サハラ・アラブ民主みんしゅ共和きょうわ国こく

1991.11.1

西にしサハラ　住民じゅうみん投票とうひょうに国際こくさい監視かんしを　宇都宮うつのみや徳馬とくま参院さんいん議員ぎいんら　支援しえん団体だんたい結成けっせいへ

朝日新聞あさひしんぶん

モロッコの西にしサハラ占領せんりょうに対たいし、「独立どくりつか併合へいごうか」で現地げんち住民じゅうみんの意思いしを間あいだう投票とうひょうが、来年らいねん早々そうそうにも国連こくれん監視かんしで行おこなわれる。これを機きに、独立どくりつを求もとめ十じゅう六ろく年間ねんかんに及およぶ「砂漠さばくの闘たたかい」を続つづけできたポリサリオ戦線せんせんのアジア・オセアニア局長きょくちょうで元もと国連こくれん代表だいひょう代理だいりのハビブ・ケンタウイ氏し（三さん七なな）が三さん十じゅう一いち日にちまでに、日本にっぽんアルジェリア協会きょうかい（会長かいちょう、宇都宮うつのみや徳馬とくま・参院さんいん議ぎ貝かい）の国会こっかい議員ぎいんらを訪たずね、少数しょうすう民族みんぞくの立場たちばを尊重そんちょうして住民じゅうみん投票とうひょうが公正こうせいに行おこなわれるよう日本にっぽんの協力きょうりょくを要請ようせいした。

宇都宮うつのみや氏しは「民族みんぞく自決じけつと人権じんけんの問題もんだい」と「日本にっぽんサハラウイ（サハラの人々ひとびと）協会きょうかい」を設立せつりつして支援しえんすることを約束やくそく、自民党じみんとうの柿沢かきざわ弘ひろし冶代議士だいぎしが会長かいちょうを引ひき受うけることになった。ケンタウイ氏しは「サハラは遠とおい国くにと言いってた日本人にっぽんじんもようやく関心かんしんを示しめしてくれ、来きたかいがあった」と喜よろこぶ。

ポリサリオ戦線せんせんは、旧きゅうスペイン領りょうサハラで一いち九きゅう七なな○年ねんに起おきた初はつの政治せいじデモが弾圧だんあつされたあと、地方ちほうに散ちったグループが結成けっせい。七なな六ろく年ねん二に月がつにはサハラ・アラブ民主みんしゅ共和きょうわ国こくの樹立じゅりつを宣言せんげんし、侵攻しんこうしてきたモロッコやモーリタニアに対たいしゲリラ戦せんを展開てんかい。スペインやモーリタニアが撒退した後のちも、領有りょうゆうを主張しゅちょうするモロッコと戦闘せんとうを統すべけてきた。九月くがつ六ろく日にち、国連こくれんの提案ていあんによる停戦ていせんが成立せいりつ。アルジェリアのチンドゥーフ・キヤンプなどに逃にげていた数すう万まん人にんの難民なんみんの帰還きかんと公正こうせいで自由じゆうな投票とうひょうができるかどうかが焦点しょうてんになっている。日本にっぽん政府せいふもこの難民なんみん帰還きかんプログラムに四よん百ひゃく万まんドルを出資しゅっししているが、ナミビアに派遣はけんしたような選挙せんきょ監視かんし要員よういんを送おくる計画けいかくはない。

「今いまの西にしサハラは、南なんア支配しはい下かのナミビアに酷似こくじしている。モロッコは、多おおくのサハラウイを政治せいじ犯はんとして連行れんこうし、十じゅう二に万まん人にんの住民じゅうみん名簿めいぼを捏造ねつぞう（ねつぞう）して国連こくれんに提出ていしゅつするなど、占領せんりょう地ちの『モロッコ化か』を図はかっている」と心配しんぱいするケンタウイ氏しは、「日本にっぽんも経済けいざい的てき支援しえんだけではなく、国際こくさい的てきな正義せいぎを実現じつげんする貢献こうけんをしてほしい」と訴うったえる。フランスなどを中心ちゅうしんに投票とうひょうの民間みんかん監視かんし団だんを派遣はけんする動うごきもあるが、今いまのところモロッコ政府せいふに現地げんち入いりを拒否きょひされている。

「投票とうひょうの公正こうせいさが保障ほしょうされないと、結果けっかについて非難ひなんの応酬おうしゅうとなり、再さいぴ戦端せんたんが開ひらかれる。国際こくさい監視かんし団だんの派は遺のここそ、其その平和へいわへの道みちだ」とも強調きょうちょうする。

西にしサハラ　欧州おうしゅう列強れっきょうがテーブルの上うえでアフリカを分割ぶんかつした一いち八はち八はち四よん年ねんのベルリン会議かいぎでスペイン領りょうとされた。一いち九きゅう七なな五ご年ねん、国力こくりょくの弱よわまったスペインと、モロッコ、モーリタニアの三さん国こく合意ごういで、モロッコ、モーリタニアが分割ぶんかつ、両りょう国軍こくぐんが侵攻しんこう。サハラウイは、独立どくりつ抵抗ていこう運動うんどうを続つづけてきたポリサリオ戦線せんせんに導みちびかれてアルジェリアなどに避難ひなんした。

西にしサハラはほとんどが砂漠さばくだが、地下ちかには世界せかい有数ゆうすうのリン鉱石こうせきの鉱脈こうみゃくがあり、周辺しゅうへん海域かいいきは屈指くっしの漁場ぎょじょうでもある。

1991.11.29

西にしサハラ独立どくりつ訴うったえ

日本経済新聞にほんけいざいしんぶん

旧きゅうスペイン領りょう西にしサハラの独立どくりつを求もとめる民族みんぞく運動うんどう組織そしき、ポリサリオ戦線せんせんのハビーブ・ケンタウィ・アジア・オセアニア局長きょくちょうは「公正こうせいな住民じゅうみん投票とうひょうが実施じっしされるには国際こくさい社会しゃかいの協力きょうりょくが不可欠ふかけつ」と強調きょうちょうする。西にしサハラでは領有りょうゆうを主張しゅちょうするモロッコとポリサリオ戦線せんせんが十じゅう五ご年ねん以上いじょうにわたって戦闘せんとうを続つづけてきたが、今年ことし九きゅう月がつに国連こくれんの和平わへい計画けいかくに沿そって停戦ていせんが発効はっこう、来年らいねん初頭しょとうに独立どくりつかモロッコ帰属きぞくかを問とう住民じゅうみん投票とうひょうが実施じっしされる。

「住民じゅうみん投票とうひょうを恐おそれるモロッコは二に十じゅう万まん人にん以上いじょうのモロッコ人じんを西にしサハラに入植にゅうしょくさせる一方いっぽう、アルジェリアに非難ひなんしている西にしサハラ住民じゅうみんの帰還きかんを妨さまたげている」と現状げんじょうへの危惧きぐを訴うったえる。「西にしサハラは南みなみアフリカ支配しはい下かのナミビアと同おなじケース。公正こうせいな投票とうひょう実現じつげんだけが平和へいわ解決かいけつへの道みちだ。できないなら我々われわれは再ふたたび戦たたかわざるをえない」と、残のこされた植民しょくみん地ち問題もんだいへの関心かんしんを持もつよう呼よび掛かけた。

仏ふつの戦略せんりゃく　ＰＫＦ充実じゅうじつの思惑おもわく

◇発言はつげん力りょくの強化きょうかを狙ねらう

　「我々われわれの任務にんむには手てかせ、足あしかせばかりがのしかかり、反撃はんげきの権限けんげんは自己じこ防衛ぼうえいに限定げんていされている。これではオオカミの群むれの中なかに放はなされたヤギと同おなじだ」。旧きゅうユーゴスラビアに派遣はけんされている国連こくれん防護ぼうご軍ぐん（ＵＮＰＲＯＦＯＲ）のジャン・コット司令しれい官かん（将軍しょうぐん、フランス陸軍りくぐんから派遣はけん）の今年ことし初はじめの発言はつげんをきっかけに、仏ふつ国内こくないでは保守ほしゅ、革新かくしんの政治せいじ的てき立場たちばを超こえて国連こくれん平和へいわ維持いじ軍ぐん（ＰＫＦ）の規制きせいにとらわれない、自由じゆうな軍事ぐんじ行動こうどうを求もとめる声こえが大おおきくなっている。

　この背景はいけいに、一いち九きゅう九きゅう二に年ねん二に月がつ以来いらい、ボスニアへＰＫＦを派遣はけんしたにもかかわらず、一向いっこうに展望てんぼうの開あけない和平わへい交渉こうしょう、さらに昨年さくねん十じゅう二に月がつ二に十じゅう三さん日にちに仏ふつの同どう地域ちいき派遣はけんＰＫＦとしては十じゅう八はち人にん目めの犠牲ぎせい者しゃを数かぞえた、などの不満ふまん要因よういんが渦巻うずまいていたのは確たしかだ。

　その一方いっぽうで、国連こくれん平和へいわ維持いじ活動かつどう（ＰＫＯ）に対たいする仏ふつの冷さめた計算けいさんも見みえ隠かくれする。旧きゅうユーゴを例れいにとると、仏ふつのＰＫＦ兵士へいしの派遣はけん数すうは全体ぜんたいの二に〇％に当あたる六ろく千せん人にんと、国くに別べつではトップ。この実績じっせきを背景はいけいに、同どう地域ちいきの紛争ふんそう解決かいけつのプロセスの中なかで一段いちだんと重おもい政治せいじ的てきな地位ちいを占しめてきた。

　また、国連こくれんカンボジア暫定ざんてい統治とうち機構きこう（ＵＮＴＡＣあんたっく）の軍事ぐんじ部門ぶもんでも、三さん十じゅう二にカ国かこくのうち三さん番目ばんめに多おおい要員よういんを派遣はけん、発言はつげん力りょくに重おもみをつけた。意地いじ悪わるく見みれば、仏ふつはある程度ていどの犠牲ぎせいを覚悟かくごの上うえで、国際こくさい的てき発言はつげん力りょくの拡大かくだいのためにＰＫＯを利用りようしてきた、と言いえなくもない。

　仏ふつがここ数すう年ねん、常時じょうじ確保かくほしているＰＫＦ要員よういんは一いち万まん人にん。旧きゅうユーゴのほか、レバノン、西にしサハラ、イラク、エルサルバドルに駐屯ちゅうとん、その費用ひようは九きゅう三さん年ねんだけで約やく六ろく十じゅう二に億おくフラン（約やく千せん二に百ひゃく四よん十じゅう億おく円えん）。しかし、仏ふつが安保理あんぽりの常任じょうにん理事りじ国こくのため国連こくれんが面倒めんどうをみてくれたのはこのうちの一いち億おく五ご千せん万まんフラン（約やく三さん十じゅう億おく円えん）だけ。それにもかかわらず、来年度らいねんど予算よさんで仏ほとけは、ＰＫＯ関連かんれんの支出ししゅつを三さん％増大ぞうだいさせようとしている。

　膨大ぼうだいな費用ひようと犠牲ぎせいを差さし引ひいても、仏ふつが自国じこくのＰＫＦの充実じゅうじつにこだわるのは、冷戦れいせん構造こうぞう崩壊ほうかい後ごの海図かいずなき国際こくさい社会しゃかいで、仏ふつの存在そんざいを誇示こじし米国べいこくの一極いっきょく支配しはいの印象いんしょうをぬぐい去さり、また日本にっぽん、ドイツなど常任じょうにん理事りじ国こく入いりを目指めざしている各国かっこくに、紛争ふんそう解決かいけつのための重おもい責任せきにんを自覚じかくさせる、などの狙ねらいがある。仏ふつは今いま、英国えいこくとＰＫＦ要員よういんの共同きょうどう訓練くんれんを模索もさく、さらに北欧ほくおう、カナダなどのＰＫＦ先進せんしん国こくとも協力きょうりょくする計画けいかくを練ねっている。

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　「揺ゆれるガリ構想こうそう」は今回こんかいで終おわります。三さん月がつ下旬げじゅんから第だい二に部ぶ「ＰＫＯの現場げんばを行いく」を掲載けいさいします。

モロッコの地図ちずに西にしサハラがない！マクドナルドが陳謝ちんしゃ

* 2008年ねん12月02日にち 12:22　発信はっしん地ち:ラバト/モロッコ

【12月2日にち AFP】米べいファストフード大手おおてマクドナルド（McDonald's）のモロッコ現地げんち法人ほうじんは、子こども向むけメニュー「ハッピーセット」に付ついているおもちゃのモロッコの地図ちずから、西にしサハラが脱落だつらくしていたとして謝罪しゃざいした。マグレブ・アラブ通信つうしん（MAP）が1日にち報ほうじた。

報道ほうどうによると、モロッコと西にしサハラの友好ゆうこう団体だんたいから「モロッコの地図ちずに西にしサハラが掲載けいさいされていない」との苦情くじょうが寄よせられたことを受うけ、現地げんち法人ほうじんマクドナルド・モロッコは「地図ちずの国境こっきょうに誤あやまりがあったことを深ふかくお詫わびいたします」との声明せいめいを発表はっぴょうした。同社どうしゃは、このおもちゃをすべて回収かいしゅうする予定よていだ。

西にしサハラはもともとスペイン領りょうだったが、1975年ねんにスペイン軍ぐんが撤退てったいしたのにともない、モロッコが全域ぜんいき領有りょうゆうを主張しゅちょうした。しかし西にしサハラの独立どくりつ派はがポリサリオ戦線せんせん（Polisario Front）を結成けっせいして戦闘せんとうが勃発ぼっぱつ。1991年ねんに国連こくれん（UN）の仲介ちゅうかいで停戦ていせんに合意ごういした。

モロッコ政府せいふは自国じこくの主権しゅけん下かでの西にしサハラの自治じちを認みとめるとしているが、ポリサリオ戦線せんせんは、独立どくりつかモロッコへの併合へいごうかを決きめる住民じゅうみん投票とうひょうを行おこなうことを求もとめている。(c)AFP

アミナトゥ・ハイダー氏し：ハンスト３週間しゅうかん　スペイン政府せいふ「支援しえん」

【パリ福原ふくはら直樹なおき】モロッコ領りょう西にしサハラの独立どくりつを求もとめる国際こくさい的てきな女性じょせい人権じんけん活動かつどう家かアミナトゥ・ハイダー氏し（４３）が、故郷こきょう・西にしサハラへの帰還きかんを求もとめスペインで実行じっこう中ちゅうのハンストが７日にちで約やく３週間しゅうかんとなり、医師いしが「数日すうじつで死亡しぼうする」と診断しんだんする事態じたいとなっている。スペイン政府せいふは、ハイダー氏しの政治せいじ活動かつどうを支援しえんする方向ほうこうで動うごき出だした。

ＡＦＰ通信つうしんなどによると、ハイダー氏しは米国べいこく旅行りょこう後ごの１１月がつ、西にしサハラへ戻もどろうとしたが、モロッコ政府せいふから拒こばまれた。このため送還そうかん先さきのスペイン領りょうカナリア諸島かなりあしょとうの空港くうこうで同どう１６日にちにハンストを開始かいし。医師いしは５日にち、「ハンストをやめても死亡しぼうする可能かのう性せいがある」と衰弱すいじゃくぶりに懸念けねんを示しめした。

このためスペイン政府せいふは７日にち、「ハンスト以外いがいの方法ほうほうで、政治せいじ活動かつどうを続つづけるよう」ハイダー氏しに求もとめる動議どうぎを議会ぎかいに提出ていしゅつした。

毎日新聞まいにちしんぶん　2009年ねん12月9日にち　東京とうきょう朝刊ちょうかん

2009.12.11 Web posted at: 18:14 JST Updated - CNN

西にしサハラの独立どくりつ活動かつどう家か、スペインの空港くうこうでハンスト２５日にち目め

マドリード（ＣＮＮ）　アフリカ北西ほくせい部ぶ・西にしサハラの領有りょうゆうを主張しゅちょうするモロッコと独立どくりつを求もとめる住民じゅうみんとの対立たいりつをめぐり、独立どくりつ派はの女性じょせい活動かつどう家か、アミナトゥ・ハイダーさん（４３）がスペイン領りょうカナリア諸島かなりあしょとうの空港くうこうで１１月がつ１６日にちからハンストを続つづけている。ハイダーさんは１０日にちの記者きしゃ会見かいけんで、「故郷こきょうに帰かえりたいが、西にしサハラに対たいするモロッコの主権しゅけんは認みとめられない」と述のべた。

ハイダーさんは車椅子くるまいすで会見かいけん会場かいじょうに入はいり、まず支持しじ者しゃを通とおして「私わたしの願ねがいは西にしサハラに戻もどり、子こどもたちを抱だき締しめてかれらや母親ははおやと一緒いっしょに暮くらすこと。ただし同時どうじに、尊厳そんげんを保たもつことを望のぞむ」との声明せいめいを発表はっぴょうした。続つづく質疑しつぎ応答おうとうでも、「パスポートや命いのちのあるなしにかかわらず」帰還きかんを希望きぼうすると強調きょうちょう。またスペイン当局とうきょくに対たいし、モロッコとの交渉こうしょう努力どりょくが不十分ふじゅうぶんだと抗議こうぎした。

ハイダーさんは昨年さくねん、米国べいこくのロバート・ケネディ人権じんけん賞しょうを受賞じゅしょう。最近さいきんも別べつの賞しょうの授賞じゅしょう式しきに出席しゅっせきするためニューヨークを訪おとずれたが、その後ご西にしサハラの空港くうこうでモロッコ当局とうきょくにパスポートを押収おうしゅうされ、入国にゅうこくを拒否きょひされた。カナリア諸島かなりあしょとうには先月せんげつ１４日にちに到着とうちゃくした。

スペイン当局とうきょくはハイダーさんに同国どうこくでの亡命ぼうめい申請しんせいや市民しみん権けん獲得かくとくを勧すすめたが、ハイダーさんはこれを拒否きょひし、「スペインや米国べいこくの市民しみん権けんを求もとめるつもりはない。西にしサハラ住民じゅうみんの１人ひとりとして、民族みんぞく自決じけつの権利けんりを主張しゅちょうしたい」との声明せいめいを発表はっぴょうしていた。

ハンストが長引ながびくにつれ、スペイン当局とうきょく者しゃらの間あいだではハイダーさんの健康けんこう状態じょうたいを懸念けねんする声こえが強つよまってきた。だがハイダーさんは、チューブなどを使つかった「強制きょうせい栄養えいよう補給ほきゅう」には断固だんことして抵抗ていこうする構かまえを示しめしている。

西にしサハラはスペインの旧きゅう植民しょくみん地ち。１９７６年ねんにスペイン軍ぐんが撤退てったいした後のち、モロッコが領有りょうゆうを主張しゅちょうしたが、これに抵抗ていこうする住民じゅうみんがポリサリオ戦線せんせんを結成けっせい、独立どくりつを求もとめてゲリラ闘争とうそうを展開てんかいした。モロッコ政府せいふとポリサリオ戦線せんせんは１９９１年ねん、国連こくれんの仲介ちゅうかいで停戦ていせんに合意ごういしたものの、その後ごも自国じこく主権しゅけん下かで自治じちを認みとめるとするモロッコ側がわと、あくまで独立どくりつを求もとめる住民じゅうみん側がわの主張しゅちょうは平行へいこう線せんをたどっている。

ＮＥＷＳにゅーす２５時じ：西にしサハラ　ハンストの活動かつどう家か帰還きかん

モロッコ領りょう西にしサハラの独立どくりつを求もとめる人権じんけん活動かつどう家かで、スペイン・カナリア諸島かなりあしょとうの空港くうこうでハンストを約やく１カ月かげつ続つづけていたアミナトゥ・ハイダー氏し（４３）が１８日にち、西にしサハラに戻もどった。ＡＦＰ通信つうしんが伝つたえた。同氏どうしは米国べいこく旅行りょこう後ごの１１月がつに西にしサハラへ帰かえろうとしたが、モロッコに入国にゅうこくを拒否きょひされ、逆ぎゃく送還そうかんされた空港くうこうでハンストを始はじめた。同氏どうしの帰還きかんについては、スペインがモロッコと交渉こうしょうしていた。【パリ】

毎日新聞まいにちしんぶん　2009年ねん12月19日にち　東京とうきょう朝刊ちょうかん

asahi.com　2013年ねん5月がつ26日にち

（アフリカはいま）国家こっかと認みとめられない西にしサハラ　開発かいはつ会議かいぎに招待しょうたいされず

第だい５回かいアフリカ開発かいはつ会議かいぎ（ＴＩＣＡＤ５）に「西にしサハラ」は招待しょうたいされなかった。１９７６年ねんに「サハラ・アラブ民主みんしゅ共和きょうわ国こく」（ＳＡＤＲ）として独立どくりつを宣言せんげんしたが、日本にっぽんなど多おおくが、国家こっかとして認みとめていないためだ。

旧きゅうスペイン領りょう西にしサハラはモロッコ（右みぎページ「２」）が領有りょうゆう権けんを主張しゅちょう、実効じっこう支配しはいを続つづけている。１９８８年ねんには国連こくれんの仲介ちゅうかいで、独立どくりつかモロッコへの併合へいごうかを問とう住民じゅうみん投票とうひょうの実施じっしで合意ごういした。その後ご、モロッコは西にしサハラに大量たいりょうの入植にゅうしょくを実施じっし、投票とうひょう資格しかくをめぐって対立たいりつし、実施じっしには至いたっていない。ＳＡＤＲを国家こっか承認しょうにんした国くには一時いちじ、８０カ国かこくを超こえたとされるが、日本にっぽんなど多おおくの国くには未み承認しょうにん。住民じゅうみん投票とうひょうの実施じっしを踏ふまえ、態度たいどを明あきらかにするものとみられる。

ＳＡＤＲのアジア担当たんとうムロウド・サイド氏し（５７）は４月がつ、ＴＩＣＡＤへの参加さんかを訴うったえるため来日らいにちした。しかし、日本にっぽん政府せいふ担当たんとう者しゃへの面会めんかいすらかなわなかった。（高橋たかはし友とも佳けい理り）