(Translated by https://www.hiragana.jp/ )
Gioseffi,Daniela eds.『世界の偏見と差別 152のアンソロジー』
『世界 せかい の偏見 へんけん と差別 さべつ 152のアンソロジー』
Gioseffi,Daniela eds. 1993 On Prejudice:A Global Perspective
=19960315 大西 おおにし 照夫 てるお 監訳 かんやく ,明石書店 あかししょてん ,890p.
■Gioseffi,Daniela eds. 1993 On Prejudice:A Global Perspective
=19960315 大西 おおにし 照夫 てるお 監訳 かんやく 『世界 せかい の偏見 へんけん と差別 さべつ 152のアンソロジー』,明石書店 あかししょてん ,890p. ISBN-10:4750307823 ISBN-13:978-4750307824 \9135 [amazon] /[kinokuniya] ※ er eg-naz f03 ds/ds
■内容 ないよう (「BOOK」データベースより)
レオ・トルストイ、マーク・トゥエインからマーティン・ルーサー・キング、ネルソン・マンデラまでこの一 いち 冊 さつ で読 よ む“偏見 へんけん と差別 さべつ ”。
■内容 ないよう (「MARC」データベースより)
18〜20世紀 せいき を代表 だいひょう する思想家 しそうか ・宗教 しゅうきょう 家 か ・政治 せいじ 家 か ・文学 ぶんがく 者 しゃ のその多様 たよう な言説 げんせつ を紹介 しょうかい 。偏見 へんけん についてのあらゆる角度 かくど からの考察 こうさつ と文献 ぶんけん を網羅 もうら 。偏見 へんけん がいかにして人 ひと の心 しん の中 なか に生 う まれるかについて深 ふか く学問 がくもん 的 てき な考察 こうさつ を試 こころ みる。
■編者 へんしゃ 紹介 しょうかい (本書 ほんしょ 奥付 おくづけ より)
ダニエラ・ジョセッフィ(Daniela Gioseffi)
ニュージャージーで生 う まれ、ニューヨークで育 そだ った。詩人 しじん 、作家 さっか 、編集 へんしゅう 者 しゃ 、ジャーナリスト、パフォーマー、市民 しみん 運動 うんどう 化 か として世界 せかい 的 てき に知 し られている。
専 せん 門 もん は異 い 文化 ぶんか 間 あいだ コミュニケーションで、コミュニケーション学 がく と世界 せかい の文学 ぶんがく の教授 きょうじゅ を務 つと め、アメリカやヨーロッパで広 ひろ く講演 こうえん 活動 かつどう を行 おこ なっている。
著書 ちょしょ に、米国 べいこく 図書 としょ 賞 しょう を受賞 じゅしょう した『闘 たたか う女性 じょせい 』(Women on War ,published in New York and Vienna)、『湖 みずうみ の卵 たまご 』(Eggs in the Lake ,Boa Editions,1980)、『巨大 きょだい なるアメリカの胃袋 いぶくろ 』(The Great American Belly ,New York, London, and Zagreb,1979)、『傷 きず つける者 もの には言葉 ことば を、花 はな には水 みず を』(Word Wounds and Water Flowers:Poems 1980-92 ,Mosaic, Vienna, New York, & London,1993)、『ごみは消 き えいく』(Dust Disappears:Poems of A Latin-American Feminist, Carilda Oliver Labra ,Cross-Cultural Communications,Merrick, NY, 1993)などがある。詩作 しさく でNEA賞 しょう を受賞 じゅしょう し、PENショート・フィクション賞 しょう 受賞 じゅしょう 者 しゃ にも選 えら ばれている。
『ネイション』(The Nation )、『パリ・レビュー』(The Paris Review )、『ニューヨーク・タイムズ』(New York Times )、『ミズ』(Ms. )などにも寄稿 きこう している。
■目次 もくじ ※ルビは〔 〕で記 しる した
凡例 はんれい
この本 ほん の読者 どくしゃ へ …ダニエラ・ジョセッフィ
解題 かいだい …大西 おおにし 照夫 てるお
概説 がいせつ …ダニエラ・ジョセッフィ
第 だい T部 ぶ 外国 がいこく 人 じん 恐怖症 きょうふしょう とジェノサイド――過去 かこ と現在 げんざい
1.問 と い直 なお される過去 かこ 忘却 ぼうきゃく にさおさして
怒 おこ れる者 もの たち …アン・エベール
『カンディード』より「彼 かれ が出会 であ った奴隷 どれい 」 …ヴォルテール
『コンゴ』より「進歩 しんぽ の前哨 ぜんしょう 点 てん 」 …ジョゼフ・コンラッド
『闇 やみ の世界 せかい 』より …ジョゼフ・コンラッド
奴隷 どれい の世界 せかい …ジャン・ロゴジンスキー
酷使 こくし と鞭打 むちう ち …ニコラス・ギジェン
アフリカ、虐待 ぎゃくたい された大陸 たいりく 戦争 せんそう と帝国 ていこく 主義 しゅぎ の根源 こんげん …W・E・B・デュ-ボイス
奴隷 どれい の歌 うた …エフゲニー・エフトゥシェンコ
ピルグリムの侵略 しんりゃく …ウィリアム・エイプス
インディアンに対 たい する細菌 さいきん 戦争 せんそう …ブラックバード首長 しゅちょう
あるインディアンの友人 ゆうじん …ジョゼフ・ブルチャック
メキシコ人 じん たちと戦 たたか って …ジェロニモ首長 しゅちょう
ソーク族 ぞく の戦死 せんし の回想 かいそう 録 ろく …ブラック・ホーク
ジョン・ブラウンへ …A・フランシス・エレン・ワトキンズ・ハーパー
私 わたし を自由 じゆう の国 くに に葬 ほうむ っておくれ …A・フランシス・エレン・ワトキンズ・ハーパー
『フレデリック・ダグラス自伝 じでん 』より …フレデリック・ダグラス
ある履歴 りれき 書 しょ のために …ロッシェル・ラトナー
ベウゼッツを訪 たず ねて …ウィリアム・ヒーエン
黄色 おうしょく の星 ほし と桃色 ももいろ の三角形 さんかっけい 第 だい 三 さん 帝国 ていこく の性 せい の政策 せいさく …ジャック・ニューサン・ポーター
歴史 れきし の中 なか の人間 にんげん …ウィリアム・ヒーエン
私 わたし はホロコーストの子 こ どもである …マール・ホッフマン
すべての人 ひと びとがその罪 つみ を背負 しょ わなければならない …マルギュリット・デュラス
戦争 せんそう の惨害 さんがい …ホセ・エミリオ・パチェコ
アルメニア人 じん のジェノサイドの経験 けいけん …ゾルヤン研究所 けんきゅうじょ
パンの唄 うた …ダイアナ・デ-ホバネシアン
カンボジア人 じん の通夜 つや の写真 しゃしん を見 み つめるアルメニア人 じん …ダイアナ・デ-ホバネシアン
大 だい 虐殺 ぎゃくさつ と凶悪 きょうあく 殺害 さつがい 合衆国 がっしゅうこく のフィリピン占領 せんりょう …マーク・トゥエインほか
ヒットラーとジプシー 忘 わす れられてはならないジェノサイド …ドーラ・E・エイツ
ヒロシマは戦争 せんそう 犯罪 はんざい であった …岩松 いわまつ 繁俊 しげとし
男性 だんせい 中心 ちゅうしん 社会 しゃかい の中 なか での女性 じょせい の略 りゃく 史 し …マリリン・フレンチ
女性 じょせい たちの頭脳 ずのう …ステファン・ジェイ・グールド
魔女 まじょ 狩 か り …バーバラ・アーレンライヒ,ディアダー・イングリッシュ
人間 にんげん をモルモットにした核 かく 実験 じっけん 、ビキニ、ロンゲラップ、ウティリク、クエジェリン
…ダーレン・ケジュ-ジョンソン
2.過去 かこ の記憶 きおく を反映 はんえい した現在 げんざい
すべてが素晴 すば らしい …ジェイン・コルテス
国際 こくさい 政治 せいじ における人種 じんしゅ 要因 よういん …ヒュー・ティンカー
ジェノサイドは過去 かこ に起 お こったある犯罪 はんざい を意味 いみ する新語 しんご である …ジャック・ニューサン・ポーター
人権 じんけん の監視 かんし 大量 たいりょう の国籍 こくせき 剥奪 はくだつ …アーリー・ナイア
多 た 民族 みんぞく 国家 こっか 「我々 われわれ 米 まい 国民 こくみん は……」 …ダニエル・パトリック・モイニハン
米国 べいこく におけるネオナチ運動 うんどう …エリノア・ランガー
憎 にく しみを見 み つめて …ジェイムズ・ライト
ドイツ右翼 うよく の復活 ふっかつ 過激 かげき 派 は たち …フランク・ターラー
ヒットラーの春 はる …ユージェニオ・モンターレ
ヨーロッパで移民 いみん は必要 ひつよう とされているが望 のぞ まれてはいない …アラン・ライディング
ポーランド系 けい 米国 べいこく 人 じん に対 たい する極端 きょくたん な偏見 へんけん …レイチェル・トーア
『私 わたし の血統 けっとう 』より「途方 とほう もない偏見 へんけん 」 …リチャード・ガンビーノ
『ザ・ジャパニーズ』より「人種 じんしゅ 偏見 へんけん は世界中 せかいじゅう に浸透 しんとう している」 …エドウィン・O・ライシャワー
『日系 にっけい 米国 べいこく 人 じん として』より「増大 ぞうだい するアジアの経済 けいざい 力 りょく に対 たい して米国 べいこく 人 じん が持 も つ敵意 てきい は……」 …デイビッド・ムラ
『アラビストとは?』より …ロバート・D・カプラン
人種 じんしゅ 差別 さべつ とオーストラリアの先住民 せんじゅうみん …ジュリアン・バージャー
そして真 しん の憎 にく しみが …フィリップ・アップルマン
『沈黙 ちんもく の強要 きょうよう 』より「宗教 しゅうきょう は作家 さっか にとって危険 きけん な話題 わだい であることはよく知 し られている」 …シオバーン・ダウド
独房 どくぼう 1081号室 ごうしつ 物語 ものがたり …リリア・キンドサ−サンティアゴ
正当 せいとう な怒 いか り 演説 えんぜつ からの抜粋 ばっすい …マルコムX
三 さん 日間 にちかん と一 ひと つの物語 ものがたり …グレース・ペーリー
『二 に 級 きゅう 市民 しみん 』より「有色 ゆうしょく 人種 じんしゅ お断 こと わり」 …ブッチ・エメチュタ
まさに今 いま …ミルトン・ケスラー
人種 じんしゅ 差別 さべつ と麻薬 まやく 戦争 せんそう …クラレンス・ルザーネ
大衆 たいしゅう に向 む かって詩 し を朗読 ろうどく する …モーリス・ケニー
中央 ちゅうおう アメリカ 消 き えゆく森林 しんりん 、絶滅 ぜつめつ 寸前 すんぜん の民族 みんぞく …アラン・ワイズマン,サンディー・トーラン
ユナイテッド・フルーツ社 しゃ …パブロ・ネルーダ
アメリカ人 じん …トラン・サイ・ンガ,ウェンディ・ワイルダー・ラーセン
障害 しょうがい を持 も つ人 ひと びとに対 たい する偏見 へんけん …クリス・ギリスピー
声 こえ をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ 心 しん をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ …フェデリコ・ガルシーア-ロルカ
『(旧 きゅう ソビエト連邦 れんぽう の)未来 みらい をみつめて』より …エレーナ・ボンネル
ユーゴスラビアの崩壊 ほうかい …レナード・J・コーエン
中国 ちゅうごく によるチベット占領 せんりょう …ジュリアン・バージャー
ビルマ 囚 とら われびとの国 こく …ポーラ・グリーン
人種 じんしゅ 差別 さべつ を性 せい の側面 そくめん から見 み てみると…… …カルビン・C・ハーントン
頭 あたま が変 へん になりそうだ …W・E・B・デュ-ボイス
人種 じんしゅ 差別 さべつ と同性愛 どうせいあい 嫌悪 けんお 〔ホモフォビア〕 …フィリップ・ブライアン・ハーパー
ジェノサイドのイデオロギー 傷 きず と癒 いや し …ロバート・ジェイ・リフトン,エリック・マーキュセン
人 ひと は元来 がんらい 、強 つよ く、攻撃 こうげき 的 てき な性格 せいかく を備 そな えもつ …ジクムント・フロイト
かわいいビヨン …フィリップ・レヴィン
敵 てき の必要 ひつよう 性 せい …ドロシー・ロウ
スケープゴートの必要 ひつよう 性 せい …ロバート・コールズ
人間 にんげん の皮膚 ひふ で作 つく ったランプの傘 かさ 未 み 完成 かんせい の自叙伝 じじょでん …ダニエラ・ジョセッフィ
かけがえのない地球 ちきゅう …モーリス・F・ストロング
『汚染 おせん された土地 とち 』より …アル・ゴア
アマゾンの熱帯 ねったい 降雨 こうう 林 りん 伐採 ばっさい のために消 き えていく人 ひと びと …スザナ・ヘヒト,アレキサンダー・コックバーン
エデンの園 えん から …スタンリイ・バーカン
「21世紀 せいき の政治 せいじ 、世界 せかい 規模 きぼ のフェミニズム」より …ロビン・モーガン
地球 ちきゅう こそわがふるさと …ヴァージニア・ウルフ
わたしは女 おんな じゃないのかい? …スジャーナ・トゥルース
「民族 みんぞく 浄化 じょうか 」それとも女性 じょせい を浄化 じょうか しているのか …ルシア・マリア・ペリロ
スカイ・ウーマンと姉妹 しまい たち …ポーラ・グン・アレン
第 だい U部 ぶ 文化 ぶんか の破壊 はかい と肯定 こうてい
植民 しょくみん 地 ち 化 か 、教育 きょういく 、言語 げんご 、歴史 れきし 、民族 みんぞく 芸術 げいじゅつ 、宗教 しゅうきょう 、文芸 ぶんげい 作品 さくひん 、伝統 でんとう 、マスメディアによるステレオタイプ創造 そうぞう と支配 しはい 、文化 ぶんか 崩壊 ほうかい 、文化 ぶんか 再 さい 肯定 こうてい 、誇 ほこ りと偏見 へんけん 、自 じ 文化 ぶんか 中心 ちゅうしん 主義 しゅぎ 、ファシスト的 てき 偏見 へんけん 、民主 みんしゅ 主義 しゅぎ 、そして寛容 かんよう
言語 げんご …ペイ・タオ
『抑圧 よくあつ の言語 げんご 』より …ヘイグ・A・ボスマジアン
テオティワカン …キャロル・ストーン
「もし黒人 こくじん 英語 えいご が言語 げんご でないなら、それが何 なに か教 おし えてもらいたい」 …ジェイムズ・ボールドウィン
『図説 ずせつ 世界 せかい の先住民 せんじゅうみん 族 ぞく 』より「文化 ぶんか 破壊 はかい 」 …ジュリアン・バージャー
『図説 ずせつ 世界 せかい の先住民 せんじゅうみん 族 ぞく 』より「宣教 せんきょう 会 かい 施設 しせつ での子 こ ども時代 じだい 」 …シャロン・ヴィン
アフリカの諸 しょ 言語 げんご による文学 ぶんがく …フィリス・ビショーフ
「沈黙 ちんもく の打破 だは 文化 ぶんか 保全 ほぜん のための戦略 せんりゃく 的 てき 必然 ひつぜん 性 せい 」より …ロバート・ヴィスクーシ
死 し にゆく昔 むかし のイタリア人 じん …ロレンス・フェルリンゲッティ
英語 えいご 再考 さいこう …キャロライン・ライト
『みせかけのメディア』より「みせかけの歴史 れきし 」 …マイケル・パレンティ
太平洋 たいへいよう 諸島 しょとう の植民 しょくみん 地 ち 化 か …チャイラング・パラシオス
退去 たいきょ 通告 つうこく をうけた島 しま からの叫 さけ び …マーティン・エスパーダ
ホワイト・アース土地 とち 権 けん 紛争 ふんそう 排除 はいじょ とステレオタイプ …ウィノナ・ラ-デューク
「テロリズム」の報道 ほうどう 北 きた アイルランドの経験 けいけん …ブライアン・ハミルトン-トゥイディル
印刷 いんさつ された名前 なまえ ! …ラングストン・ヒューズ
フランス語 ふらんすご を話 はな せ …D・H・メルヘム
信条 しんじょう を超 こ えて 新聞 しんぶん とホロコースト …デボラ・E・リプシュタッド
見 み えない犠牲 ぎせい 者 しゃ …マーティン・A・リー,グロリア・シャノン
海 うみ を隔 へだ てて、別 べつ の世界 せかい へ 相変 あいか わらずの憎 にく しみ合 ごう い …アンドレイ・コドレスク
右派 うは の文学 ぶんがく 選集 せんしゅう で育 そだ てられて …アミリ・バラカ,バートランド・マシュー
「文壇 ぶんだん ヘゲモニー」より …ヘレン・バロリーニ
オレンジの採用 さいよう …ハリエット・ジンズ
村 むら の中 なか の他人 たにん …デイビッド・ムラ
現代 げんだい の不思議 ふしぎ 「昨夜 さくや わたしが中国 ちゅうごく 語 ご で見 み た夢 ゆめ は……」 …シャーリー・ゲオク-リン・リム
スイッチって何 なに のこと …ギッシュ・ジェン
黒人 こくじん たち〔ブラック・フォークス〕の魂 たましい …W・E・B・デュ-ボイス
ブラックのBを大文字 おおもじ で書 か くこと …グウェンドリン・ブルックス,D・H・メルヘム
批判 ひはん 的 てき 精神 せいしん 合衆国 がっしゅうこく 内 ない の人種 じんしゅ 差別 さべつ と「第 だい 三 さん 世界 せかい 」教育 きょういく …シャーロン・スペンサー
正義 せいぎ はマサチューセッツで拒否 きょひ された …エドナ・セント-ヴィンセント・ミレー
移民 いみん の教育 きょういく サッコ=ヴァンゼッティ裁判 さいばん の写 うつ しより …ニコロ・サッコ
ニュージャージー州 しゅう パターソン市立 しりつ 第 だい 18小学校 しょうがっこう …マリア・マジオッティ-ジラン
妻 つま の話 はなし …バラティ・ムカージー
多 た 文化 ぶんか 主義 しゅぎ (多数 たすう にして一 ひと つ) …ダイアン・ラヴィッチ
第 だい V部 ぶ 個々 ここ の文化 ぶんか と偏見 へんけん をのりこえ――自尊 じそん と寛容 かんよう へ
異 い 文化 ぶんか 論 ろん と理解 りかい 、通 つう 文化 ぶんか ・異 い 文化 ぶんか コミュニケーション、真 しん の民主 みんしゅ 主義 しゅぎ を求 もと める非 ひ 暴力 ぼうりょく 的 てき 実践 じっせん 主義 しゅぎ 、生態 せいたい 学 がく 的 てき 健全 けんぜん さと地球 ちきゅう 規模 きぼ の市民 しみん 権 けん をめぐる諸 しょ 問題 もんだい と解決 かいけつ 策 さく
比較 ひかく 文化 ぶんか 的 てき 状況 じょうきょう における近接 きんせつ 学 がく 日本 にっぽん とアラブ世界 せかい …エドワード・T・ホール
アンチ・ステレオタイプ アイルランド人 じん …改心 かいしん したサクソン人 じん (詠 よ み人 びと 知 し らず)
群衆 ぐんしゅう の指導 しどう 者 しゃ たち …ウィリアム・バトラー・イェーツ
アメリカ 多 た 国籍 こくせき 社会 しゃかい …イシュマエル・リード
愛 あい と非 ひ 暴力 ぼうりょく 行為 こうい の法則 ほうそく …レオ・トルストイ
『科学 かがく と自由 じゆう 』より …オールダス・ハクスリー
サティーヤグラハ運動 うんどう …モハンダス・カラムチャンド・ガンジー
「私 わたし は狂信 きょうしん 者 しゃ 〔ファナティックス〕に反対 はんたい だ」 …エリー・ウィーゼル,マール・ホッフマン
ナショナリズムはいつも圧制 あっせい 的 てき である …アミリ・バラカ,D・H・メルヘム
エルサレムでの出会 であ い …モナ・イレーヌ・アディルマン
寛大 かんだい な地 ち 、戦後 せんご のベトナム …レディ・ボートン
若 わか きベトナム人 じん 詩人 しじん 、ハンナ・ブォディンに寄 よ せて …フラン・カスタン
『図説 ずせつ 世界 せかい の先住民 せんじゅうみん 族 ぞく 』より「地球 ちきゅう の声 こえ 」 …ジュリアン・バージャー
「アメリカ合衆国 あめりかがっしゅうこく 議会 ぎかい へのスピーチ」より …ネルソン・マンデラ
「そうなのです マンデラ」 …デニス・ブルータス
鎖 くさり を解 と き放 はな して …デズモンド・ツツ司教 しきょう
それでも私 わたし は立 た ち上 あ がる …マヤ・アンジェロウ
「汝 なんじ の敵 てき を愛 あい せよ」と「独立 どくりつ 宣言 せんげん 」より …マーティン・ルーサー・キング
カリア …ヤニス・リツォス
「1852年 ねん 独立記念日 どくりつきねんび (7月 がつ 4日 にち )の白人 はくじん 聴衆 ちょうしゅう への講演 こうえん 」より …フレデリック・ダグラス
「道路 どうろ 脇 わき のベンチ」より …トニ・モリスン
60年代 ねんだい についての誤解 ごかい …レローヌ・ベネット
メドガー・エバーズによせて …デイビッド・イグナトウ
先住民 せんじゅうみん 連合 れんごう 白人 はくじん は理解 りかい できるだろうか? …ジュリアン・バージャー,ポウリノ・パイアカン首長 しゅちょう
白人 はくじん の条約 じょうやく を先住民 せんじゅうみん が破 やぶ ったことがあっただろうか? …シッティング・ブル首長 しゅちょう
『人間 にんげん の最 もっと も危険 きけん な神話 しんわ 人種 じんしゅ という詭弁 きべん 』より …アシュレイ・モンタギュウ
『草 くさ の葉 は 』より「私 わたし は感動 かんどう 的 てき な肉体 にくたい を謳歌 おうか する」 …ウォホルト・ホイットマン
「民主 みんしゅ 主義 しゅぎ 」より 公衆 こうしゅう 演説 えんぜつ …バーバラ・ジョーダン
真 しん の民主 みんしゅ 主義 しゅぎ には道徳 どうとく 的 てき 信念 しんねん が必要 ひつよう である …ヴァツーラフ・ハヴェル
異人 いじん 暴動 ぼうどう …テス・オンウィーム
子 こ どもたちには色 いろ への偏見 へんけん はない …ジェニー・リム
「最後 さいご の詩 し 」より「真実 しんじつ を語 かた る詩人 しじん 」 …マリナ・ツベターエワ
世界中 せかいじゅう で/気 き づいてください …ファツィル・フスヌ・ダウラルカ
付録 ふろく 人権 じんけん 宣言 せんげん および人種 じんしゅ に関 かん する声明 せいめい (抜粋 ばっすい )
暴力 ぼうりょく 行為 こうい に関 かん するセビリア声明 せいめい …ユネスコ学術 がくじゅつ 集団 しゅうだん
人種 じんしゅ の生物 せいぶつ 学 がく 的 てき 側面 そくめん に関 かん する声明 せいめい …ユネスコ学術 がくじゅつ 集団 しゅうだん
人種 じんしゅ および人種 じんしゅ 的 てき 偏見 へんけん に関 かん する声明 せいめい …ユネスコ学術 がくじゅつ 集団 しゅうだん
女性 じょせい によるペンタゴン行動 こうどう 統一 とういつ 声明 せいめい …共同 きょうどう 執筆 しっぴつ
障害 しょうがい 者 しゃ 権利 けんり 章典 しょうてん …アメリカ障害 しょうがい 市民 しみん 連合 れんごう
世界 せかい 人権 じんけん 宣言 せんげん
執筆 しっぴつ 者 しゃ について(抄 しょう 訳 やく )
団体 だんたい のリスト
執筆 しっぴつ 者 しゃ 索引 さくいん
編者 へんしゃ /役者 やくしゃ 紹介 しょうかい
■引用 いんよう ※文末 ぶんまつ の( )は訳者 やくしゃ
◇障害 しょうがい をもつ人 ひと びとに対 たい する偏見 へんけん …クリス・ギリスピー(アメリカ・医学 いがく 評論 ひょうろん 家 か )
「 歴史 れきし 上 じょう 、身体 しんたい に障害 しょうがい のある者 もの はさまざまな畏敬 いけい や軽蔑 けいべつ の念 ねん をもって扱 あつか われてきた。彼 かれ らは、しばしば社会 しゃかい の重荷 おもに 、不完全 ふかんぜん なもの、あるいは不運 ふうん または罪 つみ の象徴 しょうちょう とみなされてきた。今日 きょう 、障害 しょうがい をもつ人 ひと びとが経験 けいけん する恥辱 ちじょく のいくつかは、西洋 せいよう 社会 しゃかい の最 もっと も早 はや い時代 じだい の道徳 どうとく 的 てき 教訓 きょうくん にまでその起源 きげん をさかのぼることができる。たとえば、ギリシャ神話 しんわ では、ゼウスと論争 ろんそう したことに対 たい するヘラの罰 ばち は、彼女 かのじょ の息子 むすこ のヘーパイストスが足 あし が不自由 ふじゆう に生 う まれたということである。ヘラは息子 むすこ の欠陥 けっかん を恥 は じて、彼 かれ を天 てん から投 な げ捨 す てた。ギリシャ神話 しんわ のもう一人 ひとり の人物 じんぶつ ピロクテーテースは毒 どく ヘビに噛 か まれた。傷口 きずぐち の悪臭 あくしゅう ががまんできないほどになったとき、旅 たび の同行 どうこう 者 しゃ は、彼 かれ を無人島 むじんとう に投 な げ捨 す てた。これらの例 れい は、どちらも身体 しんたい 障害 しょうがい 者 しゃ の排斥 はいせき を描 えが いているが、それらについて語 かた っている文化 ぶんか の道徳 どうとく 的 てき ・文化 ぶんか 的 てき 理想 りそう を具体 ぐたい 化 か しようとする物語 ものがたり に起源 きげん を有 ゆう するだけに、穏 おだ やかでない。
さらに穏 おだ やかでないのは、新約 しんやく ・旧約 きゅうやく の両 りょう 聖書 せいしょ (これらはその教義 きょうぎ がさまざまな文化 ぶんか や、何 なん 千 せん 年 ねん を通 つう じての人 ひと びとの思想 しそう や価値 かち 体系 たいけい を形成 けいせい し、反映 はんえい してきた書物 しょもつ である)に見 み い出 だ される身体 しんたい 障害 しょうがい 者 しゃ に関 かん する有害 ゆうがい な叙述 じょじゅつ である。聖書 せいしょ の中 なか では、身体 しんたい 的 てき な障害 しょうがい はしばしば罪 つみ や神 かみ の罰 ばっ と同等 どうとう 視 し されている。(柴田 しばた 周二 しゅうじ )」(p.345)
◇声 こえ をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ 心 しん をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ
…フェデリコ・ガルシーア-ロルカ(スペイン・詩人 しじん ),ダニエラ・ジョセッフィ英訳 えいやく (アメリカ・詩人 しじん )
「声 こえ をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ
小 ちい さな男 おとこ の子 こ が自分 じぶん の声 こえ を捜 さが しに出 で かけた
[コオロギの王様 おうさま にぬすまれてしまったのだ]
ひとしずくの水滴 すいてき の中 なか に
自分 じぶん の声 こえ を捜 さが そうとしていた
「話 はな すためにほしいんじゃないよ
君 きみ の小指 こゆび につける
指輪 ゆびわ を作 つく りたいんだ
僕 ぼく の沈黙 ちんもく に我慢 がまん できるように」
ひとしずくの水滴 すいてき の中 なか に
小 ちい さな男 おとこ の子 こ が自分 じぶん の声 こえ を捜 さが し続 つづ けていた
[捕 と らえられたその声 こえ は はるか遠 とお く
コオロギの服 ふく を着 き ていた]
心 しん をぬすまれた小 ちい さな男 おとこ の子 こ
僕 ぼく は言 い った「こんにちは」
でも、間違 まちが ってた
午後 ごご はすでに
どこかへ消 き え去 さ ってしまっていた
(そして 光 ひかり は若 わか い女性 じょせい のように
肩 かた をすくめた)
「こんにちは!」でも それが無意味 むいみ だなんて!
これはほんものじゃない
船 ふね で造 つく られた半月 はんつき
あとの半分 はんぶん は決 けっ して顔 かお を見 み せようとしない >0354>
[そして 光 こう は すべてを照 て らしながら
心 しん をぬすまれた男 おとこ の子 こ と彫刻 ちょうこく の真似 まね 遊 あそ びをしていた]
「体 からだ の小 ちい さいあの半月 はんつき は
ざくろをの実 み を食 た べていた
この半月 はんつき は大 おお きくて元気 げんき 者 しゃ ! 僕 ぼく にはできないよ、
腕 うで の中 なか に抱 だ いたり 服 ふく を着 き せたりなんて!
現 あらわ れないのかな? どんなようすなの?」
[そして 立 た ち去 さ ろうとした光 こう は その心 しん をぬすまれた男 おとこ の子 こ をからかって 自 みずか らの光 ひかり によって作 つく られた影 かげ から引 ひ き離 はな した] (鈴木 すずき 綾子 あやこ )」(pp.354-355)
◇わたしは女 じょ じゃなのかい? …スジャーナ・トゥルース(アメリカ・奴隷 どれい 制 せい 廃止 はいし 論 ろん 者 しゃ )
「 そこにいる男 おとこ がいうのさ、女 おんな っていう生 い き物 もの は籠 かご のなかに入 い れられたがったり、どぶからすくいあげられたがっているうえ、最上 さいじょう の場所 ばしょ を欲 ほ しがるものさって。でも、私 わたし には籠 かご のなかに入 い れてくれたり、泥 どろ から救 すく いだしたり、最高 さいこう の場所 ばしょ を与 あた えてくれた男 おとこ なんていないさ。私 わたし は女 おんな じゃないのかい。私 わたし は、男 おとこ に負 ま けないくらい働 はたら くし食 た べるよ。鞭 むち にうたれるときは、男 おとこ とおなじように我慢 がまん もするさ。やっぱり女 おんな じゃないのかい。私 わたし は13人 にん の子 こ を産 う んだよ。ほとんどの子 こ が奴隷 どれい として売 う られていくのをこの目 め でみたよ。母親 ははおや としてかなしくって泣 な いたとき、イエス様 さま だけが私 わたし の泣 な き声 ごえ を聞 き いていたよ。私 わたし は女 おんな じゃないのかいって言 い っているのをね。(鈴木 すずき 清史 きよし )」(p.462)
◇『人間 にんげん の最 もっと も危険 きけん な神話 しんわ 人種 じんしゅ という詭弁 きべん 』より …アシュレイ・モンタギュウ(ロンドン生 う まれ・人類 じんるい 学者 がくしゃ )
「 民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という概念 がいねん は、「人種 じんしゅ 」という用語 ようご に関 せき >0776>連 れん しているものとはまったく異 こと なっている。民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という語句 ごく は、遺伝 いでん 学 がく や文化 ぶんか 人類 じんるい 学 がく か可能 かのう にしてきた新 あたら しい見解 けんかい に基 もと づいて、集団 しゅうだん というものを、公 おおやけ に広 ひろ く、質問 しつもん 攻 ぜ めにせず、試験 しけん 的 てき に、曖昧 あいまい に、そして経験 けいけん 的 てき に異 こと なった方法 ほうほう で見 み ているということを象徴 しょうちょう している。用語 ようご というものは使 つか われなくなり、退化 たいか していく。しかし、他 た の用語 ようご がただ単 たん にそれを代用 だいよう するということではない。むしろ、人間 にんげん 集団 しゅうだん という新 あたら しい概念 がいねん が導入 どうにゅう され、古 ふる いものと置 お き換 か えられる、そしてそれは今 いま ではなくなってしまい、この新 あたら しい概念 がいねん に適 てき した用語 ようご もしくは語句 ごく が提案 ていあん される。古 ふる い概念 がいねん は保 たも たれず、新 あたら しい名称 めいしょう が与 あた えられるのであるが、新 あたら しい概念 がいねん はそれ自身 じしん の名称 めいしょう の下 した で導入 どうにゅう されるのである。すなわち、単 たん に名称 めいしょう を与 あた えるだけとはまったく異 こと なったものである。この点 てん をはっきりと明 あき らかにすることは、とても重要 じゅうよう なことである。なぜなら、民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という語句 ごく が含 ふく んでいる新 あたら しい概念 がいねん には、「民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕偏見 へんけん 」というものを発生 はっせい させる可能 かのう 性 せい をもっているからである。そしてこの概念 がいねん の本質 ほんしつ が理解 りかい されるやいなや、そのような偏見 へんけん の発生 はっせい の可能 かのう 性 せい はなくなるのである。それは、まさに汚染 おせん されていない、中立 ちゅうりつ の概念 がいねん である。
おそらく、民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という語句 ごく がもつ最大 さいだい の利点 りてん は、それが曖昧 あいまい で、幾分 いくぶん 、柔軟 じゅうなん 性 せい をもつということである。また、どの集団 しゅうだん に関 かん しても適応 てきおう でき、肉体 にくたい 的 てき 、文化 ぶんか 的 てき 特徴 とくちょう があまりに同 どう 一 いち 視 し されているので他 た の集団 しゅうだん と区別 くべつ できるようにある種 しゅ の特殊 とくしゅ 性 せい を与 あた えられている。そして、この語句 ごく は、生物 せいぶつ 学 がく 的 てき な意味 いみ において、人種 じんしゅ の定義 ていぎ を含 ふく んでいるものとして使用 しよう されることもできる。……中略 ちゅうりゃく …… 我々 われわれ が、民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という語句 ごく を使用 しよう するとき、ある人 ひと びとの集団 しゅうだん が肉体 にくたい 的 てき にも、他 た の面 めん でも多 おお かれ少 すく なかれ、ある特殊 とくしゅ な集団 しゅうだん であるということができる。我々 われわれ は、その語句 ごく が本当 ほんとう に何 なに を意味 いみ するのかを知 し るまで、また、他 た の集団 しゅうだん に関 かん して我々 われわれ は何 なに を話 はな しているのか、完全 かんぜん に理解 りかい するまで、そのような集団 しゅうだん を民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕と呼 よ ぶことにしよう。言 い いかえれば、民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕という概念 がいねん は疑問符 ぎもんふ を呈 てい するが、終止符 しゅうしふ は意味 いみ しないのである。そして、答 こた えなければならない多 おお くの質問 しつもん が残 のこ されており、その答 こたえ >0777>えの多 おお くは我々 われわれ が、とくに、どの民族 みんぞく 集団 しゅうだん 〔エスニック・グループ〕を表 あらわ しているのかをはっきりといえる前 まえ に与 あた えられなくてはならないだろう。(ウルフ・リツコ)」(p.776-778)
■書評 しょひょう ・紹介 しょうかい
■言及 げんきゅう
*作成 さくせい :石田 いしだ 智恵 ちえ