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『現代思想』36-2(2008-2)医療崩壊――生命をめぐるエコノミー

『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2) 医療いりょう崩壊ほうかい――生命せいめいをめぐるエコノミー

■『現代げんだい思想しそう』36-02(2008-02)　20080201
　特集とくしゅう：医療いりょう崩壊ほうかい――生命せいめいをめぐるエコノミー
　青土おうづち社しゃ，246p.　ISBN-10: 4791711769　ISBN-13: 978-4791711765　1300　［amazon］
　http://www.seidosha.co.jp/index.php?%B0%E5%CE%C5%CA%F8%B2%F5

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■特集とくしゅう関連かんれん　cf.医療いりょう／病やまい・障害しょうがいと社会しゃかい

◆立岩たていわ真しん也　20080201　「有限ゆうげんでもあるから控ひかえることについて――家族かぞく・性せい・市場いちば　29」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):48-60
　はっきりした早はやくよくわからない変化へんか // 短絡たんらく // 老人ろうじん病院びょういん批判ひはん // 寝ねたきり老人ろうじんがいない国くに // もう一ひとつの発見はっけん　　→資料しりょう

◆小松こまつ美彦よしひこ・荒川あらかわ迪すすむ生せい　20080201　「尊厳そんげん死しをめぐる闘争とうそう――医療いりょう危機ききの時代じだいに」（対談たいだん）
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):62-87
　荒川あらかわ迪すすむ生せい：あらかわ　みちお・医師いし／日本にっぽん尊厳そんげん死し協会きょうかい

◆石井いしい暎禧　20080201 「「医療いりょう崩壊ほうかい」の真実しんじつ――戦後せんご医療いりょうの制度せいど疲労ひろう」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):88-100（特集とくしゅう：医療いりょう崩壊ほうかい――生命せいめいをめぐるエコノミー）<

　「これまで日本にっぽん医師いし会かいは医療いりょう介護かいごの全体ぜんたいを自分じぶんのテリトリーに取とり込こむというやり方かたでやってきました。ところが、ここのところ医療いりょう総額そうがくが抑おさえられているために、矛盾むじゅんが出でてきたわけです。全すべての患者かんじゃを抱かかえ込こんでしまい、国くにの決きめた枠わくで全部ぜんぶやりなさいという話はなしになると、むしろそれを脱だっしたほうがよいということになる。一体いったいこの領域りょういきを自分じぶんのほうに取とり込こんだらよいのか外はずしたほうがよいのか。これが医師いし会かいの方針ほうしんがここのところグラグラしている理由りゆうです。そうすると、医療いりょう全体ぜんたいを代表だいひょうするのではなく、開業医かいぎょういの利益りえきを代表だいひょうして、とにかく現状げんじょうの診療しんりょう所しょがやっていければよいという保守ほしゅ的てきな本音ほんね、防衛ぼうえい的てきな論調ろんちょうになってしまいがちです。」（石井いしい［2008:97］）
　cf.立岩たていわ真しん也　20080201　「有限ゆうげんでもあるから控ひかえることについて――家族かぞく・性せい・市場いちば　29」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):48-60
　「①まず一ひとつの短絡たんらくがある。つまり、上記じょうきのようないささか複雑ふくざつな事態じたいが省略しょうりゃくされ、しばしば「過剰かじょうな医療いりょう」がなされてしまうことがなにか「医療いりょうの本性ほんしょう」であるかのように語かたられることがあるということだ。だがそれは違ちがう。すくなくとも一いち面めん的てきである。起おこってきたのは、2)に記しるしたように、医療いりょうの側がわに即そくすなら、儲もうかるなら――という言葉ことばがよくないのであれば、ともかく採算さいさんがとれるのであれば――その仕事しごとを得えようとし手放てばなさないようにするが、他方たほう、採算さいさんがとれないならやらない、控ひかえることになる。そしてこのように事態じたいが変かわるなら、つまり守まもることによる利得りとくがなくなるなら――実際じっさいに事態じたいはかなり変かわリ、利得りとくは少すくなくなった――それをまた守まもろうとする声こえも小ちいさくなる。この間あいだの過程かていはそのような過程かていとしてあるのでないかと考かんがえている。この想像そうぞうがそう外はずれていなさそうなことを示しめせるはずである。」（立岩たていわ［2008:］）

◆向井むかい承うけたまわ子こ　20080201 「超ちょう高齢こうれい社会しゃかいと死しの誘惑ゆうわく」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):101-109

　「なにより残念ざんねんなのは、重箱じゅうばこの隅すみをいじりまわすような「操作そうさ」でいのちをも奪うばう制度せいどの倫理りんり性せいを語かたる専門せんもん家かをほとんど知しらないことである。
　脳のう梗塞こうそくの後遺症こういしょうのリハビリを打うち切きられようとして指ゆび一本いっぽんの執筆しっぴつ活動かつどうで厚労省こうろうしょうに闘たたかいを挑いどんだ免疫めんえき学者がくしゃの多田ただ富雄とみお氏しは、医療いりょう費ひ削減さくげん政策せいさく下かでの診療しんりょう報酬ほうしゅう制度せいどの操作そうさを「まるで『毒どく針はり』（『わたしのリハビリ闘争とうそう』）と鋭するどく指摘してきされた「毒どく針はり」の意味いみを歴史れきしを踏ふまえて分析ぶんせき評価ひょうかする専門せんもん家かの登場とうじょうを、二に〇年ねん以上いじょう、ただ当事とうじ者しゃとして書かき続つづけてきた私わたしは待まち焦こがれている。」（向井むかい［2008:109］、最後さいごの部分ぶぶん）

◆美馬みま達哉たつや　20080201　「リスク社会しゃかいと医療いりょう「崩壊ほうかい」」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):110-119
　はじめに // 安全あんぜんへの欲望よくぼうの三みっつの側面そくめん // 少すくなすぎる／多おおすぎる医療いりょう // チャンスとしての医療いりょう「崩壊ほうかい」 // おわりに

◆山田やまだ真しん・立岩たていわ真しん也（き手きて）　20080201　「告発こくはつの流儀りゅうぎ――医療いりょうと患者かんじゃの間あいだ」（インタビュー）
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):120-142
　＊20071223のインタビューを再さい構成こうせい→インタビュー記録きろく＋αあるふぁ

◆北村きたむら健太郎けんたろう　20080201　「Ｃ型肝炎しーがたかんえん特別とくべつ措置そち法ほうの功罪こうざい」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):143-147

【尊厳そんげん死し／安楽あんらく死し】　cf.安楽あんらく死し・尊厳そんげん死し 2008

◆中島なかじま孝たかし・川口かわぐち有美子ゆみこ（き手きて）　20080201　「ＱＯＬと緩和かんわケアの奪還だっかん――医療いりょうカタストロフィ下かの知的ちてき戦略せんりゃく」（インタビュー）
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):148-173
　→2008/02/02土ど　難病なんびょうと倫理りんり研究けんきゅう会かい第だい２回かい京都きょうとセミナー，於：キャンパスプラザ京都きょうと

◆大谷おおやいづみ　20080201　「安楽あんらくな死し、尊厳そんげんある死し――の遙はるか手前てまえで」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):174-183

【エコノミー】　cf.医療いりょう経済けいざい（学がく）

◆足立あだち眞理子まりこ　20080201　「ケア労働ろうどうのクライシス――グローバリゼーション・財政ざいせい緊縮きんしゅく・擬似ぎじ市場いちば」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):184-191
　→「ケア／国境こっきょう」

◆小幡おばた正敏まさとし　20080201　「二に階かい建だての医療いりょう――プロイセン・モデルとアメリカ・モデルの間あいだに」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):192-203

【エシックス】　cf.生命せいめい倫理りんり

◆市野川いちのかわ容よう孝こう　20080201　「ヒポクラテスと現代げんだい医療いりょう」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):204-218

◆土井どい健司けんじ　20080201　「神学しんがくの世俗せぞく化かとバイオエシックスの誕生たんじょう――ダニエル・キャラハンの軌跡きせきを通とおして」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):220-230
　→Callahan, Daniel

◆田中たなか丹まこと史し　20080201　「生命せいめい倫理りんり」の三重みえの不在ふざい――日本にっぽんの「生命せいめい倫理りんり」政策せいさくの歴史れきし的てき現在げんざい」
　『現代げんだい思想しそう』36-2(2008-2):231-245

　

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■青土おうづち社しゃのＨＰより
　http://www.seidosha.co.jp/index.php?%B0%E5%CE%C5%CA%F8%B2%F5

<新連載――日本を問い直す　第１回　幼時の音の年代記(クロニクル)から　／　川田順造
連載れんさい――通天閣つうてんかく　第だい３回かい　ジャンジャン町まちパサージュ論ろん（３）　水みず漏もれする装置そうち　／　酒井さかい隆史たかし
連載れんさい――近代きんだいの超克ちょうこく　第だい１１回かい　アジア主義しゅぎという近代きんだい日本にっぽんの対抗たいこう軸じく　日本にっぽん近代きんだい史しと戦争せんそうの二に重じゅう性せい　／　子安こやす宣せん邦くに
連載れんさい――家族かぞく・性せい・市場いちば　第だい２９回かい　有限ゆうげんでもあるから控ひかえることについて　／　立岩たていわ真しん也　48-60　資料しりょう

特集とくしゅう＝医療いりょう崩壊ほうかい――生命せいめいをめぐるエコノミー

【討議とうぎ】
尊厳そんげん死しをめぐる闘争とうそう――医療いりょう危機ききの時代じだいに　／　小松こまつ美彦よしひこ＋荒川あらかわ迪すすむ生せい

【医療いりょう崩壊ほうかい】
「医療いりょう崩壊ほうかい」の真実しんじつ――戦後せんご医療いりょうの制度せいど疲労ひろう　／　石井いしい暎禧　88-100
超ちょう高齢こうれい社会しゃかいと死しの誘惑ゆうわく　／　向井むかい承うけたまわ子こ　
リスク社会しゃかいと医療いりょう「崩壊ほうかい」　／　美馬みま達哉たつや

【訴訟そしょう／告発こくはつ】
告発こくはつの流儀りゅうぎ――医療いりょうと患者かんじゃの間あいだ　／　山田やまだ真しん　［き手きて＝立岩たていわ真しん也］
Ｃ型肝炎しーがたかんえん特別とくべつ措置そち法ほうの功罪こうざい　／　北村きたむら健太郎けんたろう

【尊厳そんげん死し／安楽あんらく死し】
ＱＯＬと緩和かんわケアの奪還だっかん――医療いりょうカタストロフィ下かの知的ちてき戦略せんりゃく　／　中島なかじま孝たかし　［き手きて＝川口かわぐち有美子ゆみこ］
安楽あんらくな死し、尊厳そんげんある死し――の遙はるか手前てまえで　／　大谷おおやいづみ

【エコノミー】
ケア労働ろうどうのクライシス――グローバリゼーション・財政ざいせい緊縮きんしゅく・擬似ぎじ市場いちば　／　足立あだち眞理子まりこ
二に階かい建だての医療いりょう――プロイセン・モデルとアメリカ・モデルの間あいだに　／　小幡おばた正敏まさとし

【エシックス】
ヒポクラテスと現代げんだい医療いりょう　／　市野川いちのかわ容よう孝こう
神学しんがくの世俗せぞく化かとバイオエシックスの誕生たんじょう――ダニエル・キャラハンの軌跡きせきを通とおして　／　土井どい健司けんじ
「生命せいめい倫理りんり」の三重みえの不在ふざい――日本にっぽんの「生命せいめい倫理りんり」政策せいさくの歴史れきし的てき現在げんざい　／　田中たなか丹まこと史し

研究けんきゅう手帖てちょう
　　「無頼ぶらい」現在げんざい考こう　／　木下きのしたちがや

　

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■言及げんきゅう・紹介しょうかい

◆立岩たていわ真しん也　2008/03/25　「『現代げんだい思想しそう』特集とくしゅう：医療いりょう崩壊ほうかい」（医療いりょうと社会しゃかいブックガイド・80），『看護かんご教育きょういく』48-3(2008-3):-（医学書院いがくしょいん）
◆立岩たていわ真しん也　2009/02/01　「二に〇〇八はち年ねん読書どくしょアンケート」，『みすず』51-1(2009-1･2 no.569):-
◆立岩たていわ真しん也　2009　『唯ただの生せい』，筑摩書房ちくましょぼう　文献ぶんけん表ひょう
◆立岩たていわ真しん也　2009/03/25　「『現代げんだい思想しそう』特集とくしゅう：ケアの未来みらい――介護かいご・労働ろうどう・市場いちば」（医療いりょうと社会しゃかいブックガイド・92），『看護かんご教育きょういく』49-3(2009-3):-（医学書院いがくしょいん）,

UP:20080127　REV:0228　20090106　20110107

◇老おい・2008 ◇『現代げんだい思想しそう』　 ◇雑誌ざっし　 ◇BOOK

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