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川口有美子・小長谷百絵編『在宅人工呼吸器ポケットマニュアル――暮らしと支援の実際』
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在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうポケットマニュアル――らしと支援しえん実際じっさい

川口かわぐち 有美子ゆみこ小長谷こながや ひゃく へん 20090810 医歯薬出版いしやくしゅっぱん,212p.  English(英語えいごばん


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川口かわぐち 有美子ゆみこ小長谷こながや ひゃく へん  20090810 『在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうポケットマニュアル――らしと支援しえん実際じっさい』,医歯薬出版いしやくしゅっぱん,212p. ISBN-10:4263235290 ISBN-13:9784263235294 \2730(本体ほんたい 2,600えんぜい5%)  [amazon][kinokuniya] ※ v03




内容ないよう

在宅ざいたく生活せいかつなかにある人工じんこう呼吸こきゅうケアのポイント,アセスメントや,安全あんぜん安心あんしん的確てきかく技術ぎじゅつ手技しゅぎについて,豊富ほうふ写真しゃしんもちいて,わかりやすく解説かいせつ人工じんこう呼吸こきゅう補助ほじょ生活せいかつしている人々ひとびとと,その家族かぞく目線めせんからかれた呼吸こきゅうケアマニュアル!
出版しゅっぱんしゃホームページ:http://www.ishiyaku.co.jp/search/details.cfm?bookcode=235290より〕


目次もくじ

Part1 基本きほんへん

◆Chapter1 人工じんこう呼吸こきゅう使つかって生活せいかつする  (川口かわぐち 有美子ゆみこ
 さまざまな人工じんこう呼吸こきゅう生活せいかつしゃ 
 在宅ざいたく呼吸こきゅうケアの実態じったい 
 難病なんびょうによる人工じんこう呼吸こきゅう生活せいかつしゃ 

◆Chapter2 呼吸こきゅうのしくみと人工じんこう呼吸こきゅうのしくみ 
1 生活せいかつなか呼吸こきゅう   (小長谷こながや ひゃく
 呼吸こきゅう運動うんどうのしくみ 
 酸素さんそながれ 
 気道きどう正常せいじょう 
2 人工じんこう呼吸こきゅうのしくみ   (大森おおもり けん
 在宅ざいたく使用しようする人工じんこう呼吸こきゅう 
 ゆたか加湿かしつ 
 呼吸こきゅう回路かいろ 
 その注意ちゅうい事項じこう 
 人工じんこう呼吸こきゅう上手うまうために 

◆Chapter3 おかせかさねてき呼吸こきゅう管理かんり   (中山なかやま ゆう
 ALSをはじめとする神経しんけいすじ疾患しっかん呼吸こきゅう障害しょうがい
 呼吸こきゅう筋力きんりょく低下ていかによる換気かんき不全ふぜん
 せきをするちから不足ふそくによる気道きどう浄化じょうか困難こんなん
 たま麻痺まひ症状しょうじょうによるあやまえん気道きどう閉塞へいそく症状しょうじょう

◆Chapter4 TMV(きり人工じんこう換気かんき)   (山本やまもと しん
1 ALS患者かんじゃ在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう管理かんり基本きほん
 NIVからTMVへの移行いこう
 TMVの開始かいし
 TMVでのしたがえりょうしき換気かんきへの移行いこう
2 合併症がっぺいしょうとリスクマネージメント
 合併症がっぺいしょう
 リスクマネージメント

◆Chapter5 在宅ざいたくにおける感染かんせん防止ぼうし対策たいさく   (岡田おかだ しのぶ
 スタンダードプリコーションと感染かんせん経路けいろべつ予防よぼうさく
 手洗てあらい,防護ぼうご用具ようぐ使用しよう
 日常にちじょう生活せいかつでの注意ちゅうい
 病院びょういん在宅ざいたくちが

◆Chapter6 人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくちゅう患者かんじゃ吸引きゅういん栄養えいようケア  (小長谷こながや ひゃく
 喀痰かくたん吸引きゅういん
 けいかん栄養えいよう注入ちゅうにゅう


Part2 応用おうようへん

◆Chapter7 在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう生活せいかつしゃ生活せいかつ実態じったいとケア (川口かわぐち 有美子ゆみこ
 医療いりょうてきケアのかんがかた
 基本きほんのケアとチェックポイント
 制度せいど利用りよう

◆Chapter8 かく専門せんもんしょく役割やくわり分担ぶんたん連携れんけい
1 退院たいいんにおける連携れんけい方法ほうほう   (岡田おかだ 尚子しょうこ
 どうやって連携れんけいをつくっていくか
 チームでの連携れんけいがもたらすもの
2 在宅ざいたくで:ネットワークのかた   (岩木いわき さん
重症じゅうしょう難病なんびょう患者かんじゃ入院にゅういん施設しせつ確保かくほとう事業じぎょう難病なんびょうネットワーク)の設立せつりつ現状げんじょう
 入院にゅういん施設しせつ確保かくほ秘結ひけつ
 今後こんご課題かだい
3 地域ちいき医療いりょう連携れんけい実際じっさい   (中村なかむら 洋一よういち
 やまい連携れんけい
 連携れんけい
 災害さいがい連携れんけい
 まとめ

◆Chapter9 当事とうじしゃ介護かいごしゃおも
1 しんのケア   (小長谷こながや ひゃく
 告知こくち当事とうじしゃおも
 しんのケアをおこなときかべ
 家族かぞく以外いがい介護かいご利用りようしゃこのまないとき
2 介護かいごしゃからみた日常にちじょう   (水町みずまち 眞知子まちこ
 人工じんこう呼吸こきゅうをつけてきることを支援しえんする

◆Chapter10 人工じんこう呼吸こきゅう決定けってい   (立岩たていわ しん

◆Chapter11 在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうケアにかんする倫理りんり問題もんだい   (伊藤いとう 道哉みちや
1 いわゆる終末しゅうまつ患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほう開始かいし開始かいし中止ちゅうしをめぐるガイドラインと法規ほうき
 終末しゅうまつ医療いりょうガイドライン
 ガイドラインに共通きょうつう留意りゅうい事項じこう
 「終末しゅうまつ」は定義ていぎすべきか
 「医学いがくてき無益むえきせい」(Medical futility),「医学いがくてき無駄むだ」について
 人工じんこう呼吸こきゅうはずしは積極せっきょくてき安楽あんらく(Euthanasia)か尊厳そんげん(Death with Dignity)か
2 すじ萎縮いしゅくせいがわさく硬化こうかしょう(ALS)患者かんじゃ人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほう開始かいし開始かいし中止ちゅうしかんするしょ問題もんだい
 人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほう開始かいしということ
 今後こんご在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほうのありかた

参考さんこう資料しりょう
 難病なんびょう医療いりょう専門せんもんいん配置はいちされている都道府県とどうふけんとその連絡れんらくさき
 その難病なんびょう医療いりょう連絡れんらく協議きょうぎかいまたは難病なんびょうネットワーク

◆Column
 ある患者かんじゃひとごと
 機械きかいおんたよらず五感ごかんかそう!
 ALS患者かんじゃ就労しゅうろう
 「わずかなこと」
 訪問ほうもん看護かんご立場たちばからみたペットの問題もんだい
 やさしい介護かいご 吸引きゅういんについて
 こまった男性だんせいヘルパー(同性どうせい介護かいご物申ものもうす?!)
 ALSの介護かいご
 ヘルパーからの質問しつもん「ご家族かぞく気持きもちがわからないのですが?」/保健ほけんからの質問しつもん
 「人工じんこう呼吸こきゅう装着そうちゃくするメリットとデメリットは?」
 ポンちゃんの日記にっき
 たまご
 おとこ介護かいご
執筆しっぴつ協力きょうりょくしゃ 板垣いたがき しん一郎いちろう宇田川うだがわ 茂之しげゆき宇田川うだがわ 道子みちこ塩田しおだ 祥子さちこ千葉ちば 芙美ふみ中村なかむら 久子ひさこ橋本はしもと みさお

引用いんよう

はじめに

  編者へんしゃ小長谷こながや川口かわぐちがそれぞれ東京とうきょう都内とない在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほうかかわりはじめたのは1990年代ねんだい後半こうはんである.当時とうじ,ALS患者かんじゃ母親ははおや介護かいごれていた川口かわぐちは,大学だいがく教員きょういん看護かんご学生がくせい介護かいごボランティアを組織そしきしていた小長谷こながや紹介しょうかいされた.当初とうしょ家族かぞく介護かいごしゃ支援しえんしゃという立場たちばわたしたちは出会であったのである。やがてわたしたちは地域ちいき仲間なかまたちといっしょに、看護かんご学生がくせい主婦しゅふをヘルパーに養成ようせいするための研修けんしゅう事業じぎょう開始かいしした。それが次第しだいこうそうし,地域ちいきのケア従事じゅうじしゃみながら活動かつどうひろがり,ふとがついたらすでに出会であいから10ねん歳月さいげつとうとしている.
  そのあいだ医療いりょう保険ほけんによる人工じんこう呼吸こきゅうのレンタルや訪問ほうもん看護かんごはじまり,人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほうえらべる患者かんじゃえてきた.2000ねん介護かいご保険ほけん制度せいど導入どうにゅうされ,2002ねんには家族かぞく以外いがいものによるたん吸引きゅういん容認ようにん,2003ねんになると支援しえん制度せいど長時間ちょうじかん介護かいご保障ほしょう実現じつげんした。とりあえず、公的こうてき介護かいご制度せいどがある日本にっぽんでは,TPPV(気管きかん切開せっかいによるあつしき人工じんこう呼吸こきゅう)の開始かいしにより、10ねん以上いじょう長期ちょうきにわたる在宅ざいたく療養りょうよう可能かのうである.これはNPPV(おかせかさねてきあつしき人工じんこう呼吸こきゅう)までを在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうケア、さらにえば人間にんげんとしての自律じりつ限界げんかいとみなす欧米おうべい諸国しょこく支援しえんのありかたとはおおきくことなっている.

  本書ほんしょ特徴とくちょうだいいちに,当事とうじしゃから在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうケアのエキスパートにいたるまで、多彩たさい人々ひとびと執筆しっぴつ依頼いらいしたてんにある.
  前半ぜんはん基本きほんへんは,とくにALSにおいてNPPVからTPPVへのスムーズな移行いこう卓越たくえつした医療いりょう技術ぎじゅつ実践じっせんしている方々かたがた執筆しっぴつしていただいた.というのも,ALSの長期ちょうき療養りょうよう不可欠ふかけつなNPPVから気管きかん切開せっかい,TPPVによる長期ちょうき療養りょうようへという一連いちれん治療ちりょうのプロセスも, 実際じっさいには在宅ざいたくでのTPPVの普遍ふへんすすまず,NPPVの適応てきおうがなくなった時点じてんで,治療ちりょう継続けいぞく断念だんねんくなるひとすくなくないからである.
後半こうはん応用おうようへんでは,在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほうかんがかたについて,なが地域ちいき医療いりょうたずさわってきた実践じっせんや,社会しゃかいがく倫理りんりがく研究けんきゅうしゃ執筆しっぴつ依頼いらいした.そのため,ポケットサイズとはいえ,ごたえのある文章ぶんしょうつづいている.
  医療いりょうてきケアにかんする法律ほうりつじょう解釈かいしゃくは,本書ほんしょではほとんど解説かいせつすることができなかったが,療養りょうようしゃの「最期さいごまで自宅じたくらしたい」というせつなるねがいにこたえるために,診療しんりょうしょ医師いし中心ちゅうしんにしたチームワークでささえあい「ほうかけかけ」(ほう不在ふざい)を地域ちいきえている事例じれいすくなくないということが,本書ほんしょ随所ずいしょからおわかりいただけるだろう.
  療養りょうようしゃ介護かいごしゃのコラムや写真しゃしんからも,在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅう療法りょうほうのありのままをごらんになれるだろう.在宅ざいたく人工じんこう呼吸こきゅうとともに生活せいかつする人々ひとびとらしをささえるとはいかなることか,診療しんりょうしょ医師いしから訪問ほうもん看護かんご介護かいごしょく,ボランティア,家族かぞくなど幅広はばひろ読者どくしゃにしていただけたらとおもう.もちろん、療養りょうようしゃ自身じしんにとっても人工じんこう呼吸こきゅう身体しんたい一部いちぶとして利用りよう使つかいこなしていくために,必要ひつよう最低限さいていげん技術ぎじゅつ知恵ちえのガイドとして,すこしでも本書ほんしょ役立やくだつことをねがっている.
  最後さいご本書ほんしょ企画きかく執筆しっぴつにあたり、医歯薬出版いしやくしゅっぱん編集へんしゅう担当たんとうしゃには大変たいへん世話せわになりました.執筆しっぴつしゃ一同いちどうしんより感謝かんしゃ、おれいもうげます.

2009ねん 初夏しょか
川口かわぐち 有美子ゆみこ
小長谷こながや ひゃく


* ほうかけかけとは,立法りっぽう当時とうじ配慮はいりょ不足ふそく立法りっぽうしょうじた、当時とうじにおいてまった予想よそう出来できなかった事例じれい発生はっせいなどによってしょうじる


書評しょひょう紹介しょうかい

立岩たていわ しん也 2010/02/01 〇〇きゅうねん読書どくしょアンケート」,『みすず』52-1(2010-1・2 no.):- http://www.msz.co.jp
立岩たていわ しん也 2009/10/25 本拠ほんきょてんほん医療いりょう社会しゃかいブックガイド・99),『看護かんご教育きょういく』50-10(2009-10):-(医学書院いがくしょいん),

言及げんきゅう


UP:20090628 REV:20090709, 1014, 20100101
人工じんこう呼吸こきゅう  ◇介助かいじょ介護かいご  ◇身体しんたい×世界せかい関連かんれん書籍しょせき  ◇BOOK
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