りゅうほうざん　だいとくじ
龍りゅう寶山たからやま　　大徳寺だいとくじ

　臨済宗りんざいしゅう大徳寺だいとくじ派はの大本山だいほんざんで龍りゅう

寶山たからやまと号ごうする。
鎌倉かまくら時代じだい末期まっきの正和しょうわ４年ねん（１３１５）に大だい燈ひ国師こくし宗そう峰みね妙たえ超ちょう禅師ぜんじが開ひらけ創そう。室町むろまち時代じだいには応仁おうにんの乱らんで荒廃こうはいしたが、一休いっきゅう和尚おしょうが復興ふっこう。桃山ももやま時代じだいには豊臣とよとみ秀吉ひでよしが織田おだ信長のぶながの葬儀そうぎを営いとなみ、信長のぶながの菩提ぼだいを弔とむらうために総見そうけん院いんを建立こんりゅう、併あわせて寺領じりょうを寄進きしん、それを契機けいきに戦国せんごく武将ぶしょうの塔頭たっちゅう建立こんりゅうが相次あいつぎ隆盛りゅうせいを極きわめた。
勅使ちょくし門もんから山門やまかど、仏殿ぶつでん、法ほう堂どう（いずれも重文じゅうぶん）、方丈ほうじょう（国宝こくほう）と南北なんぼくに並ならび、その他たいわゆる七堂伽藍しちどうがらんが完備かんびする。山門さんもんは、二に階かい部分ぶぶんが、千利休せんのりきゅう居士こじによって増築ぞうちくされ、金きむ毛もう閣かくと称しょうし、利休りきゅう居士こじの像ぞうを安置あんちしたことから秀吉ひでよしの怒いかりをかい利休りきゅう居士こじ自決じけつの原因げんいんとなった話はなしは有名ゆうめい。本ほん坊ぼうの方丈ほうじょう庭園ていえん（特別とくべつ名勝めいしょう・史跡しせき）は江戸えど時代じだい初期しょきを代表だいひょうする枯山水かれさんすい。方丈ほうじょうの正面しょうめんに聚楽第じゅらくだいから移築いちくした唐とう門もん（国宝こくほう）がある。方丈ほうじょう内ないの襖ふすま絵え八はち十じゅう余あまり面めん（重文じゅうぶん）はすべて狩野かの探さがせ幽かそけ筆ひつである。什宝じゅうほうには牧まき谿筆観音かんのん猿ざる鶴づる図ず（国宝こくほう）、絹本けんぽん着色ちゃくしょく大だい燈とう国師こくし頂いただき相しょう（国宝こくほう）他た墨跡ぼくせき多数たすうが残のこされている。（１０月がつ第だい二に日曜日にちようび公開こうかい）現在げんざい境内けいだいには、別院べついん２ヶ寺てら、塔頭たっちゅう２２ヶ寺てらが甍いらかを連つらね、それぞれに貴重きちょうな、建築けんちく、庭園ていえん、美術びじゅつ工芸こうげい品ひんが多数たすう残のこされている。