■女おんなが下方かほう婚こんした結果けっか(追記ついき)

はじめに

28歳としの時ときに婚こん活かつして夫おっとと結婚けっこんしました。

当時とうじの私わたしの年収ねんしゅうは800万まんちょっとで、夫おっとは私わたしの半分はんぶんあるか無むいかだったと思おもう。

夫おっとは私わたしの一いち個こ上じょう、まあ年齢ねんれいで言いえば普通ふつう？か中なかの下したぐらいだろうか。

下方かほう婚こんした理由りゆうは、単純たんじゅんに私わたしの求もとめる条件じょうけんが「家いえの事ことをきっちりやってくれる人ひと」だったから。

基本きほん的てきに仕事しごとに全ぜん振ふりしてしまうタイプで、特とくに当時とうじは多忙たぼう気味きみだったんだけど、そうなると家いえが荒あれるに荒あれる。

元々もともとのズボラな性格せいかくもあり、気きがつけば毎日まいにちの様ように虫むしが湧わく汚けがれ部屋へやと化かして(引ひっ越こしの時ときに滅茶苦茶めちゃくちゃお金かね取とられた)

そんな家いえに帰かえるのも嫌いやなので毎日まいにち会社かいしゃの仮眠かみん室しつか近所きんじょのネカフェ、たまにビジホに泊とまる毎日まいにち。

これではお金かねも貯まらないし何なにより人間にんげんらしい生活せいかつが出来できない、でも私わたしには家事かじの才能さいのうが本当ほんとうに無ない事ことに数すう年間ねんかんの一人暮ひとりぐらしで痛感つうかんさせられた。

仕事しごとでは面倒めんどうな事ことも出来できるのに、家いえの事ことになると途端とたんに継続けいぞくした作業さぎょうが出来できない。

洗濯せんたく、掃除そうじ、皿洗さらあらい、トイレ掃除そうじ、お風呂ふろ、ゴミ出だし、ゴミ箱はこ交換こうかん、風呂ふろ掃除そうじ、食事しょくじ、とその後ご片付かたづけ、洗剤せんざい等とうの必需ひつじゅ品ひんが切きれた時ときの交換こうかん、いや切きれる前まえにストック買かう、などなど…

普通ふつうの主婦しゅふから一人暮ひとりぐらしの男女だんじょの大半たいはんがやれている事ことが、私わたしには出来できなかった。

なので、結婚けっこん相手あいてに求もとめる条件じょうけんとしては「家いえの事ことをきっちりやってくれる、その能力のうりょくがある」というのがマスト条件じょうけんだった。

他たの事ことには多おお少しょう目めをつぶった。

幸さいわいな事ことに私わたしには仕事しごとに全力ぜんりょく出だしてそれなりに結果けっかを出だせる能力のうりょくはあったので、もう男おとこを養やしなっていくの覚悟かくごで婚こん活かつを始はじめた。

夫おっととなった相手あいてのスペック

・(結婚けっこん当時とうじ)年収ねんしゅう400万まん程度ていどの普通ふつうのサラリーマン

・長男ちょうなん

・身長しんちょうは170cm…は無なくて168cm、顔かおはミュージシャンの桑原くわばら康伸やすのぶ似に

・学生がくせい時代じだいから一人暮ひとりぐらしで、料理りょうりと掃除そうじが趣味しゅみ(と書かいていた)

正直しょうじき外見がいけんもタイプじゃないし何なにか服装ふくそうもダッサイし周まわりを見みれば夫おっとよりも良よい男おとこなんていっぱいいたが、私わたしは生活せいかつ破綻はたん者ものだったので恋愛れんあいはともかく結婚けっこんは無理むりだろうなって思おもった。

実際じっさいに家いえが汚きたない事ことをカミングアウトして自宅じたくに連つれて行いった事こともあった。もちろん次つぎの日ひに別わかれを告つげられた。

それを二に回かい繰くり返かえして下方かほう婚こん(という言葉ことばは当時とうじは知しらなかったが、今いま思おもうと完全かんぜんにこの発想はっそうだった)という結論けつろんに達たっした。

本当ほんとうに家事かじが得意とくいなのか、ふと当日とうじつに「家いえを見みせて貰もらって良よい？」なんて言いって強引ごういんに夫おっととなる男おとこの家いえに上あがるという暴挙ぼうきょまで行いった。

結果けっか、私わたしからするとビックリするぐらい綺麗きれいに整理せいり整頓せいとんされた、独身どくしんの狭せまいアパートがそこにはあった。

私わたしは結婚けっこんを決きめた。「この人ひとしかいない」と

結婚けっこんしてから

まず夫おっとには結婚けっこんするにあたって仕事しごとを辞やめて貰もらった。

理由りゆうとしては、夫おっとの方ほうは私わたしの半分はんぶん程度ていどしか年収ねんしゅう無ないのに、それなりに残業ざんぎょうがある会社かいしゃだったから。

たまに私わたしも20時どき程度ていどには帰かえれるのに夫おっとが遅おそいと当然とうぜんご飯はんも用意よういされていない。

その時ときはお試ためし期間きかんの同棲どうせい中なかだったが、状況じょうきょう的てきに共働ともばたらきだから自分じぶんがやらなければいけないのか……となり、私わたしが生活せいかつ費ひの大半たいはんを稼かせぐから

家いえの事ことに集中しゅうちゅうして欲ほしい、働はたらくのはバイトとかでも良りょういから、というのを結婚けっこんの条件じょうけんにした。

夫おっとは当然とうぜん驚おどろいていたが、最終さいしゅう的てきには承諾しょうだくした。

夫おっと側がわが出だした条件じょうけんとしては「家事かじの合間あいまにアニメ観みたりゲームしても良よいなら、良よいよ」とのこと。

私わたしはそういった趣味しゅみ・分野ぶんやには疎うとく、どちらかと言いえば軽かるい忌避きひ感かんがあったが、オタク趣味しゅみを我慢がまんしてあげる程度ていどで

主夫しゅふとなってくれるのであれば仕方しかた無ないかと妥協だきょうした。

結果けっか、夫おっとは週しゅう3のアルバイト(後のちに契約けいやく社員しゃいんとなる)でお小遣こづかい+αあるふぁを稼かせぎ、家賃やちんや生活せいかつ費ひの殆ほとんどを私わたしが稼かせぐ事ことを条件じょうけんに

会社かいしゃを辞やめて主夫しゅふとなって貰もらった。

結婚けっこん生活せいかつは概おおむね平穏へいおんだった。

私わたし自じ身みが忙いそがしく中なか々妊にん活かつが出来できなかったが、その分ぶん年収ねんしゅうは1000万まんを超こえ、現在げんざいは1500万まん程ほどになった。

夫おっとはバイト先さきで認みとめられたのか契約けいやく社員しゃいんとなった、でもフルタイムじゃないし家いえの事ことはこれまで通とおりきちんとやってくれている。

この頃ころに増田ますだで「下方かほう婚こん」という概念がいねんを知しって、「ああ、これがいわゆる下方かほう婚こんなのか、私わたしがしたのはこれだったのか」と納得なっとくしたものだった。

現在げんざい

しかし、今いまは離婚りこんの危機ききとなっている。

原因げんいんは主おもに私わたし。

とある案件あんけんで各所かくしょに出張しゅっちょうに飛とび回まわっている際さい、一緒いっしょに回まわっていた独身どくしんの同僚どうりょう(俳優はいゆうの及川おいかわ光博みつひろ似に)と一線いっせんを超こえてしまった。

私わたし自じ身みは遊あそびだと思おもっていたが、浮気うわき相手あいてが本気ほんきになってしまい、夫おっとと私わたしを呼よび出だし直談判じかだんぱんした。

「バイトみたいな仕事しごとしているお前まえ(夫おっと)と違ちがって俺おれは高こう年収ねんしゅうを稼かせいでいる、必かならず(私わたしを)幸しあわせに出来できる」

「年齢ねんれい的てきにも子供こどもはラストチャンスだろう、今いままで出来できなかったのはお前まえが主夫しゅふなんて甘あまえた立場たちばにいたせいだ、男おとこらしく無ない、あり得えないだろう」

「慰謝いしゃ料りょうは払はらう、だから(私わたしと)別わかれて自由じゆうにさせてやってくれ、ニートのお守まもりにこれ以上いじょう(私わたしを)縛しばらないでくれ」

といった事ことを言いった。

夫おっとはそれにショックを受うけた様ようで、「そうか、君きみはそういう風ふうに俺おれの事ことを思おもっていたんだね…」と、すっかり塞ふさぎ込こんでしまった。

浮気うわき相手あいては、結婚けっこんしたら家事かじは外注がいちゅうに任まかせよう、食事しょくじなどデリか外食がいしょくで問題もんだい無ないという。

現げんに浮気うわき相手あいてはそうしているみたいだし、私わたしの年収ねんしゅうも合あわさればその生活せいかつは余裕よゆうだろう。

貯蓄ちょちくもあるし、妊にん活かつに集中しゅうちゅうしても数すう年ねんは食くえる程度ていどの蓄たくわえも余裕よゆうである。

異性いせいとしては当然とうぜん、浮気うわき相手あいての方ほうが魅力みりょく的てきなので、彼かれの言いう甘言かんげんに傾かたむき始はじめている自分じぶんを否定ひてい出来できない。

しかし、私わたしには責任せきにんがある。

働はたらき盛ざかりの男おとこの仕事しごとを取とり上あげて、主夫しゅふにさせて、10年とし近ちかい結婚けっこん生活せいかつでキャリアを形成けいせいする機会きかいを奪うばってしまった。

仮かりに慰謝いしゃ料りょうを数すう百ひゃく万まん払はらったとして、夫おっとに残のこるものは何なにだろうか？

アラフォーにして年収ねんしゅうは200万まん程度ていどしか無ない契約けいやく社員しゃいんとしてのキャリアしか残のこらない。

子供こどももいないし、彼かれには本当ほんとうに何なにも残のこらない。

10年としのキャリアロスを数すう百ひゃく万まんで片付かたづけろ、納得なっとくしろ、と言いわれたら、少すくなくとも私わたしなら発狂はっきょうする。

私わたしはそれを突つきつけようとしている。

大人おとなしく気きが弱よわいタイプの人ひとだから、恐おそらく最終さいしゅう的てきには受うけ入いれてくれるかも知しれない。

でも、感情かんじょう的てきには非常ひじょうに辛つらい。

結局けっきょくのところ、自分じぶんが稼かせぐ女おんななら更さらに稼かせぐ男おとこと結婚けっこんして家事かじは外注がいちゅうにすれば良よかったのだろうか？

これがある一いちつの下方かほう婚こんの末路まつろだ。

平凡へいぼんな人生じんせいを送おくる筈はずだった男おとこの人生じんせいを潰つぶしてしまった。

結婚けっこん、子供こども、家事かじ、がある以上いじょう、社会しゃかい生活せいかつ的まとには女おんなが下方かほう婚こんするには向むいていないのかも知しれない。

夫おっとについて

先さきにも書かいているが主しゅたる主計しゅけい者しゃは私わたしだった。

夫おっとの収入しゅうにゅうの大半たいはんは自分じぶんの小遣こづかいと貯金ちょきんになっている。

しかし、既婚きこん者しゃだと必かならずと言いって良よい程ほど他者たしゃから夫おっとのことを「旦那だんな」呼よばわりされる。

「旦那だんな」には色いろんな意味いみがあると思おもうが、その中なかに「主しゅたる主計しゅけい者しゃ」「生活せいかつ費ひを稼かせぎ家かを支ささえている者もの」「妻つまよりも(家庭かてい内ないで)上位じょうい、地位ちいが上うえ」という意味いみは含まれている。

少すくなくとも私わたしはそう解釈かいしゃくしている。

夫おっとも家いえの事ことを完璧かんぺきに回まわしていたので家いえを支ささえていると言いえば支ささえているが、それが出来できる程度ていどの家計かけいを支ささえていたのは私わたしだ。

役割やくわりで言いえば私わたしが「旦那だんな」なのだが、そんな事ことを一々いちいち言いって回まわる訳わけにもいかないので、表面ひょうめん上じょうは普通ふつうにしていたが内心ないしんは深ふかく傷きずついていた。

女おんなは主計しゅけい者しゃとしてみなされないんだな、と。

また「旦那だんなのお仕事しごとは？」と聞きかれるのも苦痛くつうだった。

まさかアルバイトとも言いえず、事務じむ・経理けいり関係かんけいの仕事しごととか普通ふつうの会社かいしゃ員いんとかお茶ちゃを濁にごしていたが、正直しょうじき恥はじずかしかった。

私わたしが辞やめさせて家庭かていに入いれて家事かじをして貰もらっていると頭あたまでは分わかっていても、夫おっとが同おなじ所しょに通かよって同おなじ様さまな仕事しごとを毎日まいにちしているという

仕事しごと人ひととしては非常ひじょうに恥はずべき人間にんげんであるという事実じじつに違ちがいは無ない。

身み勝手かってだと思おもうが苛つきや恥はずかしさをその度たびに感かんじていた。

名字みょうじも色々いろいろ事情じじょうあって夫おっとのものにした事こともあり、余計よけいに辛からかった。

私わたしが表立おもてだって稼かせぎ柱ばしらになっているのに、あくまでも私わたしは前田まえだ(仮名かめい)某ぼうさんだし、「前田まえだ家いえ」という集団しゅうだんの中なかの妻つまとしてしか見みられていない。

真実しんじつを話はなせば良よかったのかも知しれないが事情じじょうを知しっているのはごく一部いちぶの親したしい人ひとしかいなかった。

今いま思おもえば下方かほう婚こんをしたという事実じじつ自体じたいが恥はずかしく、隠かくしたかったのかもしれない。

正直しょうじき言いってここ数すう年ねんは性せい生活せいかつは殆ほとんど無なかった。

仕事しごとで疲つかれているとそういう気分きぶんになれないのと、夫おっとが元々もともと性欲せいよくが薄うすい方ほうだった為ため、ほぼレス状態じょうたいだった。

少すくなくとも夫おっとから不満ふまんは言いわれた事ことは無ないし、それでも愛情あいじょうめいた感情かんじょうはあったのでそれでも良よいと思おもっていた。

仕事しごと終おわりにマッサージをして貰もらう、という形かたちでのスキンシップは週しゅうに一いち度どは最低さいていでもあったし。

その壁かべを乗のり越こえてきた清志きよし(仮名かめい)は良よくも悪わるくも遊あそび慣なれているとは感かんじているし、同時どうじに異性いせいとしての魅力みりょくは清志きよしの方ほうが圧倒的あっとうてきに勝かっているのも事実じじつだった。

夫おっとは残念ざんねんながら異性いせいとしての魅力みりょくは(元もとより)足たりていなかったが、そういう所ところは求もとめずに結婚けっこんしたつもりだった。

でも結果けっか的てきには異性いせいをどこかで求もとめてしまい、清志きよしの誘さそいに応おうじて一線いっせんを超こえてしまったのだから我わがながら身み勝手かってだとは思おもっている。

お金かねの事こと

慰謝いしゃ料りょうは数すう百ひゃく万まんを考かんがえている、とは先さきに書かいた。財産ざいさん分与ぶんよは請求せいきゅうしないつもりだし、更さらに慰謝いしゃ料りょうをこちらから支払しはらう。

通常つうじょうであれば良よい条件じょうけんではあると思おもうが、それと失うしなわせてしまったキャリアと引ひき換かえになるとは思おもえない。

でも離婚りこんとなればそうするしかない。責任せきにんを取とるというのはそういう事ことも含まれているのだと痛感つうかんしている。

清志きよしは「夫おっと側がわの財産ざいさん分与ぶんよを請求せいきゅうすれば取とれる、あっちは(私わたしが)働はたらいているから自分じぶんの収入しゅうにゅうの大半たいはんを貯蓄ちょちくに回まわせているのだから。良よい弁護士べんごしも紹介しょうかいしてあげるよ」と強気つよきだ。

実際じっさい共同きょうどう資産しさんと言いえるものは殆ほとんど無ないと思おもう。基本きほんは私わたし名義めいぎの口座こうざやカードから支払しはらっていたので。

さすがに貯金ちょきんも取とり上あげて離婚りこんする気きにはなれないから、慰謝いしゃ料りょうはちゃんと支払しはらうだろう。

夫おっとは先さきに寝込ねこんでしまっている今いまですら、遅おそくに帰かえった私わたしの為ため、だけでも無ないんだろうけど、家いえの事ことはきちんとやっている。

こんな人じんの人生じんせいを滅茶苦茶めちゃくちゃにしてしまった自分じぶんに嫌気いやけが刺さす。

きっと私わたしじゃ無なければ、私わたしが下方かほう婚こんさえしなければ、気きが利きく良よい家庭かていの夫おっとになれたかも知しれないのに。

いろいろ

このエントリは懺悔ざんげのつもりで書かきました。

叩たたかれるかもな、とは思おもっていたけど、案あんの定じょうだった。思おもったよりも酷ひどい事ことも言いわれた。

でも自分じぶんが身み勝手かってなのは分わかってるしそう思おもわれるのも仕方しかた無ないと思おもう。

その中なかでも少数しょうすうながら擁護ようごしてくれている人ひとの言葉ことばに救すくいを求もとめている。

実みの所ところ、私わたし達たちの中なかでは離婚りこんはもうほぼ確定かくてい的てきだ。

この文章ぶんしょうだって清志きよし(仮名かめい)の自宅じたくで書かいている。

普段ふだんはほぼ寝ねに帰かえるだけだが定期ていき的てきにハウスクリーニングを入いれているという彼かれの家いえは普通ふつうに整ととのい清潔せいけつだ。

夫おっとは清志きよしよりも2歳さい上じょうである。そんな奴やつが私わたし(女性じょせい)に稼かせがせて飯めしを食くわせて貰もらうなんて本当ほんとうに情なさけない、同どうじ男なんとは思おもえない、人生じんせい舐なめているゴミ、無能むのうとまでという。

酷ひどいい草いぐさだと思おもいつつ、その内容ないように多少たしょうなりとも同意どういしてしまう自分じぶんを否定ひてい出来できない。

私わたしは仕事しごと人ひととしては無能むのうでも、穏おだやかで一緒いっしょに居いてストレスにならず、家いえの事ことをきっちりやってくれる人ひとを求もとめたというのに。

だから結果けっか的てきに下方かほう婚こんという形かたちで夫おっとを選えらんだのに、結局けっきょくは優秀ゆうしゅうな男おとこを選えらんでしまったのだから皮肉ひにくなものだ。

せめて私わたしと対等たいとうに仕事しごとの話はなしが出来できる程度ていどの人ひとだったらまだマシだったのかも知しれない。

そんな人ひとは、同おなじ所しょに通かよい同おなじ様ような仕事しごとをやる様ような仕事しごとを選えらばないんだろうけど。

下方かほう婚こんしてまで選えらんだ相手あいてなのにね。我わがながら身み勝手かってで泣なきたくなってしまう。

元々もともと出張しゅっちょうも多おおい業種ぎょうしゅ柄がら、月つきの半分はんぶんも家いえに帰かえれない時ときもあった。

自宅じたくの最寄もより駅えきが新幹線しんかんせんの駅えきから若干じゃっかん不便ふべんな所ところにある事こともあり、出張しゅっちょうと出張しゅっちょうの間あいだ、家いえに帰かえるのも面倒めんどうだからと

夫おっとを新幹線しんかんせん駅えきまで呼よび寄よせ、本当ほんとうに申もうし訳わけ程度ていどの気持きもちとしてのお土産みやげと洗濯せんたく物ものを渡わたし、代かわりの服ふくを貰もらって会話かいわもそこそこに次つぎの出張しゅっちょうに行いくのもよくあった。

だからこそ去年きょねんから数ヶ月すうかげつは今日きょうみたいな半はん同棲どうせい状態じょうたいにあっても夫おっとには不ふ自然しぜんだとは思おもわれなかったのだろう。

私わたしが主計しゅけい者しゃだったが故ゆえに浮気うわきを出来できてしまう、最後さいごの一線いっせんを容易よういに超こえられてしまう環境かんきょうに陥おちいってしまったのは本当ほんとうに皮肉ひにくでしか無ない。

愛情あいじょうがあれば良よかったのだろうけど、感謝かんしゃや同情どうじょうはあっても、異性いせいとしての魅力みりょくは最初さいしょから殆ほとんど無なかったのかも知しれない。

ただ、「便利べんりな人ひと」。私わたしから見みた夫おっとはそういう役割やくわりだった。

これからは一人ひとりで洗濯せんたく物ものを洗濯せんたく機きに入いれるぐらいはやらなければいけないのだけれども。

そんな事ことまでやってくれていた夫おっとに、私わたしは感謝かんしゃはしても尊敬そんけいを抱いだく事ことは出来できなかった。

初はじめから相応そうおうの出来できる男おとこを選えらんでいれば、お互たがい不幸ふこうにならなかったのかも知しれない。

夫おっとは良よくも悪わるくも気きの弱よわい人ひとだ。一方いっぽう私わたしも清志きよしも、良よくも悪わるくも気きが強つよく押おしも強つよいタイプだ。

弱よわっている夫おっとにこちらの出だした条件じょうけんを飲のませて手てを切きるのは容易たやす過すぎる。

慰謝いしゃ料りょうを支払しはらい、さすがに家いえから着きの身着みきのまま追おい出だす訳わけにもいかないので、夫おっとの職場しょくば近ちかくにアパートを借かりよう。

一いち年ねん分ぶんぐらいの家賃やちんだって先払さきばらいしても良よい。せめてもの情なさけだと思おもう。

失うしなわせてしまったキャリアはお金かねで解決かいけつ出来できない事ことは分わかってはいるけど、それでもせめてもの償つぐないはしたい。

結局けっきょくの所ところ、女おんなに下方かほう婚こんは向むいていないのかも知しれない。

家いえを回まわす役割やくわり、その能力のうりょくがあっても、私わたしは夫おっとを男おとことしては尊敬そんけい出来できなかった。

一方いっぽう女おんなは家いえを守まもる役割やくわりをこなしても、それを認みとめられない。

お互たがいにリスペクトが無ないと愛情あいじょうは続つづかないし、周まわりから承認しょうにんされなくても同おなじ。

私わたしは最適さいてき解かいを選えらんだつもりだったけど、後悔こうかいしか残のこらなかった。

同おなじ舞台ぶたいに立たてる、同おなじ部隊ぶたいに属ぞくせる人間にんげん同士どうしで無ないと、夫婦ふうふは長続ながつづきしないのかもしれない。

下方かほう婚こんの末路まつろ、あるいは顛末てんまつ。

https://anond.hatelabo.jp/20230312061228

Permalink | 記事きじへの反応はんのう(88) | 02:55

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