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立岩真也「二〇〇七年読書アンケート」
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〇〇ななねん読書どくしょアンケート

立岩たていわ しん 2008/02/01
『みすず』50-1(2008-1・2 no.557):75-76 http://www.msz.co.jp

last update: 20170428


  昨年さくねんほんでは横塚よこつか晃一こういちははよ!ころすな』生活せいかつ書院しょいん)。1975ねんて、増補ぞうほばんが1981ねんほん再刊さいかん新版しんぱん。1970年代ねんだい以降いこう社会しゃかい運動うんどう、とくに障害しょうがいしゃ運動うんどう展開てんかいおおきくかかわった。「あおしばかい」という脳性のうせいまひしゃ組織そしきひきいた著者ちょしゃは、1978ねん、42さいでがんでくなっている。このほんの「解説かいせつ」をかせていただいた。それをホームページにせているし、ほかにもほうぼうでこのほんのことをいているので、ごらんいただければ。
  そんなこともあり、また以前いぜんよりおもってきたことなのだが、「最近さいきん歴史れきし叙述じょじゅつ」が大切たいせつだとかんがえている。とはいえわたし自身じしんにその仕事しごと必要ひつよう時間じかんほかはなく、「どなたかいかがですか」とってまわっているというだけのことなのだが。『現代げんだい思想しそう』が、医療いりょう病者びょうしゃのことで2がつごう・3がつごうつづけて特集とくしゅうむことになって、昨年さくねんあきそだて育児いくじてん岩波書店いわなみしょてん)を毛利もうり子来こらいとの共著きょうちょした小児科しょうにか山田やまだしんにインタビューをしたのもそんなおもいがあってのことだ。2がつごう掲載けいさいされる。1968ねんあたりのことからめた。関連かんれんする書籍しょせきからの引用いんようふくめると雑誌ざっし分量ぶんりょうすうばいになったから、今後こんごのみなみなさまの探索たんさく検証けんしょう作業さぎょうのためのひとつの案内あんないとして、ほんにしてもらっててもよいとおもったぐらいだ。調しらすとけっこういろいろとてくる。そうした作業さぎょうなかでしばらくぶりに石川いしかわ憲彦のりひこほんんだが、すぐれたほんだった。2006ねん石川いしかわ憲彦のりひこ高岡たかおかけん対談たいだんほんしんやめいはこうしてつくられる――児童じどう青年せいねん精神せいしん医学いがく深渕ふかぶちから』批評社ひひょうしゃ)。
  まずはかれたものをあつめてんでうつし<75<してという、単純な仕事をしていけばよいと思っている。だが、そのうち、頭も使わねばならないこともある。昨年出た本をもう一冊。三島亜紀子社会しゃかい福祉ふくしがくの〈科学かがくせい――ソーシャルワークは専門せんもんしょくか?』(勁草書房しょぼう)は、ソーシャルワークといういとなみがみずからにたいして破壊はかいてき契機けいき肯定こうていしてしまうようないとなみでもあるがゆえに辿たどることになった複雑ふくざつ道筋みちすじ辿たどっている。もうすこしんだら――といってすぐに具体ぐたいてきなやりかたおもいつかないのだが――後世こうせいのこ名著めいちょになったとおもう。


UP:20080107 REV: 20170428
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