんがえているプロセスを、一番いちばんのところはですね、これ、カニューレない吸引きゅういんまで厚労省こうろうしょうはいわゆる介護かいごしょく可能かのうにしようとかんがえております。と、ぼくきました。で、看護かんご指導しどうっていう問題もんだい医師いし指示しじっていう問題もんだいをどのようなかたちで、いわゆる特定とくてい特定とくていというふたつにまた状態じょうたいにある状態じょうたいひと、それから施設しせつない在宅ざいたくとなんかこうけるようなかんがかた、の法制ほうせいたしてどのような文言もんごん可能かのうになるのっていうことをもうげてるんですけども、それをやるっていうんですね。やるんならやってみてくださよっていうことなんでしょうけども、そこんところが今日きょう討論とうろんのひとつになるとおもうんです。
 そしたら、看護かんご集団しゅうだんがどのようなかたちで納得なっとくをしているのかっていう問題もんだいなんですね。いわゆる看護かんご協会きょうかいいまされてる介護かいご福祉ふくしの、平成へいせい24ねんからのあんっていうのは、600あいだで、基本きほんてきに、ぞくじゅん看護かんご講義こうぎ体系たいけいまえたようなものになってるんですね。つまり、看護かんごも、じゅん看護かんごいまやなくなろうとしているなかで、一級いっきゅうヘルパーもなくしていく。ところが介護かいご福祉ふくしを、まもるした上下じょうげっていうのはおかしいですけども、介護かいご福祉ふくしをそのラインにこうとする。介護かいご福祉ふくしならだれでも吸引きゅういんと、さっきのいわゆるマルしるし全部ぜんぶをやれるようにしたいというが老健ろうけんきょく課長かちょうこたえでした。わかりますか?それができるかどうかなんですけどね。そのためのなんじゅうあいだだっていうんですよ。
 今日きょう、また時間じかんこまかくなるんで、つぎいきましょうか。
 いろいろかんがえましてですね、ちょっとこれ、あの、またていただいたら、あとでてもらったらいいとおもうんですが、なんにちまえましたね、とくやしなえ待機たいきしゃかんがかたなかでのデータが、厚労省こうろうしょうかどっかでアップしてますね。つまり、入所にゅうしょ希望きぼうしゃいま43まんにんとかわれてるんですが、42まんにんですか。実際じっさい待機たいきしゃはどれぐらいなんや、しかも自宅じたく待機たいきしてるひとなんパーセントなんや、そのなか吸引きゅういんけいかんをしてるひとなんパーセントなんやっていう、ここなんですよね。老健ろうけんきょくは40なんまんにん待機たいきしてる、入所にゅうしょが43まんにん昨日きのう今日きょうかの新聞しんぶんで43まんにんでしたか? とくやしなえ入所にゅうしょえましたね、43まん7せんにんかなんかにえましたけども。そのなかで、吸引きゅういんけいかんっていうのはなんパーセントなんだっていう問題もんだいひとてくるんです。これはかね計算けいさんざんになってくるんで、そこんところで、実質じっしつてきにどうなのかというとこをいかけないといけないとおもうんです。
 それで、つまり入所にゅうしょもうみ42まんのうち、よう介護かいご4、5でこれが6、7まんにん自宅じたく待機たいきでほんと2まんにん程度ていどなんだろうなということで、結局けっきょく吸引きゅういんがせいぜいそのすうパーセントにしかすぎないんじゃないか。この現状げんじょうがいいのかわるいのか。いいのかわるいのかという討論とうろんはひとつのこってくるとおもうんです。これはのところとおな数字すうじかどうかはまたこれはべつなんですね。お年寄としよりの場合ばあいはこれぐらいの数字すうじなんですね。あとでALSの方々かたがたはなしとかいろいろてくるとおもいますし、もうひとつブラックボックスは、交通こうつう事故じこ救命きゅうめいセンターから直接ちょくせつかえってかれるほうの3まんにんといわれてるかずの、のフォローアップがどうなってるのか、地域ちいきでね。
 ここのケアの現状げんじょうも、これはむずかしいところがあるとおもいます。遷延せんえんせい意識いしき障害しょうがいかいでも、ここの実数じっすうつかんでおられないとおもいます。医療いりょうてきケアのところはですね。だから、このあたり数字すうじしたうちでのこれからの施策しさくのおかね問題もんだいをもうすこ具体ぐたいてきんでいかないといけないのではないかなということがあるとおもいます。ちょう重症じゅうしょうしゃっていうのは、いわゆる在宅ざいたくはおそらく1まん医療いりょうてきケアが必要ひつようひとがだいたい全国ぜんこくまんにんかなっていうふうにはおもってるんですけども。こういった数字すうじ問題もんだいがひとつあるとおもいます。はい。
 もうすこしいくと、いろいろかんがえてみて、つめりで看護かんごつかまったり、大分おおいたでプールでおぼれて業務ぎょうむじょう過失かしつ致死ちしざい介護かいごしょく有罪ゆうざいになったりとか、ケアホームでインスリンがペンがた介護かいごしゃがどうのこうのとか、いろんな出来事できごとこんちまたでてきてるんですよね。
 で、もういっぺんもどって数字すうじとしてさえといてほしいのは、医者いしゃは27まん5せんにん看護かんごしょくは130まんにん。このうちなんパーセントがはたらいてるかっていう問題もんだいがあるにしても。で、介護かいごしょくは、介護かいご福祉ふくしいま81まんにん登録とうろくなんですね。それから、ヘルパーがきゅうは284まんにんという数字すうじなんですね。で、このなかで、この数字すうじなかでどのような専門せんもんしょくがどのようにからみながらっていうのは、きっとおかねとの計算けいさんなかてくるんだろうとおもいますが、ちょっと数字すうじのところだけさえといてもらったらいいかなとおもいます。はい。
 で、ぼくらが目指めざしているのは、あくまでパーソナルアシスタントっていうか、基本きほんてきにひとりひとりバージョンがちがうからそのひとひとりにとっての安全あんぜんでいわゆるできる支援しえんをきちっとしていこうっていうことの、これはスウェーデンの河本かわもとさんのスライドなんですね。河本かわもとさんですけどね。気持きもちよく看取みとれて熱心ねっしんひと協力きょうりょくしやすくみみっているひと。もうこれでいいんですね。重要じゅうようなのはあくまで、共感きょうかん能力のうりょく適正てきせいのあるひと。たばこはってはならない。くるまは、免許めんきょはどっちでもええと。いうことで、それでのトレーニングはわたしたちが責任せきにんってやりますっていうことなんです。この、教育きょういく資格しかくかならずしも必要ひつようではなくって雇用こよう研修けんしゅうしますっていうのが、ひとつのパーソナルアシスタントの中身なかみなんだよと。ここにいかにはたらきやすいおかね事業じぎょうとしてつけていくかっていうところだとおもってるんです。はい。
 で、あと5ふんばかしあるんですけどね、ちょっとこう、っておいてほしい知識ちしきだけ。たとえば、福祉ふくしとか教育きょういく方々かたがたはこの現状げんじょうをおそらくご存知ぞんじないとおもうんですね。いまぼくらのなかでも、医者いしゃなか前向まえむきなひとたちが、そしたら我々われわれがショートステイけていこうやないかとか、ナイトけていこうやないかとおもったときに、どんな事業じぎょう単位たんいかねがとれるかっていえば、基本きほんてき医療いりょうがた短期たんきサービスTとUしかないんですね。それ以外いがい一番いちばんいてありますとおり、福祉ふくしがた短期たんき入所にゅうしょっていうのは、いわゆるナイトっていうやつで、ほんとにやすいんです、いまようするにゼロをたしたらいいわけですね。1まんいかへんわけですね。ところが、医療いりょうがた短期たんきサービス入所にゅうしょは2まんせんえん。Tがたっていうのは日本にっぽんこくちゅうほとんどみんなけません。その理由りゆうあとべます。ふた、これは重症じゅうしょう心身しんしん障害しょうがい施設しせつ介護かいご老人ろうじん保健ほけん施設しせつけてる短期たんき入所にゅうしょなんです。琵琶湖びわこ学園がくえんでもおなじなんですけど、2まんせんえんなんです。1にち単位たんい。それがしたの、したの、自立じりつ支援しえんほうでみんなで一所懸命いっしょけんめい地域ちいきでナイトやってる事業じぎょうしょのところからすれば、値段ねだん全然ぜんぜんちがうわけなんですね。ところが、もうひとばなしてくるんです。つぎきましょう。
 介護かいご施設しせついうのはどんな条件じょうけんかいうのをちょっとだけといてもらったら、これもひとつの知識ちしきとしてっといてください。いわゆる介護かいご療養りょうようがた介護かいご老人ろうじん保健ほけん施設しせつとくやしなえと。これみんなね、設置せっち根拠こんきょは、医療いりょうほう介護かいご保険ほけんほう老人ろうじん福祉ふくしほうちがうんですよ。それから医者いしゃかずちがいます。介護かいご保険ほけん介護かいご保険ほけん医療いりょう保険ほけん、この中身なかみちがいます。これを一緒いっしょくたにして縦断じゅうだんてきほうをどのようにつくっていくのかっていうのはものすごくむずかしいとおもうんですが、まさしく介護かいご保険ほけんをどうえていくかっていう討論とうろんがここにのぼってくるんでしょうけど、医療いりょう保険ほけんだっておなじですよねっていうものがてくるとおもいます。看護かんごかずにしてもそうです。こんな条件じょうけんがあります。はい。
 もうひとつ条件じょうけんみといてください。つぎ
 これですね。小児科しょうにか入院にゅういんして社会しゃかいてき入院にゅういんっていわれるひとたちは、たとえば、こんあか文字もじいてある一番いちばんにくいところにかさなってるところですけど、3まんせんえんなんです。これおかねはなしばっかりするからいやだとおもうでしょ。だけどなんでTがたけないかっていうのは、この値段ねだんがあるからなんです。社会しゃかいてき入院にゅういん普通ふつう入院にゅういんしてるだけで、7たい1で、小児科しょうにか常勤じょうきんが5めい以上いじょういるおおきな病院びょういんのところで、いわゆる病名びょうめいだけつけて入院にゅういんしてもらってたら、レスパイト入院にゅういんしてもらってたら、3まんせんえんあるんですね。だからなんで2まんせんえんけなければいけないの? しかもそこでおくすりしたり、治療ちりょうしたりしたって一切いっさいできない。福祉ふくしがたは。一切いっさいできないんですよ。医療いりょう行為こうい一切いっさいできないんです。福祉ふくしですから。短期たんき入所にゅうしょっていうのは。そんな片手落かたておちのかたちで、レスパイトなんかできるか。これは医療いりょう制度せいどで、おくすりだしたりなにしたり写真しゃしんとったり、なにしても全部ぜんぶかね加算かさんされるんですね。このがあるのにどうするねんっていうことなんです。はい。
 で、ようするに、いま医療いりょうてきケアの問題もんだいひょうてるんですけども、やっぱり、2かいてというかんがかたたないとおもひとたちについては、かいてというよりも、当然とうぜんのCANにするためには、医療いりょう福祉ふくし連携れんけいしたかたちで、どちらもおかねとしてじゅうふんつくということをかんがえないといけないんじゃないのっていうことなんですね。一方いっぽうで、この2かいては、いまたとえば琵琶湖びわこ学園がくえんだったら琵琶湖びわこ学園がくえんのイメージをしてもらって、2かいてやいうこととちがうんですよ、平屋ひらやですけどね。あの、一方いっぽう福祉ふくし値段ねだんが、24まん。はい。特別とくべつ加算かさんっていうのは、都道府県とどうふけんによってちがいますから、値段ねだんちがいますけど、6まんせんえんのところから5まんから東京とうきょうみたいにもっとたかいとこもあったり、いろいろちがうわけですね。ひとりにつき、つきですよ、つき値段ねだんですよ。
 それで、うえ福祉ふくし施設しせつ知的ちてき入所にゅうしょとかですね、いわゆる療護りょうごもそうですけども、うえ値段ねだんだけでやってるんですよ。した値段ねだんとれないんです。ところが医療いりょうほう医療いりょう保険ほけんによると40まんから100まん。ま、呼吸こきゅううごかすと平均へいきん100まん前後ぜんこう医療いりょうはいってくるわけですね。当然とうぜんそれだけのことをするわけですけど。ただ、そのほうがショートステイにきたられると一律いちりつまんせんえんですけどね。こうやって長期ちょうき入院にゅういん場合ばあいは、長期ちょうき入所にゅうしょ場合ばあいは、この値段ねだんがつくんです。だから1たい1の、いわゆる40ねんまえからわれてきたまもかいってる、まもるべきその介護かいご比率ひりつ問題もんだい一人ひとりたいして一人ひとり介護かいごにつくっていう。これとおなじもの、なぜ入所にゅうしょだけにこのおかねうごきをするのかっていうことなんですよね。在宅ざいたくになればこれは、入院にゅういんしたら医療いりょう保険ほけんだけ、退院たいいんして福祉ふくし使つかえば福祉ふくしだけ。もうどっちかしかかねがおちないわけで、それをおなちょう重症じゅうしょうしゃというなかで、やっぱりおかね本立ほんだてにしていくかたちで十分じゅうぶん支援しえんれていかなければ、その発想はっそうたなければ、やっぱりできないんじゃないかっていうことなんですね。児童じどう福祉ふくしほうっていうのは、ご存知ぞんじとおり、18さいまでに発症はっしょうしたひとたちが合致がっちするものであって、20さいぎて事故じここしてしまうとそれは全然ぜんぜんこの範疇はんちゅうはいってこないから、じゅう施設しせつにすられない。療護りょうご施設しせつしかないわけですね。こういう日本にっぽん法律ほうりつがあるわけで、はい。
 もうすぐわります。
 で、いま自分じぶん課題かだいとしては、やっぱり医療いりょうてきケアの可能かのう地域ちいきでのケアホームをどれだけできるのかということで、いろんな全国ぜんこく有名ゆうめいうたらおかしいですけども、どんなやりかたをしてるのかっていうのを実際じっさいて、どんなひとはいってて、どんなやりかたで、どんだけ余裕よゆうって職員しょくいんはたらいているのかっていうあたりを、こんレポートしてまわってるんですね。いままでだいぶましたけど、ちょっと伊達だてぶどうだけまだけてないんですけども。伊達だてっていうのは伊達だてなりになかなかおもしろいところがあるんですけども。で、まぁ、いろんなところへってました。あと、仙台せんだいもそうですし、いろいろきましたけども、どことして十分じゅうぶんやれてません。やっぱりいま自立じりつ支援しえんほう制度せいどでは、医療いりょうてきケアという医療いりょう行為こういてきな、その医療いりょう保険ほけんがらみのところでのケアホームを夜間やかんじゅうふん支援しえんしていけるだけの体制たいせいをとれるかといえば、とれていないんですね。
 たとえば、横浜よこはま訪問ほうもんいえのケアホームのありかたっていうのは、これ、日浦ひうら先生せんせいがもうよこ療、横浜よこはま療育りょういくかれたからってもいいかも。あの、おこられるかもしれませんが。やっぱり、横浜よこはまだけにしかできない、いわゆる生活せいかつ保護ほごうえ横浜よこはまたんたんをつないで、やってるっていうことですけども、実際じっさい夜間やかんのバックアップするのは、いわゆるともいえの45にんじゅう対象たいしょう雇用こようしている2人ふたり常勤じょうきん看護かんごと3にん非常勤ひじょうきん看護かんごで、そのうち2人ふたり看護かんごが1週間しゅうかんごとにここのつの訪問ほうもんいえのケアホームの電話でんわばんをしてるんですね。しかも費用ひようは、福祉ふくししょくおな値段ねだん雇用こようされている。これつづくのかなぁ?これって大変たいへんだなぁ・・・っていうのが結論けつろんてきなものになるとおもいます。
 どことも大変たいへんだし、なかなかこういうのは成立せいりつしない状況じょうきょうです。これを成立せいりつするようなかたちで、やれるような仕組しくみをつくってもらわないかぎり、つまり、それとさっきのショートステイもそうですね。なにらなくって、どうしてできないのかっていうことをせめてきちっと指摘してきしていかないかぎりは、なかなかくに厚労省こうろうしょうっていうのはうごかないんだよっていうのは、川口かわぐちさんのはなしでもてくるんだろうとおもいます。はい。これでわりですかね。だからこれはまとめですね。やっぱり、パーソナルアシスタントとしての医療いりょうてきケアのながれっていうのに辿たどいてきて、やっと在宅ざいたくである程度ていど制度せいどをつなぎながらできるようになってきたけども、ここで制度せいどするなかで、どのようなかたちで、今後こんごもっとこう分厚ぶあつ支援しえんなか安心あんしんしてらせるものの、やっぱり制度せいどをきちっと保障ほしょうしていかないかぎりは、いけないんじゃないかっていうのがひとつの結論けつろんです。バクっとした結論けつろんです。すいません。おわります。

立岩たていわ:ありがとうございました。ながはなしみじかくまとめていただきました。すごい、あの、たくさんのはなしはいってて、なかなか、なんていうかな、えっと、理解りかいするのがむずかしかったところもあるとおもいますけれども、それはいろいろおぎなっていただくことにして、つぎまいりたいとおもいます。では、川口かわぐちさん、おねがいします。

 
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川口かわぐち有美子ゆみこ川口かわぐちもうします。東京とうきょうからまいりました。いま杉本すぎもと先生せんせいのおはなしいて、後半こうはんのところはわたしとく知識ちしき不足ふそくなので、もうちょっとゆっくり時間じかんかけておしえていただきたいなーとおもいつつ、さきにいくんですが。わたしは、今日きょうは、当事とうじしゃ視点してんでおはなしさせていただきたいとおもいます。当事とうじしゃっていっても、その、家族かぞく当事とうじしゃです。わたしははがALSの患者かんじゃで、1995ねんにALSを発症はっしょうしました。そのときは、そのこういう障害しょうがいですとか、それからその医療いりょうですとか、まったく関係かんけいのない生活せいかつをしていまして、そこからの経緯けいいいたのが、こないだほんになって出版しゅっぱんされまして、うしろでも販売はんばいしておりますのであとでどうぞってさき自分じぶん宣伝せんでんするんですが。あの、そういうことです。
 95ねんっていったら、介護かいご保険ほけんまえで、なににも介護かいご制度せいどっていうのがなくて、あったのは行政ぎょうせいのヘルパーさんだけ。よくわかんなかったんですね、わたしも。ほんっと制度せいどなんていうのは、意識いしきしてらしたことがないひとだったので。はは介護かいごをしなきゃいけないっておもったときに、保健ほけんさんがて、まぁむかしはなしをしてますけど、どうだったかっていうと、介護かいごのやりかたをまず保健ほけんさんからおしえてもらうんですよね。最初さいしょはトイレ介助かいじょから。それからごはんのべさせかたとか。それからおくすりませかたとか。家族かぞくだけど介助かいじょなんてやったことがないからできないんですよ。はははどんどんどんどん進行しんこうしてわるくなっていくし、介助かいじょをしないと危険きけんだっていうことで、まず保健ほけんさんから介護かいご仕方しかたおそわったんです。
 で、その保健ほけんさんが、えーっとその、ALSっていう病名びょうめいがでますよね。そうすると、いろんな制度せいど使つかえますと。特定とくてい疾患しっかんっていう特別とくべつ病気びょうきだから、医療いりょうもただになりますっていうことで、で、主治医しゅじい必要ひつようですねって。で、まぁ、ちかくの診療しんりょうしょ先生せんせい紹介しょうかいしてくれました。
 その先生せんせい非常ひじょう人間味にんげんみのある先生せんせいだったんです。いまおもうと、やはりかかりつけ先生せんせいとの出会であいが、ははいのちわたしたちの人生じんせいめたんだなっていうふうにおもいます。でもね、やっぱり、その、杉本すぎもと先生せんせいみたいにいい先生せんせいばっかりじゃない。いろんな先生せんせいがいて、これはね、やっぱりうんですよね。どういう先生せんせい出会であえるかっていうのは。そのドクターが非常ひじょう前向まえむきにははいのちたいして擁護ようごしてくださったんで、わたし間違まちがった方向ほうこうにいかないですみました。でも、はははどんどんわるくなっていく。やっぱり気管きかん切開せっかいをして、呼吸こきゅうってことになっていくんです。7わり以上いじょうほうが、呼吸こきゅうをつけられないでそこでくなるんですけども、うちはそのドクターがははたいして、地域ちいき呼吸こきゅうつけるということは、たくさんの医療いりょうてきなことをこれからみんなで分担ぶんたんしてやっていかなきゃいけないんだけど、そういうことをしてるひとは、うちは中野なかのなんですけど、中野なかので2にんしかいないと。で、島田しまださんがもしそうやって地域ちいききてってくれるんだったら、3にんだよって。ぼくはじめてなんだって。まぁわかかったんですよ、当時とうじ先生せんせいまだ40だい前半ぜんはんでしたから。で、ぼくはそういうことをこれから応援おうえんしたいとおもってるって。これから医療いりょう必要ひつようひとがどんどん地域ちいき生活せいかつしていかなきゃいけなくなってくそういう時代じだいだから。自分じぶんは、その、自分じぶんのおとうさんも診療しんりょうしょ先生せんせいだったから、代目だいめなんですよね代目だいめ。で、医師いしになった最初さいしょから在宅ざいたく医療いりょうにすごく興味きょうみがあって、これからはそっちがやりたい。だから島田しまださんがもしも呼吸こきゅうつけてきていってくれるんだったら、ぼくにとっても味方みかたになってもらえるだろうし、地域ちいき医療いりょう島田しまださんと一緒いっしょ開拓かいたくしていきたいっていうふうにってくれたんですよ。
 そういうふうに応援おうえんされたら、うちのはは呼吸こきゅうなんてやだなって、尊厳そんげんちかいようなことを希望きぼうしてたんですけど、コロっと気持きもちがわっちゃって、先生せんせい一緒いっしょにやりましょうっていいだして、わたしそれいてて、ちょっと感動かんどうしたのと、ちょっと迷惑めいわくっておもったのと。家族かぞくですからね、もちろんははいのち大事だいじなんですけど、じゃあ実際じっさい介護かいごだれがするんだよってチラッとおもいました。先生せんせいかっこいいんだけど、先生せんせいね、じゃあね、先生せんせいそういってはげますけど、じゃあ24あいだ介護かいごだれがやるの?チラっておもったんですね。そのチラっておもったのがもう大変たいへん問題もんだいになったんですけど。そのときはね、そうだそうだって一緒いっしょって、きながらははきようよってったらははもうんってって、それで無事ぶじ呼吸こきゅうつけて、都立とりつ神経しんけい病院びょういんに1ヶ月かげつはん入院にゅういんしてかえってきたの。
 でも、やっぱりそのいや予感よかん的中てきちゅうで、家族かぞくがぜんぶ介護かいごするんですよ。わたしいもうとと、やくにたないちちがいて、大人おとなにんいる家族かぞくっていうのは、すごいめぐまれています。こうやっててても、たいてい、介護かいごしゃひとりみたいな。あの、おくさんがALSになっちゃったら旦那だんなさんが介護かいごする、そのぎゃくとかね。介護かいごしゃがひとりぐらいしかいないっていういえ普通ふつうなんですけど、うちの場合ばあい大人おとなが3にんいて、いちおうローテーションめばさん交替こうたい。だけども、うちのははちち介護かいごいやだってったんで、交替こうたいになっちゃったんですけど。でもそうやって交替こうたいする家族かぞくがいたので、24あいだを12あいだずついもうとわたし分担ぶんたんをしてやってきました。あのお、いち週間しゅうかんでバテました。いち週間しゅうかんさきえなくなって、これはほんとにね、大変たいへんだとおもいました。それで、それまでは介護かいごのイメージっていうのは、テレビでとおりの高齢こうれいしゃ介護かいごがベースにあったんで、大変たいへんだろうけれども、みんな家族かぞくでやってましたからね、その当時とうじは。だから家族かぞくでなんとかなるもんだろうっておもったんだけれども、その医療いりょうはいってくるってところでおおきくちがう。ほんとに神経しんけいめてるんですよ。で、機械きかいがついてるもんですから、機械きかい管理かんりをしないといけない。はは介助かいじょ同時どうじ機械きかい管理かんりしなきゃいけないっていうことで、まぁ、あの、なんていうんですかね、ゆっくりする時間じかんがないんですよ。で、よこになってもつねみみきてるっていうか、アラームがったらきなきゃいけないしとか、それから、その呼吸こきゅうつけて意思いしははっきりしてますからね。ですから、本人ほんにんはやりたいこといたいことやまほどあって、それにたいして無視むしすると、ひどいことになりますね、ははにとって。だから、もう無視むしできないですから、とにかく逐一ちくいち文字もじばんだとか、それから、当時とうじつてしんなんかなかった。パソパルっていうコミュニケーション機器ききしかなかったんですけど、それに入力にゅうりょくしてもらって、コンピューターに入力にゅうりょくしてもらって、それをって、あぁ今日きょうのおかずはなにさわらさわらをどうやってくの?とか、そういうようなことをずっとりをしてたんで。まぁだから、いまのヘルパーさんがやっているようなことを全部ぜんぶいもうとわたし2人ふたりでやってたんです。今日きょう会場かいじょうきたられているヘルパーさんいらっしゃるとおもいますけど、大変たいへんだったんですよ。とにかく制度せいどはじまるまえって。家族かぞくだけでやってたときは。本当ほんとう大変たいへんだった。
 それが2000ねん介護かいご保険ほけんはじまるっていうことになって、そのときに、ALSの家族かぞくは、みんなわたしたちみたいだったですからね、患者かんじゃのこった家族かぞくっていうのはそうだったんです。とにかくもう、ヘルパーさんが介護かいごすこしでもわってくれるんだったら、こんな福音ふくいんはないとおもって、もうだいよろこびしたんですよ。そしたら最初さいしょ介護かいご保険ほけんには障害しょうがいひといれないみたいなはなしになっちゃって、それはこまるんで、こっちから厚労省こうろうしょうにおねがいにうかがって、ALSね、もうほんとに大変たいへん障害しょうがいで、特定とくてい疾患しっかんだから、特定とくてい疾患しっかんなかでも身体しんたい障害しょうがいのきついひとは、40さいから介護かいご保険ほけんれてくれって、こっちからたのみにってれてもらったって経緯けいいがあります。そうやってALS協会きょうかいががんばって、交渉こうしょうしてれてもらったんですけど、ぶたひらいてみたら、なんと介護かいご保険ほけんのヘルパーは吸引きゅういんをしない。けいかん栄養えいようはもちろんしない。「あれ?!」ってことになって、たのんでれてもらったのに、なんかぎゃく効果こうかじゃないかと。これはもしかしたら、まえ障害しょうがい行政ぎょうせいのヘルパーと、障害しょうがいのヘルパーっていうのは、むかし全身ぜんしんせい障害しょうがいしゃ介護かいごじん派遣はけん事業じぎょうってやってまして、それでやってるヘルパーはなにでもやってくれた、いまもそのつづきなんですけども。そっちのほうがよかったなって。
 のちになってね、ぶたひらいてみて、わかったと。橋本はしもとさんからますけど、橋本はしもとさんがったのは、「まされた」ってったんですよ。みじか言葉ことば自分じぶん感情かんじょう表現ひょうげんするのが非常ひじょうにうまいひとです。もうね、すごいんですけど、くに交渉こうしょうったときに、「まされた」ってって、それで、こんなはずじゃなかったっていう意味いみなんですけどね。それから「介護かいご保険ほけんえがいたもちだった」ってったんです。それからどうしたかってうと、ALS協会きょうかいたいして全国ぜんこく会員かいいんから、もう苦情くじょう殺到さっとういままでのヘルパーが「明日あしたからわたしたちはなにもしません、じゃあ」っていなくなっちゃったとか、それから、「介護かいご保険ほけん使つかおうとおもったんだけど、ALSってっただけでことわられた」とか、「制度せいどはあるのに使つかえない、どうしてくれるんだ」みたいな。どうしてくれるんだとはいませんけど、じゃあどうしますってったら、橋本はしもとさんが「やるか」っていうから「なにやるの?」ってったら「署名しょめい」。署名しょめいをしましょう、運動うんどうしましょうっていうことで、全国ぜんこくびかけて、いちおう協会きょうかいなかにもヘルパーの吸引きゅういん問題もんだい解決かいけつ推進すいしんなにとか委員いいんかいっていうのをつくって、海野うみのさんっていう一番いちばんいまわか理事りじ委員いいんちょうをやってやって短期間たんきかんのうちに18まんぴつ署名しょめいあつまりました。
 そのときに、脊損の団体だんたいだとか、それからヤコブびょうなんかほんとにちっちゃな団体だんたいだったんですが、とか、いろんな団体だんたいはいったんですけど。CIL系列けいれつとか、あとJCILもはいらなかったよね、多分たぶん障害しょうがい関係かんけいひとたちははいらなかったんですよ。なぜかっていうと、こういうことをしてしまうと、ようするにグレーゾーンでやってきたわけですよね、かれらはずーっと。グレーゾーンをあんまりおおやけ場所ばしょすと、グレーがグレーじゃなくなって、たるとなんだこれはっていうことになるから、そういう運動うんどうをしないほうがいいと。コソコソと政局せいきょくって、政局せいきょく役人やくにんわしをして、せいほう阻却ろんっていう、ようするにね、法律ほうりつにはさだめられてないんだけれどもそれをやらないと人命じんめいにかかわるようなことはやってもいいってことになってて、それでやってきたわけです。それをね、あからさまに運動うんどうをして表沙汰おもてざたにすると、なにいやなことがあるからやめとけっていうふうに、障害しょうがいしゃ団体だんたいほうからわれたんです。そうはっても、わたしたちは介護かいご保険ほけん使つかってますから、介護かいご保険ほけん制度せいどっていうのは、もうおおやけ制度せいどですから、そこできちんとやってもらわないとこまるっていうんで、高齢こうれい病人びょうにんのほうで運動うんどうになっちゃった。
 そしたら検討けんとうかいがって、くにはもう検討けんとうかい大好だいすきですね。それで、検討けんとうかいがったのに、なんと、当事とうじしゃ委員いいん一人ひとりもいないっていう検討けんとうかいで、しかも、ヘルパーの吸引きゅういんもとめてたのに、看護かんごしょくによるALSとう在宅ざいたくをどうやるかっていうそういう検討けんとうかいになって、8かい議論ぎろんすえにまとまったのが「容認ようにんします」と、「時限じげんきでヘルパーに吸引きゅういん容認ようにんします」ってただそれだけだったんですよ。しかもALSだけ。ちょっとだいぶちがっちゃったなっていうはしたんですけど、とりあえずそれですこはんだけすすんだっていうことでした。でもこっからはじまるんですけど、わたしたちさくらかいはその報告ほうこくけて、とりあえず容認ようにんになったんだから、いままで、さきほど杉本すぎもと先生せんせいはなされたパーソナルアシスタントっていうのは、障害しょうがいしゃがずーっと自分じぶんたちの地域ちいき生活せいかつのために、いわゆるド素人しろうとのヘルパーでもなんでもないひとつかまえて自分じぶんのアシスタントにして、市町村しちょうそんにおかねさせて使つかったんですけどね。そのやりかた吸引きゅういんができるようにしちゃおうとおもって、自分じぶんたちでヘルパーを養成ようせいをする事業じぎょうげました。それがさくらかいの「進化しんかする介護かいご」っていうタイトルの研修けんしゅうかいで、これを当初とうしょ実家じっかのリビングで毎月まいつき毎月まいつきやってたんです。どういう枠組わくぐみでやったかっていうと、当時とうじの、当時とうじ日常にちじょう生活せいかつ支援しえんっていう、支援しえん制度せいどはじまったとしでしたから、日常にちじょう生活せいかつ支援しえんのヘルパーの養成ようせい研修けんしゅう事業じぎょう東京とうきょうから指定していをとって、そんちゅうで、その日常にちじょう生活せいかつ支援しえんのヘルパーを養成ようせいするってことで、そこに医療いりょうてきなことをバンバンれちゃったんです。そしたら、まずすぐに都庁とちょうされて、研修けんしゅう担当たんとうひとに、「あなたたちは一体いったいなにかんがえてるの?」って。「まだなにもねヘルパーが吸引きゅういんしていいなんてだれってないのに、そんな勝手かってにやっちゃっていいんですか?」って。「もしなにかあったときだれ責任せきにんとるの?」ってふうにおこられました。すぐにおこられた。「責任せきにんだれりません。責任せきにんるのは当事とうじしゃです。」っていました。でも、当事とうじしゃ責任せきにんれないってわれたんですよ。「えっ?!」っとおもって、もうそこからして行政ぎょうせいかんがかたわたしたちのかんがかたおおきくズレてるのがはじめてわかって。ようするに、わたしも、わたしはALSでも障害しょうがいしゃでもないですけれども、障害しょうがい身体しんたいって一番いちばんちかいところにいますから、そういう身体しんたい責任せきにんっていうのは、やっぱり本人ほんにんだとずーっとおもってたんですね。だから、本人ほんにんうごかないから、自分じぶん吸引きゅういんしたい、自分じぶんでごはんべたい、できないからひとたのんでさせてもらうってところからはじまって、そこになんからないうちに医療いりょうてきになってたと。おなかあなひらいたり、のどあなひらいちゃったっていうだけのことであって、わたしたちにしてみれば、本人ほんにんができないから手伝てつだってあげるの延長えんちょうに、その吸引きゅういんとかけいかんがあったんです。でもどうも行政ぎょうせいからると、そうじゃなくて、これは医療いりょうで、本当ほんとう医者いしゃがやるべきなのをしかたがないから看護かんごにできるようにしてるけど、看護かんごもなんかかずりなくてすくなくて、しょうがないから今回こんかいヘルパーには容認ようにんっていうかたちにしたっていうかんがかたなんで、そこからしておおきくズレてるんですよね、かんがかたが。
 あと看護かんご協会きょうかいにもばれました。あの山崎やまざき麻耶まやさん、橋本はしもとさんのことをいた『マドンナの首飾くびかざり』ってほんいてくださったほうなんですけど。あのほんいたときはすっかりなんか橋本はしもとさんにまれてたんですけど、最初さいしょったときはすごいこわかった。看護かんご協会きょうかい部屋へやされておこられて、そのときもわれたのが、「だれ責任せきにんるんですか」ってわれて、「はぁ・・・当事とうじしゃです」ってわたしまたおなじことったんですけど。またおなじことでおこられて、でも、あっちからもしかられ、こっちからもしかられ、みんなにいつ失敗しっぱいするかっていうふうにおもわれて、失敗しっぱいしたとたんにつぶしてやろうっていうふうにあちこちからおもわれていたのが、8年間ねんかん失敗しっぱいしないで全然ぜんぜん問題もんだいなく、しかもどんどん都内とない地方ちほう都市とし拡大かくだいしていったのが、この「進化しんかする介護かいご」の運動うんどうです。
 だから、失敗しっぱいってね、とくにアクシデントだとかヒヤリハットだとかよくわれますけど、いえにいてヒヤリハットってどっからヒヤリハットってうの?ってなりますよ。あの、そこでうんうんってうなずいてるほう、たぶんご家族かぞくなのかなとかおもいますけど。たとえば、ろうチューブが途中とちゅうけちゃって、患者かんじゃがびしょびしょになったりするのは日常にちじょう茶飯事さはんじで、ヒヤリハットっていうけど、ただの接続せつぞく失敗しっぱいわたしたちからすると。それにねこってますよね、ちょっとはなしたとたんにねこがここのバルーンのところカニューレのところのひもって、うちのははのカニューレがポーンってんだんですよ。ねこにカニューレっこかれたんで、カニューレけちゃうともう呼吸こきゅうけられないものですから、そのままほっとくとんじゃうわけで、ヒャーっとおもってカニューレひろって、ふーっていてハッて気管きかんれたんですね。それでも、べつに、感染かんせんしないでそのままきてました。もちろんすぐに先生せんせいがとんできてくれて、カニューレ交換こうかんしてくれましたけど。
 そんなのが普通ふつうにあるわけですよ、いえにいると。それは家族かぞくがやってるから問題もんだいになんなかったのかなっていうのもありますけど、たまたま、家族かぞくいえにいたけどヘルパーだけのときおなじようなことがきるっていうのもあるんです。そういうときに、わたしたちはヘルパーのせいにしない。普段ふだんから家族かぞくはヘルパーにまかせてとなり部屋へやでごはんべたりテレビたりしてるわけですから、なにきても一緒いっしょになってあぁー大変たいへん大変たいへんってってなんとかしてるわけですよね。
 いえにいたら、いろんな事件じけんが、おもしろいはなしがいっぱいあります。おもしろがっちゃいけなくて、それは、医療いりょうからすればヒヤリハットで、アクシデントになっちゃうんですよね。けれども、いちいち報告ほうこくされるようなことじゃなくて、うまくなんかなってるし、それでぬっていうようなこともとりあえずないと。ですから、いちおう問題もんだいなくここまでてるわけです。8年間ねんかんね。現場げんばではいろいろとおもしろいことあったとおもいますけど、それも患者かんじゃ家族かぞく常識じょうしき範囲はんいなので報告ほうこくはされてません。だから、問題もんだいなくきたということ。
 こうして家族かぞくなにたすかったかというと、24あいだほとんど外出がいしゅつもできないで、ずーっと患者かんじゃいていなければいけなかったっていう生活せいかつ、それからよる一時いちじあいだはんぐらいだったられるけど、3、4かいきて吸引きゅういんしてからだかわしなきゃいけないから、一時いちじあいだはんを4かいかえしてるみたいな生活せいかつ普通ふつうだったんですけど、そうじゃなくって、しゅうのうちのなんかいかは熟睡じゅくすいができるっていうふうなことができてきました。つまり、吸引きゅういん容認ようにんされた家族かぞくがヘルパーにいちいちクレームしたりしなかったから、ここまでれた。
 これは、東京とうきょうのさくらかいの、あっました!(みさおさんが会場かいじょう到着とうちゃくみさおさんであとちょっとしゃべってもらう。こっちこっち。こっちて。みさおさんのやりかたいまでいう重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごっていう長時間ちょうじかんのヘルパーが使つかえるようになってきたからそうなってきたんですけど。まった問題もんだいないと。そういうことがあったので、まず、あのころあちこちでわたししかられまくってたのがだいぶ色合いろあいがわってきて、3、4ねんまえからなんと厚生こうせい労働省ろうどうしょうから研究けんきゅうもらえるようになって、重度じゅうど障害しょうがいしゃ在宅ざいたく療養りょうようのための効果こうかてき支援しえんのありかたっていう研究けんきゅうまずもらいました。
 それを3年間ねんかんもらった。それから財団ざいだんみたいなところからも支援しえんをいただいた。ファイザーとかいさむよし財団ざいだんとか、研究けんきゅういただいたっていうことで、経済けいざいてきにもNPOに支援しえんるようになって、とうとうあれなんですよ、今回こんかいその、さきほどの杉本すぎもと先生せんせいのおはなしてきた検討けんとうかい、ここにありますけど、介護かいご職員しょくいんとうによるたん吸引きゅういんとう実施じっしのための検討けんとうかいっていうのがあって、それの委員いいん橋本はしもとさんがはいるっていうことになりました。
 ここにいたるまでは橋本はしもとさんと政務せいむかん山井やまいさんとのあつなかがあって、さきほど杉本すぎもと先生せんせいわれた議員ぎいん立法りっぽうっていうのはデマだって、いまとなっては2がつ通常つうじょう国会こっかい政府せいふあんとしてされるっていうふうになったんですけど、最初さいしょはやっぱり議員ぎいん立法りっぽうだったんです。山井やまいさんがバーっとはしって、議員ぎいん立法りっぽうしますっていう約束やくそくみさおさんにしました。みさおさんが山井やまいさんにすごくおねがいしていましたからね、とにかく自宅じたくでヘルパーがけいかん栄養えいようができない。けいかん栄養えいようができないと一人暮ひとりぐらしができないんです。それから家族かぞくは、やっぱり安心あんしんして仕事しごとかけられないです。訪問ほうもん看護かんごだって毎日まいにちるわけではないから、訪問ほうもん看護かんごないとけいかん栄養えいようができないわけですから。それでヘルパーにぜひやってほしいっていう要望ようぼうがすごくALSの場合ばあいはあって、橋本はしもとさんが山井やまいさんにいつもおねがいしてたのはそのことだったんです。橋本はしもとさんの携帯けいたいメールから山井やまい先生せんせい携帯けいたいメールにメールがおこなったりたりったりたりして、山井やまい先生せんせい政務せいむかんになられて、まず最初さいしょにこれをやりましょうっていうことで、約束やくそくしてくださったのはこれだったんです。最初さいしょはね、山井やまいさんがかなりがんばってぱしったっていうのがあって、それが裏目うらめたところもある。法制ほうせいしてほしいってことではなかったんですよね。みさおさんがおねがいしてたのは、できるようにしてほしいっておねがいをしたんだけど、法制ほうせいしてほしいはってないんですけどね。やっぱりその国会こっかい議員ぎいんなので、国会こっかい議員ぎいんができることは立法りっぽうだと。だから法制ほうせいっていうはなしになっちゃう。そこでちょっとズレたっていうのもあるんですが。そういう経緯けいいがございました。
 討論とうろんになってからまた質問しつもんにおこたえするってことにしたいとおもいます。資料しりょうをいろいろってきたんですが、一番いちばん分厚ぶあついのが、これがさくらかいした企画きかくしょです。こういうものをいてしました。みさおさんが検討けんとうかいで、50あいだモデルがてきたときに、もうとんでもないと、50時間じかんどうやって研修けんしゅうするんだと。できないことをわれてもこまるから、いままで自分じぶんたちがやってきた方法ほうほう継続けいぞくさせてほしいっていうことで、モデル事業じぎょうをじゃあうちでやりますから、従来じゅうらいのやりかたをみなさんにみていただくっていうことで、したあんがこれです。
 ただし、実地じっち研修けんしゅう看護かんご評価ひょうかするってことになりましたので、おとずれさんにがんばってもらうことになりました。これはじまってみたらどういうことになるかちょっとわからないです。すごい戦々恐々せんせんきょうきょうとして、この企画きかくいただけでもかなり疲労ひろうしています。だからもうすでに川口かわぐちはくたくたでございます。
 それから、ひょう一番いちばんじょうにきてるこれは厚労省こうろうしょうしてきたあんです。わたしたちの提案ていあんまえに、最初さいしょにこれがてきた。50あいだ研修けんしゅうあんです。実施じっしガイドラインをつくって、ガイドラインなんて言葉ことば使つかっちゃいけないってすぐ文句もんくって、手引てびきにえてもらったんですが、たん吸引きゅういんけいかん栄養えいようのそれぞれのガイドラインにのっとって、看護かんごがヘルパーにおしえるってことになってます。その内々うちうちせてもらったガイドラインに非常ひじょう問題もんだいがあったので、訂正ていせいしてほしいっていうことで、意見いけんしたりしました。こういうのはみなさんにはけっしてえないうら舞台ぶたいですね。老健ろうけんきょく障害しょうがい福祉ふくしと、それから老健ろうけんきょくがった看護かんご研究けんきゅうはんと、それからわたしたちでガチャガチャやってきたんです。
 それから、施行しこう事業じぎょうにおける研修けんしゅうのカリキュラムがきちんともうています。こういうものがそのうちひょうてくるとおもいます。これは施設しせつでモデル事業じぎょうやるそうです。「特定とくてい多数たすうもの」にたいする50あいだ研修けんしゅうっていうのは、老健ろうけんきょくできちんとつくっています。
 それにたいしてわたしたちは「特定とくていもの」、いわゆる障害しょうがい地域ちいきらしているひと、いわゆるパーソナルアシスタントを使つかっているひと。さくらかいや、CIL、JCILでそだててきたようなヘルパーのやりかたのこすっていうことで、うちが代表だいひょうしてモデル事業じぎょうっをやってみせるってことになってます。そのふたつがいま、モデル事業じぎょうとして進行しんこうちゅうで、うちのさくらかいぜん社協しゃきょうと、それから訪問ほうもん看護かんご振興しんこう財団ざいだんみっつがモデル事業じぎょうをやります。6団体だんたいをあげて、そのうちの3団体だんたいになったっていうことです。ぜん社協しゃきょう施設しせつ50あいだモデルのところで在宅ざいたく施設しせつ両方りょうほうやるそうです。ここが一番いちばんおおきなモデル事業じぎょうをやります。それから振興しんこう財団ざいだんほうは、おも介護かいご保険ほけん高齢こうれいしゃ在宅ざいたく看取みとっていくかたちの訪問ほうもん看護かんご介護かいご連携れんけいのところのモデルをしてくるとおもいます。わたしたちは、障害しょうがいしゃ自己じこ決定けってい大切たいせつにした地域ちいきでの自立じりつ生活せいかつっていうところでもって、パーソナルアシスタント、自薦じせんヘルパーのモデルをす。
 だから、さんしゃさんよう全部ぜんぶちがうんです。それぞれやってみましょうってことになった。ただこの法律ほうりつがもう法制ほうせいされていくのは決定けっていしてしまったのですが、あんまりひどいようでしたらみんなでやめさせればいいわけです。さっき先生せんせいがおっしゃられたように、2がつ政府せいふあんとしてされます。それはもう作業さぎょうすすんでるんです。だからモデル事業じぎょう報告ほうこくしょるのは3がつなんですけど、3月にはもう法案ほうあん決定けっていしてるんで、あれ?っておもうんですよ。普通ふつう、モデル事業じぎょうやってみて、みんなで検討けんとうして、ああじゃあこうやってって、また検討けんとうして議論ぎろんしてそれで法案ほうあんつくってって順番じゅんばんならわかるんだけど、そうじゃなくって、法案ほうあん法案ほうあんでもう作業さぎょうはじまっちゃってるので、すごい不思議ふしぎっていうかへんですよね。
 だから形式けいしきてきぎないのかもしれません、わたしたちがやるモデル事業じぎょうっていうのは。要注意ようちゅういですね。情報じょうほうをできるだけあつめるようにしてます。それからわたしたちがいまやってることは、随分ずいぶんまえから医療いりょうてきケアですとか、それから自立じりつ支援しえんほう関連かんれんでお世話せわになってる議員ぎいん先生せんせいがいらっしゃいますので、その国会こっかい議員ぎいん先生せんせいたちをとおして、情報じょうほう収集しゅうしゅうするようにしてます。収集しゅうしゅうした情報じょうほうはできるだけ、障害しょうがいだけでなくて、学校がっこう医療いりょうてきケアもありますし、施設しせつけい医療いりょうてきケアもあります。いろんなところでいろんな運動うんどうすすんでますから、できるだけ共有きょうゆうをしておおきな運動うんどうにしていく必要ひつようがあるというふうにおもっています。
 じゃとりあえず、先生せんせいここで。橋本はしもとさんがたので、ちょっと橋本はしもとさんになんか挨拶あいさつしてもらっていいですか? じゃあ、橋本はしもとさん、突然とつぜんっていい??

橋本はしもとみさおむすめさんのかよさんが代理だいりはなす):(くち文字もじる)今日きょうは、ひざうえにちょっとえないとおもうんですけど、いぬがのってるんですね。そのいぬがちょっとねこにまでついにかるようなしつけのわるいぬそだってしまってしまいました。

川口かわぐち関係かんけいないじゃん(わらい

橋本はしもとむすめさんのかよさんが代理だいりはなす):ええ、挨拶あいさつだからいいの?ってったけど、このまましゃべれってわれたんでしゃっべてますけど。(くち文字もじる)やっぱり当事とうじしゃは、いたいことをうべきだとおもってます。おわりとのことです。すいません、突然とつぜん失礼しつれいしました。

 
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立岩たていわ:はい、ありがとうございました。最初さいしょ挨拶あいさつっていうか、というものもふくめて、ほんとに30ふん、30ふんぐらいで、本来ほんらいであればながながはなしを2にんともしていただいたので、そうとうの時間じかんがこれからとれるとおもいます。
 このなんかけっこうややこしいはなしをまずどうやってこうみなさんにおつたえ、おつたえというか、あいだを、あいだはなしをしようかなとおもって、こまってはいるのですが、こんなばなしなんじゃないかっていうのがひとつあります。
 杉本すぎもとさんがおっしゃってくださったのは、医療いりょう福祉ふくし、それから年齢ねんれい、それから原因げんいんとか、そういったことが複雑ふくざつからったなかで、非常ひじょう制度せいどがややこしく出来上できあがっていて、そこのなかで、たまたまなのかなになのか、そこそこおかねのつく部分ぶぶんもあれば、全然ぜんぜんそうではない部分ぶぶんもあって、ものすごいまだら状態じょうたいになっていて、それを常人じょうじんではというか、普通ふつうひとはわからない。そういうぐちゃぐちゃっとした状態じょうたいになっている。しかし、そこのところのアンバランスであるとか、そういったものをうまい具合ぐあいにただしていって、レベルのたかいところ、かろうじていまなんとかなっているところにげていかないと、多様たような、多様たよう年齢ねんれいそう多様たよう原因げんいんによる、そしてこん現在げんざい、いわゆる医療いりょうてきケアが必要ひつようひとっていうのが、ちゃんとけていけないんだよと。そういうおはなしであったとおもいます。
 そこのところは、研究けんきゅうという部分ぶぶんにおいても、ほんとにりてない部分ぶぶんで、そういったことの全容ぜんよういますか、詳細しょうさいといいますか、そういったものを把握はあくする必要ひつようってものはあるだろうというふうにはあらためておもいました。わたし自身じしんが、ってみれば、成人せいじん在宅ざいたくというか、あるいは、家族かぞくがいたりいなかったりしてらしていくひとたちにたいする介護かいご、ケアっていうあたりのことを念頭ねんとうにおいて、それについてであれば、そこそこのことはってるかなっていうかんじでしたから、それ以外いがいに、もう本当ほんとうにぐちゃぐちゃっとした多様たようなものがあるんだなっていうことは、やはりっておくべきことであろうと。その全体ぜんたいをどうしていくのかってことが、基本きほんてき課題かだいであろうというふうにおもったわけです。
 ただ、そのことをまえつつ、これは杉本すぎもとさん自身じしんがおっしゃったことですけれども、基本きほんてきなラインとしてなにくのかにかんしては明快めいかいであったとおもいます。すなわち、パーソナルアシスタントという、業界ぎょうかいようかたっちゃ業界ぎょうかい用語ようごですけれども、ひとりひとりが基本きほんてきみたいところにみ、ケアしてほしいひとにケアをさせ、そしてそれにたいして公的こうてきなおかねるってそういう仕掛しかけですね。そういった仕掛しかけを基本きほんてきなところにく、あるいは、そこから、そこを基点きてんにとってその現在げんざい制度せいど仕掛しかけというものを評価ひょうかしていくとすればどうなるのかと、それにちかづけていくべきであろうというふうに、そのながながいというか、複雑ふくざつ怪奇かいきはなしひとつそういうふうにみていくことができるんではないか。それはその杉本すぎもとさんご自身じしんのお立場たちばであるというふうに、後半こうはんほうでおはなししなさったとおもいます。
 ちなみに、杉本すぎもとさんの場合ばあい小児しょうにほうがごせんもんで、そういったところから仕事しごとはじめてきた。そのへんのながはなし十分じゅうぶんぎるほどというか、端折はしょっていただいたんですが、そういったことにかんして、『現代げんだい思想しそう』という雑誌ざっしがありますが、それの今年ことしの3がつごうに、なににもらないわたしが、インタビューさせていただくっていうかたちで、それが掲載けいさいされております。今回こんかい川口かわぐちさんのほんもそうですし、それからその『現代げんだい思想しそう』、それからいくつかほんっています。それはうしろのほうにあるはずなんですが、もうひとつ玄関げんかんほう医療いりょうてきケアネット*のほうから、関係かんけいする書籍しょせきをかなりこちらのほうってきていただいていますので、わってすぐにかえらずに十分じゅうぶんそれをていただいてですね、っていただき、やくてていただきたいかなっておもいます。これがそのひとつ。
http://www.mcnet.or.jp/index.shtml
 もうひとつ、川口かわぐちさん、川口かわぐちさんはいちおう、いちおうじゃないか、ぼくらのところの大学院生だいがくいんせいでもあるんですが、ようするにどういうはなしだったのかっていうことをまとめてみるとですね、そのALSのひとたちが、いろいろ端折はしょれば、介護かいご保険ほけんができるときに一瞬いっしゅんそれに期待きたいして、できたら使つかえるかなとおもったけど使つかえなかった。医療いりょうてきケアっていうのがはいってなくて。それで署名しょめい運動うんどうとかしてみた。検討けんとうかいができて、なんかちょっとやっていいことになったけど、かえってひとはできないとか、そんなようなことになって、中途半端ちゅうとはんぱというか、かえってあれがよかったのかっていう状態じょうたいにとどまってしまった。っていうことが一方いっぽう現実げんじつとしてあると。そんなことってたら自分じぶんたちきていけないと。
 じゃあどうするかっていうときに、いわゆる障害しょうがいしゃのために、いま自立じりつ支援しえんほうっていうほうになってますけども、それ以前いぜんにあった、各地かくち制度せいどですね、障害しょうがいしゃのための制度せいど使つかい、そして、自分じぶんたち自身じしん事業じぎょうしょげ、その公的こうてきなおかね使つかって自分じぶんたちがヘルパーを派遣はけんするっていうそういう仕掛しかけ。それにその医療いりょうてきケアっていうものを、ってみれば、勝手かってにですね、だれからもいいってわれないまま、だけど必要ひつようなんだからしょうがないってかたちでそれをくっつけた、そういう事業じぎょうをこれまで展開てんかいしてきたと。それはもう7、8ねん歴史れきしがあってうまいこといってると。結論けつろんからえば。ということがもうひとつあるということですね。
 だから、制度せいどほうではこういうことになっていろいろやってみたけどうごかなくって、非常ひじょう制約せいやくおお状況じょうきょうつづいていた。そんなことってらんないから、自分じぶんたちで事業じぎょうしょつくって医療いりょうてきケアをおしんで、本人ほんにんやら、あるいは事業じぎょうしょひとたちが、そこのなかでまわしてきた。それはそこそこうまいこといっていた、きたってことです。ちなみにそのあたりはなしかんしては、これは自分じぶんほん宣伝せんでんになってしまいますが、2004ねんいたものですけども、『ALS』っていうほんがあって、そのなかあたりにそのあたり経緯けいいについては、そこそこにくわしくかれています。ですので、ごらんいただければさいわい、ありがたいかなとおもいます。こまかいはなしっていうか、そんなにこまかくもないですけど。ちょっとごらんください。
 そういう状況じょうきょうであったと。だけれども、それをより制度せいどするっていうながれ、これはどういうところからてきたのかっていうのは微妙びみょうなとこがありますけど、そういうながれがまたはじまって、そこのなかでまた検討けんとう委員いいんかいがって、それでいま、その法制ほうせいっていうものにかってすすんでいると。ただし、そこのなかででてきてるはなしっていうのが、一方いっぽうでは、これをするために、50あいだなら50あいだ研修けんしゅうっていうものが必要ひつようだっていうことをってるサイドがある。それはおもには、看護かんご団体だんたいというか、研究けんきゅうしゃというか、そういった方々かたがたなんだけれども、やるからにはそういうものでなければならない、看護かんごなりの医療いりょうしょくというのが、ちゃんと監督かんとくしなければならない、そういったカチッとしたものをつくらなきゃいけないというはなしになって、それじゃかえっていまのままのほうがまだマシだぐらいのはなしであって、それじゃあこまるからということで、いま厚労省こうろうしょうとやりあって、いままで自分じぶんたちがやってきてつづけてきてうまいこといってた、まずはみじか時間じかん基本きほんてき手技しゅぎなら手技しゅぎというものをおしえてもらい、そしてのち現場げんばでですね、ひとりひとりがそのパーソナルに、個々ここ別々べつべつちがなか技術ぎじゅつ確実かくじつなものにしていく。そして、24時間じかんきっちりそこをはっているんであれば、たまにやってきて状態じょうたいをチラッとみて、それで医療いりょうてきケアとしょうして何事なにごとかをしてっていく看護かんご、その職業しょくぎょうひとたちよりも、安全あんぜん確実かくじつことができるんだっていうモデルを一方いっぽうしてると。
 それが、併存へいそんっていうかたちでいくのか、あるいは、そのふたつのあいだなかあいだてきなものみたいなそのあたりのつばぜりいがこれからどうなるかわかりませんけれども、その検討けんとうかいやら、あるいは行政ぎょうせいなかのごちゃごちゃっとしたこまかいところでやってるはなしやら、やがてそれが法律ほうりつになっていく。その過程かていなかでですね、それがどういうほうっていかれるのか、あるいはってくのかっていうことが、現代げんだい課題かだいである、現在げんざい課題かだいである、そういうおはなしだったというふうにまとめることもできようかとおもいます。
 とういうことで、わたしなりにというか、おにんはなしいておもったことやら、あるいはこういうふうにまとめられるんではないかとおもったことをもうげました。そういう意味いみえば、若干じゃっかん強引ごういんなところがあって、ようするに、ひとりひとりがひとりひとりのところでらすための仕組しくみっていうものが、げんこころみられ、存在そんざいしてるからには、それを基本きほんにして、それにきちんとおかねをつけていく。それを基本きほんにやっていけばいいのに、そのいろんな利害りがいからんで、なかもうすこ複雑ふくざつになってしまっているっていうことだったんじゃないかとおもいますけども。
 わたしなりのまとめといいますか、は、そのぐらいにしてですね、もう時間じかんがまだ半分はんぶん以上いじょうございます。ということですので、長年ながねんというか、かかわったほうもおり、これからこういったところで仕事しごとをするとか、あるいはそういうつもりはべつにないんだけれども関心かんしんがあるっていうほう多様たようほうがこのにおられるとおもいますので、うまいこと交通こうつう整理せいりができるかどうかはなは自信じしんはないのですが、とにかくやってみましょうっていうことで、のこりの半分はんぶん時間じかん使つかいたいとおもいます。
 まずは、あの、まずはじゃなくてもいいんですけれども、ここんとこはちょっと説明せつめいしてもらったけどよくあたまはいんなかったよとかですね、ここんとこは大切たいせつだとおもうんだけれどももうちょっと説明せつめいしてくださいっていうような、そういうポイントがあったら、そのあたりからはじめたいとおもいますけれども。ご質問しつもん、あるいはご意見いけんのあるほうをあげてください。それから、これは文字もじして記録きろくのこ可能かのうせいがありますので、名前なまえってもいいっていうひとは、どこそこのだれそれですってところからはじめてください。あるいはそれは遠慮えんりょするっていうひとは、きなようにはじめてください。ということで、どなたからでもかまいませんがいかがでしょうか。

 
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立岩たていわ:えっと、はなしが、いま制度せいどとかそういうところにうつまえにですね、やっぱりその病院びょういんっていうところと、それから福祉ふくし施設しせつ、それからちゅうあいだてきなもの様々さまざまある。でもおおきくえば、施設しせつなか提供ていきょうされてきたものと、そこからて、らそうとしてきたうごきってものがあって、そこのなかには、おおまかには、基本きほんてきにそのひとたちがらせるように、きられるようにってところで、おおきくは共通きょうつうのものがあったにせよ、しかし、じゃあ具体ぐたいてきにどこにみ、どういう体制たいせいでやっていくかっていうことについてえば、やっぱりそこのなか仕事しごとをする、してきたっていうひとと、いや、そこかららそうっていうひととのあいだには、微妙びみょうな、あるいは微妙びみょうではなくてはっきりした、差異さいといいますか、論点ろんてんというものがあるのかもしれません。そういった部分ぶぶんにかんしては、こないだの現代げんだい思想しそう』のインタビューでは、ぼく自身じしん無知むちでもありましたし、いまでもそうですが、ったというか、わたしほうから質問しつもんするっていうか、提示ていじしていくっていうことができなかったんですね。ということで、事前じぜんにですけれども、人工じんこう呼吸こきゅうけたどものおやかい」、通称つうしょう「バクバクのかいっていうかいがあって、こないだもわたしすこはなしをさせていただいたことがあるんですけれども、今回こんかいの、たとえば川口かわぐちさんのはなし成人せいじんおやであったり、あるいは配偶はいぐうしゃであったり、そういうおや在宅ざいたくでっていう、そういうはなし中心ちゅうしんだったとすればですね、そのどもが病院びょういんいままでいた、あるいはそれをどうやっててこと、それから教育きょういく機関きかん、あるいは保育ほいくとか、そういうものとのかかわりで、それをどう位置付いちづけるかっていう部分ぶぶんにかんして、本来ほんらいであれば杉本すぎもとさん自身じしんくわしくおはなしできたとおもいますけれども、時間じかん無理むりやりこちらからみじかくしたってこともあります。そういった部分ぶぶんふくめて、おぎなっていただくっていう部分ぶぶんふくめて、あるいはその異論いろんあるというか、独自どくじ意見いけんがあるという部分ぶぶんふくめてですね、バクバクのかいほうほうから今日きょう、なにがしかの時間じかん発言はつげんにあてたいと事前じぜんわたしほうもうもいただいておりますので、どなたがおはなししなさるのかわかりませんけれども、まずバクバクのかいほうからですね、ご発言はつげんというか、質問しつもんとうふくめていただきたいとおもうのですが、よろしいでしょうか。

◆バクバクのかい 平本ひらもと:みなさん、こんにちは。バクバクのかいいます。バクバクのかい平本ひらもと美代子みよこいます。バクバクのかいというのは、正式せいしき名称めいしょうが「人工じんこう呼吸こきゅうけたおやかい」といまして、今年ことしで20周年しゅうねんむかえました。東京とうきょう立岩たていわさんをおびしてシンポジウムをひらきました。バクバクというのは、ご存知ぞんじほうをあるとおもうんですけども、人工じんこう呼吸こきゅう機械きかい呼吸こきゅうをするんですけれども、それをはずしたとき、お風呂ふろはいるだとか、移動いどうするときに使つかう、医療いりょう用語ようごでアンビューバックというんですけども、これをカニューレのところにあてて空気くうきおくります。そのときに、バク、バクというおとがしますので、そこからバクバクという、バクバクのかいという名前なまえがつきました。おや愛情あいじょうってどもたちに、空気くうきおくってあげれるというふうな意味合いみあいをめてバクバクのかいおやかいというよりもバクバクのかいというふうにっているほう社会しゃかいてきには通用つうようしているかなとおもいます。
 どういうふうにしてできあがったか、できたかということなんですけども、じつわたしむすめ今年ことしで24さいで、今日きょうはちょっとあそびにきたいということで、今日きょうてないんですけども、おな仲間なかまで、折田おりたすずかさん、大阪おおさか池田いけだんでおられるんですけども、21さい、それから、佐藤さとうゆみえさん、大阪おおさかんでおられまして、23さいです。みんなげた当時とうじからのふる仲間なかまです。一番いちばん最初さいしょにうちのむすめ入院にゅういんしていまして、ここにておられる吉岡よしおかさんというほうがいらっしゃるんですけども、わたし一緒いっしょ入院にゅういんしてまして、だんだん状態じょうたいわるくなって呼吸こきゅうけなきゃいけないということになって、その当時とうじわたしたちも全然ぜんぜん呼吸こきゅうがどんなものかもらなかったし、それをけられたらもう一生いっしょう病院びょういんそとにはれないというふうな、もう生命せいめい維持いじ装置そうちといったこわろしいような機械きかいだというふうなぐらいしかわからなかったんです。もうそれをけられたらもうこの人生じんせいはもうわりだというふうにおもったし、またどもさんによっては、もう余命よめいがもうないというふうなことの宣告せんこくをされたどもさんもおられました。
 そうしてるうちに、ポータブルの人工じんこう呼吸こきゅういまはかなりちいさくなってるんですけども、があるので、いったんそとてみないかって、外国がいこくせいものでしかなかったんですけども、ということで、主治医しゅじいほうから提案ていあんがあって、一生いっしょう天井てんじょうつめてらす、そしていついのちがつきるかわからないのであれば、いちかいぐらいはそと空気くうきわしてやりたいなということで、そのポータブルの人工じんこう呼吸こきゅうけていえかえりました。それがきっかけとなって、いえかえれるんだったらもっといろんなところもけるんじゃないかということで、どんどん外出がいしゅつかえしました。最初さいしょのうちは、医者いしゃ看護かんごさんについてきてもらったんですけども、いつもいつもそういうわけにいきませんので、これから外出がいしゅつをするんだったらおやだけでけるようにということで、いろいろ訓練くんれんけて、最終さいしゅうてきにはおやだけでけるようになりました。うちの場合ばあいは、4年間ねんかん入院にゅういんしてましたけども、全部ぜんぶで60なんにち外出がいしゅつし、20なんにち自宅じたく外泊がいはくしました。
 4年間ねんかんて、在宅ざいたくうつったんですけども、その在宅ざいたくうつったとき、うつるきっかけとなったのは、やはり、本人ほんにんいえかえりたいとうったえたんです。なんかいいえかえるうちに、家庭かていあじというのがわかってきて、それまでは病院びょういん生活せいかつでしかなかって、病院びょういん自分じぶんいえのようにおもってたんですけども。いえかえりたいということで、本人ほんにんいてうったえたわけ。4年間ねんかんのち在宅ざいたくにしたんですけども、いえかえって生活せいかつをするだけでは、病院びょういん生活せいかつなんわらない。あるいは、それ以下いか生活せいかつになる。おや家族かぞくだけの生活せいかつということで、やはりどもとして当然とうぜん集団しゅうだんなか生活せいかつをするのが当然とうぜんじゃないかということで、地域ちいき保育ほいくしょきました。公立こうりつ保育ほいくしょもうんだですけども、そんな呼吸こきゅうけた保育ほいくしょくなんてことは前例ぜんれいがないということで、もうすぐ却下きゃっかされまして、そこでたたかっていく方法ほうほうもあったんですけども、地域ちいき民間みんかん保育ほいくしょけてくれましたので、そこで2年間ねんかん保育ほいくしょきました。
 そのときに、わたしたちは、さきほどいましたように、4年間ねんかんしっかりといえかえっても両親りょうしんだけでやっていけるように十分じゅうぶん研修けんしゅうけて、そしていったん退院たいいんというかたちをとって在宅ざいたくうつったんですけども、非常ひじょうにそれにたいする誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうですかね、そういう危険きけんなことをしてどうするんやというふうなはなしがあったといています。ただし、わたしたちが直接ちょくせつそういうことを、わたしたちのみみには直接ちょくせつきませんでした。あと、地域ちいき小学校しょうがっこうにもきましたし、中学校ちゅうがっこう高校こうこうもずっときました。ただし、おやいが、やはり医療いりょうてきケアがあるということで、条件じょうけんにされました。呼吸こきゅう、その当時とうじ呼吸こきゅうというものが、やはり、非常ひじょうにケアがたくさんいるということで、学校がっこうにかんしてえば、非常ひじょう訪問ほうもん教育きょういくぐらいしかなかったんですけども、やはりどもとしてたりまえ生活せいかつをさせてやりたいし、本人ほんにん自身じしん一番いちばんどもたちのなかでその生活せいかつのぞむということで、地域ちいき学校がっこうにもきましたし、中学校ちゅうがっこうにもきました。
 ただ、それについても、非常ひじょうに、おやのエゴであるだとか、おや勝手かってであるというふうなことで、かなり誹謗ひぼう中傷ちゅうしょうもありました。しかし、バクバクのかい全国ぜんこくで300、300にんぐらいいますし、海外かいがいにも会員かいいんさんもいるぐらい、非常ひじょうどもいのちおもいを大事だいじにしてやりたいということで会員かいいんひろまってきています。『現代げんだい思想しそう』のほう杉本すぎもと先生せんせい立岩たていわ先生せんせい対談たいだんませていただきましたけども、杉本すぎもと先生せんせいがいろいろとバクバクのかいたいするご批判ひはんおそれているようなことをみましたけども、わたしたちはどものいのちおもいを大事だいじにしてやりたいという気持きもちでやってきましたし、杉本すぎもと先生せんせい直接ちょくせつはなしをしたという経緯けいい全然ぜんぜんありません。今回こんかい厚労省こうろうしょう問題もんだいにしましても、いったん退院たいいんして、研修けんしゅうをしっかりけて、在宅ざいたくしたということで、生活せいかつ支援しえん行為こういというふうにとらえております。
 そして、このあいだのずっといろんな経緯けいいてみましても、非常ひじょう医療いりょうしゃがわだとか、大人おとながわ目線めせんであって、どもたち当事とうじしゃがわ視点してんまったはいってないようにおもいます。わたしたちはやっぱり、どものいのちおもいを大事だいじにしながらやってきました。いま安易あんい在宅ざいたくというのが、非常ひじょうているんですけども、こうやって呼吸こきゅうけてる在宅ざいたくがどんどんえてきてるのはなぜなのか。やっぱり、どもたちが地域ちいきらしたい、お友達ともだち一緒いっしょ生活せいかつしたいというどものおもいが、やっぱりそれを、おや地域ちいきまわりをとっうごかしたんじゃないかなとおもっています。
 けっして、呼吸こきゅうなり、医療いりょう機器きき発展はってんだけじゃないとおもいます。安易あんい在宅ざいたくについては、非常ひじょうわたしたちは警鐘けいしょうらしてきました。いまその呼吸こきゅう手軽てがるにもはいるし、安易あんい気軽きがる操作そうさもできるんですけども、それによって医療いりょうしゃがわ努力どりょくをしないでどんどんかえしてしまう。そういうことが一番いちばん問題もんだいじゃないかなとおもっています。ですから、今回こんかい問題もんだいたいしてましても、当事とうじしゃ視線しせん全然ぜんぜんありませんし、研修けんしゅうさえすればだれでもケアはできるようにおもってます。でも、よく在宅ざいたくするときに、医者いしゃがわから、なにかあったら救急きゅうきゅうしゃてもらったらいいですよみたいな、非常ひじょうに、医療いりょうしゃ言葉ことばかというふうにおもうぐらいに、簡単かんたんされてるんですよね。そうじゃなくって、わたしたちはなになんでも自分じぶんどものいのちまもるんだという気持きもちで、ずっとこの24年間ねんかんやってきました。本当ほんとう繊細せんさい気持きもちと、そして大胆だいたん気持きもち、両方りょうほうのその気持きもちで、一生懸命いっしょうけんめいやってきたつもりです。ですから、どもたちのおもいを大事だいじにしながらやっていくということね、これからも大事だいじにしてやっていきたいとおもいます。以上いじょうです。

◆バクバクのかい 穏土(おんど)ちとせつづいて、バクバクの穏土ともうします。ありがとうございます。いまはなしにも関連かんれんしますが、(たんの吸引きゅういんの)検討けんとうかいはなしもどったときに、もうまないたうえった以上いじょうなになんでもこれは「医療いりょう行為こうい」だということで決着けっちゃくをつける以外いがいにはないんだろうかというすごくモヤモヤしたおもいがあります。いまの(平本ひらもとさんが研修けんしゅうさえすればだれでもケアできるとったように)「生活せいかつ支援しえん行為こうい」というか、さくらかいがされてきたこともそうだし、おやもそうです。たまにみる医療いりょうしょくほう対応たいおうできないことも、もともと素人しろうとが、継続けいぞくしてそのひと関係かんけいせいつくりながらやってきました。そこでわかってきたことは、やっぱり、(「医療いりょうてきケア」は)本人ほんにんにとってかせない「生活せいかつ支援しえん行為こうい」だということで、わたしたちは、「医療いりょうてきケア」の問題もんだい医療いりょう問題もんだいじゃなくて、やっぱり人権じんけん問題もんだいだと、とらえているんです。
 それを、もうずっと「医療いりょう行為こうい」のはなしでやるから、なに時間じかん研修けんしゅうでああでこうでってはなしにしかならない。もちろん安全あんぜんせい確保かくほするために一定いっていわくをはめることは必要ひつようかもしれないけど、やっぱり発想はっそう医療いりょうというところにとどまっているもんだから、いろんな制度せいどができても、(「医療いりょうてきケア」が必要ひつようひとたちは)もう“コントロールされなければいけない存在そんざい”というふうな発想はっそうでずっとやっていかれることになる。それは、たとえば、わたしふとっているでしょ。そこに無理むりやり「あんたはMサイズのガードルをはきなさい。」とわれるのとおなじぐらいすごくおかしいことだとおもうんです。ちょっと、たとえがわるかった? でも、みんな自分じぶん問題もんだいとしてかんがえないとわからんじゃないですか。
 「医療いりょうてきケア」が、そのひとにとってかせない毎日まいにちのいろんな介護かいごのケアやサポートのひとつであるのに、「医療いりょう行為こうい」というふうにされてしまったままはなしすすんできたことで、なにこってきたかというと、たとえば、学校がっこうなんかでも、先生せんせいたちにかかわってほしいとおもっても、「医療いりょう行為こうい」とされている以上いじょう看護かんごさんが配置はいちされるしかないわけです。それで、おやいがはずれても、「あの医療いりょう必要ひつよう特別とくべつどもで、ひと手出てだししてはならないんだ」というふうな印象いんしょうを、まわりのひとたちに、どものときからえつけてしまうわけだし、先生せんせいたちも「してはならないんだ」というふうな意識いしきになってきます。「医療いりょう行為こうい」ということがすごくひと意識いしきしばって、本当ほんとう知恵ちえ工夫くふうでいろんなことができるのに、制限せいげんをかけられる、差別さべつされていくということになってしまいます。
 実際じっさいわたしむすめも、「医療いりょうてきケア」や呼吸こきゅう必要ひつようだということで、垂直すいちょく移動いどう(2かい以上いじょうへの移動いどう)は禁止きんし、プールも禁止きんし、あれもダメ、これもダメって。1年生ねんせいどもが精神せいしんてきめられるぐらい、すごい制限せいげんけました。のバクバクのれいでも、学校がっこう看護かんごさんが配置はいちされたのはいいけれど、たとえば、お医者いしゃさんの指示しじしょに「サチュレーション(酸素さんそ飽和ほうわ=モニター機器きき血液けつえきちゅう酸素さんそわた具合ぐあいなんパーセントか数値すうち表示ひょうじされる。)が90をったらちょっとをつけるように」とか、あるいは、「脈拍みゃくはくがなんぼになったら」とあったら、もうその数値すうちだけをみて、救急きゅうきゅうしゃはこばれていたり、「おかあさんすぐてください」とわれていたりするので、やっぱり「かかわりのなかで(理解りかいする)」というところがけてしまうと本当ほんとうこわいことだとおもいます。新幹線しんかんせん場合ばあいでも、「医療いりょう行為こうい必要ひつようひとっちゃいけません」とわれたり、「(病人びょうにん搬送はんそうでないから)だれ看護かんごはついていませんよ。同行どうこうしているのはヘルパーですよ。」と説明せつめいしても、誓約せいやくしょけと強要きょうようされたり…と、そういうふうなこともきています。
 だから、無駄むだ抵抗ていこうとはおもいたくないんだけど、やっぱりここであきらめるんじゃなくて、たりまえらすためには、「医療いりょう行為こうい」じゃなくって、「生活せいかつ支援しえん行為こうい」だっていうあたらしい概念がいねんとらなおしというのをやっていこうといたい。でないと毎年まいとし法制ほうせい云々うんぬんの)検討けんとうかいひらいて、わたしんでもまだたりまえらせないままじゃないのかなとおもいます。
 わたしどもはくなりましたけど、まだバクバクの活動かつどうをやっているのは、わたしとしをとったらやまてられそうだからそれだけはいやだなとおもって、たりまえらしをしたいからなんですけど。それなのに、いま検討けんとうかいでは、なんか高齢こうれいしゃべつ介護かいご保険ほけんべつとかわれている。それに、「法制ほうせいしてもグレーゾーンはそのまま」「こんできているひとはそのまんま」ってっているけど、いまできていないどもたちもヘルパーを使つかいたいし、どもは重度じゅうど訪問ほうもん介護かいご使つかえないという状況じょうきょうもあります。(「医療いりょう行為こうい」としてかんがえていくと)もうどんなふうにいいわけをしても限界げんかいがある。概念がいねんとらなおしからやらないと、もう無理むりがきているんじゃないかという、そういう噴火ふんかしそうなおもいでいます。それをどうしたらいいか、みなさんちょっと一緒いっしょかんがえてください。

立岩たていわ:はい、ありがとうございました。こういうふうにしたいとおもいます。平本ひらもとさんのほうからは、わたし杉本すぎもとさんの対談たいだん、というよりぼくのインタビューですけれども、そのなかはなし関係かんけいして、むしろ現在げんざいというか、あるいは過去かこからかもしれませんけれども、安易あんいにというか、安易あんいにっていう言葉ことばむずかしいですけれども、在宅ざいたく移行いこうするっていうことにかんして、安直あんちょくであるのは、家族かぞくであるよりむしろ医療いりょうしゃサイドではないかと。そういった現状げんじょうではないかと。あるいはそういう経過けいかであったんではないかと。わたしたちはそういうふうにはしてこなかったという、そういう指摘してきがあったとおもうんですね。それについては、杉本すぎもとさんのほうに、回答かいとうといいますか、応答おうとうしていただきたいとおもいます。それがひとつです。
 それからもうひとつは、穏土さん、平本ひらもとさんのはなし後半こうはんと穏土さんのはなし関係かんけいするんですけれども、その医療いりょうてきケア、医療いりょう行為こういっていうものが、ほう規定きていされて、そこからどうやってっていうのが、そもそものはなし発端ほったんなんだけれども、じゃあこれからどうしていくかってことなんです。ひとつは、名称めいしょうっていうか、名前なまえ問題もんだいもあるわけですよね。ぼく自分じぶん言葉ことば使つかうときには、ほとんどかならず「いわゆる」っていうのをまえにつけて「いわゆる医療いりょうてきケア」というふうにってますけど、めんどくさいですから「医療いりょうてきケア」とってしまうこともある。でも、そういう意味いみえば「医療いりょう行為こうい」ではなくて「医療いりょうてきケア」であったとしてもですね、そこのなかで、やっぱりズレてくるものっていうか、間違まちがってられるものっていうのはてくるんじゃないかっていう、そういう提起ていきでもあったとおもうんですね。
 そうしますと、今回こんかい、どういうレベルの制度せいどになるかわかりませんけれども、杉本すぎもとさんであれば学会がっかい関係かんけいしゃとして、あるいは医療いりょうてきケアネットの関係かんけいしゃとして、厚労省こうろうしょうならびに議員ぎいんたちと関係かんけいすることがあるでしょうし、川口かわぐちさんは毎日まいにちというか、その関係かんけい行政ぎょうせい担当たんとうしゃとやりりしてる。そうした場合ばあいにですね、その名称めいしょうみたいなこともふくめて、今回こんかいどういうふうになりそうなのか、あるいはなることができるのかっていうことを、これはちょっと川口かわぐちさんのほうきたい。これはふたです。
 みっにかんしては、もういちかい、バクバクのかいのどなたでもいいんですけどもね、がえしたいんですけれども。言葉ことばっていうものが、非常ひじょうに、ってみれば我々われわれ影響えいきょうあたえるっていうのは事実じじつそのとおりだとして、だから、言葉ことばえてしまうっていうのは、ぼくもそれについては、わたし自身じしん個人こじんてきには賛成さんせいです。それ以外いがいにですね、今回こんかい制度せいどというか、そういうものにけて、ここはとしてほしくないとか、あるいはぎゃくにこれはしてほしくないとか、そういうこう具体ぐたいてきなというか、提言ていげんというか、意見いけんがいくつか、ひとつでもふたつでもありましたら、再度さいどそのてんをおうかがいしたいと、そういうみっつのことをおもいました。ということで、まずは杉本すぎもとさんのほうにですね、平本ひらもとさんのおはなし前半ぜんはん部分ぶぶんといいますか、についてすこ応答おうとうしていただければとおもいますが。

杉本すぎもとすわったままで。自分じぶんの、いまここの討論とうろんでですね、自分じぶんきてきたみちのいろんな試行錯誤しこうさくごなかでの問題もんだいてんを、追求ついきゅうされるっていうのは当然とうぜんあってしかるべきかとおもうんですけども。ぼく、いつもうことなんですけども、ぼく医者いしゃとして1974ねん、NICUができてきたのが1970ねん後半こうはんなんですね。そのたちが、なんていうんですか、退院たいいんするのにどうしようかってってきたころが1980ねん前半ぜんはんなんですね。その直後ちょくごに、対談たいだんでもありましたように、ボイタ、ボバースの問題もんだいとくにボイタほうにかんしては、すぐにもなおるんじゃないかっていうことで、ぼくらもそれをしんじて、ボイタ自身じしんおしえをかったりしながら、なおすってことを基本きほんにおいてやってまいりました。(cf.脳性のうせいまひ
 それとその機械きかいとかふくめてですね、当時とうじ1980ねん前半ぜんはんっていうのは、ぼく理解りかいとしては、病院びょういんに1だいあるかないかっていう呼吸こきゅう年代ねんだいだったとおもいます。それが1980ねん後半こうはんになって病院びょういんなかなんだいか、それからここにかまんざ(?)に、うちのどもがはこばれただいにちあかがあるんですけども、あそこの救命きゅうめい救急きゅうきゅうセンターが1970年代ねんだい後半こうはんはじめてうごして呼吸こきゅうそろえたっていう時代じだいがありました。だから、おおきな呼吸こきゅうで、しかもさきほどもおっしゃったように、ポータブルの呼吸こきゅう十分じゅうぶんできていない時期じきに、かえりたいっておっしゃることの行為こういっていうのが、1980年代ねんだい前半ぜんはんに、ぼく自身じしん経験けいけんしたれいとしてはありました。
 それがバクバクのかいというふうなかたちでがっていたのかどうかの記憶きおくは、ぼくっておりません。それは、記憶きおく間違まちがったらあやまりたいとおもいます。ただ、そういった呼吸こきゅうけてかえったひとたちもいたということは、80年代ねんだい前半ぜんはんなかにありました。そのことをさして、もちろんかえらぬひととなったわけですけども、やはり、医療いりょうがわとしてはそのままいておく、いておくという言葉ことばただしいのかどうかわかりませんですけども、治療ちりょうつづけるという方向ほうこうしかなかったとおもうわけですね。そのなかにひとつとしては、1あいだから2あいだ病院びょういんまで救急きゅうきゅうしゃでもかかるという遠方えんぽうほうもおられました。だからそういったなかで、けてかえるということがどういうことを意味いみするのかっていうことの討論とうろんは、ご家族かぞくとしたおぼえはあります。ただし、そのほうがバクバクのかい会員かいいんであったかどうかっていうのとは、記憶きおくなかでは、80年代ねんだい前半ぜんはん部分ぶぶんでは、よくわかりません。だからそれが間違まちがっていれば修正しゅうせいしたいとおもいますし、あやまりたいとおもいます。
 ただそのの、淀川よどがわキリスト教きりすときょう病院びょういんふくめた船戸ふなと先生せんせいのやりかたなかでですね、船戸ふなと先生せんせいのターミナルのかんがかたっていうものにたいしては、ぼく一言ひとことってますけども、それとはべつに、かれがやってきた呼吸こきゅうけてそとようっていう運動うんどうなかでバクバクがそだってきたんではないかっていうひとつの理解りかいってるんですけども、そこのなか自分じぶんからんだというおぼえはありません。それもバクバクかいむすびつけたという表現ひょうげん使つかったということはあやまりたいとおもいますし、それは事実じじつでないかもしれません。
 だから、そのいま20周年しゅうねんむかえたとおっしゃると、90ねんですよね。1990ねんころなんで、そのころは、ぼく養護ようご学校がっこうふくめて行為こういとして医療いりょうてきケアにはじめたころだったとおもいますので、そのころはなしとこう、これだけとしをとってくると一緒いっしょくたになってしまってるところはあるかもしれません。だから混乱こんらんがあるのかもしれないんですけど、ただ、もうひとつの問題もんだいとして、医療いりょうがもう治療ちりょうわったから、CUREじゃなくってあとは自分じぶんらでやりなさいということでほうすっていう現状げんじょうってのは、これは病院びょういんによってもいろいろちがいますけども、いま社会しゃかいてき入院にゅういんなりポストNICUの問題もんだいなりをふくめて、それぞれの病院びょういん対応たいおうちがいと、それから政府せいふかんがかたとして、やはり、在院ざいいん日数にっすう減少げんしょうということで、かたたきがどんどんおこなわれてるっていうことは、事実じじつとしてあるんじゃないかと。小児しょうに状態じょうたいなかでもあるんじゃないか。それ以上いじょう救命きゅうめい救急きゅうきゅうだとか、高齢こうれいしゃなかかんがかたとしてのはたたたきはもっときびしいものがあるんだろうなとおもいますけども、そういったところのあたりがあることは事実じじつだとぼくおもいます。
 ただ、それをざらとしてかえれる条件じょうけんつくれていないっていうことは、さきほどももうげましたとおり、ショートステイもケアホームもふくめてですね、ほとんど地域ちいきなかでのリソースっていうか、そういうざらがないのにかえるっていうことは、家族かぞくががんばる以外いがいなにものでもない事実じじついま日本にっぽんなかにはある。それは、おかあさんやおとうさんや家族かぞくがまとまって支援しえんができる状態じょうたいならいいんだけど、そういう状態じょうたいでない、たとえば高齢こうれいしゃ場合ばあいであったり、配偶はいぐうしゃ場合ばあいであったりしたときにですね、その条件じょうけんととのわないときには、それこそ抜管することイコール意味いみするような、抜管というのはかんくっていうことイコール呼吸こきゅうめるということにつながっていくという状況じょうきょうが、今後こんごも、いまおこなわれてることはたしかなんではないかなとおもいます。だからそのあたり仕組しくみを年齢ねんれいだけではなくって、新生児しんせいじから高齢こうれいしゃまでおなじような目線めせんでのものができればいいんじゃないかな。それには、いまもうげたように、いろんなこう、福祉ふくし医療いりょう狭間はざま問題もんだいがあるということとおもうんですが。おこたえになってないですかね。はい。

立岩たていわ:いったんここでめてもらって、またもどしますので。はい、たしかにバクバクのかい結成けっせいは1990ねん。こないだ20周年しゅうねん集会しゅうかいがあって、へろへろなはなしわたしがしたんですが。ですから90ねんですね。それから、淀川よどがわキリスト教きりすときょういんからはじまったっていうのも事実じじつですけど、むしろ病院びょういんじゃらちがあかないから自分じぶんたちがっていう、わたし理解りかいではそういうムーヴメントだったっていうふうにもおもってます。いずれにせよ、この20ねんってものは、ぼく大切たいせつな20ねんだったとおもうので、なにかの機会きかいに、ぼくはこの機会きかいにこちらにおびするっていうこともすこかんがえたんですけれども、それだけじゃもったいないんでまたべつ機会きかいにってことになるかもしれませんけれども、おはなしうかがいたいなっていうふうにおもってます。
 後半こうはんはなしは、ぼく杉本すぎもとさんのはなしは、まったくそのとおりだというふうにおもいます。さっきったてんですけども、川口かわぐちさんにね、いわゆる医療いりょうとか、医療いりょうっぽい言葉ことばとか、ターミノロジーっていうのかな、そういうものが今回こんかいどのぐらい法律ほうりつなりね、制度せいどなりのなかにね、はいってくるのか、あるいはその言葉ことばだけじゃなくて看護かんごしょくというか、もふくめて医療いりょうしょくがたっていうのがどのぐらいのはば可能かのうせいがあるのか、どんな具合ぐあいなのか、ちょっとわかってる範囲はんいで。

川口かわぐち検討けんとう委員いいん橋本はしもとさんがかえられたんですけど、一言ひとことみなさんに「がつから運動うんどうになります」と伝言でんごんのこしていかれました。「これは運動うんどうになります。よろしく」っていうふうにってます。っていうのは、それぐらい危機ききかんってるっていうことです。
 あの検討けんとう委員いいんなか橋本はしもとだけがただひとりいております。医療いりょうてきケアの定義ていぎですとか、範囲はんいってことにかんしては、検討けんとうしないってことになってます。すごいへん検討けんとうかいで「じゃあこの検討けんとうかいなになんですか」ってったら、「もうこれはゴールがまっています。法制ほうせいして、吸引きゅういんけいかん栄養えいようはなんとかできるようにしなきゃいけない」って、それがゴールだって。じゃあ一番いちばん大事だいじなところの議論ぎろんっていうのはできないんですよ。時間じかんがないからしませんってことになってます。だけど、検討けんとう委員いいんのみんなが一番いちばん議論ぎろんしたいのはそこなんです。ですからいつも、法律ほうりつ平林ひらばやし先生せんせい人口じんこう研究所けんきゅうじょ島崎しまざき先生せんせい口論こうろんになり、あるいはジャーナリストの黒岩くろいわさんが、「そんなのはもうみんなやってることだ。検討けんとうなんかしないで、このままみとめちゃえばいいんだ」ってったりとか、もうみんなバラバラのことでだから議論ぎろんをしたらね、もうなんねんかかるかわかんないっていうかんじなんで、わざと議論ぎろんをしないで、さきすすめっちゃってるのがこの検討けんとうかいなんです。
 だから、わたしたちも不完全ふかんぜん燃焼ねんしょうですし、なんかだまされているようながしてます。ひとつね、ちょろっとまったっていうか、一番いちばんいやなところがまったっていうか、ようするに、吸引きゅういんけいかん栄養えいよう医療いりょうのこしておいたままできるようにしようってことになっちゃたんです。だから医療いりょうなんです。医療いりょう行為こういなんです。あの検討けんとうかいでは、一回いっかいだけすこはなわれたときに、じゃあその医療いりょうじゃないってことにしたら、八百屋やおやのおじさんでもおばさんでもなん研修けんしゅうけなくってもやっていいのか。湿布しっぷるように吸引きゅういんとかやっていいのかってそういうことになるからそれはあぶないっていうことをだれかがって、それにたいしてみんなうーんってかんがえたら、そのままとおぎちゃって、それで議論ぎろん終了しゅうりょうしてしまったから。それにかんしてはもう後戻あともどりしないんです。ああいういそぎの検討けんとうかい後戻あともどりの議論ぎろんはできませんっていうことで、こないだわたし、もういちかいね、やっぱりあれはもうちょっとよくはなったほうがいいんじゃないかってったら、いやそれはもうとおぎたから議論ぎろんしませんってわれてしまいました。
 ですから、このてんにおいて、12月26にち東京とうきょうおおきな集会しゅうかい予定よていしているんですけども、そこでもういちかいかえそうとおもってます。場合ばあいによっては、そこの議論ぎろんをやっぱりもういちかいしなきゃいけないんじゃないかっていうことで、橋本はしもとさんがいまったんですけど、法案ほうあんてきた時点じてん運動うんどうえていくっていうのはありじゃないかなと。
 さっきのガードルの比喩ひゆよかったとおもうんですけど、本当ほんとうに、それはありだとおもっています。
 ただもうひとつのあんは、いやそうじゃないと、医療いりょうてきケアっていうものを法制ほうせいしてしまえばいいんだっていう意見いけんをこないだきました。それはこないだ川崎かわさき施設しせつ理事りじちょうやってる江川えがわ先生せんせいたちとはなしたときに、医療いりょうでもない、それから日常にちじょう生活せいかつ行為こういのちょうど中間ちゅうかんにあるところを法制ほうせいする方法ほうほうはないのか、それによってあらゆるものを、ようするにグレーゾーンっていうのをして法律ほうりつでグレーゾーンをみとめるっていうかんがかたです。そういうかんがかたができないのかっていうことをわれて、あぁなるほどこれもひとつのかなっていうふうにおもってます。そこのところが本当ほんとう議論ぎろんりていないっていうことですね。あと検討けんとうかいではどもの代理だいり発言はつげんしてくれるひとがひとりもはいってないから、どもの医療いりょうてきケアのはなしもできてないし、在宅ざいたくももちろん学校がっこう全然ぜんぜん厚生こうせい労働ろうどうしょうでやってますから、文科ぶんかしょう管轄かんかつなおんではずされてるっていうのもあるかもしれないけど、特別とくべつ支援しえん学校がっこう校長こうちょう先生せんせい代表だいひょうほうはいっているけどほとんど意見いけんわないです。
 ですから、子供こどもたちにしてみたらすごいへんなことになってるとおもいます。こないだ下川しもかわ先生せんせいっていう、ずっと医療いりょうてきケアを学校がっこう推進すいしんしてこられたほう意見いけんいたんですけど、この2まいの、1まいめくったのの裏側うらがわ下川しもかわ先生せんせいからいた、そのいま学校がっこう現場げんばでの状況じょうきょうっていうのを参考さんこうっていうことでいたんですけど。
 こん学校がっこうでは看護かんご配置はいちされてどういうことになったか、看護かんごがいれば教員きょういん看護かんごおそわって医療いりょうてきなケアをできるようになってるのかなとわたしおもってた。でもそうじゃなくて、学校がっこう医療いりょうされてしまっている。教員きょういん対応たいおうしなくなったということで、たくさん事例じれいをあげていただきました。たとえば、看護かんご休暇きゅうかをとると医療いりょうてきケアができないから保護ほごしゃいになるとか、看護かんご勤務きんむ時間じかん生徒せいと在校ざいこう時間じかんよりみじかいと、保護ほごしゃはやめにむかえにきてもらうとか、あと給食きゅうしょく時間じかんには教室きょうしつじゃなくって保健ほけんしつにみんなあつめられて保健ほけんしつ給食きゅうしょくを、ようするに、けいかん栄養えいようですからべなきゃいけないっていうことで、どうも学校がっこう教育きょういくって教育きょういくなのにどおざられて、なんかミニ病院びょういんみたいなところになってあつめられる。それじゃあ本末転倒ほんまつてんとうじゃないかっていうはなしをしてまして。
 いま厚労省こうろうしょうが50あいだモデルのなかしてきたのがまさしくそれで、在宅ざいたく医療いりょうってきて、看護かんごがいなければヘルパーはけいかんをつなげないっていうルールをしてきてます。これにわたしたちはだい反対はんたいをしてます。だって毎日まいにち毎日まいにち看護かんごさんてくれるわけじゃないし、そんなことわれたら外出がいしゅつもできなくなる。橋本はしもとさん、今日きょう日帰ひがえりで、もうかえられたんですけど、こんなこともできなくなるっていうことですから反対はんたいをしています。先生せんせい、こんなかんじで。

立岩たていわ:はい、ありがとうございました。それではいま応答おうとうけて、とくいますすんでいるその検討けんとうかい検討けんとうかい自体じたいなにかたいしたことやってないんだっていうのがいまはなしだったんですけれども。ようするに、制度せいど法制ほうせいに、いまそういうながれがあるんですけれども。最初さいしょからつぶしてしまえばいいっていうのもあって、なかなかいいんじゃないかなってわたしおもっておりますがそれも。それも可能かのうせいひとつかなとおもっておりますが。バクバクのかいほうとしてですね、このてんとこのてんれてよとか、としてよとかっていうのがいま時点じてんでありましたら、それをっていただきたいなとおもいますけど、どなたでもかまいません。

◆バクバクのかい 穏土(おんど):たとえばね、絶対ぜったいはずしちゃこまるっちゅうことですか?

立岩たていわ絶対ぜったいはずせでもいいし、絶対ぜったいれろでも、なにでもいいですよ。

◆バクバクのかい 穏土(おんど):「医療いりょう行為こうい」から「生活せいかつ支援しえん行為こうい」へとというのは、言葉ことばえればいいっていう意味いみだけではなくて…。

立岩たていわ:はい、はい、それは了解りょうかいしております。はい。

◆バクバクのかい 穏土(おんど):吸引きゅういんなどのケアは、ようは、生活せいかつかせない行為こういだっていう理解りかいで、「医療いりょうてき」という言葉ことばだけでしばられているんじゃなくて、医療いりょうとされているためにしばられるということです。川口かわぐちさんの説明せつめいでよくながれがわかったので、やっぱりいまちょっとらないけんなとおもいました。
 杉本すぎもと先生せんせい資料しりょうでね、2ページのところのひだりしたのとこで考察こうさつノートっていていただいてるなかで、これは、杉本すぎもと先生せんせい小児しょうに神経しんけい学会がっかいとして厚労省こうろうしょうってたずねてくださって、こうがった内容ないようなんですか? 1ばんのところの、医療いりょうてきケアを軽度けいど高度こうどけるとか、(吸引きゅういんは)カニューレないまでっていうのは、これは厚労省こうろうしょう思惑おもわくはどうもこんなかんじですというのもあるんですか?

杉本すぎもと:これはですね、まえに、こうがかんがえてることがどうなんだろうっていうところでつくった自分じぶんのメモなんです。それで、おこなって、ひとつの結論けつろんとしては、1ばんのところまで。

◆バクバクのかい 穏土(おんど):あぁ、1ばんのところまで。

杉本すぎもと:はい。

◆バクバクのかい 穏土(おんど):ということは、川口かわぐちさんのはなしわせてえば、たとえば、医療いりょうしょくみとめるけど、それは、けいかん栄養えいようたん吸引きゅういんは「医療いりょう行為こうい」であって、ここまではみとめるっちゅうことでしょう。でもこういうふうに、文章ぶんしょうなんかに「気管きかんカニューレないまで」とかかれてしまうと、いままで呼吸こきゅうなんかが「呼吸こきゅうはダメ、呼吸こきゅうはダメ」ってやられてきたのとおなじことになります。せきができないがほとんどなので、やっぱり「気管きかんない吸引きゅういんは、気管きかんカニューレないまでしかダメ」とか、ああいうふうな限定げんていをされるとこまるので、さっき川口かわぐちさんのはなしなかてきたように、すくなくとも家族かぞく研修けんしゅうけて、家族かぞくになっている行為こういについては、できるようにしていただかないと、たりまえらしができないというか、つねに、おや看護かんごがいなきゃらせないことになります。たとえば、今日きょうすずかさんはヘルパーさんにんていますけど。
 厚労省こうろうしょうなんかに意見いけんしょ資料しりょうすときなんかも、あ、これっていいんですか?吸引きゅういん以外いがいをヘルパーが実施じっししているという写真しゃしん記載きさいがあったらまずいとかわれたんだけど。でも、もし、ヘルパーはここまでしかやってはいけないっていうふうにかれたら、もうバクバクのどもたちは全員ぜんいん、やっぱりMサイズのガードルをはかされることになってしまいます。たりまえきていくために、しあわせにするために法律ほうりつつくるという、法律ほうりつ趣旨しゅしのっとって、品質ひんしつ安定あんていのためのしばりはある程度ていど必要ひつようだとしても、個々ここちがうケアなのに「ここまでしかダメ」というふうに限定げんていをしていったら、だれかがられていくということになるので、それだけは絶対ぜったいやってほしくないとおもいます。
もうひとつ、ぜん事務じむ局長きょくちょう吉岡よしおかさんがいたいことがあるそうなので。

◆バクバクのかい 吉岡よしおかさきにちょっと、ゆみえさん本人ほんにんいたいことがあるそうですので。

◆バクバクのかい 佐藤さとう有未ゆみめぐみはは大阪おおさかから佐藤さとう有未ゆみめぐみです。今日きょうちょっといたいことがあってたらしく、母親ははおやわたし代理だいりわせてもらいます。
 有未ゆみめぐみはこの7がつから一人暮ひとりぐらしをしたいということで、部屋へやもうけてそこで一人暮ひとりぐらしをはじめたんですが、いまのところしゅう2にちしかそこでらせてないんです。大阪おおさかにヘルパーさんの支給しきゅう時間じかんすうを、一人暮ひとりぐらしするっていうことで申請しんせいしたんですけど、りてきた時間じかんすうが342あいだと、まるまるいちにんらしするには程遠ほどとお状態じょうたいです。先日せんじつ大阪おおさか西にし区役所くやくしょに、その事情じじょうきにきましたら、すごくおもしろい状況じょうきょうけました。大阪おおさかからの回答かいとう文書ぶんしょでは、吸引きゅういんみとめられているというか、やってもいいからっていうことで、吸引きゅういんについての記載きさいはぜんせんなくて、ただし人工じんこう呼吸こきゅう管理かんりについては医療いりょう行為こういなので、吸引きゅういんときには人工じんこう呼吸こきゅう回路かいろはずして吸引きゅういんするので、そのはずしは医療いりょう行為こういなので、ヘルパーさんにはみとめることができないので、ヘルパー派遣はけん時間じかん支給しきゅうできないと。そういうことで、有未ゆみめぐみまるごとれないと生活せいかつってできないのに、吸引きゅういんはできるが呼吸こきゅうはずしはダメとか、そういう狭間はざまでむちゃくちゃ有未ゆみめぐみ不安ふあんおちいっていて、わたし一人暮ひとりぐらしをしたらあかんのかと、そういうふうにすごくおもっているようで。昨日きのうよるまでは、今日きょうかないってってたんですけど、今日きょうやっぱりそのことをつたえたいからくわって、今日きょうたそうです。
 ひとつみとめられたらひとつだけ、それ以外いがいのものはダメになる。むすめきてるってことはまるごとがたりまえ姿すがたで、まるごとみとめられるような、そんな方法ほうほう是非ぜひいっしょに頑張がんばって運動うんどうでもなんでもやるので、やっていきたいということをつたえたいということです。

◆バクバクのかい 吉岡よしおか:バクバクのかいぜん事務じむ局長きょくちょう吉岡よしおかもうします。もともとバクバクのかいは、淀川よどがわキリスト教きりすときょう病院びょういん院内いんないグループとしてはじまりましたので、それが90ねんなんですよね。わたしたちのむすめが85ねんまれですので、さっきの杉本すぎもと先生せんせいのおはなしいて、杉本すぎもと先生せんせいかんじておられたバクバクのかいのイメージっていうのは、バクバクのかいことではなかったんだなっていうことがはっきりわかりましたので、そのことが確認かくにんできてよかったなとおもっております。
 あと、バクバクのかいが、わたしたちのどもたちにんともおなどしで85ねんまれて、バクバクのかい淀川よどがわキリスト教きりすときょう病院びょういん院内いんないグループとしてつくったのが90ねんで5さいになったときです。それまで4年間ねんかんずっと病院びょういんなかでのみがありました。院内いんないグループとしてバクバクのかい活動かつどうはじめた1年間ねんかんで、全国ぜんこくおなじような境遇きょうぐう親御おやごさんからのわせがとてもおおかったので、わずか1ねん病院びょういんわくはずして全国ぜんこく組織そしきのバクバクのかいというのにしたんですね。
 わたしたちは、どんなおも病気びょうきであっても、呼吸こきゅうけていても、ひとりのどもとして、家族かぞく一員いちいんとして一緒いっしょらしたいっていう、おやのエゴかもしれませんけど、そういうおやおもいもとてもつよくて、そういうなかから人工じんこう呼吸こきゅうけてもおうちでらしたいっていうみをはじめてきました。それで、その当時とうじ主治医しゅじい先生せんせい前例ぜんれいさがして学会がっかいとかの報告ほうこく全部ぜんぶ調しらべてもらったんです。主治医しゅじい先生せんせいは「いちけんだけあります。それは、国立こくりつ小児しょうにほうで、そのひと親御おやごさんはお医者いしゃさんなんですよ」ってわれたんですよね。そういう意味いみで、素人しろうとおやいえれてかえるのは、たぶんその当時とうじわたしたちだけなんだなってあらためて確認かくにんして、だからこそすごく先生せんせい看護かんごさんとわたしたちおやが、よくはなって試行しこう錯誤さくごしながら慎重しんちょう慎重しんちょうに、どもたちの命綱いのちづなふとくするような方法ほうほう工夫くふうしながらやってきた、そのみをバクバクという機関きかんにまとめてした、そっからはじまったわけですね。
 ですが、そうやって実際じっさいいえれてかえってしばらくって、厚生省こうせいしょう在宅ざいたく人工じんこう換気かんき療法りょうほうって保険ほけん点数てんすうみとめてくれるようになったんですね。そうなったら、本当ほんとう安易あんい在宅ざいたくえてきた。というか、そういうわせがはいってるようになったので、ぎゃくわたしたちバクバクのかいほうからちゃんと在宅ざいたく教育きょういくをしっかり先生せんせいからけてからかえってくださいっていうことを発信はっしんしてきました。もうそれは本当ほんとうにバクバクの初期しょきころ会報かいほうていただけたらわかるとおもいますので、そういった誤解ごかいだけはしてほしくないなってあらためていたいとおもいます。
 それと、今回こんかい医療いりょうてきケアのことにかかわってですけれど、わたしむすめ小学校しょうがっこうがったときに、やっぱり呼吸こきゅうけてずっとたきりで学校がっこうかよっていましたけれど、そのときのおなじクラスのおんなからわれたことがあります。「おばちゃん、しほりが大人おとなになってデートするようになっても一緒いっしょについてくん?」って、かれたんですね。もうなんか、そのときにハッとおもいましてね。それはなんていうんかな、どもしんに、やっぱり呼吸こきゅうけてる大変たいへんどもにはおやがいつもついてくるもんなんかなと、教育きょういく根付ねつかせてしまうっていうことをかんじました。どもは
すごい純粋じゅんすいにひとりの自分じぶん友達ともだちのことをおもって、「わたしやったらそんなんいややわ。大人おとなになってママにデートのときついてきてほしないわ。そやな、しほり」とかいうてこえかけてるんですね。でも大人おとなは、その言葉ことばめれなかったですね。
 もうひとつ、クラスのお友達ともだちが、自分じぶんのお誕生たんじょうかいに「しほりちゃんもうちのお誕生たんじょうかいてちょうだい。てくれる?」っていてくれたので、「うれしいわ」とかいうてよろこんでたんですね。ところが数日すうじつそのきながらて、「ごめんね、しほりちゃん。うちのママがね、しほりちゃんになにかあったらだれ責任せきにんとるのっていうから、しほりちゃんうちの誕生たんじょうかいてもらわれへん」ってうんですね。こんなども同士どうし普通ふつういに責任せきにん問題もんだいされてしまうのは本当ほんとうかなしいなっておもいました。医療いりょうてきケアの問題もんだいっていうのも、こういうまわりの大人おとなたちの都合つごうかんがかたがとってもおおきなかべになってるなとおもいます。
 だからそれをなんとかしようっていうためにいま、このかいがあるとおもうんですけれど、あまりかしこくないあたまではなにかんがえてもわからないんですけれど、とにかくどういう状態じょうたいであってもたりまえきるために、本人ほんにんおもいを尊重そんちょうできるように、どうしたらサポートをしていけるのかという、そういうことを前提ぜんていにした法律ほうりつができるべきであって、どうしたら本人ほんにんがもっときやすくなるのか、本人ほんにん目線めせんで、本当ほんとうにそこのところだけは大事だいじにして、はずしてほしくないです。
 バクバクのかい当初とうしょは、わたしなんかはあきらかにわたしおもいで「どもをいえれてかえりたい。家族かぞく水入みずいらずのらしがしたい」っていうわたしおもいが先行せんこうして、「(外出がいしゅつ外泊がいはくを)やりましょう、先生せんせい」ってったんです。やりましょうっていうか先生せんせいはなしにそんなふうにのったんですけれど。
 だけど、やってくうちにどもの姿すがたから、「そうじゃないよ、おかあさん」っておしえられたんですね。はなながいですけど。どもがおしえてくれたんですよ。わたしは「おうちにかえりたい、かえれてかった」でも「いえかえってもおかあさんとにんだけだったらつまんないわ」ってったんですよね。だから、「あっそうなんだ、友達ともだちるんだ。保育ほいくしょいかなきゃいけないんだ。学校がっこうれてかなきゃいけないんだ」とかいうかんじでね。そうやって生活せいかつはばがどんどんどんどんひろがってったわけで、本当ほんとうどもにおしえられてやってきた。だからこそバクバクのかいはずっと「どものいのちおもいを大切たいせつに」っていうのをかかげてるわけでして。だから、本人ほんにん目線めせんで。法律ほうりつ主語しゅご本人ほんにんであってほしいですね。当事とうじしゃはなになに、当事とうじしゃへのサポートっていうめんいてほしいなっていうふうにおもいます。


 
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立岩たていわ:はい、ありがとうございました。ありがとうございました。あの、やすみなしでいこうっていうふうにったんですけども、ちょっとつかれたかなっていうかんじもあり、これちょっとばせるんだよね。何分なにぶんぐらい?

堀田ほったさん:いや〜、7会場かいじょう完全かんぜんわたしなんですよ。

立岩たていわ完全かんぜんわたし。どのぐらい?

堀田ほったさん:お手伝てつだいいただけるならば、あの、片付かたづけに。6時半じはん、620ふんぐらいまで。

立岩たていわ:わかりました。そういうことです。懇親こんしんかいがすぐそこの自在じざいかんで6時半じはんからですので、6時半じはんにはそっちに懇親こんしんかいかれるほうけるぐらいのかんじで、ちょっとばすのもありっていうふうにしようとおもいます。それで、いまからおおむね5ふんくらいかるくちょっとれて、それで後半こうはんはですね、こん提起ていきのあった、つまり、なになにはいいっていうことがすなわちなになにはダメであるっていうことになりかねないっていうことはときどきあるわけですよね。もちろん、これは論理ろんりてきには、AとBはマルっていうことがCとDはバツってことにはならないんだけれども、もののきようというかめようとしてはそういうことにもなりうる。それはかえってせばめるってことはありうるわけですよね。いままでもあってきたわけですよね。
 実際じっさいにその、2000ねんをまたいだときのALSにかぎってってったときに、そういうことがこった。今回こんかいそのへんがどうなろうとしてるのか、あるいはそれにたいして、学会がっかいないし医療いりょうケアネットないし、それからALS協会きょうかいふくめてですね、どういうふうにっていこうとしてるのか、そのあたりの応答おうとういますか、回答かいとうといいますか、そのあたりからはじめて、いましばらくその議論ぎろんすすめたいとおもいます。ということで、最初さいしょったことをひるがえしますけれども、ちょっとつかれたんで、5ふん内外ないがい休憩きゅうけいしようとおもいます。

堀田ほったさん:あの、JCILひとたちがもうかえるそうなんで。

立岩たていわ:あぁそうですか。じゃああの、いまからかえるっていう山崎やまざきさんがおはなしになるということで、それがわってからにします。

山崎やまざきさん(言語げんご障害しょうがいがあるので本人ほんにんはなした言葉ことばをヘルパーが再度さいどはなす):ぼくは JCILの 山崎やまざきです。いまから 6ねんはん まえに 地域ちいき に て たけれど はじめ は ヘルパー の 時間じかんすう は すくなかった けれど ぼくは ヘルパー なくては 生活せいかつ が できないから ぼくと JCIL で もっと 時間じかんすうを やすように なんかいも 市役所しやくしょ に おこなって 交渉こうしょうしたら いまの 京都きょうとでは 24あいだ もらえる ことが できるように なりました。 今日きょうはありがとうございました。

立岩たていわ:あの、JCILっていうのは、「日本にっぽん自立じりつ生活せいかつセンター」っていう組織そしき略称りゃくしょうで、ここらへんのひとかたまりがその方々かたがたですけれども。名前なまえとしては、日本にっぽんはじめてできた自立じりつ生活せいかつセンターということにもなるとおもいます。とくにここ近年きんねんは、介護かいご派遣はけんちかられていて、難病なんびょうひとふくめて、かなり介護かいご派遣はけんもしている。そういったセンターのスタッフと利用りようしゃと、今日きょう何人なんにんていただいてます。
 ということで、いまなんになったんだろう、こんな時間じかんですけれども、なんかちょっと半端はんぱ時間じかんになってしまいましたが、えーっとですね、正確せいかくに、はんから再開さいかいしますので、そのあいだだけちょっと姿勢しせいえるとか、ちょっとあるいてみるとかなんかしてください。それじゃあ、いったん5ふんだけやすみます。

堀田ほったさん:事務じむきょくからのちょっと案内あんないですけども、お手洗てあらいですけれども、この建物たてものくちよこ女性じょせい専用せんようのお手洗てあらいがあります。そして、男性だんせいほうはですね、くちていただいて、南側みなみがわはこで、部屋へやがあります。そして車椅子くるまいすユーザーのほうのお手洗てあらいはですね、今日きょう最初さいしょていただいた場所ばしょていただいてひだりがって、15メートル、20メートルぐらいのところに、永原ながはら診療しんりょうかいという診療しんりょうしょがありますので、そこがあいております。そして矢印やじるしがあります。もしおられましたら、わたしなりスタッフにっていただければとおもいます。
 あと、さきほども案内あんないがあったんですけも、うしろのほうほん販売はんばいしております。川口かわぐちさんの大宅おおたく壮一そういちノンフィクション大賞たいしょうをとられた「かない身体しんたい」をはじめとして、いくつかほん販売はんばいしております。そしてくちよこですけれども、杉本すぎもと先生せんせい著書ちょしょ編著へんちょふくめて販売はんばいしておりますので、割引わりびきになっているとおもいますので、ぜひこの機会きかいにごらんになっていただければとおもいます。

 [休憩きゅうけい

立岩たていわ:はい、はんになりました。なりましたんで、みなさんまだおもどりではありませんが、やります。前半ぜんはんはなし最後さいごは、これとこれはよいっていうことが、すなわちこれとこれはダメっていうはなしになりかねないっていうリスクっていうのはつねにあるんだけれども、そこのへんは、いま議論ぎろんではどういうふうになっているのか、あるいは、どういうはなしっていきかたというか、主張しゅちょう仕方しかたっていうものがあるのか。そういったてんについてですね、杉本すぎもとさんとそれから川口かわぐちさんに、それぞれおはなしをいただきたいとおもいます。では、よろしくおねがいします。川口かわぐちさんから、はい。

川口かわぐち:さっきバクバクのみなさんのおはなしうかがって、これからどうやっていくかっていうのは、ひとつ戦略せんりゃくててるんです。橋本はしもとさんかえっちゃったんですが、橋本はしもとさん、ひとつ、検討けんとうかい以外いがいにも委員いいんをやってまして、こんみっつの検討けんとうかい懇談こんだんかい委員いいんやってるんです。いそがしいんですけど。そのひとつに、障害しょうがいしゃ施策しさく改革かいかく推進すいしん会議かいぎ下部かぶ組織そしきで55にん委員いいんによって構成こうせいされている総合そうごう福祉ふくし部会ぶかいっていうのがあります。それの委員いいんになってます。さらに、55にん議論ぎろんしててもしょうがないっていうんで、これから分科ぶんかかいができて、訪問ほうもんけい分科ぶんかかいっていうのが出来上できあがって、その訪問ほうもんけい分科ぶんかかいなか医療いりょう担当たんとうになってます。在宅ざいたく訪問ほうもんけい医療いりょうのことで意見いけんをまとめる立場たちばになってます。
 まず橋本はしもとさんに意見いけんあつめてもらって、そこから推進すいしん会議かいぎげていこうとおもってます。推進すいしん会議かいぎっていうのは内閣ないかく直属ちょくぞく委員いいんかい半数はんすう障害しょうがい当事とうじしゃ構成こうせいされてるということで、いちおうその当事とうじしゃ主体しゅたいっていう理念りねんうごいている鳩山はとやま政権せいけんでできた会議かいぎです。そこから検討けんとうかいたん吸引きゅういん検討けんとうかいたいして意見いけんすっていうことをいまはなしをしているところです。
 そのときに、どういうふうに意見いけんかたをするかというと、推進すいしん会議かいぎひとつのおおきな目標もくひょう国連こくれん障害しょうがいしゃ権利けんり条約じょうやく批准ひじゅんがあります。日本にっぽん批准ひじゅんをして、すべての国内こくないほう権利けんりほう関連かんれんさせていくっていう作業さぎょうしようっていうことをひとつのおおきな目標もくひょうにしてます。ですから、この検討けんとうかいのちなんらかの法律ほうりつができますけど、その名前なまえはまだまっていないんですけど、その法律ほうりつ障害しょうがいしゃ権利けんり条約じょうやくをくっつけちゃう。医療いりょうける権利けんりとか自己じこ決定けっていもちゃんとその権利けんり条約じょうやくなか保障ほしょうされてますので、それをこの法律ほうりつでも違反いはんしないよう、むすびつけるっていうことをかんがえてもらっています。検討けんとうかいかたたちは、そんな障害しょうがいしゃ権利けんり条約じょうやくなんて、毛頭もうとう念頭ねんとうにないですから、患者かんじゃ生存せいぞんけんとかそういうレベルのはなし検討けんとうかいでも本当ほんとうはしたいとこなんですが、委員いいん自分じぶん団体だんたい権益けんえきまもるのに必死ひっしで、患者かんじゃ権利けんりには意識いしきはおよばないので、推進すいしん会議かいぎほうから、検討けんとうかいたいして意見いけんしてもらうっていうことをやっています。杉本すぎもと先生せんせいからなにかありますか。

杉本すぎもといまあめなめているんですけども。すいません、もういっぺんその質問しつもん趣旨しゅし簡単かんたん

立岩たていわぼく理解りかいだと、AとBにかんしてはこれこれしかじかみとめるということと同時どうじに、CとDのものにかんしてはみとめないっていうようなはなしになりかねないと。過去かこにもそういうことがあったと。そこのところをどういうふうにおかんがえなのか、あるいはどういうふうにっていくべきなのかっていう。個人こじんレベルでもいいですし、あるいは学会がっかいないしその医療いりょうてきケアネットの見解けんかいでもいいんですけれども、おうかがいいただければと、あの、おうかがいしたいということです。

杉本すぎもとあめしました。あの、ちょっとね、事実じじつ整理せいりをしたいとおもうんですけど。いま川口かわぐちさんおっしゃったように、いま検討けんとうかいが、最初さいしょもうげたとおり、たん吸引きゅういんけいかん栄養えいようのマルペケの、今日きょうくばりしたぼくのところにもあるような、これをだれがどうくすかということで、ここにいてあるのは、さきほどもバクバクのかいほうもご指摘してきになったように、中途半端ちゅうとはんぱでないか、これだけをみとめるうんぬんっていう討論とうろんがされてしまうとってことなんですが、さきほどの川口かわぐちさんのはなしにあったように、ここを前提ぜんていとして検討けんとうかいすすんでいるんです。
 この検討けんとうかいそのものが呼吸こきゅう是非ぜひろんとか、そういうことについては討論とうろんとしてはないですよね。だから、これからもはいってくるというここの項目こうもく以外いがいのところにはいってくるということは、おそらく期待きたいできないとおもうし、11月か12月のところでもうやめちゃう、そこでげてしまうとおもうんです、おそらく。あと2かいぐらいでしょうか。だから、そのところで法制ほうせいうごいてしまうので、これは技術ぎじゅつろんとしての問題もんだいで、このひょう全部ぜんぶマルにするということを介護かいご職員しょくいんがどのようなかたちでやるかやらないか、どこまでどうするのやっていうはなしのところでしかこたえはてこないだろうということでAとBが認知にんちされる。ただし、CとDにてくる、その呼吸こきゅうだとかそれ以上いじょうの、生活せいかつ支援しえん行為こういなのか医療いりょう行為こういなのかはべつとして、そこの討論とうろんまでんだ討論とうろんおこなわれないとかんがえたほうがいいとおもうんですね。いまのしくみとしては、とぼくおもいますし、そうだとおもいます。厚労省こうろうしょうのしないですね。
 だから、いま川口かわぐちさんがおっしゃったように、推進すいしん会議かいぎほうゆだねるっていう方法ほうほうもひとつはあるんでしょうけど、推進すいしん会議かいぎそのものがいわゆる、いたい放題ほうだいいっぱなしの討論とうろんになって、最終さいしゅうてきなところは権利けんりほうとしての国連こくれんの、国際こくさいてき権利けんり条約じょうやくをどうするのかというところに執着しゅうちゃくするとして、提言ていげんはできても、ほうをどうのこうのとか、その個別こべつのところまではいりきれるかどうかっていうのは、若干じゃっかん問題もんだいってるとおもいます。性格せいかくとして。そしたらどうなるのかということで、さきほど橋本はしもとさんがおっしゃったように、具体ぐたいてき法案ほうあんてきた結果けっか、それにたいして対案たいあんすなり問題もんだいてん追求ついきゅうするなりしての運動うんどうつくっていくということになるんだろうとぼくかんがえています。
 もうすこひろがって、ABCDじゃないんですけども、医者いしゃ立場たちばから、小児しょうに神経しんけい学会がっかい立場たちばからかんがえればですね、ぼくらがあなけチューブを呼吸こきゅううごかすという方針ほうしんを、医者いしゃがわから提案ていあんしてきた立場たちばにある医者いしゃ集団しゅうだんであるわけですね。その集団しゅうだん一番いちばん危機ききかんったのは、非常ひじょうにファジーで曖昧あいまいで、さきほどもおっしゃったように、きちっと在宅ざいたく準備じゅんびをするようなことの力量りきりょうないのに、闇雲やみくもにそこにつけてきたということで見放みはなしてしまうという現状げんじょういままでありすぎたということで、学会がっかいとしてきちっと、言葉ことばわるいですけどマニュアルするようなかたちで、ここは最低さいてい認識にんしきして、ここはちゃんとやっておくりだして、こういうシステムがあるということを、医者いしゃなか医者いしゃ講義こうぎをしていくということの必要ひつようせいいまうったえ、それを、看護かんごだから、つまり医者いしゃの27まんにんいてたとしても、ほんにそのことが理解りかいできるのは1まんにんいるかいないかっていう問題もんだいだとおもうし、看護かんごが130まんいてたとしても、そこにかかわれる力量りきりょうって理解りかいをする看護かんごがどこまで養成ようせいされているのかということにたいしての危機ききかんっていうのが、どうしてもあるわけですね。
 そこに、医療いりょう行為こういだということでおとすのか、生活せいかつ支援しえんということでやるとすればですね、むしろ医療いりょう行為こういとしていまざらができるのかできないのかという討論とうろんですれば、非常ひじょうむずかしいという討論とうろん結論けつろんとしてはあるとおもうんです。そしたら今度こんどは、いまおっしゃったように生活せいかつ支援しえんとしての行為こういとしてみていくとしたら、そこの、なんていうんですか、費用ひよう体系たいけいと、それからさきほどもおっしゃったように24あいだ支援しえん体系たいけいをどんな理屈りくつでどうたてていくのかっていうあたりが、ここは医師いしかいじゃなくって、おそらく看護かんご協会きょうかいとのひとつのせめぎあいになるんだろうとぼくおもうんです。
 だから、ノーっていうんじゃなくって、そこの重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごの、たとえば時給じきゅういまほとんど重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごは、時給じきゅうが、看護かんごさんのいま普通ふつう看護かんごさんの時給じきゅうとほとんど一致いっちするぐらいなんですね。そこの夜間やかん加算かさんが50%ついたとしても、8あいだ単位たんいっていくその訪問ほうもん看護かんごでいけやっていうても、重度じゅうど訪問ほうもん介護かいごでいけるのかどうかっていうことは、いけないっていうことはわかってるわけで。そこの自立じりつ支援しえん法的ほうてきな、いわゆる生活せいかつをきちっと支援しえんしていくためのしくみをどのようなかたちで、安心あんしんせいっていうか、その、やるほう支援しえんするほうも、それから当事とうじしゃがわもそこに納得なっとくできる、この、なんていうんでしょうか、しくみを、しかも都市としだけじゃなくって普遍ふへんてきぼくらの田舎いなかふくめて、どこってももうこん格差かくさがありすぎるくらいたん格差かくさがありますから、それを全国ぜんこくくまなくひとつの制度せいどとしてつくげるにはどうしたらいいのかっていう討論とうろんを、ぜひともぼくらはしていきたいなと。だから、しつりょう問題もんだいっていうのは、やっぱり、いま現実げんじつてき課題かだいとしてのこってくるだろうとおもいます。ちょっと言葉ことばらずですけども、そういうことに。

立岩たていわ:ありがとうございました。いくつもの論点ろんてんあったとおもいますけれども、わたしいてた、とく杉本すぎもとさん最後さいごにおっしゃったてんですよね。地域ちいきあいだ格差かくさがあまりにもありすぎるっていうこと。地方ちほう分権ぶんけん地方ちほう分権ぶんけんって、なんかそれ自体じたいいいことのようにおもわれているんだけれども、この社会しゃかいサービス、介護かいごとかにかんしてえば、地方ちほうによってがあるってこと自体じたいがおかしいことなわけで、そこがそうなってないってことは非常ひじょうおおきな問題もんだいだし、それをどう解消かいしょうしていくかっていうのは課題かだいだろうと。にもかかわらず、げん政権せいけんふくめてですね、分権ぶんけん分権ぶんけんっていうふうにってるっていうことにたいする、その注意深ちゅういぶかさといいますか、っていうのはぼく自身じしん非常ひじょう大切たいせつなポイントだというふうにうかがってておもいました。さて、正規せいき時間じかんだとあと15ふんくらいですけれども、若干じゃっかん延長えんちょう可能かのうだということですので、さらにフロアからご質問しつもん意見いけんいただきたいとおもいますがいかがでしょうか。

川口かわぐち:あてていいですか?あてていいですか?

立岩たていわ:いなかったらあててもいいです。はい。まずは挙手きょしゅもとめます。はい、どうぞ。

篠原しのはら京都きょうと南部なんぶさわがいしゃ地域ちいき生活せいかつ支援しえんセンター「あいりん」:あてようとおもってくださってたみたいです。京都きょうと南部なんぶ支援しえんセンターあいりんの篠原しのはらといいます。NPO法人ほうじん医療いりょうてきケアネットの理事りじもしています。生活せいかつ行為こうい行為こういかということで、たぶん、行為こうい概念がいねんからはずさないってね、ずっとくにつづけてますよね。ぼく、それでええとおもっているんですわ、ある意味いみ。ただ、行為こうい概念がいねんはずさへんけど、違法いほうとしてわないよって違法いほうせい阻却をしてるんですね。それって、じつ家族かぞくにもしてるんですよね。家族かぞく違法いほうせい阻却によって行為こういくだりなえると。それは範囲はんい限定げんていされずに、生活せいかつささえるために行為こういを、違法いほうせい阻却によっておこなっているのが現状げんじょうですってことはですね、違法いほうせい阻却を家族かぞく以外いがいものひろげていけば、課題かだい解決かいけつするというふうにぼく単純たんじゅんかんがえています。
 それから呼吸こきゅう管理かんりであったり、家族かぞくがやってる行為こうい違法いほうせい阻却していく。そのための条件じょうけんがなんだかんだありますけども、それはある程度ていどいままでの支援しえん学校がっこう先生せんせいのかかわりとか、在宅ざいたくにおけるたん吸引きゅういんのかかわりとかで条件じょうけんしめされてますので。それで行為こういひろげていけばいいんじゃないかというふうにおもっています。ぎゃくうと、今度こんど法制ほうせい一律いちりつ50あいだ研修けんしゅう必要ひつようになると、家族かぞくも50あいだ研修けんしゅうけてもらわないと違法いほう行為こういになるというふうに論理ろんりてきにはなるとおもうんですね。そのへんをちょっと検討けんとうかいめてほしいなとおもったりするところです。

川口かわぐち:それで、ちょっとくわえると、昨日きのうその係長かかりちょうから電話でんわかかってきて、ボランティアについてかれたんですよね。ボランティアで制度せいど使つかわないひと自費じひ家政かせいさんにたのんでいるひとけっこういるんですけど、どうもそこにもあみがかけれられる。そうすると家政かせいとかボランティアはやっちゃダメっていうことになるの。それね、大変たいへんなことなんですよ、じつは。ALSなんて大金たいきんはたいて家政かせいやとってやってもらってるって、けっこうあるんですよ。おかね本当ほんとう大変たいへんなんですけど。でも、そうしないと家族かぞくきていけない。長期ちょうき入院にゅういんできる病院びょういんもないわけです。じゃあ、その患者かんじゃたちはがなくなるんですよ。家族かぞく介護かいごできないから、いたしかたなく家政かせいやとってるわけです。それったんですよ。「そこはね、のこしといてグレーに。絶対ぜったいに。そこまで法律ほうりつしばろうとしたら大変たいへんなことになるから。もしやるんだったらまず病院びょういん患者かんじゃすうのベッドを用意よういしてそれからやってください」って。なにせんにん自宅じたくらせないひとてくるよっていったんですよ。それもALSだけじゃないです。ろうやってる高齢こうれいしゃなんかがそうですから。家政かせいでやってるわけですからいまは。ということです。それからその違法いほうせい阻却ろんをなくすために法制ほうせいするってってるので、そこがまたむずかしくって、グレーゾーンをなくすそうです。わたしたちはグレーゾーンをのこしてってってるんですよ、いまだに。だけど、法律ほうりつもグレーゾーンをなくすために法制ほうせいするっていうふうにってます。

立岩たていわ:はい。

よこ須賀すか俊司しゅんじ横須賀よこすかもうします。違法いほうせい阻却のはなしがましたけども、わたしおもっているのはですね、さきほどもましたけども、本人ほんにんとか家族かぞくがやることにかんしてはみとめられているわけですよね。それにたいしてですね、保険ほけん適応てきおうされるわけですよね。つまり、在宅ざいたく医療いりょうをやる場合ばあいにですね、それの指導しどう管理かんりでしたか、ちょっと正確せいかく名称めいしょうをあれでしたけども。たとえば、わたしであればですね、しるべ尿にょう必要ひつようなんですけれども、それはいえでやってるんですが、それにたいしての診療しんりょう報酬ほうしゅうてるわけですね。医者いしゃがそういう在宅ざいたく医療いりょう管理かんり、あれちょっといてきたのにどっかいった、すいません。てるわけですよね。
 つまり、それを保険ほけんみとめてるっていうことは、くにはですね、基本きほんてきに、資格しかくひと一定いってい医療いりょう行為こういをやることにかんしては制度せいどてきにもうそれはみとめてるっていうことを、というふうにえるとおもうんですね。ですから、わたし当面とうめんですね、その保険ほけん制度せいどを、医療いりょう保険ほけん制度せいどでですね、みとめられている行為こういが16種類しゅるいぐらいあるのかな、それにかんしてはですね、資格しかくなに問題もんだいもないじゃないかということを堂々どうどう主張しゅちょうできるのではないかなというふうに、あっ、ありました。健康けんこう保険ほけん収載しゅうさいのですね、在宅ざいたく医療いりょう関連かんれん項目こうもくですね。16あります。たとえば、在宅ざいたく自己じこ注射ちゅうしゃ指導しどう管理かんりとかですね、いまわたしいましたけれども、在宅ざいたく自己じこしるべ尿にょう指導しどう管理かんりとかですね。そういうものは、だから、家族かぞくとか本人ほんにんがやるという前提ぜんていなんですね。それにたいして、お医者いしゃさんがなんかそういうふうに指導しどう指導しどうっていったってべつにそんなたいして指導しどうなんかしませんけども。わたし場合ばあいえば、グッズもらうだけですけれども。それで医療いりょう機関きかんには診療しんりょう報酬ほうしゅうとしておかねはいるっていうことですね。
 そういうしくみがげんにあるので、かえしですが、すくなくとも16項目こうもくにかんしては、16項目こうもくけっこういろいろあるんですけども、けいかん栄養えいようもありますし、静脈じょうみゃく栄養えいようほう管理かんりとかですね、酸素さんそ療法りょうほうとか、膀胱ぼうこう留置りゅうちカテーテルとか、血液けつえき透析とうせき指導しどう管理かんり、まぁ16あるんですけど。そういう理屈りくつ当面とうめんはやっていけるのではないかなというふうに、戦略せんりゃくてきには、個人こじんてきにはかんがえているという次第しだいです。

川口かわぐち:いいですか、それ、先生せんせい。ちょっと杉本すぎもと先生せんせい質問しつもんなんですけど、そういう場合ばあいは、看護かんごだって医者いしゃじゃないから本当ほんとうはやっちゃいけないわけだけど、看護かんごがやっていいってことは、指示しじしょくからですよね。たとえば、ヘルパーにたいしてダイレクトにドクターからて指示しじしょいたらできるっていうそういう簡単かんたんなしくみじゃダメなんですか?

杉本すぎもと:あの、ぼくは、役人やくにんじゃないですよ。まずそれは、いろんなしくみをはなしをするとしてですね。医師いし指導しどうとそれをける看護かんご看護かんご自分じぶんこしてめてなにかをするっていうことは、いま医師いしほうふくめて法律ほうりつなかではできないわけなんですね。だからその指導しどう管理かんりっていうところで医者いしゃがまず発端ほったんとしてかないといけない。ただし、さきほどおっしゃったように、医師いしほう医師いしほうっていうか、その医療いりょうという、医療いりょう行為こういというところでは、だから看護かんご以外いがいのところでできるできないという討論とうろんなかで、直接ちょくせつこうしなさいということを医療いりょうしょくくことはできない。問題もんだいとなるのは、学校がっこうない医療いりょうてきケアにたいして、医師いし学校がっこうくことがあるんですよ。医療いりょう行為こういをこうしてくださいって。

川口かわぐち:そこはいいの?

杉本すぎもと:いや、いいんじゃなくて、それがちゅういてるんです。だから、いわゆる指示しじりょうとしてはおかねはとれないし、とってる病院びょういんもあるとはおもいますが、あるかもしれないけど、あれはとれないんです。だから、文科ぶんかしょうってるのは、学校がっこうなかにいる看護かんごかって指示しじくことはできると、いうかたちで文言もんごんとおしてるんです。そうなってるとおもいます。だからそれを学校がっこう担任たんにんかって、こうしなさいっていうことを合法ごうほうてきにできる、合法ごうほうてきにってったら、いま法律ほうりつでそれを可能かのうにすることはできない。
 それから、もうひといまおっしゃった指導しどう管理かんりりょう問題もんだいはもうすこ項目こうもくんでいただいたらわかるんですけども、たとえば、呼吸こきゅうでも栄養えいよう管理かんりでもそうなんですけど、これこれの条件じょうけんたした病院びょういんがとれることにかぎるということです。それで唯一ゆいいつひとつの病院びょういんかぎるということで、結局けっきょく在宅ざいたく診療しんりょうなのか、そのもってあなけた病院びょういんなのかっていうところで、いつも討論とうろんというか、喧嘩けんかこって、どっちがとるか、どっちが責任せきにんをとるかというところで、いつも問題もんだいになってるんですけども。そこもひとつ討論とうろん結果けっかがでておりませんので、いつもおおきな病院びょういんゆずるということで、緊急きんきゅう対応たいおうすること、そこはかなら呼吸こきゅうってることとか、緊急きんきゅう対応たいおうができることを条件じょうけんとして管理かんりりょうをとることっていてあるんですね。だから、いまおっしゃるように、簡単かんたんにとってるんですけども、なんていうんですかね、そういう相対そうたいする責任せきにんっていうものは本来ほんらいってるんですけど、そこがわれることは、いまないんですよね。きつく。だから呼吸こきゅうひとでも、どこで呼吸こきゅう管理かんりりょうをとるかっていうのは、おそらくそれぞれの病院びょういんをおちだとおもうんですけども、現実げんじつにその病院びょういんたして緊急きんきゅう対応たいおうしたり、それからどうこうしてくれるかっていえば、全然ぜんぜんそれはない状況じょうきょうだとおもいます。でも医療いりょう保険ほけんはそれでうごいてます。呼吸こきゅう管理かんりりょうは。つき、1まんなんぼでしたっけ、なんぼやわすれましたですけども。そういうしくみになってるんで、その前後ぜんごのとれる条件じょうけんの、管理かんりりょうとりますよっていうところがいっぱいてきたら、それは全部ぜんぶ監査かんさではじかれます。指導しどうで。だからちょっとこっちとこっちとみっつほどおねがいねっていうことはできないんですね。

立岩たていわ:はい、いいですか。

川口かわぐち:いいですか、ちょっと。それで、こん検討けんとうされてるシステムのひとつとして、ドクターが訪問ほうもん看護かんごステーションに指示しじしょく。訪問ほうもん看護かんごステーションとヘルパーの事業じぎょうしょ協約きょうやくしょむすぶ。ドクターは看護かんごたいして、ヘルパーに指導しどうをしなさいっていう指示しじす。っていうそういう連携れんけいをね、いま、50あいだほうでも提案ていあんしてきてて、これはこのまま制度せいどされそうなんです。ただ、ただ、わたしがすごーくしんはいしてるのは、看護かんごさんにもいろいろいる、もうわけない、今日きょうここにてる看護かんごさんはみんなわたし信頼しんらいします。こういうテーマに興味きょうみがあるほう大丈夫だいじょうぶだとおもう。そうじゃなくって、本当ほんとうにその障害しょうがいしゃ自立じりつして地域ちいきらしていくことにたいして応援おうえんする気持きもちのないひともけっこういて、そういうところと連携れんけい一生懸命いっしょうけんめいがんばってるひとがそのへんにいるよね。ちょっと発言はつげんしていただきたいんですけど。そういうきゅうにね、法律ほうりつがバンっとてきたときに、うまくいくのかなって。いままで、散々さんざん意地悪いじわるされてきてて、きゅうに、ね、「じゃあいいわよ、わたしやったあげるわよ」ってなるのかなって。ちょっとすごいそこが不安ふあんで、ここカットですけどね。でもきっとね、なんかそういうふうにくだらない人間にんげん関係かんけいでダメになっちゃうはなしにならないかなっておもってんですけど、先生せんせい

立岩たていわ:はい。えっと、いまの、横須賀よこすかさんの発言はつげん以来いらいはなしっていうのは、論点ろんてんとしてはおおきくふたつあって、ひとつはそのようするに、法律ほうりつ医療いりょう法的ほうてきにもですね、家族かぞくなら家族かぞくに、本人ほんにん家族かぞくみとめられてるのに、ひとみとめられないっていう理屈りくつはない。かんがえてみれば普通ふつうはそうなんですよ。だからその理屈りくつがないっていうことをきちんとってくっていうはなし、そういう論法ろんぽうがひとつあるだろうっていうことです。ぼくはそのとおりだとおもいます。
 と同時どうじに、その、ぎゃくにですね、さっき川口かわぐちさんからはなしですけれども、ボランティアにも家政かせいさんにも、家族かぞくにもそういった研修けんしゅう義務ぎむするっていう、べきであるっていうはなしも、一方いっぽうではってもしまうと。そうすると、そこらへんをどうかんがえるのかっていうポイントがひとのこるというか、存在そんざいする。これがひとつのポイントだったとおもいます。
 もうひとつはその、ようするに、医師いし指示しじのもとにっていうれいはなしで。こん現在げんざい、ある意味いみそれが形骸けいがいしていて、書類しょるいいちまいけば、あとはこっちで勝手かってにやって、医療いりょうのサイドにはなに若干じゃっかんのおかねがおちるってなかでそこそこやれてるから、それを最大限さいだいげん使つかってていう、それもひとつの現実げんじつてきなやりかたではあるけれども、ただ、その指示しじっていうものが、たとえばこん川口かわぐちさんがったみたいに、看護かんごがわまでおりてきて、具体ぐたいてきにその、協約きょうやくしょとか相談そうだんとか指示しじとかっていうことが、必須ひっすであるとか必要ひつようであるとなった場合ばあいに、それがうまくというか、機能きのうするだろうか。かえってですね、いまうまくいってるものをうまくいかなせないようにするって可能かのうせいもある。ということで、医療いりょうサイドっていうのが、もちろんこれは技術ぎじゅつですから、技術ぎじゅつつたえる、つたえられる、それを安全あんぜん管理かんりするってことは必須ひっすのことであって、これにはだれ異論いろんはないはずなんですよ。だから、それにどういうかたちで、だれがその指示しじとかですね、相談そうだんとかですね、指図さしずっていうのをからませるのか。あるいは、からませる必要ひつようがないのか。こういったところが、非常ひじょうおおきな論点ろんてんであろうということで、ふたつの論点ろんてん提示ていじされた。あえて、ここで、なにがどうっていうことは、司会しかい立場たちばもうげませんけれども、いずれも重要じゅうようなポイントだとおもいます。だいたい時間じかんは6ちかづきつつありますが、質問しつもん、ご意見いけん、いかがでしょうか。

伊藤いとう佳世子かよこわたし千葉ちばからました伊藤いとうです。千葉ちばでヘルパーの事業じぎょうしょをやってます。うちの事業じぎょうしょでは、ALSのほうとかの24あいだ支援しえんをしているんですけども、やっぱりその医療いりょうてきケアの問題もんだいっていうのは、千葉ちばでもいろいろあります。それで、わたし事業じぎょうしょはじめた2ねんはんぐらいまえは、わたしたちがある独居どっきょひとけいかん栄養えいようをやることについて、「違法いほう行為こういだ。だからおたく事業じぎょうしょうったえる。」、保健所ほけんじょうったえてやるってわれて、でもわたしたちにとってはそれは必要ひつようだとおもうし、ご家族かぞく必要ひつようだってってるんだからいいじゃないかっておもって、やっていたことなんですけども、そこですごく問題もんだいになり、訪問ほうもん看護かんご近隣きんりん訪問ほうもん看護かんごさんとはなししあって、保健所ほけんじょんで、行政ぎょうせいんで、どうしても必要ひつようだからやっていきましょうっていうことを、結局けっきょくはそういうことにはなしがまとまっていくのに1ねんぐらいかかるんですけども。そうやってやってきました。
 わたしたちも、やるがわとしては勝手かってにやってはいけないとおもうし、かといってものすごいなんあいだ研修けんしゅうけなきゃいけないっていうのもどうかとおもうし、それが法律ほうりつめられるっていうのもなんか義務ぎむってわれてもどうなんだろうっていうとこはすごくあって、だけども信頼しんらい関係かんけいなかですごくやっていきたいとはおもうんですけど、理解りかい近隣きんりんひととか医療いりょうしゃたちみんなの理解りかいのもとで、わたしたちの緊急きんきゅうそなえてバックアップの体制たいせいがとれるっていう状態じょうたいでやるならありかなっていうふうにして、現場げんばでゲリラてきにそういうのをいくつかのおうちでやっていくようになってくると、法律ほうりついまはちょっといろいろ改正かいせいをするとかしないってはなしはあるなかで、実際じっさいその現場げんばではそういうかたちで医療いりょうしゃ当事とうじしゃわたしたちもみとめてやっていくっていうことができてきているかなとはおもいます。
 ただ、地域ちいきあいだ格差かくさっていうのがすごくあって、それがすごくやりやすい地域ちいきと、千葉ちばけんで24あいだ支援しえんしてるとこはすごくすくないので、わたしちょっと隙間すきま産業さんぎょう千葉ちばけんなかむっつぐらいの仕事しごとをしてるんですけども、市町村しちょうそんによっては、たん吸引きゅういんがヘルパーがやるなんていうことは違法いほうだ!みたいな地域ちいきもあったり、そういう地域ちいき人工じんこう呼吸こきゅうけてるひと全然ぜんぜんいない。なんか50にんぐらいALSのほうがいるのに、1人ひとりしかけられないと、2%みたいな数字すうじのとこもあって、やたらとモルヒネをはやめに呼吸こきゅうのときにはいれましょうみたいなはなしになっていて、モルヒネのはなしをするとまたながくなっちゃうんですけど、介護かいごしゃとしては非常ひじょうらくで、モルヒネを使つかった瞬間しゅんかんいままで毎日まいにちすごい大変たいへんで2、3あいだごとにひとわって一生懸命いっしょうけんめい体位たいい交換こうかんしてたのが突然とつぜんやらなくてすむようになって、これってどうなんだろうってすごくおもうことがいろいろとあるんですけども。だからなんか、ちょっとはなしがまとまんないんですけども、医療いりょうてきケアについては、やっていきたいなとおもうんですけど、なんかヘルパーとしては法制ほうせいってどうなんだろうっていうおもいと、あとそれがすすまないことによって、行政ぎょうせい患者かんじゃさんできたいのにきられないひとたちもいたりして、そういうことに地域ちいきあいだ格差かくさがすごくあるなっていうのをかんじています。以上いじょうです。

立岩たていわ:はい、ありがとうございました。時間じかんてきにはまだ大丈夫だいじょうぶだということにしますので、にいかがでしょうか。はい、どうぞ。

◆バクバクのかい 平本ひらもと:バクバクのかい平本ひらもとです。さきほど発言はつげんしました。かいですけども。いまこの状況じょうきょうにあって、もうどんどんはなしすすんでいって後戻あともどりもできない状況じょうきょうだとはおもうんですけれども。やはり、あの、わたしたちやっぱ、なんていうんですか、基本きほんてきなところのね、スタンスというのは、行政ぎょうせいがどうであれ、やっぱり、っていかなきゃいけないんかなというふうにはおもうんです。バクバクのことをいままでずっとうてきたんですけども、やはり、バクバクはおもどもが中心ちゅうしんなんですけども、やっぱどものおもい、あるいは当事とうじしゃおもいっていうのが、この検討けんとうかいにはほとんど反映はんえいされていない。さきほどもいましたけれども、やはり医療いりょうしゃがわであったり、介護かいごしゃがわであったりして、本当ほんとう当事とうじしゃがどういう生活せいかつをしたいのかというところがね、まったけてるとおもうんですよね。ひと人生じんせいなかで、きていくなかで、医療いりょうとのかかわりってみんなあるとおもうんですけども、吸引きゅういんだとかけいかん栄養えいようにしてもほんの一部分いちぶぶんであって、それがすべての人生じんせいじゃないとおもうんですよね。それをすべて医療いりょうしゃがわからコントロールされてる、メディカルコントロールとかわれてるんですけども、そうじゃないよ、メディカルサポートといながら、やはりコントロールしようというね、そういうところの一番いちばん基本きほんのところのかんがかたをね、わたしたちやっぱりずっとつづけなきゃいけないんじゃないかなとおもいます。
 あの、さっきもわれましたように、だれでもできるんじゃないんか。でもやっぱりわたしたちのがわからえば、だれでもやれるようになってほしいんですよね。極端きょくたんなことをえば。あの、さっき八百屋やおやのおじさんとかはなしもなったんですけども、みちあるいとって介護かいごしゃきゅうたおれたら、そのちかくにいるひとがじゃあちょっと吸引きゅういんしてあげるわと。それは本当ほんとう極端きょくたんはなしなんですけども、日本にっぽん全国ぜんこくどこでもね、けていけるっというね、そういうかたちっていうんですかね。それは本当ほんとう本当ほんとう基本きほんなところではね、やっぱりつくっていかなきゃならないとおもいます。
 そしてその研修けんしゅうというのも、本当ほんとう個々人ここじんまったちがうものであって、基本きほんてき研修けんしゅう必要ひつようおもうんですけども、やはり個々人ここじん生活せいかつささえていくという研修けんしゅうというのをね、やっていかなきゃいけないとおもうし、一番いちばん重要じゅうようなことはやっぱり、退院たいいんした時点じてんでは、もう医療いりょうとはいったんはなされるということをね、かんがえないと、呼吸こきゅうけたりいろんな医療いりょう関係かんけいないかたちでも、なにかの病気びょうき入院にゅういんした。いったん病気びょうき回復かいふくして退院たいいんするという時点じてんでは、病院びょういんといったんはなされるんです。ただ、くすり必要ひつようだとか、つきに1かいしゅうに1かい通院つういんしてくださいねっていうところではね、やっぱ医療いりょうとの関係かんけいすこしずつたもちながら生活せいかつしていってるんですよね。それとやっぱりおなじであるというふうにとらえないと、なんかこう医療いりょうからめとられてしまうというところで、いま検討けんとうかいなにができるかとかいうのもあるとおもうんですけども、やはり基本きほんてきなところのかんがかたって大事だいじにしたいなっておもいます。
 いま実際じっさいには在宅ざいたくされてる、一人暮ひとりぐらしなどされてるひとのその研修けんしゅう大事だいじだとおもうんですけども、これから退院たいいんされるときのね、さきほどもいましたけども、やっぱり、医療いりょうしゃがわがきちんと在宅ざいたく指導しどうをすべきやとおもうんですよね。それをしなかった結果けっかとして、こういうふうな事態じたいまねかれてるとおもうんです。だからそこをしっかりやって、家族かぞく支援しえんしゃが、そのひといのちまもるんだというね、視点してんをしっかりてるまでね、研修けんしゅうをすべきやとおもうんです。さきほどもいましたけども、救急きゅうきゅうしゃたらなにとかなるよみたいなね、そういういい加減かげん在宅ざいたく指導しどう。あるいは、その、サーチレーションモニターなんかなくったって、親御おやごさんがずっといちにちちゅうてるから大丈夫だいじょうぶですよみたいなね。おやはじゃあいちにちちゅうないでてろというのか、よるないでてろというのかとかね、そういう、いのちたいするいい加減かげんさみたいなのが、医療いりょうしゃがわにもあるんじゃないか。どうせながくはきられないんだからみたいなところがね、失礼しつれいだけどもあるんじゃないかというふうにおもいます。
 うちの子供こどもしょうなかこうと12年間ねんかんずーっとそれがネックになって、父親ちちおやが12年間ねんかんもう学校がっこうけにずーっとされていました。本当ほんとうに、学校がっこう待機たいきしているだけじゃなくって、いえかえればいえかえったで、24あいだ夜中よなかもケアをしてました。その結果けっか、どうなったかといったら、どもが20さいになったときに、本当ほんとうんでしまいました。家族かぞくおやなないと、こういう問題もんだい本当ほんとうかんがえてくれないのか。先日せんじつ、うちの、ヘルパーさんがてもらってるんですけども、つね2人ふたり体制たいせいで24あいだ、1がつ全部ぜんぶまん時間じかんの1488あいだ尼崎あまがさきからました。たぶん日本にっぽんではだれもいないんじゃないかなとおもうんですけれども、非常ひじょううれしいはなしなんですけども、でもこういうことを参考さんこうにしてほしいとはおもうんですけども、ただ、それはやっぱり、おやがいないから。おや病気びょうきがちだからというね。家族かぞく介護かいごができないから、仕方しかたがないからじゃあしてあげましょうみたいなね、そういう発想はっそうでしかないんですよね。やっぱり本人ほんにん生活せいかつ本人ほんにん本当ほんとう自立じりつしてきていくためにやっぱり支援しえん必要ひつようだというふうなね、ところはまだまだ行政ぎょうせいにはないところだし、やっぱりわたしたちはやっぱりわたしたちの視点してんで、やっぱりこう、やっていかなきゃいけないなというのをおもいます。以上いじょうです。

立岩たていわ:はい、ありがとうございました。つづけます。えっと、そちらのほう

浦野うらの:ホームヘルパーをしてます、浦野うらのもうします。高齢こうれいしゃほう中心ちゅうしんのホームヘルパーを現在げんざいしているんですが、もと看護かんごで、神経しんけい難病なんびょうすじジスの呼吸こきゅう管理かんりふくめてずっとしてきました。障害しょうがいしゃのヘルパーもしてきましたし、訪問ほうもん看護かんごもしていました。いまは、高齢こうれいしゃのホームヘルパーしてますけど。いま、おっしゃったんですが、退院たいいん同時どうじ医療いりょうはなすっていうことについて、えっ?というふうなかんじがいたしまして、それと同時どうじに、やっぱりいのちまもるっていうことが大前提だいぜんていだというてんについては、そのとおりだというふうなかんじを、おもいをしながらいたわけです。わたしすじジスの呼吸こきゅう管理かんりをずっとながいことしてましたが、きちっと呼吸こきゅうできるということが、生活せいかつをしていくうえでは大前提だいぜんていだというふうにおもっています。ALSのほうもそうです。
 むかしちがって本当ほんとうにコンパクトないい呼吸こきゅうできて、本当ほんとうこう気軽きがる呼吸こきゅう管理かんりができるようになってますが、人間にんげん身体しんたいはそのここあなけて呼吸こきゅうするようになってないわけですから、いろんな障害しょうがいがでるんですね。たんえますし、唾液だえきめないからっていうふうな部分ぶぶん分泌ぶんぴつぶつえますし、しゃべれないためのストレスとか不安ふあんによる睡眠すいみん不足ふそくっていうのもきてくるんです。そのなかで、やっぱり、気持きもちよく呼吸こきゅうできる。たんえるとかそういう問題もんだいがあると、やはりのうのクリアちがってきますし、やはりそこらへんで在宅ざいたくにいった場合ばあいに、きちっとそれができているかどうかっていうことを前提ぜんていで、やっぱり生活せいかつかんがえる。それであらためて、あの、あらためて、そのどういう生活せいかつをしていくかっていうことが必要ひつようだとおもうんですね。ですから、やっぱりきちっとした医療いりょうくだりなえる。たとえば、たんをね、うえからとるだけじゃなくって、やはり、呼吸こきゅうリハビリをきちっとして、まえにはきちっとこう、たとえば、カフマシーンとかそういうのを使つかってね、効果こうかてきなクリーニングを、気道きどうのクリーニングができるっていうことが本人ほんにん安心あんしんにつながって気持きもちよくれるとかいうふうなことが、やっぱ大前提だいぜんていうえなんじゃないかとおもうんですね。
 でも実際じっさいにそれが、リハビリとか訪問ほうもん看護かんごとかバラバラのなかで、そのひとにとってどういう処方箋しょほうせんですね。その呼吸こきゅうをきちっと管理かんりするいう処方箋しょほうせんがくまれてるかって、それができてるかどうかっていうてんについては、わたし疑問ぎもんちながらみてるんです。ヘルパーがね、このごろは巡回じゅんかいがた訪問ほうもん介護かいごっていうことがすごいわれてるんですよ。滞在たいざいするんじゃなくって。その30ふん、あって30ふん、15ふんで、そのひとのこともわからないのに、どうしてね、気持きもちよく吸引きゅういんできます? できるわけがない。はっきりいって、看護かんごでもね、効果こうかてき吸引きゅういんというのはむずかしいんです。本当ほんとうにはっきりいってむずかしくって、本当ほんとうにどこまでできてるのっていうことが、本当ほんとうにあるんです。まして、そのひとらしい吸引きゅういんのしかたがあるわけですから、そのひととの信頼しんらい関係かんけいがないうえではね、そんな効果こうかてき吸引きゅういんできません。ですから、そういうてんでは、本当ほんとう、ヘルパーに片手間かたてま巡回じゅんかいしたときに吸引きゅういんしてオッケーよっていうのはちょっとどうかなとおもいますし、そこらへんでは、むずかしい問題もんだいだとおもいます。ですから、あの、ALSの在宅ざいたく生活せいかつささえるうえでとか、それから重度じゅうどのそういう管理かんり必要ひつようとするひとに、本当ほんとう必要ひつよう医療いりょうがきちっと提供ていきょうされるっていう論議ろんぎをね、医療いりょうがわからもっとあげてほしいなっていうことを、わたしはつくづくおもいながらヘルパーとしてはたらいています。以上いじょうです。

立岩たていわ:ありがとうございました。あの、いまのおぽうのご意見いけん基本きほんてきなところでは、ぼく対立たいりつというか、相違そういはないっていうふうに、わたしいておりました。それと、最後さいごにおっしゃった巡回じゅんかいがた滞在たいざいがたっていうのは、非常ひじょうに、看護かんごにしても介護かいごにしても、非常ひじょう重要じゅうようなポイントで。しばしばですね、そういったいわゆるせんもんひとが、あるいえまわって2あいだに1かいはここで吸引きゅういんしてつぎのところにくっていうようなことが想定そうていされていて、それをその研究けんきゅうだけしているってっちゃいけないのかもしれませんけれども、その在宅ざいたく介護かいごの、看護かんごのですね、実情じつじょうらないひとがそういった想定そうていでいくと。しかし、いままさにおっしゃったように、日々ひびずっと一緒いっしょにいて介護かいごをしながら、たとえば吸引きゅういんなら吸引きゅういんをする。それが一番いちばん合理ごうりてきであり、安全あんぜんでありですね、そういうことであるっていう理解りかい一部いちぶひとにはりないっていうかんじは、ぼくはこのあいだ議論ぎろんをみててもおもいますし、実際じっさいはそうではないと、そういうものではないと。介護かいごにしてでもですね、介護かいごさえもとったらいいんでしょうか。そのピンポイントの巡回じゅんかいがたっていうものが推奨すいしょうされつつあるわけだけれども、すくなくともあるタイプの障害しょうがいひとたちにとってはそれは非常ひじょう歓迎かんげいされざるものであるということの確認かくにんというのは大切たいせつなことだというふうにおもいました。横須賀よこすかさん、もういち

横須賀よこすか横須賀よこすかです。すいません、ふたたび。みなさんがおっしゃってくださってたんでいいかなともおもったんですけども。わたしはこの医療いりょうてきケアの問題もんだいおおきくはやっぱふたつで、ひとつは、その、吸引きゅういんとですね、けいかん栄養えいよう収斂しゅうれんしがちになっているっていうことですよね。医療いりょうてきケアが必要ひつよう障害しょうがいしゃがたくさんいて、その問題もんだいがややもすると、のこされがちになってしまっているっていうこと。これがひとつですね。
 もうひとつは、これが一番いちばんおおきなことだとおもいますけれども、これバクバクのかいほうがおっしゃいましたけれども、だれもができないということが問題もんだいなわけですよね。だれもができない、一定いっていひとしかやったらあかん。それは医師いしほうによってめられているということ、このふたつだとおもうんですね。だから、このふたつを、こうクリアするかたちでのですね、しくみづくりというものを、我々われわれかんがえていく必要ひつようがあるのではないだろうかというふうにおもいます。医療いりょうてきなことはですね、もちろん十分じゅうぶんであるにしたことはないわけですから、がしかし、それも判断はんだんするのは、やはり基本きほんてきには本人ほんにんめればいいとおもうんですね。どういうことかというと、たとえば、吸引きゅういんへたくそな、ちょっとぐらいへたくそやけれども、そとたいというひとがおれば、やっぱりそのひとちからをかりてある程度ていどやっていくっていいますかね。なに重視じゅうしするか。わたしは、そのそういう医療いりょうてきケアを利用りようするものとしては、もちろんよりよいクオリティのたかいケアでいいにしたことはありませんが、最低限さいていげんのことがしてくれれば、もうそれ以上いじょうは、もうええっていうか、そっからさきはこっちになんか全面ぜんめんてきまかせてくれっていいますか、そういうおもいをってのぞんでいるという次第しだいです。すいません。以上いじょう

立岩たていわ:はい。

小林こばやし福井ふくいけんからました小林こばやしもうします。ALS協会きょうかい福井ふくいけん支部しぶ事務じむきょくほうもお手伝てつだいしてまして、福井ふくいという田舎いなか地域ちいきでですね、さきほどからでている地域ちいきあいだ格差かくさおおきい地域ちいきで、ALSの患者かんじゃさんやすじジスのほう、それからホフマンのほうとかを支援しえんしています。それで、やっぱり、あの、共通きょうつうして、たとえば、さきほどバクバクのかいほう発言はつげんがありましたけども、わたしのところにもホフマンでバクバクのかいはいってらっしゃるほうが1にんいるんですけども、やっぱり福井ふくいという地域ちいきでは、1にんか2にんしかはいっていないわけですよね。そうすると、なかなか、実際じっさいにいろんな支援しえんかえったらけるってことがなかなかむずかしいものですから、おな共通きょうつうする呼吸こきゅうけているということで、ALS協会きょうかいには、べつにALSの患者かんじゃさんだけじゃなくて、呼吸こきゅうけたほうがみんなあつまってきています。
 そういうなかで、福井ふくいけん場合ばあいは、本当ほんとうにヘルパーのステーションがすくない。まだ福井ふくいという県庁けんちょう所在地しょざいちには多少たしょうえらべるすうありますけれども、それ以外いがいはほとんどかく市町しちょう1個いっこしかないとかということでは、もうヘルパーだけの、いくら支援しえん自立じりつ支援しえんほうなんじゅうあいだっていうふうにわくをもらっても、そこにてくれるヘルパーがいないという、すごくそういう問題もんだいがあちこちの市町しちょうこっています。そのときに、訪問ほうもん介護かいごのヘルパーもそうですし、訪問ほうもん看護かんごさんもすごくおおきなマンパワーにもなるわけですよね。そのとき、医療いりょうてきなケアが最初さいしょからある程度ていどきちっと基本きほんてきまなびをしている訪問ほうもん看護かんごさんっていうのを、もっともっと活用かつようするっていうこともすごく大事だいじで、訪問ほうもん看護かんごさんとヘルパーさんとの連携れんけいのもとに、よりケアの充実じゅうじつっていうのがはかれるとおもうんですね。ちいさいところですから、けっこう、こん連携れんけいっていうのはうまくいきつつあるんですけども、そのなかでも時間じかんてきりないヘルパーさんをこれからやしていくためには、ある程度ていど研修けんしゅうというのは、研修けんしゅうをすればこれができるというひとを、やっぱりやして、地方ちほうではやしていく必要ひつようがあって、日本にっぽん全国ぜんこくやはり津々浦々つつうらうらやっていくためには、ある程度ていど制度せいどてき最低限さいていげんのレベルっていうのは必要ひつようだとおもっています。そういう意味いみでは、50あいだっていうのが妥当だとうかどうかはわかりませんけれども、やはり、まったくの素人しろうとではなくて、きちっと研修けんしゅうけるってことはすごく大事だいじだとおもっていますし、それをぜひ厚労省こうろうしょうほうでも、わたしはぜひやっていただきたいとおもっています。

立岩たていわ:はい。時間じかんてきにはかなりぎりぎりになってきました。どうしてもみじかく、ひとつっていうことがあるということが、あるほうがいらっしゃいますので、おねがいします。みじかくおねがいします。

宇多野うたの病院びょういん神経しんけい内科ないか宇多野うたの病院びょういんっていうところで神経しんけい内科ないかです。役所やくしょとのいもあるので、役所やくしょ論理ろんりで、をいたいんですけれども。ここにてる患者かんじゃさん家族かぞくほうであれば、最初さいしょほう川口かわぐちさんが、なにかあったら患者かんじゃ責任せきにんということをわれたけども、なかにはそういうひとばかりじゃなくて、なにかあったら吸引きゅういんしたひと責任せきにん、その事業じぎょうしょ責任せきにん、それをみとめてる役所やくしょ責任せきにんといいはひとたちがやっぱりいます。そういうひとがいるかぎり、役所やくしょとしてはまもらないかん、そういうひとを。だから、自由じゆうにというか、勝手かってにやっていいってわけじゃなくて、いろんな制限せいげんをつけなきゃいけないっていうことが、どうしても役所やくしょがわからこってくる。そこをなんとかくりぬける方法ほうほう、うーん、カバーする方法ほうほうかんがえてもらわないと、役所やくしょ意見いけんかよってしまうようながします。

立岩たていわ:ありがとうございました。ひとおおきなポイントで、技術ぎじゅつほど確実かくじつつたえるかっていう問題もんだいと、でもなにこることはありうるわけですよね。その場合ばあいに、それが、それは、川口かわぐちさんの言葉ことばはやっぱ言葉ことばらずではあったはずで、それをじゃあ自分じぶんかぶんなきゃいけないって、そんなことはないわけです。ころされたひと自己じこ責任せきにんだっていうはなしにはならないわけですよね。そうすると、じゃあそのときのリスク管理かんり問題もんだいこったとき対応たいおうですよね。それをどういうかたちでやっていくかっていうこと自体じたいは、その自分じぶん自分じぶんのことをめるんだってこととは、べつのひとつのテーマとしてですね、存在そんざいする。そのことをご指摘してきしていただいたんだろうとおもいます。だろうというか、していただきました。
 さて、せいぜいがんばって、あと10ふんはないんです。ですが、ごくみじか発言はつげんならもうひとつぐらいけることができますが、いかがですか。けっこうでしょうか。いつもはだいたいこういうときは、最後さいご登壇とうだんしゃひとみじか一言ひとことずつということになっているので、やめようかとおもったが、ちょっとやりますか。はい、どうぞ。

金岡かなおか金岡かなおかもうします。わたしね、どもをひきとってから去年きょねんの5がつにヘルパーの資格しかくをとったんです。そのときに、すごく介護かいご福祉ふくし一元化いちげんかされるっていうことを、すごくわされてきたんです。今年ことしに、介護かいご職員しょくいん基礎きそ研修けんしゅうけました。そのときにも、もうヘルパーはなくなる、もう介護かいご福祉ふくしいちげんですってわれてたのが、研修けんしゅうかい研修生けんしゅうせいほうわたしとこよくられるんですね。そのときにいま事業じぎょう内容ないようくと、まったくまたガラッとわって、ヘルパーさんの講習こうしゅうけれるようになってるし、なんかそういうてんでも事情じじょうがわからないので、ちょっといたかったんです。すいません。みじかえといわれましたので。

立岩たていわ:すいません。時間じかんのことで。ということで、おぽう若干じゃっかん遠慮えんりょがちのようですので、いいですか、なければないで。会場かいじょう都合つごうと、それから懇親こんしんかいはんちょうどからはじまりますので、その接続せつぞくかんがえるといまがだいたいギリギリかなというふうにおもいます。
 医療いりょうてきケアっていう、なんかそれ自体じたいよくわかんない言葉ことばではありますが、それで検索けんさくすると、それこそ医療いりょうてきケアネットのホームページが2番目ばんめぐらいにきますし、それから、我々われわれたていのちかん生存せいぞんがくっていうこんプロジェクトやってますけれども、それが15番目ばんめぐらいにきます。かなりしたほうですけれども。我々われわれのところであれば、「生存せいぞんがく」っていうので検索けんさくしてもらって、そこで「サイトない検索けんさくする」で、「医療いりょうてきケア」っていうのを選択せんたくしていただくと、このあいだ議論ぎろんであるとか、あるいは今日きょう報告ほうこくふくめてですね、資料しりょうてきなもの、それから各人かくじん各様かくよう意見いけんなどもごらんになれる。医療いりょうてきケアネットのほう充実じゅうじつしているとおもいますけれども、そういったものによって、情報じょうほうをいろいろ捕捉ほそくしていただければなというふうにおもいます。
 議論ぎろんをまとめることはできますし、わたし見解けんかい披露ひろうすることもできますけれども、それは、いままでの議論ぎろんで、いろんなポイントっていうのはすでにあきらかだというふうにおもいますし、なによりも時間じかんがございませんので、今日きょうはここまでというふうにしたいとおもいます。最後さいごかえ宣伝せんでんになりますけれども、医療いりょうてきケアネットとそれから我々われわれほうで、ほん販売はんばいようにいくつかってきております。というので、おかえりのさいにおりいただいて、購入こうにゅうしていただければありがたいかなというふうにおもいます。ということで、今日きょう本当ほんとう長時間ちょうじかん登壇とうだんしゃのおにんのみなさん、それからみなさますべて、どうもありがとうございました。これで終了しゅうりょうします。


UP:20110116 REV:20100118(佐藤さとう・穏土発言はつげん修正しゅうせい
在宅ざいたくにおける医療いりょうてきケアの現状げんじょう課題かだい地域ちいき生活せいかつかんがえる勉強べんきょうかい だいかい  ◇医療いりょうてきケア・2010  ◇人工じんこう呼吸こきゅう  ◇gCOE生存せいぞんがく・催

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