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全国「精神病」者集団ニュース 2000.6
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全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんニュース 2000.6


last update:20101204


全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんニュース 2000ねんがつ
  ごあいさつ
 梅雨つゆぶしとなりましたが、みなさまいかがおごしでしょうか? 体調たいちょうみだれがちなぶしをなんとかやりごし、無事ぶじ梅雨つゆむかえられていることをおいのりいたします。
 このあいだ保安ほあん処分しょぶん攻撃こうげき一段いちだん本格ほんかくしております。保安ほあん処分しょぶんとはたん刑法けいほう保安ほあん処分しょぶんかんする条項じょうこうができることをしているのではありません。「精神病せいしんびょうしゃたいする保安ほあん処分しょぶんとはわれわれを「危険きけんせい」を要件ようけんとして予防よぼう拘禁こうきんし、強制きょうせい医療いりょうをもって個人こじん人格じんかく行動こうどう改造かいぞうしようとする行為こういすべてをします。その意味いみ強制きょうせい入院にゅういん体制たいせいである精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう体制たいせいはすでに保安ほあん処分しょぶん体制たいせいです。こうした強制きょうせい入院にゅういん制度せいど強化きょうかからさらに刑法けいほうそのものの改悪かいあくまで色合いろあいのちがいはあれ、さまざまなかたち保安ほあん処分しょぶん体制たいせい強化きょうか策動さくどうがなされています。
 ひとつは厚生省こうせいしょううごきで、今回こんかい精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう見直みなおし」における強制きょうせい移送いそう制度せいど新設しんせつがそのひとつ、そして厚生こうせい科学かがく研究けんきゅうはん精神せいしん医療いりょう事故じこほう政策せいさくてき研究けんきゅうはんは「触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ」の刑事けいじ処分しょぶんのありかた検討けんとうちゅうで、この3月さんがつ欧州おうしゅうすうカ国かこく視察しさつ、「触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ」の処遇しょぐうのありかた提言ていげんする報告ほうこくしょ今年度こんねんどちゅう提出ていしゅつするとのこと。すでに次回じかいほう改正かいせい」への準備じゅんび作業さぎょうはいっているとてよいでしょう。
 日本にっぽん精神せいしん病院びょういん協会きょうかいは「触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ対策たいさくプロジェクト」を発足ほっそくさせ、1がつ20にち刑事けいじきょく法務省ほうむしょうともに1かい会議かいぎおこないました。今後こんごこの会議かいぎつきかい定例ていれいしていくとのこと。
 またこのプロジェクトチームは、日本にっぽん弁護士べんごし連合れんごうかい刑事けいじ法制ほうせい委員いいんかい精神せいしん保健ほけん福祉ふくししょう委員いいんかいでの「触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃたいする施策しさくのありかたについての意見いけん交換こうかんかい(2がつ12にち)」に講師こうし派遣はけんしています。
 弁護士べんごしかいなかには刑法けいほうじょう保安ほあん処分しょぶん新設しんせつ阻止そしのためには、いまある強制きょうせい入院にゅういん制度せいど強化きょうか必要ひつようという意見いけんもあり、そうした意見いけん中心ちゅうしん人物じんぶつ野田のだただしかげ医師いしのおかげでかつて刑法けいほう保安ほあん処分しょぶん新設しんせつ阻止そしできたという意見いけんまであります(窓口まどぐち入手にゅうしゅ資料しりょうBーア参照さんしょう)。
 「人権じんけん云々うんぬん」などというキャンペーンにられるように、人権じんけん主張しゅちょうすること自体じたいあくとまでいわれるような状況じょうきょうで、わたしたち「精神病せいしんびょうしゃ人権じんけんはじわじわとけられているといって過言かごんではありません。これ以上いじょう仲間なかまころされないためにそしてわたしたちがびるために、さまざまな問題もんだい意識いしき共有きょうゆうはかり、はん保安ほあん処分しょぶんたたかいを強化きょうかしなければなりません。
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手紙てがみから
  福岡ふくおか I
 そのいち
 八王子はちおうじ福祉ふくし事務所じむしょ差別さべつ事件じけんはひどいとおもいました。
 わたしいちのときに発病はつびょうして大学だいがく中退ちゅうたい、そのきさきしょくしばらくついていましたが、ろくさいのときから生活せいかつ保護ほごけてはたらかなくても病気びょうき治療ちりょう専念せんねんすることができています。なんかケースワーカーがわりました。八王子はちおうじ福祉ふくし事務所じむしょのような人権じんけん無視むしした態度たいどをとられたことはありませんが、ちかくにんでいるおな病院びょういん男性だんせい患者かんじゃいで、そのひとがよくあそびにるのですが、そのひとから金銭きんせんてき救助きゅうじょけていないかとしつこくわれることはありました。しかしまったくそのようなことがないという事実じじつみとめられると、わたしわりに福祉ふくし事務所じむしょってもらうこともあります。代理人だいりにんのようにもなっています。
 さて投稿とうこうびかけで一人暮ひとりぐらしの問題もんだい提起ていきがありましたので、先述せんじゅつ友人ゆうじんちかくにいるものの実質じっしつてきには一人暮ひとりぐらしをしているわたし場合ばあいについておもうことをべたいとおもいます。
 家事かじ労働ろうどうおんなですから、毎食まいしょくすこしずつつくったり、きついときはまとめづくりをして小分こわけして冷凍庫れいとうこれてチンしてべます。貧血ひんけつ持病じびょうがあるのでべることはおろそかにはできませんが、病気びょうき症状しょうじょういえからるのがこわいときになにべるものがなくなってしまって出前でまえませたこともありましたが、いえるのが平気へいきなときにまとめいをしています。
 精神病せいしんびょう以外いがい病気びょうきにかかったときは悲惨ひさんです。自分じぶん自分じぶん面倒めんどうなければなりません。ちかくにどう病者びょうしゃ友人ゆうじんがいますのでよっぽどのときはたすけてもらいますが、たいがいは一人ひとりえています。あんまりくるしいときは救急きゅうきゅうしゃ病院びょういん搬送はんそうしてもらいます。いがいないので病状びょうじょう説明せつめいして処置しょちしてもらって、一人ひとりかえるときはなみだます。ああー一人ひとりってつらいなとおもいます。
 ・ ・・・・中略ちゅうりゃく・・・・・・
 追伸ついしん
 また電気でんきショック療法りょうほう復活ふっかつしつつありますが、先生せんせいから「電気でんきショック治療ちりょうをしてみましょう」とわれたらかならことわってください。わたしななねんまえはじめて入院にゅういんした病院びょういんすうかいにわたり電気でんきショックをけましたが、その前後ぜんご記憶きおくがなくなっています。
 写真しゃしんてかろうじて記憶きおくをつないでいます。
 はは見舞みまいに手折たおり、たまたま電気でんきショックをけているところをたそうですが、そのはなしによると、いちメートルたかちゅういたかとおもうとまたしずみまたちゅういて・・・・・と、そのわたしはまるで別人べつじんのようにだらしなくボーッとして、ははわたしであるとはみとめがたい形相ぎょうそうになっていたそうです。ちなみにわたしはそのとき母親ははおや面会めんかいたことすら記憶きおくにありません。
 その電気でんきショックをおこなった病院びょういんはその当時とうじ先端せんたんのスタッフと技術ぎじゅつったあたらしいできたての病院びょういんでした。そんなところでも電気でんきショックをするのですから、おそらくふる旧態きゅうたい依然いぜんとした病院びょういんではひんぱんにおこなわれていたものとおもわれます。病状びょうじょう改善かいぜんられるかどうかはかりませんが、本人ほんにんたしかにそのショックで記憶きおくうしないます。ななねんまえならいざらず、これだけ新薬しんやく研究けんきゅうされている現在げんざいいまさら電気でんきショックなどという旧式きゅうしき方法ほうほうるのはどうかとおもわれます。電気でんきショックはけなければけないで方策ほうさくべつにあります。記憶きおくうしないたくなかったらきっぱりとことわってくださいおねがいします。
 その
 しんろくうつくしいこうとなりました。先日せんじつは『あかとりたか』のご送付そうふありがとうございました。一気いっきんでしまいました。あんなかなしい人生じんせいがあるでしょうか。
 ひたむきにきる飯田いいだ博久ひろひさ精神せいしん病院びょういんなんとも無責任むせきにんすぎます。おおくのひと精神せいしん病院びょういんとそうしたかかわりしかてないようになっている劣悪れつあく病院びょういんまいこぶしひまがないようにもおもいます。あらためて自分じぶん病院びょういんとのかかわりがかんがえさせられてしまいます。
 さて前回ぜんかいはなししておりました脱走だっそうはなしにペンをりました。
 アパートからちかいというだけの理由りゆうわたしえらんださん度目どめ病院びょういんは、住宅じゅうたくがいなかにある外観がいかんはよいのですが、一度いちどはいるととんでもない劣悪れつあく病院びょういんでした。検温けんおんもないのにつくられる検温けんおんひょうなにという行事ぎょうじ療法りょうほうもなく、ただタバコいちほんわせてくすりませるだけでナースステーションで私語しごばっかりの看護かんご面会めんかいのときにはくっついてきてすぐよこ会話かいわいて余計よけいなことはわせないはなし内容ないよう制限せいげんされる。
 はちめいちか患者かんじゃ閉鎖へいさされているフロアー。
 わたし入院にゅういんしていたさんヶ月かげつあいだたったいち診察しんさつ診察しんさつといってもぶらーっと院長いんちょうながめてかえるだけ。通信つうしん自由じゆう保障ほしょうされず、手紙てがみ葉書はがき内容ないようチェック、そとからとどいた手紙てがみ開封かいふうして内容ないようチェック、わたさないで処分しょぶんすることもある(わたしあて主人しゅじんした手紙てがみつうっていない)。
 旧態きゅうたい依然いぜんとしたシステムになにわないらされた患者かんじゃたち。そのなかわたし羨望せんぼうてきであった。主人しゅじん面会めんかい回数かいすうおおく、そのたびに紙袋かみぶくろいちはいのおかし。外出がいしゅつ外泊がいはく主人しゅじん積極せっきょくてきむかえにてくれた。それはうれしかったが、反面はんめんつらかった。なにしろ面会めんかいじんもなく、いちねんねんりっぱなしの患者かんじゃ大半たいはん。そんななかだからねたまれシカトされた。トイレ掃除そうじにち一度いちどなぜか当番とうばんとなる。灰皿はいざら当番とうばんあらってもすぐはいとされ、ふゆさむなかあらわされる。ヤクザの世界せかいのようにカシラやアネサンがいて外泊がいはくってきたタバコやお菓子かしをあげなければいじめられる。退院たいいんしたくても診察しんさつがない。
 そんななかさんヶ月かげつぎたころ主人しゅじん院長いんちょうい「明日あした退院たいいんにしましょう」とはなしがまとまり、書類しょるいうえけい主人しゅじんはアパートで待機たいきすることとなった。
 さてその当日とうじつ荷物にもつをまとめ用意よういしているのに、一向いっこう退院たいいんってこず、面会めんかいってしたろされた。
おかしいとおもいつつ、あに院長いんちょう婦長ふちょうがいたので「退院たいいんじゃないんですか」とつめよるととぼけがお視線しせんをはずす。どうやら退院たいいん雲行くもゆきはあやしくなってきた。おそらくあに入院にゅういん継続けいぞくもとめたのであろう。病気びょうき偏見へんけんのあるあにはこれさいわいに一生いっしょうれておくつもりだったのだろうといまおもう。
 このままではまたあのさんかい閉鎖へいさされたフロアーにじこめられたままいちそとられないというがた苦痛くつう脳裏のうりかすめ、「脱走だっそう」が本能ほんのうてきひらめいた。不意ふいをついて突然とつぜんとびらかってはしす。カーディガンをつかまれる。さらりとすてて、住宅じゅうたくがい舗装ほそうされたみちる。はしる、はしる。スリッパが邪魔じゃまはしりにくい。てる。んでもいいからといしころをけってはしる。アパートはさかした病院びょういんから〇〇メートル。はしってはしってガラスをドンドンたたいて、待機たいきしていた主人しゅじんもピンときたのかさっとあけさっとしめる。
 いえなかころがりんでみるといちめいちかくの看護かんごじんしろ制服せいふくのままりてきてみるみるわたしのアパートをかこむ。こういちびょうでもおそければつかまるところだった。つかまれば地下ちか保護ほごしつじこめられることは明白めいはくわたしのアパートをかこんだ看護かんごじん主人しゅじん一喝いっかつして、病院びょういん抗議こうぎ電話でんわしてらせ、荷物にもつあにくるまはこんできた。
 あしうらはすりむけてきずだらけ、必死ひっしはしったあしはこわばる。主人しゅじんいち週間しゅうかんあんまさせられたとわらう。かくして脱走だっそう成功せいこう。あんな劣悪れつあく病院びょういん脱走だっそうして正解せいかいだったとつくづくおもう。つぎはいい病院びょういんめぐまれいまのわたしがある。
 だがいまもなおじこめられて面会めんかいじん外出がいしゅつ外泊がいはくもなくごしている患者かんじゃさんのことをおもうとむねいたむ。
 結果けっかてきにはちか病院びょういんえらんだからこそ脱走だっそう成功せいこうしたわけですけれど、あれがつかまっていたらとおもうと背中せなかつめたいものがはしります。以上いじょうわたし脱走だっそうばなしです。
窓口まどぐちから
電話でんわ窓口まどぐち新設しんせついたしました。

 〇きゅう〇ーはちきゅういちいちさんいち
 携帯けいたい電話でんわで、受付うけつけ時間じかん原則げんそくとして月曜日げつようびから金曜日きんようびまでの午後ごごいちから午後ごごよんあいだおよび例会れいかいとき
 この時間じかんたいでも都合つごうにより対応たいおう不能ふのう場合ばあいもあります。
 ファックスもどうぞ 〇ななろくいちよんいちさんさん
よんがつ例会れいかい報告ほうこく
参加さんかしゃ P、窓口まどぐちがかりめい
・Pさんから家族かぞくかい支配しはい作業さぎょうしょ家族かぞくかいボスからいじめられされたはなし報告ほうこくをうかがいました。
・Pさんは交通こうつう事故じこ重傷じゅうしょういましたが、その入院にゅういん体験たいけんより、とく緊急きんきゅう入院にゅういんしたとき、いまけている精神せいしん医療いりょう内容ないよういたものが必要ひつようである。なにかカードのようなものはどうだろうか? 入院にゅういんちゅう精神せいしん医療いりょう保障ほしょうがなかった。精神せいしん主治医しゅじいくすり手紙てがみおくってきただけでいにもこなかった。
窓口まどぐちがかりからは学会がっかいのビラあん紹介しょうかいしました。人格じんかく障害しょうがい概念がいねん関連かんれんして、警察けいさつ経由けいゆ精神せいしん病院びょういん入院にゅういんしたほうれい報告ほうこくされました。いちヶ月かげつ退院たいいんしてきたら主治医しゅじいは「もうてきたのか。ねんぐらいはいっていればよかった」と暴言ぼうげんき、かつ「異常いじょう人格じんかく」のラベリングをされたとのれいです。
例会れいかい日程にってい
ろくがつ例会れいかい
 六月ろくがつよんにち夕食ゆうしょくをしながら交流こうりゅう
   にち例会れいかい
はちがつ例会れいかい
 はちがつろくにち夕食ゆうしょくをしながら交流こうりゅう
   ななにち例会れいかい
 いずれも場所ばしょ京都きょうと事務所じむしょです。事務所じむしょ宿泊しゅくはくできます。宿泊しゅくはく無料むりょうです。会議かいぎ資料しりょうコピーだい食事しょくじだい自己じこ負担ふたんとなります。
 全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんニュースの読者どくしゃの「精神病せいしんびょうしゃはどなたでも参加さんかできます。「精神病せいしんびょうしゃ以外いがい参加さんかできません。介護かいごしゃ必要ひつようほう介護かいごしゃ同席どうせきできますが参加さんかはできません。
 夕食ゆうしょく準備じゅんびもありますし、担当たんとうしゃ都合つごう流会りゅうかいとなることもありますので、参加さんか希望きぼうほうかならずご連絡れんらくじょう参加さんかくださいませ。私書箱ししょばこにご連絡れんらくくださるかあるいは電話でんわ窓口まどぐちにお電話でんわください。お手紙てがみ場合ばあいかならずお電話でんわ番号ばんごう明記めいきしてくださいませ。
 かえ場所ばしょ案内あんないとうをおおくりいたします。
日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかい闘争とうそう報告ほうこく
 仙台せんだいがつきゅうにち理事りじかい評議ひょうぎかい)、いちにちからいちにちまで日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかい総会そうかい開催かいさいされました。全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんからは事務じむ局員きょくいん全員ぜんいん体調たいちょう不調ふちょうおよび経済けいざいてき理由りゆう参加さんかできず、窓口まどぐちがかり山本やまもと参加さんかしました。そのほか九州きゅうしゅうから会員かいいんほういちめい参加さんかされました。全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんとしては理事りじかい評議ひょうぎかい総会そうかい、および人格じんかく障害しょうがいのシンポにおいて同封どうふうのビラきをしました。全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんとしての要求ようきゅうについてはほとんどれられませんでしたが、死刑しけい問題もんだいについては次期じき理事りじかいぐこと。電気でんきショックの問題もんだいについてはシンポをひらくのもあるのではという理事りじちょう個人こじんてき意見いけんけました。移送いそう制度せいどかんしては各地かくちでの混乱こんらん理由りゆう実施じっし延期えんき決議けつぎ理事りじかいより提案ていあんされましたが、警官けいかん出動しゅつどう要請ようせいかんしては、「やむをない場合ばあいはある」ということでかつ森山もりやま公夫きみお理事りじによると「精神病せいしんびょうしゃだから危険きけんといっているのではなく、この対象たいしょうしゃいつめられたひとであり、健常けんじょうしゃであろうといつめられたひと危険きけんだ」そうです。
 以下いか山本やまもと個人こじんてき感想かんそうです。学会がっかいそのものがこのじゅうすう年間ねんかんおおきく変質へんしつしてきました。〇〇ねんには世界せかい精神せいしん学会がっかい大会たいかい日本にっぽんおこなうことになっており、そのため主催しゅさいしゃたる日本にっぽん学会がっかいいままで拒否きょひしていた製薬せいやく会社かいしゃからの寄付きふおおやけることになりました。
 また世界せかい大会たいかいには皇族こうぞく出席しゅっせきすることになっています。
 はじめて参加さんかされた「精神病せいしんびょうしゃ仲間なかまが「ユーザーの参加さんかつくってユーザーも参加さんかさせるとっているけど建前たてまえではないか? 議論ぎろんをさせようというのではなく、時間じかんがなく議論ぎろん一切いっさいできない。総会そうかいはいわゆるシャンシャン総会そうかいだ」と感想かんそうべておられましたが、そのとおりでこのじゅうすうねんあいだ理事りじかい評議ひょうぎかい総会そうかい時間じかん極端きょくたん短縮たんしゅくされ議論ぎろん実質じっしつできない状態じょうたいになっています。
 「患者かんじゃ家族かぞく市民しみんひらかれた学会がっかい」というのはえがいたもちになっているのが現状げんじょうです。
 人格じんかく障害しょうがいについて、ある発表はっぴょうではうつびょうでかかっている患者かんじゃさんなな%が人格じんかく障害しょうがいであった、としていましたが、それにたいしてさんなな%はすこおおすぎるのではという質問しつもんがありました。いろいろな論文ろんぶんでもその程度ていどりつであるしテストでそうなっている、職業しょくぎょうってまともに生活せいかつしているほう人格じんかく障害しょうがいというのはどうかなというもするが、時期じきによってはなな〇%ぐらいのれいもある、と回答かいとうしていました。人格じんかく障害しょうがいというラベリングがいかにいい加減かげんかという好例こうれいしめ質問しつもん回答かいとうだとおもいます。
 電気でんきショックについては、電気でんきショックと記憶きおく障害しょうがい調しらべた発表はっぴょうがありました。電気でんきショックをけたのちのさかのぼった記憶きおく障害しょうがいについてはたしかにあるということ、それはよん週間しゅうかんたっても回復かいふくしないことが説明せつめいされたあと、どういうわけか今後こんご症例しょうれいあつめて研究けんきゅうしたい、さらに修正しゅうせい電気でんきショックが普及ふきゅうしていないがもっとどこでもやれるようにしたい、と発表はっぴょうしていました。
 「適正てきせい手続てつづき」および同意どういはとった人体じんたい実験じっけんとはいえ、記憶きおくうしなってもなお電気でんきショックをやろうというこの発表はっぴょうまった理解りかいできません。電気でんきショックにかんしてはなにがあろうとくからドンドンやる、といううごきがあることがよくかりました。学会がっかいかり電気でんきショックについてのシンポがひらかれたとしても、電気でんきショック廃絶はいぜつけというより、よりよい電気でんきショック、あるいは電気でんきショックをやるための適正てきせい手続てつづ問題もんだいにすりえられたシンポになる危険きけんせい非常ひじょうつよいといわなければなりません。今後こんご監視かんし必要ひつようです。
 精神せいしんへの絶望ぜつぼうだけがのこった学会がっかい闘争とうそうでした。北陽ほくよう病院びょういん事件じけん患者かんじゃさん本人ほんにんたいして、かれ防衛ぼうえい医療いりょうわたし責任せきにんつと宣言せんげんした医師いし一人ひとりもいませんでした。
 医者いしゃ患者かんじゃ利益りえきのためにはたらくというのはやはりわたし妄想もうそうでした。適正てきせい手続てつづきと本人ほんにんの「同意どうい」さえあればなにをやってもいいという発表はっぴょうもたくさんあり、「なにをするかからない危険きけん精神せいしんたち」に対抗たいこうする強力きょうりょくたたかいが必要ひつようです。
窓口まどぐち入手にゅうしゅ資料しりょう
@精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう改正かいせい関連かんれん通知つうち一式いっしき
よんはんいちきゅうろくまい
 よんがつから施行しこうせいぶくほう運用うんようについてくわしくめたものです。
A『赤堀あかほりさんは無実むじつ差別さべつ裁判さいばん糾弾きゅうだん完全かんぜん無罪むざいを』
 仙台せんだい赤堀あかほりさんとともたたかかい発行はっこう
 島田しまだ事件じけんもと無実むじつ死刑しけいしゅう赤堀あかほり政夫まさおさんのことについてあたらしい仲間なかまなかにはごぞんじないほうおおいかとおもいます。
この事件じけん国家こっかが「精神病せいしんびょうしゃ差別さべつもとづき「精神病せいしんびょうしゃころそうとした事件じけんであり、わたしたち「精神病せいしんびょうしゃ日頃ひごろけている差別さべつそらきょくにあります。それゆえこの事件じけんることで「精神病せいしんびょうしゃ差別さべつ本質ほんしつがとてもよくかります。このパンフはBばんいちよんページのしょう冊子さっしながら赤堀あかほりさんの事件じけんがよくかるものです。仙台せんだい赤堀あかほりさんとともたたかかいほうからのご厚意こうい若干じゃっかん寄贈きぞうけました。郵送ゆうそうりょうきゅうえんのみでおおくりいたします。きゅうえんぶん切手きって同封どうふうして私書箱ししょばこにおもうくださいませ。
B日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかい関係かんけい
Bーア昨年さくねん学会がっかい総会そうかいでのシンポ「司法しほう精神せいしん医学いがく現代げんだいてき課題かだいーー日本にっぽん触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ対策たいさくのありかたをめぐってーー」の記録きろく
Bーイ「『精神せいしん領域りょういきにおけるがい処遇しょぐう困難こんなんせいかんする研究けんきゅう』にたいする見解けんかい日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかい研究けんきゅう人権じんけん問題もんだい委員いいんかい 〇〇〇ねんさんがついちはちにち
 「処遇しょぐう困難こんなんしゃ専門せんもん病棟びょうとう新設しんせつ策動さくどう根拠こんきょとなった道下みちした研究けんきゅうへの批判ひはんてき見解けんかいで、研究けんきゅうあたいしないばかりではなく人権じんけんじょう多大ただい問題もんだいがあるとしている。
C『精神せいしん医療いりょうにおける行動こうどう制限せいげん最小さいしょうかんする研究けんきゅうーー精神せいしん障害しょうがいしゃ行動こうどう制限せいげん人権じんけん確保かくほのありかた平成へいせいいちいち年度ねんど厚生こうせい科学かがく研究けんきゅう補助ほじょきん
 保護ほごしつれること身体しんたいをしばることをいかに合理ごうりてきおこなうかという研究けんきゅう精神せいしん障害しょうがいしゃ人権じんけんといいながら、しばるがわ医療いりょう従事じゅうじしゃにだけアンケートしているこの研究けんきゅう一体いったいなんでしょう。しかしこの内容ないようでも「身体しんたい拘束こうそくとうへの規制きせいきびしすぎる」という意見いけん医者いしゃたちからるというのですから、このくに精神せいしん医療いりょうのレベルは?
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あるいはA以外いがい電話でんわあるいはファックスでのおもうみでもかまいません。資料しりょう発送はっそうにコピーだい送料そうりょうをご請求せいきゅういたします。
夏期かきカンパ要請ようせい
 日頃ひごろ会員かいいんみなさまのご協力きょうりょくおよび支援しえんみなさまのご支援しえん感謝かんしゃいたします。
 ニュースにきましたように、こん保安ほあん処分しょぶん攻撃こうげき一層いっそう拍車はくしゃがかかっております。厚生省こうせいしょうがわうごき、そして法務省ほうむしょううごきもけっして無視むしすることはできませんが、それをしたからあおっていくマスコミによる保安ほあん処分しょぶん新設しんせつへの扇動せんどうおおうばかりです。日本にっぽん精神せいしん病院びょういん協会きょうかいうごきに象徴しょうちょうてきなように、精神せいしんたちも「精神病せいしんびょうしゃ分断ぶんだん保安ほあん処分しょぶん攻撃こうげき強化きょうかしています。「いや患者かんじゃ」「厄介やっかい患者かんじゃ」とめつけた「精神病せいしんびょうしゃまえからはらおう、そしてそれを合理ごうりしていこう、というなりふりかまわぬ精神せいしん姿すがた絶望ぜつぼうかんじる仲間なかまおおいこととおもいます。
 そして地域ちいき精神せいしん保健ほけん体制たいせいのかけごえは、わたしたち「精神病せいしんびょうしゃ日常にちじょうすべてを精神せいしん医療いりょうかさした管理かんりしていこうといううごきになりません。そしてそのかさしたからすこしでもはみるものは「厄介やっかいしゃ」として保安ほあん処分しょぶん施設しせつ追放ついほうしていこうという「精神病せいしんびょうしゃ分断ぶんだんうごきが並行へいこうしてあります。
 この現状げんじょうなかわたしたち全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんは、今後こんごはん保安ほあん処分しょぶん、もっとも排除はいじょされた仲間なかまとこそむすびつくことをめざし日常にちじょうてき活動かつどう継続けいぞくしていかなければなりません。一人ひとりいちにん会員かいいんいのちまも活動かつどう基本きほんえ、今後こんごもさまざまなかたち救援きゅうえんたたかいをすすめていかなければなりません。
 同時どうじ圧倒的あっとうてき保安ほあん処分しょぶん攻撃こうげきたいするたたかいにもがっていかなければなりません。
 しかしながら全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん会計かいけい報告ほうこくにありますように、慢性まんせいてき赤字あかじくるしんでおり、このままではニュース発行はっこうもままならない状態じょうたいにあります。ニュースは仲間なかまきずなであり命綱いのちづなです。ニュース発行はっこう手紙てがみ電話でんわ交流こうりゅうをとぎれさせるわけにはまいりません。
 全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん事務じむ局員きょくいんはもちろん無給むきゅう交通こうつうその活動かつどうすべ手弁当てべんとうです。経済けいざいてき逼迫ひっぱくなか現在げんざい事務じむ局員きょくいん全員ぜんいんたおれています。会計かいけい赤字あかじぶんは「精神病せいしんびょうしゃいち会員かいいんからの借金しゃっきんです。
 介護かいご保険ほけん導入どうにゅうあるいは消費しょうひぜい増税ぞうぜいうごきのなかみなさまもご多用たようのこととぞんじますが、どうか全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんにカンパをいただけますようおねがいいたします。
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 2000ねんがつ
カンパ振込ふりこみさき 郵便ゆうびん振替ふりかえ口座こうざ 00130ー8ー409131
       口座こうざ名義めいぎ   きずなしゃニュース発行はっこうしょ
経費けいひ節減せつげんのため領収りょうしゅうしょは8がつごうニュース発送はっそう同封どうふうさせていただきますのであしからず)
会計かいけい報告ほうこく
1999ねんがつにちから2000ねんがつ31にちまで
     収入しゅうにゅう                 支出ししゅつ
ニュースだい       165,000えん  印刷いんさつ    6,380えん
カンパ         140,357えん  家賃やちん   720,000えん
なつカンパ        198,600えん  水道すいどうだい   17,580えん
資料しりょうだいその       44,955えん  光熱こうねつ電話でんわだい43,834えん
ふゆカンパ        188,210えん  通信つうしん   86,532えん
分会ぶんかい分担ぶんたんきん        30,000えん  文具ぶんぐ     2,093えん
利子りし               16えん  その    4,890えん
                      さわじょうきょう分担ぶんたんきん11,053えん
けい          767,138えん  けい    892,362えん
今年度こんねんど収支しゅうし     ?125,224えん
し       ?270,345えん

 学会がっかい患者かんじゃ本人ほんにん利益りえき奉仕ほうししろ
学会がっかい北陽ほくよう病院びょういんかんする報告ほうこくしょ撤回てっかいしろ
 「北陽ほくよう病院びょういん問題もんだいかんする報告ほうこくしょ以下いか報告ほうこくしょとする)」を一読いちどくわたしたちはいかりをきんない。
なんでこんなくだらない報告ほうこくしょのために、一人ひとり患者かんじゃ個人こじん情報じょうほう公開こうかいされ一方いっぽうてききざまれなければならないのか!といういかりである。わたしたちはこのように同胞どうほうをさらしものにされることをゆるすことはできない。
〈なぜ北陽ほくよう病院びょういん事件じけん問題もんだいとなるのか〉
 北陽ほくよう病院びょういん措置そち入院にゅういんちゅう患者かんじゃこした事件じけんにつき被害ひがいしゃがわけんうったえ、1おくせんまんえん民事みんじ賠償ばいしょう判決はんけつた。けんがわ一方いっぽうてき敗訴はいそまた高額こうがく賠償金ばいしょうきん精神せいしん医療いりょう業界ぎょうかい衝撃しょうげきあたえた。「入院にゅういん患者かんじゃ事件じけん責任せきにんわせられてはたまらない」というのが精神せいしん医療いりょう業界ぎょうかい本音ほんねである。それゆえ「危険きけん入院にゅういん患者かんじゃ自分じぶん病院びょういんではなくどこか特別とくべつなところへってほしい」、「違法いほう行為こういおこなった精神せいしん障害しょうがいしゃたいしては特別とくべつ強制きょうせい入院にゅういん制度せいどを、特別とくべつ施設しせつを」という主張しゅちょうさかんにされるようになった。また一貫いっかんして保安ほあん処分しょぶん導入どうにゅう主張しゅちょうしている精神せいしんにとってはこの民事みんじ判決はんけつ保安ほあん処分しょぶん導入どうにゅうはか絶好ぜっこうのチャンスであった。
 だからこそ日精にっせいきょうはこの問題もんだいそくげ、従来じゅうらいからの保安ほあん処分しょぶん導入どうにゅうへのキャンペーンを強化きょうかしていった。95ねんには日精にっせいきょうはマスコミへのアンケート調査ちょうさという名目めいもくでマスコミへのオルグ(たとえば質問しつもん項目こうもくには「殺人さつじんおかした患者かんじゃ一緒いっしょ病棟びょうとうれられるのは不安ふあんだといううったえを入院にゅういん患者かんじゃからくことがありますが、このことをっていますか」というものまでった)を開始かいしし、それ以降いこう積極せっきょくてきにマスコミオルグをおこなってきた。それは一定いってい程度ていど成功せいこうし、マスコミの違法いほう行為こういおこなった「精神せいしん障害しょうがいしゃ」の実名じつめい報道ほうどう保安ほあん処分しょぶん扇動せんどうキャンペーン(たとえば98ねん週刊しゅうかん朝日あさひ)として結実けつじつしている。
 また今年ことしがつから施行しこうされる精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう見直みなおしにおいても、日精にっせいきょうだけでなく様々さまざま団体だんたい措置そち入院にゅういん制度せいど強化きょうか違法いほう行為こういおこなった「精神せいしん障害しょうがいしゃ」への特別とくべつ施策しさく施設しせつ必要ひつようという主張しゅちょうをしてきた。こうした主張しゅちょう民主党みんしゅとう海野うみのとおる議員ぎいん参院さんいん予算よさん委員いいんかいでの保安ほあん処分しょぶん新設しんせつ要求ようきゅう質問しつもん衆参しゅうさん両院りょういん委員いいんかいの「重大じゅうだい犯罪はんざいおかした精神せいしん障害しょうがいしゃ処遇しょぐうのありかたについては、幅広はばひろ観点かんてんから検討けんとうおこなうこと」という全会ぜんかい一致いっち決議けつぎ反映はんえいし、自民党じみんとうでは「精神せいしん保健ほけん問題もんだいしょう委員いいんかい」がつくられ「触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ問題もんだいにつき2001ねんまでに結論けつろんすというところまでている。そして日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいにおいても昨年さくねん保安ほあん処分しょぶん推進すいしんシンポジウム(司法しほう精神せいしん医学いがく現代げんだいてき課題かだい日本にっぽん触法しょくほう精神せいしん障害しょうがいしゃ対策たいさくかためぐってー)がおこなわれた。
 北陽ほくよう病院びょういん事件じけんはそのとう本人ほんにんであるだついんした入院にゅういん患者かんじゃ個人こじん問題もんだいからはなれ、保安ほあん処分しょぶんをめぐる政治せいじてき課題かだいの(ママ)となったのだ。
〈なぜ学会がっかい北陽ほくよう病院びょういん民事みんじ訴訟そしょうかんする報告ほうこくしょすのか〉
 報告ほうこくしょはこの調査ちょうさおこな経緯けいいおよび目的もくてきとして以下いかべている。「この判決はんけつ病院びょういんがわ管理かんり責任せきにん全面ぜんめんてきみとめたものであり、精神分裂病せいしんぶんれつびょう医療いりょう拘束こうそくせいたか施設しせつない収容しゅうようおこなうことをうながし、開放かいほうてき精神せいしん医療いりょういちじるしく後退こうたいさせるものである」という理由りゆう北陽ほくよう病院びょういん院長いんちょうから東北とうほく精神せいしん神経しんけい学会がっかい日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいげるよう要請ようせいがあり、東北とうほく精神せいしん神経しんけい学会がっかいはこの要請ようせい日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかい理事りじかいたいしこの民事みんじ判決はんけつたいする学会がっかいとしての声明せいめいをあげるよう要請ようせいをした。理事りじかい事実じじつ経過けいか調査ちょうさ必要ひつようであるとして精神せいしん医療いりょうほうかんする委員いいんかい調査ちょうさめいじた。そして委員いいんかいは「(だっいんした患者かんじゃの)強盗ごうとう殺人さつじんかんし、北陽ほくよう病院びょういん責任せきにんがあるかか、とく日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいとして、精神せいしん医学いがく医療いりょう従事じゅうじしているものの立場たちばから検討けんとうすることを目的もくてき」として調査ちょうさし、この報告ほうこくしょされた。
 したがって報告ほうこくしょ北陽ほくよう病院びょういん問題もんだい民事みんじ訴訟そしょう判決はんけつ個別こべつ事例じれいとして検討けんとうし、民事みんじ判決はんけつ批判ひはんをすることになる。それゆえ患者かんじゃ本人ほんにん生活せいかつれき病歴びょうれき北陽ほくよう病院びょういん入院にゅういんちゅう医療いりょう従事じゅうじしゃによる観察かんさつ記録きろく、などがつぶさに検討けんとうされることとなる。
 報告ほうこくしょ結論けつろんかならずしも明確めいかくではないが、本人ほんにんたいしておこなわれた刑務所けいむしょ処遇しょぐうおよび精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほうじょう処遇しょぐう適切てきせつであり、とりわけ北陽ほくよう病院びょういん処遇しょぐうおよび治療ちりょう適切てきせつであるとしたうえで、この事件じけんかん病院びょういん責任せきにんおも認定にんていした民事みんじ判決はんけつ疑問ぎもんげかけている。
 この報告ほうこくしょのきっかけとなった北陽ほくよう病院びょういん院長いんちょう要請ようせいでもかるように、入院にゅういん患者かんじゃ違法いほう行為こういおこなった場合ばあいに、病院びょういんがその責任せきにんわれ多額たがく賠償金ばいしょうきんもとめられるようになれば、精神せいしん病院びょういんとしては自己じこ防衛ぼうえいじょう入院にゅういん患者かんじゃ厳重げんじゅう監禁かんきんせざるをなくなる、という判断はんだんがこの報告ほうこくしょ作成さくせい動機どうきである。そこには、医療いりょうとはなにか、精神せいしん任務にんむとはなにか、医者いしゃだれのためにはたらくのか、といった哲学てつがく一切いっさいない。あるのは保身ほしんとソロバン勘定かんじょうだけだ。
 だからこそこの報告ほうこくしょは「北陽ほくよう病院びょういん問題もんだい」を「北陽ほくよう病院びょういんたい被害ひがいしゃ民事みんじ訴訟そしょう問題もんだい」に矮小わいしょうし、民事みんじ訴訟そしょう範囲はんいない北陽ほくよう病院びょういん責任せきにんがあったかか、をうことしかしないのだ。
〈「北陽ほくよう病院びょういん問題もんだいかんする報告ほうこくしょ」はその目的もくてき達成たっせいできない〉
 この報告ほうこくしょふたつの側面そくめんから批判ひはんすることができる。ひとつはこの報告ほうこくしょ中身なかみがその作成さくせい動機どうきにある「この判決はんけつ病院びょういんがわ管理かんり責任せきにん全面ぜんめんてきみとめたものであり、精神分裂病せいしんぶんれつびょう医療いりょう拘束こうそくせいたか施設しせつない収容しゅうようおこなうことをうながし、開放かいほうてき精神せいしん医療いりょういちじるしく後退こうたいさせる」ことをふせぐのにやくつかか、こんひとつはこの報告ほうこくしょだついん事件じけんこした患者かんじゃ当人とうにんにとってどういう意味いみがあるか、である。
 前者ぜんしゃについて報告ほうこくしょは、北陽ほくよう病院びょういんがなかったことを主張しゅちょうし、それによりこの民事みんじ判決はんけつ批判ひはんすることでその目的もくてき達成たっせいしようとしている。しかし学会がっかい報告ほうこくしょしたり声明せいめいすことが有効ゆうこうかの問題もんだいはさておき、報告ほうこくしょはその内容ないようからいってこの目的もくてき達成たっせいすることができるとはかんがえられない。北陽ほくよう病院びょういん適切てきせつ医療いりょう処遇しょぐうをとっており、この事件じけん一切いっさい責任せきにんはない、と主張しゅちょうしこの賠償金ばいしょうきん不当ふとうであると主張しゅちょうし、かりにそれがれられたとしてどうなるだろうか(もっとも報告ほうこくしょ自体じたいあいまいであり明確めいかく結論けつろんしていないが)? 前述ぜんじゅつしたように北陽ほくよう病院びょういん事件じけん保安ほあん処分しょぶんがあるいは「精神せいしん障害しょうがいしゃ」の分断ぶんだん厳重げんじゅう監禁かんきん必要ひつようであるという主張しゅちょう根拠こんきょとして利用りようされている現実げんじつがある。したがって保安ほあん処分しょぶん推進すいしんするものたち、あるいは入院にゅういん患者かんじゃのより厳重げんじゅう拘禁こうきんもとめるものたちの論理ろんりはこうなる。「北陽ほくよう病院びょういんがないとしたら、現行げんこう精神せいしん病院びょういん実態じったいそして制度せいどしたではいかに適切てきせつ処遇しょぐう治療ちりょうをしても事件じけんこることになる。必要ひつようなのはこうした事件じけんふせあらたな制度せいど施設しせつである」。
 保安ほあん処分しょぶんをめぐる政治せいじ課題かだいとなった北陽ほくよう病院びょういん問題もんだいは、いくら個別こべつ民事みんじ訴訟そしょう分析ぶんせき調査ちょうさしても、理解りかいなんらかの方針ほうしん問題もんだいではない。事件じけん予測よそくできたかか、回避かいひできたかか、北陽ほくよう病院びょういん責任せきにんがあるかか、は問題もんだい本質ほんしつ一切いっさい関係かんけいない。北陽ほくよう病院びょういん問題もんだい本質ほんしつ精神せいしん医療いりょう目的もくてきとはなにか、いいかえれば、精神せいしん医療いりょう本人ほんにん利益りえきのためにあるのか、それとも社会しゃかい防衛ぼうえいのため治安ちあん奉仕ほうしするため、犯罪はんざい防止ぼうしするためにあるのか、である。そしてさらにいうなら、「精神せいしん障害しょうがいしゃ」を犯罪はんざい予備よびぐん想定そうていする「精神せいしん障害しょうがいしゃかん報告ほうこくしょれているように「精神せいしん障害しょうがいしゃ行為こういひとひとつにつき、監督かんとくすべき主体しゅたい想定そうていされ、監督かんとく不十分ふじゅうぶんであったということになればせめわれるのである」という現状げんじょうささえている「精神せいしん障害しょうがいしゃかんである。健常けんじょうしゃ成人せいじん個人こじんとして殺人さつじん事件じけんこしたとき、だれ監督かんとく責任せきにん追及ついきゅうされないし、本人ほんにん支払しはら能力のうりょくがなければ被害ひがいしゃ民事みんじ訴訟そしょうこしてもなん賠償ばいしょうされることはないではないか。なぜ「精神せいしん障害しょうがいしゃ」だけが監督かんとくされ、監督かんとく責任せきにんのあるとされるものの責任せきにん追及ついきゅうされなければならないのか?
 いま学会がっかいもとめられているのは、精神せいしん患者かんじゃ本人ほんにん利益りえき奉仕ほうしするために精神せいしん医療いりょう実践じっせんする、精神せいしん医療いりょう犯罪はんざい防止ぼうしのためあるいは社会しゃかい防衛ぼうえいのために使つかわれてはならない、という宣言せんげんであり、明確めいかくはん保安ほあん処分しょぶん宣言せんげんである。そうでなければいかなる事件じけんきいかなる民事みんじ判決はんけつても、医療いりょう目的もくてき貫徹かんてつするためには開放かいほうてき処遇しょぐう必要ひつようであるという主張しゅちょうはできないし、入院にゅういん患者かんじゃ厳重げんじゅう監禁かんきんをという主張しゅちょう対抗たいこうすることはできない。
〈「北陽ほくよう病院びょういん事件じけんかんする報告ほうこくしょ」は撤回てっかいを〉
 報告ほうこくしょだついんした患者かんじゃ本人ほんにんにとってはどういう意味いみがあるだろうか? まずゆるせないのは個人こじん情報じょうほう開示かいじである。たしかにこれらの個人こじん情報じょうほう生活せいかつれき入院にゅういんれきその)はすでに公判こうはんにおいて開示かいじされているものであろうし、法的ほうてきには公開こうかいしたところで問題もんだいない情報じょうほうかもしれない。
しかしながら精神せいしん医者いしゃとしてこうした個人こじん情報じょうほうふたたさん公開こうかいすることには倫理りんりてき問題もんだいがある。学会がっかいすくなくともそのてん考慮こうりょしたからこそ患者かんじゃめい匿名とくめいにしたのだろうが、病院びょういんめい事件じけん内容ないようあきらかな以上いじょうだれでもこの患者かんじゃめい特定とくていできる。精神せいしん医療いりょう患者かんじゃ個々人ここじん利益りえきのためにあり、精神せいしん個々ここ患者かんじゃ利益りえき奉仕ほうしするものであるなら、このだっいんした患者かんじゃ本人ほんにんにとって個人こじん情報じょうほう開示かいじがどういう意味いみつかが問題もんだいにされなければならない。患者かんじゃ本人ほんにんにとっては、自分じぶん個人こじん利益りえきには一切いっさいならない調査ちょうさにおいて、自分じぶん利益りえき奉仕ほうしすべき精神せいしんによって、さらには自分じぶん入院にゅういんしていた精神せいしん病院びょういん医者いしゃによって、自分じぶん個人こじん情報じょうほう再々さいさいおおやけにされたということになる。しかも民事みんじ訴訟そしょう分析ぶんせきという性格せいかくじょう自分じぶん自身じしんのいいぶん一切いっさいふくまれていない個人こじん情報じょうほうであり、分析ぶんせきである。なぜ本人ほんにん同意どうい要請ようせいもなく一方いっぽうてき調査ちょうさをされなければならないのか? 患者かんじゃ本人ほんにん精神せいしん医療いりょうたいする絶望ぜつぼうはこれによりさらにふかめられたといって過言かごんでない。
 そもそも事件じけんとき北陽ほくよう病院びょういん主治医しゅじいおよび医師いしたちはかれ救援きゅうえん活動かつどう一切いっさいおこなわなかった。
 されには刑事けいじ法廷ほうていにおいて主治医しゅじいかれ悪口わるぐち証言しょうげんしている。その証言しょうげんかれはどれだけきずついたことだろうか? さらにくわえてこの報告ほうこくしょである。精神せいしん医療いりょう従事じゅうじしゃ精神せいしん病院びょういん経営けいえいしゃ管理かんりしゃ保身ほしんとソロバン勘定かんじょうのために、なぜ「精神せいしん障害しょうがいしゃ」はこれほどなぶりものにされなければならないのか!
 わたしたちはもとより本人ほんにん代理人だいりにんでも代弁だいべんしゃでもないが、わたしたちはこのように同胞どうほうをさらしものにされなぶりものにされることをゆるすことはできない。わたしたちは、報告ほうこくしょについて学会がっかい自己じこ批判ひはんすることそしてこの報告ほうこくしょ撤回てっかいすることをもとめる。
2000ねんがつにち
全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん
連絡れんらくさき 923ー8691
    小松こまつ郵便ゆうびんきょく私書箱ししょばこ28ごう きずなしゃニュース発行はっこうしょ
    EーMAIL futen@mai17.dddd.ne.jp
本人ほんにん同意どういなしの電気でんきショックをやめろ
学会がっかい電気でんきショック廃絶はいぜつ決議けつぎをあげろ
〈よみがえる電気でんきショック〉
 このすう年来ねんらい日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいはじかく学会がっかい電気でんきショックを肯定こうていした研究けんきゅう発表はっぴょう相次あいついでいる。
 またわたしたち自身じしん電気でんきショックについて相談そうだんける件数けんすうえている。
 電気でんきショックを体験たいけんした仲間なかまたちは口々くちぐちのその恐怖きょうふかたり、そしてそれは精神せいしん医療いりょうへの不信ふしん精神せいしん病院びょういんへの恐怖きょうふおおきな原因げんいんとなっている。しかし問題もんだいはこうしたしんてき外傷がいしょうだけではない。
肉体にくたいてき後遺症こういしょうくるしむ仲間なかま存在そんざいする。おおきなものは記憶きおく障害しょうがいである。すうねんまえ学会がっかいでうつびょうへの電気でんきショック療法りょうほう発表はっぴょうがあったときに、電気でんきショックのインフォームド・コンセントにおいては「一時いちじてき記憶きおく障害しょうがいがある」と説明せつめいしていると発表はっぴょうしていた医師いし回答かいとうしていた。しかし電気でんきショックにおける記憶きおく障害しょうがい一時いちじてきなものでないことは電気でんきショック被害ひがいしゃ口々くちぐち証言しょうげんしている。
 たとえばこの総会そうかい会場かいじょうロビーで販売はんばいしている『あかとりたかーある「ころ」の半生はんせい』をんでもかるように、この作者さくしゃ飯田いいだ博久ひろひさ電気でんきショックによるさかのぼった記憶きおく障害しょうがいくるしみつづけている。記憶きおくうしなうことは人生じんせい一部いちぶうしなうことであり、その打撃だげきおおきさははかれない。あるいは全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだんへの手紙てがみである電気でんきショック被害ひがいしゃはこうべている。
わたしは27ねんまえはじめて入院にゅういんした病院びょういんすうかいにわたり電気でんきショックをけましたが、その前後ぜんご記憶きおくがなくなっています。写真しゃしんてかろうじて記憶きおくをつないでいます。・・・・・・中略ちゅうりゃく・・・・・・電気でんきショックののちわたしはまるで別人べつじんのようにだらしなくぼーっとしてははわたしであるとはみとめがたい形相ぎょうそうになっていたそうです。ちなみにわたしはそのとき母親ははおや面会めんかいたことすら記憶きおくにありません。
・・・・・・中略ちゅうりゃく・・・・・電気でんきショックをけなければけないで方策ほうさくべつにあります。記憶きおくうしないなくなかったらきっぱりことわってくださいおねがいします」。
 電気でんきショックのメーカー(ソマティックス)のつくった電気でんきショック宣伝せんでんビデオのなかですら、電気でんきショックを推進すいしんしているマックス・フィンク(Max Fink)医師いしは「かり記憶きおくうしなうことがあったとしても入院にゅういんちゅう記憶きおくをなくすだけである。入院にゅういんちゅう記憶きおくをなくすことはよろこぶべきことで、いずれにしろ入院にゅういん期間きかんというのはたのしい記憶きおくではないのだから、その記憶きおくをなくすのはむしろ歓迎かんげいすべきことだ」と発言はつげんしている。そして記憶きおく障害しょうがい一時いちじてきでないのにもかかわらず、電気でんきショックの「効果こうか」は一時いちじてきなものである。
学会がっかい電気でんきショックの強制きょうせい禁止きんししろ〉
 電気でんきショックの発祥はっしょうイタリアでは、電気でんきショックにかんする利益りえきのみならず不利益ふりえきそして代替だいたい手段しゅだんふくめた説明せつめいけたうえでの、本人ほんにん明白めいはく自由じゆう同意どういなしの電気でんきショックの原則げんそくてき禁止きんしども高齢こうれいしゃへの電気でんきショックの全面ぜんめんてき禁止きんしにんへの原則げんそくてき電気でんきショック禁止きんしさだめられた条例じょうれいがピエモントしゅう可決かけつされた。この条例じょうれいではロボトミーも全面ぜんめんてき禁止きんしされている。
 こうした電気でんきショックへの批判ひはんがあるにもかかわらず、現在げんざい日本にっぽんでは精神せいしん医療いりょう現場げんばとりわけ精神せいしん救急きゅうきゅう現場げんばでは、電気でんきショックが本人ほんにん同意どういなしにあるいは保護ほごしゃ同意どういのみで強制きょうせいされている。これを正当せいとうする法的ほうてき倫理りんりてき根拠こんきょ一切いっさいない。わたしたちはこうした電気でんきショックの強制きょうせいだんじてみとめるわけにはいかない。ただちに学会がっかい本人ほんにん同意どういなしの電気でんきショックを禁止きんしする決議けつぎをあげるべきだ。
 そして電気でんきショックの廃絶はいぜつをめざし、学会がっかい電気でんきショックの是非ぜひをめぐる討論とうろんをすぐ開始かいしすべきである。いままでそうした討論とうろん一切いっさいされず、電気でんきショックは野放のばなしとなりわたしたちに強制きょうせいされている。また同意どういのもととってもきわめて一方いっぽうてき説明せつめいがされるだけで電気でんきショックが強制きょうせいされている。もちろん強制きょうせい入院にゅういんちゅう患者かんじゃ獄中ごくちゅう患者かんじゃ自由じゆう同意どうい条件じょうけんがあるとはわたしたちは一切いっさいかんがえない。強制きょうせい入院にゅういんちゅう獄中ごくちゅうにいる患者かんじゃヘの電気でんきショックはただちに禁止きんしされるべきである。
 わたしたちは学会がっかい以下いか要請ようせいする。
@本人ほんにん同意どういなしの電気でんきショック強制きょうせい禁止きんし決議けつぎすること
A強制きょうせい入院にゅういんちゅう獄中ごくちゅう患者かんじゃヘの電気でんきショックを禁止きんしする決議けつぎをあげること
B電気でんきショック廃絶はいぜつけ、電気でんきショックをめぐる議論ぎろん開始かいしすること
2000ねんがつにち
       全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん
  強制きょうせい移送いそう粉砕ふんさい
学会がっかい移送いそう制度せいどへの警官けいかん出動しゅつどう要請ようせい撤回てっかいしろ
警察けいさつ協力きょうりょく要請ようせいする精神せいしん医療いりょう従事じゅうじしゃ
 わたしたちの反対はんたいにもかかわらず精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう改悪かいあくされ、強制きょうせい移送いそう制度せいどが4がつからはじまった。この移送いそう制度せいどたいして学会がっかい見逃みのがすことのできない要請ようせいおこなっている。
 精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほう見直みなおしにさいしてもうけられた専門せんもん委員いいんかいにおいて、全国ぜんこく精神せいしん保健ほけん相談そうだんいん会長かいちょう天野あまのそうかず以下いかのようにべている。「行政ぎょうせい権力けんりょく発動はつどうなので吏員りいん立会たちあい、い、告知こくちかなら必要ひつようです。また、状況じょうきょうによっては『警察官けいさつかん協力きょうりょく』は不可欠ふかけつなため、ほう施行しこうまえ厚生省こうせいしょう警察庁けいさつちょう消防庁しょうぼうちょう調整ちょうせいおこないどこかに文言もんごんしてほしい。といいますのは『都道府県とどうふけん知事ちじは』となっていても、警察けいさつけんではないかということがあるのですけれども、全然ぜんぜん県知事けんちじほういていません。そういうことで、いままでスムーズに警察けいさつ連携れんけいできていた保健ほけんちょうが、34じょう成立せいりつ協力きょうりょくしてもらえないこと、それはけん仕事しごとだろうということで、連携れんけいがうまくいっているところが実際じっさいあるわけですけれども、協力きょうりょくしてもらえなくなるのではということを会員かいいん非常ひじょう危惧きぐしています。救急きゅうきゅうしゃ所管しょかん市町村しちょうそんなどで(ママ)おな心配しんぱいをしています。」
 またとう学会がっかいふく理事りじちょう森山もりやま公夫きみお医師いし以下いかべている。「4番目ばんめに、これがとく強調きょうちょうされたことなんですが、現場げんばでは当然とうぜん職員しょくいん身体しんたいてき危険きけんということもあるわけで、そういうことに配慮はいりょふくめて、その状況じょうきょうおうじて、この場合ばあいとく警察官けいさつかんとの協力きょうりょく体制たいせいをきちんとできるよう、もちろん地域ちいきでの協力きょうりょく体制たいせいもさることながら、本庁ほんちょうでぜひその協力きょうりょく体制たいせいをつくるように合意ごうい形成けいせいをぜひおねがいしたい。こういうことがないと現場げんばおそらく不安ふあんうごけない、あるいは混乱こんらんすることになるとおもいます。」(議事ぎじろくより)
 精神せいしん医療いりょう従事じゅうじしゃ見事みごとなまでの本音ほんねである。「精神せいしん障害しょうがいしゃへの偏見へんけんをなくそう」とっているわたしたち自身じしんがもっとも「精神せいしん障害しょうがいしゃ」を危険きけんだと主張しゅちょうしているのだ。この議事ぎじろくんだ人々ひとびとはこうかんがえるだろうか? 「専門せんもんですら、患者かんじゃいえたずねるのに、警官けいかんきでなければ危険きけんかんじるとっている。やはり精神せいしん障害しょうがいしゃ危険きけんなのだ」とかんがえるだろう。
 これほどの裏切うらぎりがあろうか? こういう発言はつげんをする精神せいしんしんじろとわれてもわたしたちは一切いっさいしんじることはできない。1987ねん全国ぜんこく精神せいしん一方いっぽうてきに「こまった患者かんじゃいや患者かんじゃ」とめつけた仲間なかま道下みちしたアンケートにわたした。このわた行為こうい自己じこ批判ひはんした精神せいしん一人ひとりもいない。そしていまさらに「患者かんじゃこわいから警官けいかんてくれなければ移送いそう制度せいどはできない」と宣言せんげんしたのだ。わたしたち「精神病せいしんびょうしゃたいしこうした裏切うらぎりをかさねて一体いったいどうやって精神せいしん医療いりょうつというのか?
〈まずがいする精神せいしん医療いりょう
 ヒポクラテスのちかいはう、「まずがいすなかれ」。しかし「まずがいしている」のが精神せいしん医療いりょうである。天野あまの発言はつげんにあるように、すでに警官けいかんによって精神せいしん病院びょういん連行れんこうされた経験けいけん仲間なかま存在そんざいする。かれらにとって精神せいしん医療いりょうとはなにであったか。こうした仲間なかまにとっては精神せいしん医療いりょうとは医療いりょうではなく「権力けんりょくによる弾圧だんあつ」である。「誘拐ゆうかい監禁かんきん」でしかない。警官けいかん連行れんこうされ、監禁かんきんされて精神せいしん医療いりょう出会であい、どうして精神せいしん医療いりょう医療いりょう認識にんしきすることができようか? このしんてき外傷がいしょうふかさをやすことができるのか? 一体いったいどうやって精神せいしん医療いりょうたいする信頼しんらいをもてというのか?
 そのうえ強制きょうせいてきまれた精神せいしん病院びょういんでのいわゆる「精神せいしん救急きゅうきゅう」はなにをしているのか。そこにあるのは本人ほんにん同意どういなしの電気でんきショックの強制きょうせいであり、大量たいりょうくすりけであり、身体しんたい拘束こうそくである。
 なが闘病とうびょう養生ようじょうかうにはまず患者かんじゃ主人公しゅじんこうとなれる患者かんじゃ自身じしんちから必要ひつようであり、医療いりょう患者かんじゃのこのちからつよささえるものでなければならない。しかしこうした精神せいしん救急きゅうきゅうによる医療いりょうへの導入どうにゅうでは患者かんじゃ自覚じかくてき養生ようじょうかうちからつことはできず、無力むりょく立場たちばまれ、その養生ようじょう決定的けっていてき妨害ぼうがいとなる。まさにはん医療いりょうてきなことが精神せいしん救急きゅうきゅうではおこなわれているのだ。
 病苦びょうくにあえぐわたしたちをまずきずつけることで医療いりょう導入どうにゅうするいまの強制きょうせい入院にゅういん制度せいどわたしたちは一切いっさいみとめることはできない。そのうえ強制きょうせい移送いそう制度せいど新設しんせつはいままでの強制きょうせい入院にゅういんをより強化きょうかするものであり、警官けいかん出動しゅつどう全国ぜんこく全国ぜんこく各地かくちいままで以上いじょうきずつけられる「精神病せいしんびょうしゃ仲間なかますものでしかない。
 本来ほんらい病苦びょうくくわえ、警官けいかんきの強制きょうせい移送いそう強制きょうせい入院にゅういんによって心的しんてき外傷がいしょうによる後遺こうい障害しょうがいわたしたちはしつけられるのだ。苦痛くつうくわあらたな障害しょうがいくわえて医療いりょうなどとえるのか! これはかでに医療いりょうではなく、まさに「権力けんりょくによる弾圧だんあつ」である。
 この強制きょうせい移送いそう制度せいど対象たいしょうとなる仲間なかまは、おそらくそれまでの精神せいしん医療いりょうによっていためつけられ心的しんてき外傷がいしょうくるしんでいる仲間なかまであり、それゆえにこそ精神せいしん医療いりょう拒否きょひしている仲間なかまである。こうしたわたしたち「精神病せいしんびょうしゃをさらに再々さいさいきずつけがいする移送いそう制度せいどわたしたちは一切いっさいみとめるわけにはいかない。ましてや警官けいかんきの移送いそう制度せいどだんじてゆるせない。
 わたしたち全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいたいして以下いか要請ようせいする。
@精神せいしん保健ほけん福祉ふくしほうじょう強制きょうせい移送いそう制度せいど撤廃てっぱいくに要請ようせいすること
A移送いそう制度せいどかん警官けいかん出動しゅつどう要請ようせい撤回てっかいすること
2000ねんがつにち
  全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん
 人格じんかく障害しょうがい排除はいじょ烙印らくいん
学会がっかい人格じんかく障害しょうがい概念がいねん破棄はきしろ
人格じんかく障害しょうがい概念がいねんはいかに機能きのうしているか〉
 人格じんかく障害しょうがいとはなにだろうか? 人格じんかくのゆがみとかかたよりとかいわれているものであり、その定義ていぎからいって客観きゃっかんせいはなく歴史れきしてき政治せいじてき概念がいねんであり、精神病せいしんびょうしつ概念がいねん同様どうよう排除はいじょ烙印らくいんとして機能きのうしている。
日常にちじょうでいえば「いややつ」「いたくないやつ」「厄介やっかいしゃ」となるが、これに「科学かがくてき粉飾ふんしょくくわえたのが人格じんかく障害しょうがい概念がいねんである。
 この概念がいねん社会しゃかいてき問題もんだいを、個人こじん人格じんかく資質ししつ問題もんだいにすりえ、その個人こじん排除はいじょ合理ごうりしたり、個人こじん人格じんかく矯正きょうせいによって問題もんだい解決かいけつしようとする概念がいねんである。
 たとえばDSMにおいて、家庭かていない暴力ぼうりょく被害ひがいしゃ女性じょせいたいしてマゾヒズム人格じんかく障害しょうがいのラベリングがされ、被害ひがいしゃ無意識むいしきのうちの暴行ぼうこうたのしんでいる人格じんかくであり、家庭かていない暴力ぼうりょくおとこにさせているのは被害ひがいしゃ本人ほんにんであるとされた。フェミニストのはげしい抗議こうぎなかでようやくこの概念がいねんはDSMから撤回てっかいされたが、そのわって自己じこ敗北はいぼくがた人格じんかく障害しょうがいという概念がいねんされDSMの付録ふろくとしてのこっている。これらの概念がいねんがむきしの性差せいさべつからみちびかれた概念がいねんであることはあきらかである。
 あるいは境界きょうかいれい人格じんかく障害しょうがいという概念がいねんがある。この概念がいねん一言ひとことでいえば精神せいしんが「いややつ」「いきれないやつ」という言葉ことばわりに使つかうものであり、いったんこのラベリングをされると、患者かんじゃ言葉ことばすべうそということになる。アメリカでは精神せいしんによって強姦ごうかんされたとうったえる女性じょせい患者かんじゃがいれば、境界きょうかいれい人格じんかく障害しょうがいとされる。そして彼女かのじょ言葉ことばすべうそということになる。精神せいしんによれば、精神せいしんうったえること自体じたい境界きょうかいれい人格じんかく障害しょうがいである証拠しょうこであり、そして境界きょうかいれい人格じんかく障害しょうがいである以上いじょう患者かんじゃのいうことはすべてうそなのだ。かり性的せいてき関係かんけい両者りょうしゃにあったとしても、それは境界きょうかいれい人格じんかく障害しょうがい患者かんじゃが、人格じんかく障害しょうがいゆえに精神せいしん誘惑ゆうわくしたのだ、ということになる。見事みごと循環じゅんかん論理ろんりであり精神せいしん防衛ぼうえいするにはなに便利べんり概念がいねんであろう。
 人格じんかく障害しょうがい概念がいねんがいかに主観しゅかんてきであり、社会しゃかいてき差別さべつ反映はんえいした概念がいねんであるかこれらのれいだけでも明白めいはくである。診断しんだんとはそれをけられた患者かんじゃ本人ほんにん症状しょうじょう理解りかい苦痛くつうをいやすためにただしい治療ちりょう方針ほうしんすことを目的もくてきとしているはずである。ところが人格じんかく障害しょうがいという診断しんだんめいは、本人ほんにん利益りえきには一切いっさいならず、むしろその診断しんだんめいけられた人間にんげん非難ひなんし、ひととしての一切いっさい信用しんよううばい、社会しゃかい生活せいかつ不可能ふかのうにする烙印らくいんとして機能きのうしている。
保安ほあん処分しょぶん人格じんかく障害しょうがい概念がいねん
 人格じんかく障害しょうがい概念がいねん排除はいじょ合理ごうり問題もんだいのすりえのための概念がいねんとして機能きのうしていることは、たん概念がいねんあやまって拡大かくだいしたり、あやまって適応てきおうしているのであり、概念がいねん自体じたい問題もんだいてんではないと主張しゅちょうする精神せいしんもいるかもしれない。しかしとう学会がっかい総会そうかい人格じんかく障害しょうがいかんするシンポジウムのシンポジストである牛島うしじま定信さだのぶ医師いしは、週刊しゅうかんにおいて事件じけん犯人はんにんとされたひとたちにたいし、人格じんかく障害しょうがい概念がいねん適用てきようしコメントしている(裏面りめんコピー参照さんしょう)。京都きょうと小学生しょうがくせい殺害さつがい事件じけん新潟にいがた少女しょうじょ監禁かんきん事件じけん容疑ようぎしゃについて牛島うしじま定信さだのぶ医師いし以下いかのようにコメントする「共通きょうつうするのは、悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがいという重症じゅうしょうがた人格じんかく障害しょうがいだったこと」。「現在げんざい、こうした悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがいが、かなりのいきおいでえています。昨年さくねん池袋いけぶくろとお事件じけん容疑ようぎしゃも、下関しものせき刺殺しさつ事件じけんも、共通きょうつう人格じんかく障害しょうがいかんがえられています」。牛島うしじま論理ろんりで、容疑ようぎしゃ人格じんかく障害しょうがいであり、これらの犯罪はんざい人格じんかく障害しょうがい原因げんいんである、ということになる。さらには人格じんかく障害しょうがい(この場合ばあい悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがい)とされた人間にんげん非常ひじょう危険きけんなにをするかからない犯罪はんざい予備よびぐんということになる。牛島うしじま医師いし患者かんじゃ人格じんかく障害しょうがいとされているひとたちはこの記事きじんでどうおもうだろうか? そして自己じこあい人格じんかく障害しょうがいとラベリングされたひとたちは今後こんごどうこの社会しゃかいきていけるというのか? あきらかに牛島うしじま医師いし論理ろんりしたでは人格じんかく障害しょうがいというラベリングは排除はいじょ烙印らくいんとして機能きのうしている。この牛島うしじま医師いし論理ろんりこそが人格じんかく障害しょうがい概念がいねん本質ほんしつなのだ。現実げんじつ刑事けいじ法廷ほうていでは、人格じんかく障害しょうがいのラベリングは健常けんじょうしゃくらべ「危険きけんさいおかしやすい」人間にんげんである、という烙印らくいんとして機能きのうし、重罰じゅうばつ根拠こんきょとなる。
 保安ほあん処分しょぶんとはなにか? 犯罪はんざい行為こうい違法いほう行為こうい原因げんいんをひたすら個人こじん資質ししつ病状びょうじょうもとめ、それゆえ「危険きけんせい」を要件ようけんとして予防よぼう拘禁こうきんし、強制きょうせい医療いりょうをもって個人こじん人格じんかく矯正きょうせいしようとするものである。牛島うしじま医師いし論理ろんりられるように、人格じんかく障害しょうがい概念がいねんはかつての精神病せいしんびょうしつ概念がいねん同様どうよう、この保安ほあん処分しょぶん中核ちゅうかくとなる概念がいねんであり、保安ほあん処分しょぶんという予防よぼう拘禁こうきん強制きょうせい医療いりょう正当せいとう合理ごうりする概念がいねんである。しかもこの概念がいねん前述ぜんじゅつしたように客観きゃっかんせい一切いっさいなく政治せいじてき社会しゃかいてき概念がいねんであり、だれにでもラベリングできる概念がいねんである。事件じけんこしたとされた人間にんげんだれにでも人格じんかく障害しょうがいのレッテルをることが可能かのうである。
人格じんかく障害しょうがい概念がいねん廃棄はいきを〉
 人格じんかくとはなにか? 人格じんかく障害しょうがいとはなにか? これらの質問しつもん科学かがくてき客観きゃっかんてきこたえはありない。こうしたことに精神せいしん医療いりょうしてはならない。しかも本人ほんにん利益りえき一切いっさいならないラベリングを患者かんじゃにすることは医療いりょうのすることではない。医療いりょう本人ほんにん苦痛くつうをいやし、本人ほんにんびることに奉仕ほうしするべきである。犯罪はんざい防止ぼうし治安ちあん奉仕ほうしするために、ひと排除はいじょ予防よぼう拘禁こうきんするための概念がいねんである人格じんかく障害しょうがい概念がいねん精神せいしん医学いがく精神せいしん医療いりょう放逐ほうちくしなければならない。
 わたしたちは日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいたい人格じんかく障害しょうがい概念がいねん否定ひてい討論とうろん開始かいしすることを要請ようせいする。
2000ねんがつにち
  全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん
少女しょうじょ監禁かんきん  小2しょうに殺害さつがい
新潟にいがた京都きょうと異常いじょう事件じけん容疑ようぎしゃ
悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがいだ!
母親ははおや溺愛できあいきこもり、ひとがり・・・・。ふたつの異常いじょう事件じけん容疑ようぎしゃ共通きょうつうするてんだ。なぜこのような犯罪はんざいはしったのか? そのナゾにいたる「暗部あんぶ」を専門せんもんたちが開明かいめいする!
 89ねんがつ小学しょうがく年生ねんせい女子じょしもうとして、容疑ようぎしゃ逮捕たいほされた。
 「容疑ようぎしゃは、普通ふつう女性じょせいにはアプローチできない。女性じょせいたいする性的せいてき関心かんしんも、自分じぶんうことをかせることのできるおさなおんないてしまう。これを『代償だいしょうせい小児しょうに性愛せいあい』といます。かれ場合ばあい、もともとのせい嗜好しこう幼児ようじのみを対象たいしょうとしているのではありません。風俗ふうぞくにもかよっていたそうですし、かねはらうことで相手あいてがコントロールできる状態じょうたいであればいい。そうであれば、大人おとなでも相手あいてにできる」
 と指摘してきするのは、上智大学じょうちだいがく福島ふくしまあきら教授きょうじゅだ。
 「ふたつの事件じけんとも、よくています。2人ふたりとも仕事しごとをせず、いえなかきこもって家庭かていない占領せんりょうしている。
 家庭かていないではワガママのかぎりをつくし、かれらの行動こうどうめるものがいない。外部がいぶ社会しゃかい遮断しゃだんされていて、対人たいじん関係かんけいがほとんどなく、唯一ゆいいつ対人たいじん関係かんけい母親ははおやだけ。はは密着みっちゃく関係かんけいつよくて、父親ちちおやがいない。かれらはし放題ほうだいをし、母親ははおやはそれをめることができない」
 国際医療福祉大学こくさいいりょうふくしだいがく小田おだすすむ教授きょうじゅ精神せいしん医学いがく)の言葉ことばだ。
 新潟にいがた少女しょうじょ監禁かんきん事件じけんこした容疑ようぎしゃ(37)と京都きょうと小学しょうがく年生ねんせい殺害さつがい事件じけん容疑ようぎしゃ(21)には、ゾッとするほどの共通きょうつうせいがあった。
 小田おだ教授きょうじゅは、ひとことでこういあらわしている。
 「自己じこあい人格じんかく障害しょうがい。『きこもり無職むしょくおとこ』の犯行はんこうとでもえばいいか・・・・」
 自己じこあい≠ニいうのが、かれらの「しんやみ」を理解りかいするためのキーワードである。
 東京とうきょう慈恵じえ医大いだい教授きょうじゅ牛島うしじま定信さだのぶは、こう分析ぶんせきする。
 「共通きょうつうするのは、悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがいという重症じゅうしょうがた人格じんかく障害しょうがいだったこと。自己じこあい人格じんかく障害しょうがい人間にんげんというのは、病的びょうてきなまでに自分じぶん誇大こだいかんがえているが、基本きほんてきには自信じしんがない。だから、空想くうそう行動こうどうのなかで、自分じぶん自身じしんたいするひく自己じこ評価ひょうかおぎなおうとする。かれらは、ひとがりで、まわりにたいする要求ようきゅうつよい。しかし、かれらの要求ようきゅうはやがて社会しゃかいつぶされていきます。そこでゲームの世界せかいきこもるなど、ダメな自分じぶん姿すがた空想くうそうかくすのです」
 しかし、だいたいの場合ばあいは、きこもりがちの変人へんじんという程度ていどで、社会しゃかいがいをなすようなことはない。ところがー
 「このなかで、ひとたいして『ぶっころす、ぶんなぐる』などの言葉ことば使つかったり、暴力ぼうりょくによってまわりを奴隷どれいするなど、はん社会しゃかいてき行動こうどうによって、自分じぶん尊大そんだいさをしめ行動こうどうてしまうものがいる。それが、悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがい容疑ようぎしゃにしろ、容疑ようぎしゃにしろ、母親ははおやたいしては、発言はつげんゆるさぬほど支配しはいてきっていました。容疑ようぎしゃにいたっては、被害ひがいしゃ女性じょせいをまるで奴隷どれいのように、コントロールしていた」(牛島うしじま教授きょうじゅ
 こうした人格じんかく障害しょうがい要因よういんとなるのが、おやとの関係かんけいだといわれる。思考しこう工学こうがく研究所けんきゅうじょ天野あまの一男かずお所長しょちょうう。
 「おやがおたがいに子離こばなれ、おやばなれができていない。せめて父親ちちおやが(家庭かていに)いれば、こうした犯罪はんざいりつるとおもいます。(子供こどもを)ひっぱたくと、でる両方りょうほうがあってこそ、子供こどもそだつんです」
 少女しょうじょ監禁かんきん事件じけん容疑ようぎしゃ母子ぼし関係かんけいに、そうしたゆがみがはしてきにあらわれている。
 逮捕たいほ容疑ようぎしゃについて、病院びょういん関係かんけいしゃはこう証言しょうげん
 上智大学じょうちだいがく福島ふくしま教授きょうじゅは、こう分析ぶんせきする。
 「かれは、高校こうこう時代じだい成績せいせき急激きゅうげきちたが、学校がっこうのおなさけで卒業そつぎょうした。これにたいして、学校がっこう判断はんだん間違まちがいだったとかれ一種いっしゅ逆恨さかうらみをする。
 これは妄想もうそう追想ついそう≠ニいって、過去かこにあったことをおもさいに、妄想もうそうによって事実じじつとはちがったものにおもいこんでしまうんです。これが殺人さつじん衝動しょうどう、そして自殺じさつ衝動しょうどうこした原因げんいんとなった」
 立教大学りっきょうだいがくまちさわ教授きょうじゅ指摘してきする。
 「かれ母親ははおや教育きょういく熱心ねっしんで、勉強べんきょうができればいいという家庭かていだったようです。あに家庭かていない暴力ぼうりょくをふるっていたこともあって、なおさら母親ははおや容疑ようぎしゃ溺愛できあいしたのでしょう。
 かれは、自己じこあい人格じんかく障害しょうがいだといえます。自分じぶん特別とくべつ能力のうりょくっているとおもいこんでいて、まわりからそれにたいする尊敬そんけいられないといかりだす。
 おもいどおりにいかないと相手あいてうらむというのが、かれ性格せいかくなんです」
 まちさわ教授きょうじゅは、かれ自殺じさつ最初さいしょからの筋書すじがきどおりだったとかんがえている。
 「最初さいしょ声明せいめいぶんでは、やがて名前なまえあきらかにするから、わないでくれといてありましたね。あきらかに最初さいしょから自殺じさつするつもりだったんです。任意にんい同行どうこうもとめられたとき、かれがいちばんおそれたのは、自殺じさつできなくなるということだったとおもいますね。だから、任意にんい同行どうこう強硬きょうこうこばんだ。公園こうえんはなすのであれば、あしにも自信じしんがあるし、せば投身とうしん自殺じさつができると、自分じぶんでちゃんと筋書すじがきいての行動こうどうだったんです。警察けいさつはそれを見抜みぬけなかった。そうして、計画けいかくどおり、おもいをげた」
 まさに、京都きょうと府警ふけい失態しったいである。
 最後さいごに、東京とうきょう慈恵じえ医大いだい牛島うしじま教授きょうじゅ無気味ぶきみ観測かんそくこう。
 「現在げんざい、こうした悪性あくせい自己じこあい人格じんかく障害しょうがいが、かなりのいきおいでえています。昨年さくねん池袋いけぶくろとお事件じけん容疑ようぎしゃも、下関しものせき刺殺しさつ事件じけんも、共通きょうつう人格じんかく障害しょうがいかんがえられています。ひょうているのは、氷山ひょうざん一角いっかく
 あたらしい問題もんだい社会しゃかいきつけているとっても過言かごんではないとおもいます」
 今後こんごおなじような事件じけん多発たはつするのだろうか・・・・・。
専門せんもんが「しんやみ」をズバリ分析ぶんせきする!
週刊宝石しゅうかんほうせき, 2000.3.2:178-181)
 
精神せいしん死刑しけいへの関与かんよただちにやめろ
学会がっかい死刑しけい問題もんだいしょう委員いいんかい発足ほっそくさせろ
 1993ねんがつ26にちにん死刑しけいしゅう死刑しけい執行しっこうされた。
 そのうち一人ひとり大阪おおさか拘置こうちしょ処刑しょけいされたKが「精神病せいしんびょうしゃ判明はんめいしている。Kさんは事実じじつ関係かんけいあやまりをもとめて再審さいしん準備じゅんびちゅうであった。かれ代理人だいりにんである中道ちゅうどう弁護士べんごしによると、中道ちゅうどう弁護士べんごしわせにたいして、大阪おおさか拘置こうちしょ当局とうきょくは1985ねん11がつ12にちづけ以下いかのように回答かいとうしている。「Kさんの確定かくてい判決はんけつまえ、1982ねんがつ14にち外部がいぶ精神せいしんがKさんを診察しんさつし『幻覚げんかく妄想もうそう状態じょうたい分裂ぶんれつびょううたがい)』であると診断しんだんした」。しかし拘置こうちしょはKさんを病院びょういん医療いりょう刑務所けいむしょ移送いそうすることはせず、半年はんとしに1かい専門医せんもんい診察しんさつけさせるだけで、漫然まんぜん投薬とうやくつづ放置ほうちしていた。
 そのあげくに政府せいふはKさんを処刑しょけいした。
 「死刑しけい直面ちょくめんしているもの権利けんり保護ほご保証ほしょう履行りこうかんする国連こくれん決議けつぎ(1989ねん1のD)」では「判決はんけつ段階だんかいまた処刑しょけい段階だんかいわず、精神せいしん障害しょうがいしゃまた極度きょくど限定げんていされた精神せいしん能力のうりょくしゃたいする死刑しけい排除はいじょすること」と明記めいきされている。また国内こくない刑訴法けいそほう479じょうには死刑しけいのいいわたしをけたものが「心神喪失しんしんそうしつ状態じょうたいにあるときは法務大臣ほうむだいじん命令めいれいによって執行しっこう停止ていしする」とある。
 Kさんの処刑しょけいあきらかにこれらに違反いはんした不当ふとう違法いほう処刑しょけいであった。
 その精神せいしん障害しょうがいしゃうたがわれる死刑しけいしゅう処刑しょけいつづいている。1995ねん大阪おおさか拘置こうちしょで「知的ちてき障害しょうがいうたがわれるFさん(1しんのみで確定かくてい再審さいしん準備じゅんびちゅう)が処刑しょけいされ、また1996ねん福岡ふくおか拘置こうちしょ覚醒剤かくせいざい使用しようちゅう事件じけんであると再審さいしん請求せいきゅうかえし、処刑しょけい直前ちょくぜんにも再審さいしん請求せいきゅうしょつづけていたHさん(覚醒剤かくせいざい後遺症こういしょうくるしんでいたとつたえられている)が処刑しょけいされ、1997ねんがつにちには精神せいしん障害しょうがいうたがわれるNさんが東京とうきょう拘置こうちしょ処刑しょけいされた。
〈WPAの死刑しけいへの関与かんよ禁止きんしガイドラインと日本にっぽん精神せいしん
 1996ねんWPA(世界せかい精神せいしん学会がっかい)はマドリッドにおいて精神せいしん医療いりょう倫理りんりめんにおける宣言せんげんし、同時どうじ特別とくべつ領域りょういきにおけるそのガイドラインをした。このマドリッド宣言せんげんはWPAに参加さんかする各国かっこく学会がっかいによって支持しじされたものであり、「どのくに学会がっかいでも尊重そんちょうされなければいけないものである」(日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいとWPA執行しっこう委員いいんとの合同ごうどう会議かいぎろくよりOkasha発言はつげん学会がっかい99かん10ごう)。このガイドラインは死刑しけいについて以下いかのようにべている。「いかなる場合ばあいであろうと精神せいしんほうしたでの死刑しけい執行しっこう関与かんよすべきでない。また処刑しょけいできるかかの囚人しゅうじん能力のうりょく評価ひょうか精神せいしん関与かんよすべきでない」。
 もと法相ほうしょう佐藤さとうめぐみによれば死刑しけい執行しっこうのサインをもとめられるさいに、添付てんぷ資料しりょうとして「精神せいしんてき健康けんこう」という資料しりょうがつけられていたそうである。裏面りめん資料しりょうにもあるように、死刑しけい執行しっこう過程かていにおいては「執行しっこうできる心身しんしん状態じょうたいにあるかか」がチェックされることになっている。
 この「執行しっこうできる心神しんしん状態じょうたいにあるかか」を矯正きょうせいきょく判断はんだんするにあたり、精神せいしん専門せんもんとしての意見いけんもとめられているはずである。この段階だんかいにおいてあきらかに精神せいしんは「処刑しょけいできるかかの囚人しゅうじん能力のうりょく評価ひょうか」をおこなっている。日本にっぽんでは精神せいしんはWPAのガイドラインにはんした行動こうどうをとっている。
 Kさんについてもかなら精神せいしんが「執行しっこうできる」という判断はんだんをしているはずである。まさにこの精神せいしんはKさんの処刑しょけい加担かたんしたのである。この処刑しょけいかんしてはWPAからも「どの医師いしがいかに関与かんよしたか」ととう学会がっかい追求ついきゅうされている。
こん日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいがなすべきこと〉
 1998ねんとう学会がっかい会員かいいんでありまた全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん会員かいいんでもある大野おおの萌子もえこ山本やまもと真理まりがKさんの処刑しょけい関連かんれんし、学会がっかいない死刑しけい問題もんだいしょう委員いいんかいつくるよう要請ようせいしたさい理事りじかいとしては「この(死刑しけい問題もんだいほう制度せいど全体ぜんたいかかわり、おおきすぎていち学会がっかいである精神せいしん神経しんけい学会がっかいあつか範囲はんいをはるかにえています。したがって死刑しけい制度せいどそのものについて委員いいんかいとく設置せっちするには無理むりがあります。ただし精神せいしん障害しょうがいしゃ死刑しけい問題もんだいかんしては個々ここに『精神せいしん医療いりょうほうかんする委員いいんかい』で検討けんとういたします」むね回答かいとうがあった。この結果けっか精神せいしん医療いりょうほうかんする委員いいんかいおよび保安ほあん処分しょぶん司法しほうかんするしょう委員いいんかいにおいて、とりあえず無実むじつ死刑しけいしゅう袴田はかまださんの処遇しょぐう問題もんだいむとの方針ほうしんされた。
 袴田はかまださんの問題もんだいたいするみにかんしてはいち前進ぜんしんとして評価ひょうかするが、いまいちWPAのガイドラインをるとき、日本にっぽん死刑しけい執行しっこう過程かていにおける精神せいしんたしている役割やくわりにつき、学会がっかい総体そうたいとして態度たいど表明ひょうめいもとめられていると判断はんだんする。たとえば日本にっぽんおなじように死刑しけい制度せいど存続そんぞくしているアメリカにおいてはアメリカ精神せいしん学会がっかいは1980ねん精神せいしん死刑しけいへの関与かんよ禁止きんしした以下いか決議けつぎをあげている。「直接的ちょくせつてきであれ間接かんせつてきであれ、医師いし国家こっか処刑しょけいしゃとしてつかえることは、医療いりょう倫理りんり退廃たいはいであり、治療ちりょうしゃでありやししゅであるべき医師いし役割やくわり腐敗ふはいさせることである。したがってAPAは精神せいしん処刑しょけいへの関与かんよつよ反対はんたいする」。昨年さくねん総会そうかいにおいて理事りじちょうもこの問題もんだいにつき理事りじかいあらためて検討けんとうしたいむね発言はつげんしているが、いまだその検討けんとう理事りじかいおこなわれていないようである。とう学会がっかいもWPAガイドラインにそってなんらかの意志いし表示ひょうじをすべきである。
 もちろん態度たいど表明ひょうめいだけではなん実効じっこうせいがない。アメリカ精神せいしん学会がっかい決議けつぎにもかかわらず、アメリカにおいても多数たすうの「精神せいしん障害しょうがいしゃ」が処刑しょけいされている。精神せいしん死刑しけい関与かんよすることがないよう具体ぐたいてき実効じっこうせいのある行動こうどうもとめられている。それゆえ精神せいしんがいかなるかたち死刑しけい関与かんよしているかその実態じったい精神せいしん障害しょうがい獄中ごくちゅう処遇しょぐう実態じったいとりわけ精神せいしん医療いりょう実態じったい等々とうとう調査ちょうさし、学会がっかいとしてなにができるのか、なにをすべきか検討けんとうしていくためにも死刑しけい問題もんだいしょう委員いいんかい発足ほっそくもとめられている。
 わたしたちは日本にっぽん精神せいしん神経しんけい学会がっかいたい以下いか要請ようせいする。
 @精神せいしん死刑しけいへの関与かんよ否定ひていする決議けつぎをあげること
 Aその決議けつぎ実行じっこうすめために死刑しけい問題もんだいしょう委員いいんかい発足ほっそくさせること
2000ねんがつにち
     全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん
            連絡れんらくさき 923ー8691
            小松こまつ郵便ゆうびんきょく私書箱ししょばこ28ごう きずなしゃニュース発行はっこうしょ
            EーMAILfuten@mai17.dddd.ne.jp
資料しりょう
死刑しけい執行しっこうまでの手続てつづ
 一般いっぱんられていない死刑しけい執行しっこうまでの手続てつづきは、つぎとおりである。
@裁判さいばんまでの死刑しけい確定かくてい
     判決はんけつ裁判さいばん記録きろく
A高等こうとう検察庁けんさつちょう検事けんじちょう法務大臣ほうむだいじん上申じょうしんしょ
    判決はんけつ裁判さいばん記録きろく
B法務省ほうむしょう刑事けいじきょく検事けんじ審査しんさ
    疑問ぎもんがあればさい調査ちょうさ刑事けいじきょく会議かいぎ
    (1)けい執行しっこう停止ていしする事由じゆうはあるか
    (2)非常ひじょう上告じょうこく事由じゆうがあるか
    (3)恩赦おんしゃ相当そうとうする事由じゆうがあるか
 死刑しけい執行しっこう起案きあんしょ
  (1)犯罪はんざい事実じじつ
  (2)証拠しょうこ関係かんけい
  (3)情状じょうじょう
  (4)結論けつろん
C刑事けいじきょく参事官さんじかん総務そうむ課長かちょう刑事けいじ局長きょくちょう
    かく担当たんとうしゃ精読せいどくうえ決済けっさい
D矯正きょうせいきょく参事官さんじかん総務そうむ課長かちょう矯正きょうせい局長きょくちょう
   (1)執行しっこうしていい心身しんしん状態じょうたい
   (2)恩赦おんしゃ上申じょうしんをする事由じゆうがあるかかを確認かくにん
E保護ほごきょく参事官さんじかん恩赦おんしゃ課長かちょう保護ほご局長きょくちょう
    恩赦おんしゃ相当そうとうする事由じゆうがあるかかを確認かくにん
F刑事けいじきょく
G法務大臣ほうむだいじん官房かんぼう秘書ひしょ課長かちょう官房かんぼうちょう事務次官じむじかん事前じぜん大臣だいじん内諾ないだくをとってから提出ていしゅつ
H法務大臣ほうむだいじん
    執行しっこう命令めいれいしょにサインする
I高等こうとう検察けんさつきょく
J拘置こうち所長しょちょう
    発令はつれいされてから5にち以内いない死刑しけい執行しっこう


作成さくせい桐原きりはら 尚之なおゆき
UP: 20101204 REV:
全文ぜんぶん掲載けいさい  ◇全国ぜんこく精神病せいしんびょうしゃ集団しゅうだん 
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