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橋口 昌治・肥下 彰男・伊田 広行『<働く>ときの完全装備――15歳から学ぶ労働者の権利』
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『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
――15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
』
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
・
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
・
伊田
いだ
広行
ひろゆき
20100930
解放
かいほう
出版
しゅっぱん
社
しゃ
,126p.
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けいゆ
で
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こうにゅう
すると
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きふ
されます
表紙
ひょうし
写真
しゃしん
から
注文
ちゅうもん
していただいても
同
おな
じです。
■
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
・
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
・
伊田
いだ
広行
ひろゆき
20100930 『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
――15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
』,
解放
かいほう
出版
しゅっぱん
社
しゃ
,126p. ISBN-10:4759267336 ISBN-13: 978-4759267334 \1680
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/
[kinokuniya]
w01
■
内容
ないよう
店長
てんちょう
に「
来
こ
なくていい」と
言
い
われたら、どうすればいいの?
労働
ろうどう
基準
きじゅん
監督
かんとく
署
しょ
に
行
い
くときに
注意
ちゅうい
した
方
ほう
がいいことって
何
なに
?
失業
しつぎょう
や
妊娠
にんしん
で
働
はたら
けなくなったときに
生活
せいかつ
を
支
ささ
える
方法
ほうほう
は?
働
はたら
いている
人
ひと
も
実
じつ
はほとんど
知
し
らない
実践
じっせん
的
てき
な
基礎
きそ
知識
ちしき
を、
工夫
くふう
された
教材
きょうざい
でわかりやすく
学
まな
べます。
例
たと
えば、
社長
しゃちょう
さんの
間
あいだ
違
ちが
った
発言
はつげん
に
対
たい
し、
正
ただ
しい
労働
ろうどう
法
ほう
カードを
選
えら
んで
反論
はんろん
できるでしょうか?
また
掲載
けいさい
された12
編
へん
のロールプレイ
教材
きょうざい
では、
店長
てんちょう
への
反論
はんろん
や
団体
だんたい
交渉
こうしょう
、
労基署
ろうきしょ
の
申告
しんこく
などを
体験
たいけん
します。
教師
きょうし
用
よう
解説
かいせつ
も
充実
じゅうじつ
しているので、
労働
ろうどう
法
ほう
のことがわからない
先生
せんせい
や
保護
ほご
者
しゃ
の
方
ほう
でも
安心
あんしん
です。
働
はたら
く
人
ひと
の
視点
してん
に
立
た
った「
使
つか
える」
教材
きょうざい
なので、
ぜひ
手
て
にとってみて
下
くだ
さい。
■
目次
もくじ
はじめに
1
若者
わかもの
のおかれている
状況
じょうきょう
──
労働
ろうどう
と
自由
じゆう
と
生存
せいぞん
に
着目
ちゃくもく
して
2
労働
ろうどう
法
ほう
と
生活
せいかつ
保護
ほご
法
ほう
の
基礎
きそ
知識
ちしき
コラム1・
高校生
こうこうせい
が
団体
だんたい
交渉
こうしょう
!?
◆
導入
どうにゅう
編
へん
教材
きょうざい
1
仕事
しごと
オークション
教材
きょうざい
2
労働
ろうどう
法
ほう
カードを
使
つか
って──こんな
社長
しゃちょう
にはこのカードを
出
で
そう!
教材
きょうざい
3
労働
ろうどう
法
ほう
○×クイズ
◆ロールプレイ
編
へん
教材
きょうざい
4
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
を
取
と
り
戻
もど
そう──
ラーメン
屋
や
でアルバイトする
田中
たなか
さんの
場合
ばあい
教材
きょうざい
5
有給
ゆうきゅう
休暇
きゅうか
をとろう──
週
しゅう
2
日
にち
アルバイトする
鈴木
すずき
さんの
場合
ばあい
教材
きょうざい
6
不当
ふとう
解雇
かいこ
を
撤回
てっかい
させよう──
ラーメン
屋
や
で
正社員
せいしゃいん
として
働
はたら
く
高橋
たかはし
さんの
場合
ばあい
事例
じれい
・ある
女性
じょせい
労働
ろうどう
者
しゃ
の
闘
たたか
い
教材
きょうざい
7
雇
やと
い
止
と
めを
撤回
てっかい
させよう──
食品
しょくひん
工場
こうじょう
で
期間
きかん
工
こう
として
働
はたら
く
渡辺
わたなべ
さんの
場合
ばあい
教材
きょうざい
8
派遣
はけん
は
何
なん
でも
屋
や
じゃない!──
派遣
はけん
労働
ろうどう
者
しゃ
の
高月
たかつき
さんの
場合
ばあい
教材
きょうざい
9 パートだからって
安
やす
すぎる!──
食品
しょくひん
工場
こうじょう
でパートする
田上
たうえ
さんの
場合
ばあい
教材
きょうざい
10 セクハラを
許
ゆる
さない
職場
しょくば
に──
事務職
じむしょく
の
中島
なかじま
さんの
場合
ばあい
コラム2・セクハラとの
闘
たたか
い──
岡山
おかやま
の
事例
じれい
から
教材
きょうざい
11
労働
ろうどう
基準
きじゅん
監督
かんとく
署
しょ
に
行
い
ってみよう──
解雇
かいこ
予告
よこく
手当
てあて
の
未払
みはら
いを
申告
しんこく
する
場合
ばあい
教材
きょうざい
12
団体
だんたい
交渉
こうしょう
をやってみよう──ユニオンに
入
はい
って
会社
かいしゃ
と
交渉
こうしょう
する
場合
ばあい
コラム3・
労働
ろうどう
法
ほう
を
知
し
ってひどい
職場
しょくば
を
変
か
えていこう
教材
きょうざい
13
労災
ろうさい
保険
ほけん
を
利用
りよう
しよう──
仕事
しごと
でケガしたり
病気
びょうき
になったりした
場合
ばあい
教材
きょうざい
14
雇用
こよう
保険
ほけん
をちゃんと
使
つか
おう──
自分
じぶん
を
守
まも
る
辞
や
め
方
かた
と
失業
しつぎょう
中
ちゅう
の
生
い
き
延
の
び
方
かた
教材
きょうざい
15
生活
せいかつ
保護
ほご
のことを
知
し
っておこう──
働
はたら
けないときでも
生
い
きていくために
コラム4・
過酷
かこく
な
労働
ろうどう
実態
じったい
おすすめ
本
ほん
おわりに
おすすめの
相談
そうだん
先
さき
■
引用
いんよう
■
肥
こえ
下
か
先生
せんせい
の
書
か
かれた「はじめに」より
「
先生
せんせい
、
僕
ぼく
はもうダメです。
先生
せんせい
に
会
あ
いに
行
い
く
交通
こうつう
費
ひ
もありません。」
悲鳴
ひめい
にも
似
に
たメールが
卒業生
そつぎょうせい
から
届
とど
きました。いまから
思
おも
えば、
私
わたし
と
本書
ほんしょ
をともに
執筆
しっぴつ
することになった
関西
かんさい
非
ひ
正規
せいき
等
とう
労働
ろうどう
組合
くみあい
ユニオンぼちぼちのメンバーとを
出会
であ
わせてくれたのは
卒業生
そつぎょうせい
の
彼
かれ
の
存在
そんざい
であったと
言
い
えます。
高校
こうこう
時代
じだい
の
彼
かれ
はとにかく
真面目
まじめ
に
何事
なにごと
にも
取
と
り
組
く
む
生徒
せいと
であった。
在学
ざいがく
中
ちゅう
に
母親
ははおや
を
亡
な
くした
後
のち
もしっかりと
自分
じぶん
の
進
すす
むべき
道
みち
を
歩
あゆ
み、
私
わたし
を
含
ふく
めた
周
まわ
りの
多
おお
くの
人
ひと
たちに
影響
えいきょう
を
与
あた
えてくれた
生徒
せいと
だった。
卒業
そつぎょう
後
ご
もいろんな
面
めん
で
彼
かれ
に
支
ささ
えられてきたのはむしろ
私
わたし
のほうでした。
彼
かれ
は
大学
だいがく
卒業
そつぎょう
後
ご
、
地元
じもと
で
一旦
いったん
は
就職
しゅうしょく
するも
人間
にんげん
関係
かんけい
のもつれから
退社
たいしゃ
することになり、その
後
ご
人材
じんざい
派遣
はけん
会社
かいしゃ
で
働
はたら
いていました。しかし、その
会社
かいしゃ
では
違法
いほう
な
二
に
重
じゅう
派遣
はけん
も
常態
じょうたい
化
か
し、
経営
けいえい
者
しゃ
はいかに
安
やす
い
賃金
ちんぎん
で
日雇
ひやと
い
派遣
はけん
の
労働
ろうどう
者
しゃ
をこき
使
つか
い、そして
賃金
ちんぎん
をピンハネして
儲
もう
けるかに
躍起
やっき
になっていたそうです。「
人
ひと
を
人
ひと
と
思
おも
っていない」
会社
かいしゃ
に
彼
かれ
は
耐
た
えきれずに
退社
たいしゃ
しました。その
後
ご
、
会社
かいしゃ
からいやがらせを
受
う
け
続
つづ
け、
彼
かれ
は
精神
せいしん
的
てき
にどんどん
追
お
いつめられていきました。
私
わたし
はこの
状態
じょうたい
が
続
つづ
けば、
彼
かれ
は「
殺
ころ
される」かもしれないと
感
かん
じました。このような
状況
じょうきょう
の
彼
かれ
を
物心
ぶっしん
両面
りょうめん
でサポートしていたのが、ユニオンぼちぼちのメンバーでした。
彼
かれ
のように
様々
さまざま
な
理由
りゆう
で
高校
こうこう
卒業
そつぎょう
(
中退
ちゅうたい
)
後
ご
に、
家族
かぞく
・
企業
きぎょう
(
従来
じゅうらい
型
がた
の
労働
ろうどう
組合
くみあい
を
含
ふく
む)・
地域
ちいき
からの
支
ささ
えを
受
う
けることができない
若者
わかもの
を、ユニオンが
労働
ろうどう
相談
そうだん
だけでなく
生活
せいかつ
相談
そうだん
も
含
ふく
めてしっかりサポートしていることを
知
し
り、
正直
しょうじき
私
わたし
自身
じしん
のユニオンに
対
たい
するイメージも
大
おお
きく
変
か
わりました。
彼
かれ
のように
社会
しゃかい
に
押
お
し
潰
つぶ
されそうになっている
若者
わかもの
がいまの
日本
にっぽん
には
無数
むすう
にいるに
違
ちが
いない。
連絡
れんらく
のとれていない
卒業生
そつぎょうせい
や
中途
ちゅうと
退学
たいがく
生徒
せいと
の
中
なか
に、
同
おな
じような
状況
じょうきょう
に
陥
おちい
っていて、しかもどこに
助
たす
けを
求
もと
めていいかもわからない
者
もの
もいるのではないか。
在学
ざいがく
中
ちゅう
に、
何
なに
を
伝
つた
え、ともに
学
まな
んでおくべきだったのか。「
学校
がっこう
」の
果
は
たせる
役割
やくわり
とは
何
なに
なのか。
■
書評
しょひょう
・
紹介
しょうかい
◇
白崎
しらさき
一裕
かずひろ
2010/11/11 『
月刊
げっかん
ボランティア
情報
じょうほう
』2010
年
ねん
11
月
がつ
号
ごう
・
市民
しみん
文庫
ぶんこ
書評
しょひょう
http://kazuhihi.blog39.fc2.com/blog-entry-58.html
以前
いぜん
、
私塾
しじゅく
をやっていたときに、
中学
ちゅうがく
3
年生
ねんせい
の
生徒
せいと
から「
将来
しょうらい
のことなんか
聞
き
くな!」と
言
い
われたことがある。その
生徒
せいと
にとって
何
なん
のイメージもなく
展望
てんぼう
もない「
将来
しょうらい
」は、
抑圧
よくあつ
以外
いがい
の
何者
なにもの
でもなかったのである。このとき、
評者
ひょうしゃ
は
学校
がっこう
教育
きょういく
とはいったい
何
なに
なのだろうか?と
強
つよ
い
疑問
ぎもん
をもった。
子
こ
どもたちは、
学校
がっこう
で「
将来
しょうらい
のために」というお
題目
だいもく
で
勉強
べんきょう
させられる。しかし、その「
将来
しょうらい
」とは
労働
ろうどう
市場
いちば
になげこまれ
社会
しゃかい
の
部分
ぶぶん
品
ひん
となり、
消耗
しょうもう
品
ひん
として
廃棄
はいき
される
存在
そんざい
として
扱
あつか
われるのだとしたら、まさに「
将来
しょうらい
」は
抑圧
よくあつ
ではないか。いまや、
学校
がっこう
教育
きょういく
は1990
年代
ねんだい
以降
いこう
進行
しんこう
した
労働
ろうどう
市場
いちば
の
変容
へんよう
に
対応
たいおう
していない
空虚
くうきょ
な
内容
ないよう
を
教
おし
え
込
こ
むと
共
とも
に
経済
けいざい
原理
げんり
から
要請
ようせい
される
人材
じんざい
分配
ぶんぱい
機構
きこう
に
成
な
り
下
さ
がっている。
しかし、
本来
ほんらい
、
公
おおやけ
教育
きょういく
とは、ひとびとが
自
みずか
らつくりあげた
法
ほう
による
権利
けんり
と
義務
ぎむ
の
下
した
に
社会
しゃかい
を
成立
せいりつ
させていく
堂々
どうどう
たる「
市民
しみん
」を
養成
ようせい
するものであったはずである。また、
教師
きょうし
は、
法
ほう
の
精神
せいしん
を
実現
じつげん
する
存在
そんざい
としての
市民
しみん
のありかたを、
生徒
せいと
たちとの
対話
たいわ
の
中
なか
から
導
みちび
き
出
だ
していくファシリテーターであるべきだろう。
本書
ほんしょ
は、「
本来
ほんらい
の」
公
おおやけ
教育
きょういく
のありかたを
実践
じっせん
し
法
ほう
の
精神
せいしん
を
身
み
につけた
市民
しみん
でもあり
労働
ろうどう
者
しゃ
を、
社会
しゃかい
へ
送
おく
り
出
だ
すための
実践
じっせん
的
てき
教科書
きょうかしょ
である。
副題
ふくだい
に「15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
」とあるように、
中等
ちゅうとう
教育
きょういく
終了
しゅうりょう
後
ご
からすぐに
必要
ひつよう
となるであろう「
労働
ろうどう
基準
きじゅん
法
ほう
」「
労働
ろうどう
組合
くみあい
法
ほう
」などの
労働
ろうどう
関連
かんれん
法
ほう
とセーフティネットとしての「
生活
せいかつ
保護
ほご
法
ほう
」をセットで
学
まな
ぶことができる。
教材
きょうざい
は、「
知識
ちしき
」を
単
たん
に
覚
おぼ
えるということではないようにということで「ロールプレイ」(ドラマ
教育
きょういく
)の
方法
ほうほう
がとられていて、
具体
ぐたい
的
てき
な
労働
ろうどう
現場
げんば
で
遭遇
そうぐう
される
事例
じれい
に
演劇
えんげき
的
てき
に
参加
さんか
できる
問題
もんだい
解決
かいけつ
学習
がくしゅう
の
構成
こうせい
となっている。ロールプレイ
編
へん
には「
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
を
取
と
り
戻
もど
そう」「
派遣
はけん
は
何
なん
でも
屋
や
じゃない!」「セクハラを
許
ゆる
さない
職場
しょくば
に」「
団体
だんたい
交渉
こうしょう
をやってみよう」「
雇用
こよう
保険
ほけん
をちゃんと
使
つか
おう」「
生活
せいかつ
保護
ほご
のことを
知
し
っておこう」
等々
とうとう
の12
場面
ばめん
が
登場
とうじょう
する。それぞれ「
教師
きょうし
用
よう
解説
かいせつ
」が
付
ふ
さ れていて
明晰
めいせき
な
法
ほう
や
制度
せいど
の
本質
ほんしつ
が
説明
せつめい
されている。
本書
ほんしょ
は、15
歳
さい
からとなってはいるが、この
教師
きょうし
用
よう
解説
かいせつ
も
含
ふく
めてすべての
大人
おとな
のための
市民
しみん
教育
きょういく
テキストとして
最適
さいてき
なものとなっている。
経済
けいざい
危機
きき
が
悪化
あっか
するなか
新
しん
自由
じゆう
主義
しゅぎ
的
てき
政策
せいさく
が
蔓延
まんえん
し、
正規
まさき
・
非
ひ
正規
せいき
を
問
と
わず
労働
ろうどう
者
しゃ
が
使
つか
い
捨
す
てにされる
現在
げんざい
だからこそ、
労働
ろうどう
現場
げんば
を
変革
へんかく
し
人間
にんげん
の
尊厳
そんげん
ある
暮
く
らし
方
かた
を
擁護
ようご
するために
本書
ほんしょ
をぜひお
読
よ
みいただきたい。「
今
いま
を
生
い
きる
若者
わかもの
に
伝
つた
える
必要
ひつよう
があるのは、
労働
ろうどう
者
しゃ
としての
権利
けんり
、すぐに
使
つか
える
自衛
じえい
と
連帯
れんたい
の
方法
ほうほう
」(
本書
ほんしょ
P10)。すべての
大人
おとな
はこの
言葉
ことば
を
深
ふか
く
心
しん
に
刻
きざ
む
必要
ひつよう
があるだろう。
◇「15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
」(
人民
じんみん
新聞
しんぶん
)
http://www.jimmin.com/doc/1498.htm
「
中高生
ちゅうこうせい
向
む
けの
労働
ろうどう
法
ほう
の
本
ほん
」―これが
本
ほん
著
ちょ
のコンセプトだ。
「
先生
せんせい
、
僕
ぼく
はもうダメです。
先生
せんせい
に
会
あ
いに
行
い
く
交通
こうつう
費
ひ
もありません」─この
悲鳴
ひめい
にも
似
に
たメールを
受
う
け
取
と
ったのが、
著者
ちょしゃ
のひとりで、
府立
ふりつ
高校
こうこう
の
現役
げんえき
教師
きょうし
である
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
さん。メールを
送
おく
った
元
もと
生徒
せいと
は
大学
だいがく
卒業
そつぎょう
後
ご
、
地元
じもと
企業
きぎょう
に
就職
しゅうしょく
するが、
人間
にんげん
関係
かんけい
のもつれから
退社
たいしゃ
。
再
さい
就職
しゅうしょく
して
人材
じんざい
派遣
はけん
会社
かいしゃ
で
働
はたら
くが、そこは
違法
いほう
な
二
に
重
じゅう
派遣
はけん
が
常態
じょうたい
化
か
し、「
人
ひと
を
人
ひと
とも
思
おも
っていない」
会社
かいしゃ
に
耐
た
えきれず
退社
たいしゃ
した。ところが、
会社
かいしゃ
は
嫌
いや
がらせを
続
つづ
け、
若者
わかもの
は
精神
せいしん
的
てき
に
追
お
い
詰
つ
められていったという。
「
彼
かれ
のように
社会
しゃかい
に
押
お
しつぶされそうになっている
若者
わかもの
が、
今
いま
の
日本
にっぽん
には
無数
むすう
にいるに
違
ちが
いない」─「
学校
がっこう
」の
果
は
たせる
役割
やくわり
とは
何
なに
なのか? を
問
と
うた
一
ひと
つの
答
こた
えが、
本書
ほんしょ
である。
こうした
経緯
けいい
からも
本書
ほんしょ
は、
知識
ちしき
・
教養
きょうよう
を
得
え
るための
本
ほん
ではない。
労働
ろうどう
者
しゃ
としての
権利
けんり
を
学
まな
び、
生
い
き
抜
ぬ
くための「
実践
じっせん
的
てき
教材
きょうざい
集
しゅう
」だ。カードを
使
つか
った
労働
ろうどう
法
ほう
学習
がくしゅう
、
実際
じっさい
の
労働
ろうどう
相談
そうだん
をもとに、
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
、
不当
ふとう
解雇
かいこ
、
派遣
はけん
や
団体
だんたい
交渉
こうしょう
といったテーマを、ロールプレイや
穴埋
あなう
め
式
しき
で
学
まな
ぶワークシートほか、
教師
きょうし
用
よう
解説
かいせつ
も
掲載
けいさい
している。
教室
きょうしつ
での
集団
しゅうだん
学習
がくしゅう
を
想定
そうてい
しているが、
自室
じしつ
で
読
よ
み、ロールプレーをやってみても、
十分
じゅうぶん
役
やく
に
立
た
つだろう。
上司
じょうし
や
雇
やと
い
主
ぬし
から
無茶
むちゃ
を
言
い
われ、「
何
なに
かおかしい」と
感
かん
じている
人
ひと
は、
連
つ
れ
合
あ
いさんや
恋人
こいびと
を
相手
あいて
にやれば、もっと
効果
こうか
的
てき
だ。
◆ ◆
挿入
そうにゅう
されているコラムは、
勇気
ゆうき
を
振
ふ
り
絞
しぼ
って
権利
けんり
主張
しゅちょう
した
方々
かたがた
の
生
せい
の
実践
じっせん
報告
ほうこく
だ。
各地
かくち
のユニオンが
取
と
り
組
く
んだ
事例
じれい
もある。
会社
かいしゃ
からイジメられ、
職場
しょくば
で
孤立
こりつ
させられた
労働
ろうどう
者
しゃ
が、
新
あら
たな
仲間
なかま
を
得
え
て
新
あら
たなステップに
歩
あゆ
み
出
だ
す
姿
すがた
は、
世知辛
せちがら
い
世
よ
の
中
なか
にあって
微
かす
かな
希望
きぼう
を
抱
いだ
かせる。
最後
さいご
に、
著者
ちょしゃ
の
紹介
しょうかい
をしておくことも、
本
ほん
著
ちょ
を
理解
りかい
する
上
じょう
では
助
たす
けになるだろう。
◎
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
=「ユニオンぼちぼち」
執行
しっこう
委員
いいん
長
ちょう
。
立命館大学
りつめいかんだいがく
衣笠
きぬがさ
総合
そうごう
研究
けんきゅう
機構
きこう
ポストドクトラルフェロー(PD)。
◎
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
=
大阪
おおさか
府立
ふりつ
西成
にしなり
高等
こうとう
学校
がっこう
教員
きょういん
。
◎
伊田
いだ
広行
ひろゆき
=
立命館大学
りつめいかんだいがく
大学院
だいがくいん
・
先端
せんたん
総合
そうごう
学術
がくじゅつ
研究
けんきゅう
科
か
非常勤
ひじょうきん
講師
こうし
。「ユニオンぼちぼち」
副
ふく
委員
いいん
長
ちょう
。デートDV
防止
ぼうし
ファシリテーター。(
編集
へんしゅう
部
ぶ
・
山田
やまだ
)
◇2010/10/10 『
京都
きょうと
新聞
しんぶん
』
朝刊
ちょうかん
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20101010000015
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
中
ちゅう
高
こう
生
なま
学
まな
んで――
非
ひ
正規
せいき
・
労組
ろうそ
員
いん
ら
教材
きょうざい
出版
しゅっぱん
長引
ながび
く
不況
ふきょう
で、
雇
やと
い
止
と
めや
派遣
はけん
切
ぎ
りが
相次
あいつ
ぐ
中
なか
、
非
ひ
正規
せいき
労働
ろうどう
者
しゃ
が
加盟
かめい
する
労働
ろうどう
組合
くみあい
の
組合
くみあい
員
いん
らが、
中高生
ちゅうこうせい
が
授業
じゅぎょう
で
労働
ろうどう
法
ほう
を
学
まな
べる
教材
きょうざい
「〈
働
はたら
く〉ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
――15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
」を
出版
しゅっぱん
した。
不当
ふとう
解雇
かいこ
撤回
てっかい
や
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
取
と
り
戻
もど
しなど、クイズやロールプレイ
形式
けいしき
で
分
わ
かりやすく
学
まな
ぶことができる。
「
不当
ふとう
解雇
かいこ
」「
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
」どう
解決
かいけつ
――カードやクイズ
形式
けいしき
非
ひ
正規
せいき
等
とう
労働
ろうどう
組合
くみあい
「ユニオンぼちぼち」(
京都
きょうと
市
し
南
みなみ
区
く
)の
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
委員
いいん
長
ちょう
と
伊田
いだ
広行
ひろゆき
さん、
大阪
おおさか
府立
ふりつ
高
だか
の
教員
きょういん
、
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
さんの
共著
きょうちょ
。
雇用
こよう
情勢
じょうせい
が
不安定
ふあんてい
になる
中
なか
、
社会
しゃかい
に
出
で
たときに
役立
やくだ
ててもらおうと、
組合
くみあい
員
いん
として
会社
かいしゃ
と
交渉
こうしょう
を
重
かさ
ねた
実体験
じつたいけん
を
生
い
かして
作成
さくせい
した。
教材
きょうざい
はグループで
学
まな
び
合
あ
う
参加
さんか
型
がた
用
よう
で、まず、
労働
ろうどう
法
ほう
が
書
か
かれたカードや○×クイズで
基礎
きそ
知識
ちしき
を
学
まな
ぶ。その
後
ご
、「
未払
みはら
い
賃金
ちんぎん
を
取
と
り
戻
もど
す」「セクハラを
許
ゆる
さない
職場
しょくば
にする」など、
実際
じっさい
に
会社
かいしゃ
と
交渉
こうしょう
する
場面
ばめん
を
想定
そうてい
し、シナリオに
沿
そ
ってやりとりを
行
おこな
う。
最初
さいしょ
は
交渉
こうしょう
に
失敗
しっぱい
し、グループで
対策
たいさく
を
話
はな
し
合
あ
った
後
のち
、
成功
せいこう
する
方法
ほうほう
を
体験
たいけん
する。
授業
じゅぎょう
で
指南
しなん
役
やく
を
務
つと
める
教師
きょうし
のための
用語
ようご
解説
かいせつ
も
充実
じゅうじつ
している。
現在
げんざい
、
派遣
はけん
切
ぎ
りなどで
悩
なや
んでいる
人
ひと
や
一般
いっぱん
の
人
ひと
が
労働
ろうどう
法
ほう
などを
学
まな
ぶ
教材
きょうざい
としても
役立
やくだ
つ。
橋口
はしぐち
副
ふく
委員
いいん
長
ちょう
は「
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
について、
自由
じゆう
に
議論
ぎろん
し、
知識
ちしき
を
身体
しんたい
で
覚
おぼ
えてほしい」と
話
はな
していた。
A4
版
はん
、126
頁
ぺーじ
、1600
円
えん
(
税別
ぜいべつ
)。
問
と
い
合
あ
わせは
解放
かいほう
出版
しゅっぱん
社
しゃ
06(6581)8542.
◇「
労働
ろうどう
法
ほう
テキスト:
中高生
ちゅうこうせい
向
む
け、
出版
しゅっぱん
「<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
」」(
毎日新聞
まいにちしんぶん
)
http://mainichi.jp/life/job/news/20100924ddm013100031000c.html
厳
きび
しい
雇用
こよう
状
じょう
況
きょう
が
続
つづ
く
中
なか
、
中高生
ちゅうこうせい
に
労働
ろうどう
法
ほう
を
学
まな
んでもらおうと、「<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
」(
解放
かいほう
出版
しゅっぱん
社
しゃ
)が
出版
しゅっぱん
された。
授業
じゅぎょう
用
よう
テキスト
形式
けいしき
で、
社会
しゃかい
に
出
で
て
不当
ふとう
解雇
かいこ
や
賃金
ちんぎん
未払
みはら
いなどの
労働
ろうどう
トラブルに
見舞
みま
われても
泣
な
き
寝入
ねい
りすることのないよう、
具体
ぐたい
例
れい
を
基
もと
に
分
わ
かりやすく
解説
かいせつ
している。
大阪
おおさか
府立
ふりつ
西成
にしなり
高校
こうこう
で
反
はん
貧困
ひんこん
学習
がくしゅう
に
取
と
り
組
く
む
肥
こえ
下
か
彰男
あきお
教諭
きょうゆ
(50)が、
非
ひ
正規
せいき
労働
ろうどう
者
しゃ
ら
個人
こじん
加盟
かめい
の
労働
ろうどう
組合
くみあい
「ユニオンぼちぼち」(
京都
きょうと
市
し
)の
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
委員
いいん
長
ちょう
(32)らと
著
あらわ
した。「
不当
ふとう
解雇
かいこ
を
撤回
てっかい
させよう」「
有給
ゆうきゅう
休暇
きゅうか
を
取
と
ろう」「セクハラを
許
ゆる
さない
職場
しょくば
に」などをテーマに、
雇用
こよう
主
ぬし
との
想定
そうてい
問答
もんどう
や○×クイズで
構成
こうせい
。
教師
きょうし
向
む
けの
解説
かいせつ
もついている。「ただ
法律
ほうりつ
の
知識
ちしき
を
伝
つた
えるのでなく、
実際
じっさい
に
使
つか
えるものを
心
こころ
がけた」と
橋口
はしぐち
委員
いいん
長
ちょう
。
肥
こえ
下
か
教諭
きょうゆ
は「
不当
ふとう
な
扱
あつか
いを
受
う
けてもあきらめず、
自分
じぶん
の
身
み
を
守
まも
り、
声
こえ
を
上
あ
げる
力
ちから
を
持
も
ってほしい」と
話
はな
す。
税込
ぜいこ
み1680
円
えん
。
問
と
い
合
あ
わせは
解放
かいほう
出版
しゅっぱん
社
しゃ
(
電話
でんわ
06・6581・8542)。【
小林
こばやし
多美子
たみこ
】
■
言及
げんきゅう
◆ちいにゃん@ラベンダールームin
熊本
くまもと
2011/01/10
http://ameblo.jp/lavenderroom2009/entry-10764171351.html
◆2010/12/15 「ふぇみん」2943
号
ごう
(2010.12.15)
http://www.jca.apc.org/femin/digest/20101215.html
◆
熊本
くまもと
労働
ろうどう
生存
せいぞん
組合
くみあい
(KUMASO) 2010/10/26 「
読書
どくしょ
の
秋
あき
」
http://kumamotounion.blog103.fc2.com/blog-entry-37.html
◆
澤田
さわだ
晃宏
あきひろ
2010/10/25 「アルバイト
講座
こうざ
後編
こうへん
」
http://blog.livedoor.jp/manabi_tai/archives/2010-10.html
◆
樋
とい
端
はし
佑
たすく
樹
じゅ
2010/10/23 「
湯浅
ゆあさ
誠
まこと
氏
し
講演
こうえん
会
かい
「
貧困
ひんこん
は
今
いま
?」@
松本
まつもと
」
http://blog.goo.ne.jp/toip_hokkaido/e/78ea29ed9c363ce74e362bad6d17a2df
◆
白崎
しらさき
一裕
かずひろ
2010/10/13 「「POSSE〜
特集
とくしゅう
マジでベーシックインカム!?」に
応答
おうとう
する その1
萱野
かやの
稔
みのる
人
じん
さんの
場合
ばあい
」
http://bijp.net/mailnews/article/219
◆2010/10/10
http://ameblo.jp/ggecs/entry-10672413773.html
◆
澤田
さわだ
晃宏
あきひろ
2010/10/04 「アルバイト
講座
こうざ
前編
ぜんぺん
」
http://blog.livedoor.jp/manabi_tai/archives/1251048.html
◆
法学
ほうがく
館
かん
憲法
けんぽう
研究所
けんきゅうじょ
2010/10/04 「
書籍
しょせき
『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
』」
http://www.jicl.jp/now/ronbun/backnumber/20101004_01.html
◆ユニオンぼちぼち 2010/09/27 「『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
』
発売
はつばい
中
ちゅう
」
http://unionbotiboti.blog26.fc2.com/blog-entry-140.html
◆イダ ヒロユキ 2010/09/21 「『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
』への
反応
はんのう
」
http://blog.zaq.ne.jp/spisin/article/1590/
◆
児
こ
美川
みかわ
孝一
こういち
郎
ろう
2010/09/18 「
労働
ろうどう
法
ほう
」
http://blogs.dion.ne.jp/career/archives/9705801.html
◆
濱口
はまぐち
桂一郎
けいいちろう
2010/09/10 「『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
−15
歳
さい
から
学
まな
ぶ
労働
ろうどう
者
しゃ
の
権利
けんり
』」
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2010/09/15-532e.html
◆イダ ヒロユキ 2010/08/17 「『<
働
はたら
く>ときの
完全
かんぜん
装備
そうび
』
内容
ないよう
紹介
しょうかい
」
http://blog.zaq.ne.jp/spisin/article/1542/
◆2010/09/07
http://plaza.rakuten.co.jp/akitoku/diary/20100906/
*
作成
さくせい
:
橋口
はしぐち
昌治
しょうじ
UP:20100906 REV:20101104, 1105 20110111
◇
労働
ろうどう
◇
身体
しんたい
×
世界
せかい
:
関連
かんれん
書籍
しょせき
◇
BOOK
TOP
HOME(://www.arsvi.com)
◇