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Teubner, Gunther『ルーマン 法と正義のパラドクス――12頭目のラクダの返還をめぐって』
『ルーマン 法と正義のパラドクス――12頭目のラクダの返還をめぐって』
Teubner, Gunther 2000 Die Ruckgabe Des Zwolften Kamels,Lucius & Lucius Verlagsgesellschaft
=20060210 土方 透 監訳,ミネルヴァ書房,352p.
last update:20101220
■Teubner, Gunther 2000 Die Ruckgabe Des Zwolften Kamels,Lucius & Lucius Verlagsgesellschaft
=20060210 土方 透 監訳 『ルーマン 法と正義のパラドクス――12頭目のラクダの返還をめぐって』,ミネルヴァ書房,352p. ISBN-10:4623044602 ISBN-13:9784623044603 \4000 [amazon]/[kinokuniya] l05 j08 ln01 ※
■内容
内容(「BOOK」データベースより)
多くのラクダを所有する男が、子どもたちに次のような遺言を残した。長男には、所有する半分のラクダ、つまり6頭を与える、次男には4分の1を、そして三男には6分の1を。ところが、男が亡くなったときラクダは減って11頭になり、分配が困難になった。調停にあたった裁判官は、子どもたちに裁判官自身のラクダを1頭貸して12頭とし、それぞれ2分の1の6頭、4分の1の3頭、6分の1の2頭を与えたのち、貸した1頭を返してもらった…。イスラム世界の法寓話についてのルーマンの提示したテーゼに、それぞれの著者が応答するかたちで、法と正義のパラドクスに関し、神学、哲学、社会学、法理論のパースペクティブから議論を展開する。
内容(「MARC」データベースより)
イスラム世界の法寓話についてのルーマンの提示したテーゼに応答するかたちで、法と正義のパラドクスに関し、神学、哲学、社会学、法理論のパースペクティブから議論を展開する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
土方 透
聖学院大学政治経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
■目次
まえがき
本書の成り立ち
テーゼ
12頭目のラクダの返還―法の社会学的法分析の意味
1 法とシステム作動の象徴としてのラクダ
2 法と政治
3 象徴を内部化する試みとしての法理論史
4 法の起源と暴力
5 外的「観察」の利点
6 自己言及的なオートポイエティック・システムとしての法システム
7 法システムの閉鎖性と開放性
8 法システムの分化
9 将来的利益としての結果を考慮することの問題性
10 冗長性としての法的論証
11 法に寄生する政治
12 貨幣経済と法
13 法理論と法社会学
14 パラドクスの存在
応答
もしもヨハネがアリストテレスと正義をめぐる対話を深めたら―ニクラス・ルーマン「12頭目のラクダ」のための後書き
1 はじめに―アリストテレスとヨハネとの対話という発想
2 ヨハネ―「真理の霊」によって認識されうるものとしての正義
3 アリストテレス―正義とエウダイモニア
4 アリストテレスとヨハネには互いに語り合うべき何かがあるのだろうか?―アテネとエルサレムのあいだの時空を超えた対話
5 二つの対話
法の根本パラドクスとその展開―パラドクスの分析論によせて
1 法寓話
2 法のパラドクスへの一次接近
3 メディアの拡張過程としてのパラドクス
4 法のパラドクスの分析論
5 さまざまな部分的パラドクス
6 システム生成としてのパラドクス
いかにしてアラーの意志とともにあり得るか?
1 問題の所在
2 非知の実践
3 マネージメント
4 教育
5 協議
6 芸術
7 文化
8 デザイン
9 サービス
10 理論
11 結語
自己言及的ラクダ―近代の自律的法の創成
1 はじめに
2 手続きによる法の自己根拠づけか、それとも「拘束」の自己言及的運用の自律性か
3 法システムの自己言及性の座席確保人としての絶対君主
4 象徴的な秩序としての近代法
5 接続共生を措定することによる未規定性の拘束としての法の実証性・実定性
6 法的秩序パターンの創成
7 法律の制定
8 おわりに
法疎隔化―12頭目のラクダの社会的付加価値によせて
1 12頭目のラクダ
2 法疎隔化
3 法的決定
4 規範生産と生産体制
5 法と社会理論
6 裁判官のラクダ
インタビュー
ニクラス・ルーマンと法社会学―ニクラス・ルーマンとの対談:1991年1月7日、ビーレフェルトにて
監訳者あとがき
■引用
■書評・紹介
■言及
*作成:樋口 也寸志