「ドナルド・トランプ」を含ふくむ日記にっき

■どこに投票とうひょうすればいいのか誰だれか教おしえてくれ。助たすけてくれ。

誰だれか教おしえてくれ、衆議院しゅうぎいん選挙せんきょの投票とうひょう先さきを。

どの党とうに投票とうひょうすればいいかを。

経済けいざい政策せいさく、政治せいじとカネ、非ひ公認こうにん、社会しゃかい保障ほしょう、外交がいこう、国防こくぼう、選択せんたく的てき夫婦ふうふ別姓べっせい、表現ひょうげん規制きせい、反はんワクチン。政治せいじ家かや支持しじ者しゃの発言はつげんで、ＳＮＳではあらゆる論点ろんてんが俎上そじょうにのぼっている。

私わたしだって選えらべるのだ、論点ろんてんがこれらだけなら。

20年とし近ちかく選挙せんきょに投票とうひょうしてきたから。自分じぶんにだって政治せいじ思想しそうがあるから。普段ふだんだったら選択せんたくできたはずなのだ。

でも、今回こんかいばかりはどうすればいいのか分ぶんからない。

なぜなら、多おおくの政治せいじ家か、それに支持しじ者しゃ、政治せいじにちゃんと関心かんしんがある人ひとでも、ごく一部いちぶの人ひとを除のぞいてほとんどが正面しょうめんから向むき合あっていない、それとも気きづけていないリスクがあるせいで。

『どうも再来週さらいしゅう11月５日にちの米国べいこく大統領だいとうりょう選せんで、トランプが割わりと勝かちそうな情勢じょうせいになっている』ことだ。

衆院しゅういん選せんをめぐる様々さまざまな論点ろんてんの中なかで、「ハリスが勝かってもトランプが勝かってもちゃんと付つき合あえる首相しゅしょう・党とうを選えらびましょうね」と無難ぶなんに言いっている人ひともたまに見みかけるが、そのくらいのテンションで語かたれるのは、たぶん、ドナルド・トランプという危険きけん人物じんぶつが大統領だいとうりょう選せんで勝利しょうりする可能かのう性せいをかなり低ひくく見積みつもりもっていて、本心ほんしんはハリスだろうと思おもっているのではないか。

たぶん、少すくなくない人ひとが、うっすらと「ハリスが勝かつ情勢じょうせいになったんでしょ？」と思おもっているだろう。それは、そうなるはずだったのだ。今いまは違ちがうということをまだ知しらない。

７月がつ13日にちに選挙せんきょ集会しゅうかい中なかのトランプが一いち度ど暗殺あんさつされかけた後のち、バイデンの高齢こうれいによる不安ふあんと低ひく支持しじ率りつが問題もんだい視しされ、７月がつ21日にちにバイデンが大統領だいとうりょう選せんを断念だんねんした。そして８月がつ６日にちにハリスが正式せいしきに大統領だいとうりょう候補こうほとして指名しめいを受うけた。もともとは国民こくみんの人気にんきが低ひくく、大統領だいとうりょう選せんに立たった場合ばあいの支持しじ率りつが不安ふあん視しされていたハリスも、実際じっさいに大統領だいとうりょう候補こうほになると想像そうぞうをはるかに超こえて善戦ぜんせん、若わかさもあってトランプに対たいして完全かんぜんに優位ゆういに立たち、トランプ再選さいせんリスクは大幅おおはばに低ひくくなった。

「普通ふつうに政治せいじへの関心かんしんがある人ひと」程度ていどなら、米べい大統領だいとうりょう選せんについての認識にんしきは、この辺あたりで終おわっていると思おもう。まあハリスが勝かつ流ながれになったんでしょ、と認識にんしきしているだろう。トランプがマックの店員てんいんやったりヒトラー関連かんれんの失言しつげんしたくらいは流ながれてきただろうが。

そういう認識にんしきは、９月くがつ中ちゅうくらいまでは正ただししかった。９月くがつ11日ひにあったハリスとトランプの第だい一いち回かい目めの討論とうろんの後のちも、ハリスの優位ゆういはほとんど揺ゆるがずに、トランプは二に回かい目めの討論とうろんを拒否きょひした。９月くがつ15日にちにトランプが二に度目どめの暗殺あんさつ未遂みすいにあったが、アメリカでさえ前回ぜんかいほどの話題わだいにならなかった。この辺あたりまでは、確実かくじつにハリスが優位ゆういだった。

その後ご、保守ほしゅ派はが「カマラ・ハリスの業績ぎょうせき」という題名だいめいの白紙はくしの本ほんを売うり出だしてハリスを揶揄やゆしたり、イーロン・マスクがトランプ応援おうえんキャンペーンを打うって選挙せんきょ違反いはんと批判ひはんされたり、大統領だいとうりょう候補こうほがずっと出席しゅっせきしてきたカトリックの晩餐ばんさんイベントをハリスが欠席けっせきしてトランプに揶揄やゆされたり、この時ときハリスを批判ひはんした枢機卿すうききょうがリベラル側がわから叩たたかれたり、ハリスが庶民しょみん層そうの支持しじ者しゃを得えるためマクドナルドで働はたらいていた過去かこを語かたったり、保守ほしゅ側がわが嘘うそだ証拠しょうこを見みせろと叩たたいた挙句あげくそれに乗のってトランプが一いち日にちマクドナルド店員てんいんを務つとめたり、トランプがヒトラーの部下ぶかみたいな部下ぶかが欲よくしかったと語かたって案あんの定じょう叩たたかれたり、泥仕合どろじあいみたいなしょうもない選挙せんきょ戦せんが繰くり広ひろげられるうち、何一なにひとつ劇的げきてきな事件じけんも決定けってい打だも無ないまま、なぜか10月の間あいだハリスの支持しじ率りつがジリジリ、着実ちゃくじつに下さがっていった。もちろん、ハリス支持しじ率りつの方ほうが上あがった州しゅうもあるが、全体ぜんたいの傾向けいこうとしてはトランプの方ほうに天秤てんびんが傾かたむき始はじめ、支持しじ率りつだけでなく、各州かくしゅうの予想よそうされる選挙せんきょ結果けっかを総合そうごうしてもトランプ当選とうせんの確かく率りつが徐々じょじょに上昇じょうしょうしていき、とうとうＣＮＮやＷＳＪなども互角ごかくかトランプの勝利しょうり可能かのう性せいが僅かに高たかいという結果けっかを出だし始はじめた。

ウクライナ情勢じょうせいを軽視けいしするトランプに度々どど接触せっしょくを図はかっていたゼレンスキーは今週こんしゅう、「make russia small again」というシャツを着きて演説えんぜつした。どう見みても欧米おうべいリベラルには評判ひょうばんが悪あくいであろうことが容易よういに予想よそうのつくこの行動こうどうを選えらんだ背景はいけいには、トランプの当選とうせん可能かのう性せいの上昇じょうしょうを踏ふまえてトランプの歓心かんしんを買かうための苦渋くじゅうの決断けつだんがあっただろう。

こういう状況じょうきょうが、国内こくない政治せいじに関心かんしんのある人ひとさえリーチしきっていない事情じじょうも分わかる。日本にっぽんから米べい大統領だいとうりょう選せんの情報じょうほうを得えようとすると、Ｑアノン兼けん日本にっぽん保守ほしゅ党とう支持しじ者しゃみたいな連中れんちゅうが、郵便ゆうびん投票とうひょう不正ふせいだのバイデンジャンプだの陰謀いんぼう論ろんデマばっかり流ながすし、バラモン左翼さよくはバラモン左翼さよくで、如何いかにトランプとその支持しじ者しゃが非ひ民主みんしゅ主義しゅぎ的てきな言動げんどうを繰くり返かえしていて愚劣ぐれつであるかという情報じょうほうしか流ながれさない。あと、賭かけサイトの勝利しょうり率りつを見みてこっちが優勢ゆうせい！と触ふれ回まわるような短絡たんらく的てきな人々ひとびとの狂騒きょうそう。そういうノイズが大おおきすぎるので、正気しょうきな人間にんげんほど情報じょうほうを仕入しいれようとしないせいだ。

それでもごくごく一部いちぶの、ＣＮＮ的てきな世界せかい観かんとＦＯＸ的てきな世界せかい観かんの双方そうほうの選挙せんきょ報道ほうどうや世論せろん調査ちょうさを淡々たんたんと分析ぶんせきし続つづけている人ひとたちは、どうも10月に入はいってからトレンドがトランプに傾かたむき始はじめ、どちらの世界せかい観かんから見みても、2020年としのバイデン勝利しょうり時ときよりは明あかりらかに2016年ねんのトランプ勝利しょうり時ときに、問題もんだいとなる州しゅうこそ違ちがうけれど構図こうずが似にてきていることに気きづき始はじめていた。ちなみに一部いちぶ世論せろん調査ちょうさで最初さいしょにトランプ有利ゆうりに傾かたむき始はじめた頃ころ、米国べいこく民主党みんしゅとう支持しじ者しゃとそれに追従ついしょうする一部いちぶの日本にっぽん人ひとは、「世論せろん調査ちょうさは共和党きょうわとうに組織そしき的てきなハックをされ始はじめたのでもう信用しんようできない」と主張しゅちょうしていて、Ｑアノンみたいになるありさまだった。

何なにが最悪さいあくかといえば。

さっき書かいた通とおりハリスが指名しめいされたのは８月がつ６日にちで、直後ちょくごにハリス有利ゆうりの世論せろん調査ちょうさが出でて、岸田きしだ文雄ふみおが次期じき総裁そうさい選せん不ふ出馬しゅつばを表明ひょうめいしたのは８月がつ14日にちだってこと。

分わかるだろうか。

きっと岸田きしだはハリスが大統領だいとうりょう選せんに勝かつという前提ぜんていのもと、総理そうり大臣だいじんの座ざを降おりている。

バイデン政権せいけんの後半こうはんは、バイデンが大統領だいとうりょう選せんで再度さいどトランプに勝かてるか怪あやしいとずっと疑問ぎもん視しされていたので、トランプ政権せいけん再さい誕というリスクが一番いちばん低ひくくなった瞬間しゅんかんに、岸田きしだは不ふ出馬しゅつばを選択せんたくしたということになる。さらに。自民党じみんとう総裁そうさい選せんは、9月12日にち告示こくじ、27日にち投開票とうかいひょうだった。ハリス優勢ゆうせいは揺ゆらいでいなかった。自民党じみんとう総裁そうさい選せんに投票とうひょうできた党員とういん・議員ぎいんの中なかで、トランプ絶対ぜったい支持しじの一部いちぶのやばい人間にんげんを除のぞいて、次つぎの米国べいこく大統領だいとうりょうがトランプになることを前提ぜんていに投票とうひょうできた人間にんげんはほぼいなかっただろう。

今いまの首相しゅしょうは、ここ二に年間ねんかんくらいで一番いちばん、トランプ大統領だいとうりょうがあり得えなさそうなタイミングで選えらばれてしまった。

その結果けっか、靖国やすくに参拝さんぱいで日にち韓かん関係かんけいを破壊はかいし、極東きょくとうの自由じゆう主義しゅぎ圏けんの連帯れんたいを揺ゆるがしかねない高市たかいち早苗さなえと（トランプが米べい大統領だいとうりょうになった場合ばあい、日本にっぽんが自由じゆう主義しゅぎ国家こっかとして信頼しんらいの置おける首脳しゅのうが、尹いん錫すず悦えつのほか極東きょくとうにいるだろうか？）、中国ちゅうごく観かんが習近平ひらた国家こっか主席しゅせき就任しゅうにん以前いぜんで腐くさり落おちていて、日米地位協定にちべいちいきょうてい改定かいていとアジア版はんＮＡＴＯなとーの設立せつりつなど鳩山はとやま由紀夫ゆきおの生霊いきりょうのような大だい東亜とうあ共栄きょうえい圏けんレベルに終おわった極東きょくとう観かんを持もつ石破いしばという、外交がいこうの二に大だいリスク………大統領だいとうりょうがトランプなら絶対ぜったいに選えらんではいけない二人ふたりを残のこしてしまった。そして、自民党じみんとうは第だい二に次じ鳩山はとやま政権せいけんを選えらんだ。驚おどろくべきことにこの鳩山はとやま二に号ごう、アジア版はんＮＡＴＯなとー設立せつりつを喧伝けんでんしてアメリカ外交がいこう筋すじだけでなくインド外相がいしょうからも批判ひはんされ、一旦いったんひっこめたかと思おもいきや主張しゅちょうを再開さいかい、その結果けっかつい二に日にち前まえに中印なかいん首脳しゅのうが会談かいだんし劇げき的てきに両国りょうこく関係かんけいを改善かいぜんさせており、麻生あそう安倍あべ菅かん岸田きしだが15年ねん積つみ上あげてきた対たい中ちゅう包囲ほうい網もうを一いちか月げつ足たらずで破壊はかいするという最悪さいあくの結果けっかを生うみ出だしている。

一方いっぽうで立憲りっけん民主党みんしゅとうはといえば、代表だいひょうを野田のだ佳彦よしひこに変かえた結果けっか、民主党みんしゅとう政権せいけんとは違ちがう現実げんじつ的てきな外交がいこう政策せいさくに転換てんかんしたというイメージを持もたれている。だがそれは単たんなるイメージ戦略せんりゃくに過すぎない。というのも2006年ねんに国くにと県知事けんちじが合意ごういしていた普天ふてん間あいだから辺野古へのこへの移設いせつについて、2009年ねんに鳩山はとやまが目玉めだま政策せいさくのひとつとして最低さいていでも県けん外がい移設いせつを宣言せんげんして政権せいけん交代こうたい、移転いてん先さきの候補こうほが無ないままオバマにトラストミーして信頼しんらいを失うしない迷走めいそうした挙句あげく、2010年ねんに鳩山はとやま自身じしんが辺野古へのこ撤回てっかいを断念だんねんして米国べいこくと合意ごういするというプロセスで日米にちべい関係かんけいを滅茶苦茶めちゃくちゃにした、その民主党みんしゅとうの後継こうけい政党せいとうたる立憲りっけん民主党みんしゅとうが、改あらためて「辺野古へのこ移設いせつ撤回てっかい」するという日米にちべい関係かんけいを今度こんどこそ木端微塵こっぱみじんに砕くだく内容ないようを、公約こうやくの目玉めだまに入いれている。公約こうやくには更さらに安保あんぽ法制ほうせいの違憲いけん部分ぶぶんを廃止はいしする宣言せんげんとセットで、石破いしばと同おなじく日米地位協定にちべいちいきょうていの改定かいていも入いれているという、どう見みても民主党みんしゅとう鳩山はとやま政権せいけんの外交がいこう政策せいさく復活ふっかつを声高こわだかにうたっているのだ。

そう、今いま、何なんの因果いんがか日本にっぽんは自公じこう政権せいけん、立憲りっけん民主党みんしゅとう中心ちゅうしん政権せいけん、どちらを選えらぼうと第だい二に次じ鳩山はとやま内閣ないかく外交がいこうになる政治せいじ状況じょうきょうなのだ。そのうえで今回こんかいは、五ご割わり超ちょうの確かく率りつで、相手あいては正気しょうきのオバマではなく、共和党きょうわとうの抑おさえさえきかず個人こじん的てきな世界せかい観かんに生いきるドナルド・トランプだ。

投票とうひょうは人ひとを殺ころす。

小泉こいずみ純一郎じゅんいちろう政権せいけん支持しじに投とうじられた票ひょうは、非ひ正規せいき雇用こようを爆ばく増まさせ、間接かんせつ的てきに多おおくの人ひとを殺ころしただろう。民主党みんしゅとう政権せいけん誕生たんじょう支持しじに投とうじられた票ひょうは、円えん高だか不ふ況きょうと就職しゅうしょく率りつの低下ていかで、間接かんせつ的てきに多おおくの人ひとを殺ころしただろう。

でもそれは、反対はんたい側がわに投票とうひょうしていれば、加担かたんすることを回避かいひできていた殺人さつじんだ。

ドナルド・トランプが大統領だいとうりょうになった場合ばあい、それは万まんが一いちではなく、もはや、半はんが一いち以上いじょうの確かく率りつで起おこりうるのだけど、私わたしが入いれる一票いっぴょうは、どちらに入いれても恐おそらく人ひとを殺ころす。

一部いちぶネトウヨの中なかでは対たい中なか強硬きょうこう派はということになっているが、「中国ちゅうごくが台湾たいわんを占領せんりょうしたら２００％の関税かんぜいをかける」という、一見いっけん脅おどしのようで「中国ちゅうごくが台湾たいわんを占領せんりょうしても交戦こうせんはしない」かのような宣言せんげんを一いち週間しゅうかん前まえにしたばかりで、台湾たいわん有事ゆうじリスクを既すでに高たかめているトランプだ。

もともとプーチンを尊敬そんけいしていると発言はつげんしていて、自分じぶんが大統領だいとうりょうになったら速はややかにロシアとウクライナの戦争せんそうが終おわると主張しゅちょうし、つい今月こんげつ、プーチンとの関係かんけいを問とわれて大統領だいとうりょう辞任じにん後ごに私的してきな連絡れんらくを取とっていた可能かのう性せいを否定ひていしなかったトランプだ。

もともとイスラエルに擁護ようご的てきであり、今週こんしゅう、ネタニヤフに会談かいだんで「あなたがやるべきことをやればいい」と伝つたえたばかりのトランプだ。

そういう人間にんげんが米国べいこく大統領だいとうりょうになった場合ばあい、米国べいこくの軍事ぐんじ力りょくに頼たよらなければ生いきていけない日本にっぽん国くにの首相しゅしょうが、米国べいこくやインドも丸まるめ込こみながら自由じゆう主義しゅぎサイドで中国ちゅうごくを牽制けんせいして台湾たいわん有事ゆうじを起おこらないようにし、ロシアの侵略しんりゃくと虐殺ぎゃくさつに抗あらがうウクライナを欧米おうべいや韓国かんこくとともに支援しえんし、アメリカに庇護ひごされる状況じょうきょうにありながらイスラエルのガザ虐殺ぎゃくさつを最大限さいだいげん非難ひなんするという、戦後せんご８０年ねん平和へいわ主義しゅぎを貫つらぬいてきた国家こっかの代表だいひょうとしてあるべき舵取かじとりができるだろうか？　一手いって間違まちがうだけで、不正ふせい義ぎと虐殺ぎゃくさつ、自由じゆう主義しゅぎ社会しゃかいの崩壊ほうかいに加担かたんすることになる、そんな綱つな渡わたりをやり遂とげることができるだろうか？

信念しんねんの岸田きしだか、トランプになぜか信頼しんらいされた安倍あべなら、できるか少すくなくともやろうとしただろうし、上川かみかわとか林はやしとか、総裁そうさい選せんの序盤じょばんで散ちった人ひとにも、もしかしたらできたかもしれない。

でも、目めの前まえに示しめされたのは、どちらにも「鳩山はとやま由紀夫ゆきお首相しゅしょう」と書かかれた二に枚まいの切符きっぷだ。

彼かれらが何なにもしないとか、トランプの妄言ぼうげんに追従ついしょうするということさえ最悪さいあくでないかもしれない。自分じぶんならロシア・ウクライナ戦争せんそうを終おわらせられると豪語ごうごして親しん露ろ派は議員ぎいんを連つれてプーチンに電撃でんげき面会めんかい、まんまと丸まるめ込こみまれて日本にっぽん国くに首相しゅしょうとしてプーチンの片棒かたぼうを担かつがされるくらいまであり得える。きっと鳩山はとやまならそうした。

だからこそ、聞ききたい。私わたしは誰だれに投票とうひょうすればいいんだ。

与党よとうに入いれても鳩山はとやま政権せいけん。

野党やとうに入いれても鳩山はとやま政権せいけん。

大統領だいとうりょうはドナルド・トランプ。

高市たかいち早苗さなえ支持しじ者しゃは、「自民党じみんとうが下野げやしない程度ていどに負まけたら石破いしばが退陣たいじんして別べつの首相しゅしょうになる」という夢物語ゆめものがたりを語かたって戦略せんりゃく的てき投票とうひょうを気取きどっているが、そんなのは都合つごうのいい現実げんじつ逃避とうひだ。大だい負まけしても石破いしば総裁そうさいのままだったらどうする気きだ。議席ぎせきが狙ねらっていたよりも減へって立憲りっけん民主党みんしゅとう政権せいけんになったらどうする気きだ。今回こんかいもし政権せいけん交代こうたいが起おきて、立憲りっけんが民主党みんしゅとう政権せいけんの失敗しっぱいを踏ふまえて絶対ぜったいに衆議院しゅうぎいんを解散かいさんしなかった場合ばあい、四よん年ねん先さきまで、つまりあなた達いたるの大好だいすきなトランプが大統領だいとうりょうになった場合ばあいの任期にんき四よん年間ねんかん、ずっと立憲りっけん民衆みんしゅう党とう政権せいけんである可能かのう性せいを想定そうていしているのか。

国民こくみん民主党みんしゅとうをはじめとする第だい三さん極きょく支持しじ者しゃは、自分じぶんたちに入いれろと言いうかもしれない。でもそれって現実げんじつ的てきに自民じみんか立憲りっけんのどちらかが第だい一いち党とうになる状況じょうきょう下かでは単たんなる甘言かんげんで、単純たんじゅんに自公じこう政権せいけんの議席ぎせきを減へらして野田のだ内閣ないかく誕生たんじょうをアシストするか、総そう選挙せんきょ後のち自公じこう政権せいけんと連立れんりつして石破いしば内閣ないかくをアシストするか、そのどちらかでしかない。

与党よとうに入いれれば、第だい二に次じ鳩山はとやま政権せいけんになる。

野党やとうに入いれれば、第だい二に次じ鳩山はとやま政権せいけんになる。

米国べいこく大統領だいとうりょうがトランプになった瞬間しゅんかん………それはほぼ五ご割わり以上いじょうの確かく率りつで起おこりうるのだけど、私わたしの投票とうひょうは、きっとどこかの国くにで人ひとが殺ころされる未来みらいに加担かたんすることになる。

絶対ぜったいに白紙はくし投票とうひょうや棄権きけんはしない。それは普通ふつう選挙せんきょが保証ほしょうされた自由じゆう主義しゅぎ国家こっかで生いきられる人間にんげんにとって、致命ちめい的てきな恥はじだ。

でもだからこそ教おしえて欲ほしい。私わたしは誰だれに投票とうひょうすればいい？　四よん年ねん後ご、すべてがグチャグチャになっているかもしれない世界せかいで、胸むねを張はっていられる投票とうひょうはあるのか？

最後さいごに言いわせてほしい。私わたしはトランプ再選さいせんが現実げんじつにならないことを祈いのっている。ただトランプが次つぎの大統領だいとうりょうに本当ほんとうに選出せんしゅつされた場合ばあい、日本にっぽんがどちらの鳩山はとやま政権せいけんであったとしても、当面とうめんの間あいだ、首相しゅしょうをはじめ主要しゅような政治せいじ家かは与党よとう野党やとう問といわず、どうかできる限かぎり今いま以上いじょうにＳＰを増ふやしてほしい。熱狂ねっきょう的てきなトランプ信者しんじゃの日本にっぽん人ひとが「こいつを排除はいじょしたら日本にっぽんとトランプとの関係かんけいが良よくなる」とか、熱狂ねっきょう的てきな反はんトランプの日本にっぽん人ひとが「こいつを排除はいじょして日本にっぽんのトランプ化かを阻止そしする」とか行動こうどうを起おこしかねない。絶対ぜったいにそいつらの企たくらみを成功せいこうさせるな。これ以上いじょう日本にっぽんを二に・二に六ろくの時代じだいに戻もどさないでくれ。

ネットのオープンな箇所かしょに長文ちょうぶんを書しょいたことが一いち度どもないから、どうすればこの記事きじが人ひとに読よんでもらえるか分ぶんからなかった。昼ひるにこれと同おなじ文章ぶんしょうを上あげたけれど全然ぜんぜん読まれなかったので、ヤケになって上あげ直なおし、はてなブログにもnoteにも上あげた私わたしを許ゆるしてほしいい。

Permalink | 記事きじへの反応はんのう(2) | 23:58

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■誰だれに投票とうひょうすればいいんだ。誰だれか教おしえてくれ、助たすけてくれ

誰だれか教おしえてくれ、衆議院しゅうぎいん選挙せんきょの投票とうひょう先さきを。

どの党とうに投票とうひょうすればいいかを。

経済けいざい政策せいさく、政治せいじとカネ、非ひ公認こうにん、社会しゃかい保障ほしょう、外交がいこう、安全あんぜん保障ほしょう、選択せんたく的てき夫婦ふうふ別姓べっせい、表現ひょうげん規制きせい、反はんワクチン。政治せいじ家かや支持しじ者しゃの発言はつげんで、ＳＮＳではあらゆる論点ろんてんが俎上そじょうにのぼっている。

私わたしだって選えらべるのだ、論点ろんてんがこれらだけなら。

20年とし近ちかく選挙せんきょに投票とうひょうしてきたから。自分じぶんにだって政治せいじ思想しそうがあるから。普段ふだんだったら選択せんたくできたはずなのだ。

でも、今回こんかいばかりはどうすればいいのか分ぶんからない。

なぜなら、多おおくの政治せいじ家か、それに支持しじ者しゃ、政治せいじにちゃんと関心かんしんがある人ひとでも、ごく一部いちぶの人ひとを除のぞいてほとんどが正面しょうめんから向むき合あっていない、それとも気きづけていないリスクがあるせいで。

『どうも再来週さらいしゅう11月５日にちの米国べいこく大統領だいとうりょう選せんで、トランプが割わりと勝かちそうな情勢じょうせいになっている』ことだ。

衆院しゅういん選せんをめぐる様々さまざまな論点ろんてんの中なかで、「ハリスが勝かってもトランプが勝かってもちゃんと付つき合あえる首相しゅしょう・党とうを選えらびましょうね」と無難ぶなんに言いっている人ひともたまに見みかけるが、そのくらいのテンションで語かたれるのは、たぶん、ドナルド・トランプという危険きけん人物じんぶつが大統領だいとうりょう選せんで勝利しょうりする可能かのう性せいをかなり低ひくく見積みつもりもっていて、本心ほんしんはハリスだろうと思おもっているのではないか。

たぶん、少すくなくない人ひとが、うっすらと「ハリスが勝かつ情勢じょうせいになったんでしょ？」と思おもっているだろう。それは、そうなるはずだったのだ。今いまは違ちがうということをまだ知しらない。

７月がつ13日にちに選挙せんきょ集会しゅうかい中なかのトランプが一いち度ど暗殺あんさつされかけた後のち、バイデンの高齢こうれいによる不安ふあんと低ひく支持しじ率りつが問題もんだい視しされ、７月がつ21日にちにバイデンが大統領だいとうりょう選せんを断念だんねんした。そして８月がつ６日にちにハリスが正式せいしきに大統領だいとうりょう候補こうほとして指名しめいを受うけた。もともとは国民こくみんの人気にんきが低ひくく、大統領だいとうりょう選せんに立たった場合ばあいの支持しじ率りつが不安ふあん視しされていたハリスも、実際じっさいに大統領だいとうりょう候補こうほになると想像そうぞうをはるかに超こえて善戦ぜんせん、若わかさもあってトランプに対たいして完全かんぜんに優位ゆういに立たち、トランプ再選さいせんリスクは大幅おおはばに低ひくくなった。

「普通ふつうに政治せいじへの関心かんしんがある人ひと」程度ていどなら、米べい大統領だいとうりょう選せんについての認識にんしきは、この辺あたりで終おわっていると思おもう。まあハリスが勝かつ流ながれになったんでしょ、と認識にんしきしているだろう。トランプがマックの店員てんいんやったりヒトラー関連かんれんの失言しつげんしたくらいは流ながれてきただろうが。

そういう認識にんしきは、９月くがつ中ちゅうくらいまでは正ただししかった。９月くがつ11日ひにあったハリスとトランプの第だい一いち回かい目めの討論とうろんの後のちも、ハリスの優位ゆういはほとんど揺ゆるがずに、トランプは二に回かい目めの討論とうろんを拒否きょひした。９月くがつ15日にちにトランプが二に度目どめの暗殺あんさつ未遂みすいにあったが、アメリカでさえ前回ぜんかいほどの話題わだいにならなかった。この辺あたりまでは、確実かくじつにハリスが優位ゆういだった。

その後ご、保守ほしゅ派はが「カマラ・ハリスの業績ぎょうせき」という題名だいめいの白紙はくしの本ほんを売うり出だしてハリスを揶揄やゆしたり、イーロン・マスクがトランプ応援おうえんキャンペーンを打うって選挙せんきょ違反いはんと批判ひはんされたり、大統領だいとうりょう候補こうほがずっと出席しゅっせきしてきたカトリックの晩餐ばんさんイベントをハリスが欠席けっせきしてトランプに揶揄やゆされたり、この時ときハリスを批判ひはんした枢機卿すうききょうがリベラル側がわから叩たたかれたり、ハリスが庶民しょみん層そうの支持しじ者しゃを得えるためマクドナルドで働はたらいていた過去かこを語かたったり、保守ほしゅ側がわが嘘うそだ証拠しょうこを見みせろと叩たたいた挙句あげくそれに乗のってトランプが一いち日にちマクドナルド店員てんいんを務つとめたり、トランプがヒトラーの部下ぶかみたいな部下ぶかが欲よくしかったと語かたって案あんの定じょう叩たたかれたり、泥仕合どろじあいみたいなしょうもない選挙せんきょ戦せんが繰くり広ひろげられるうち、何一なにひとつ劇的げきてきな事件じけんも決定けってい打だも無ないまま、なぜか10月の間あいだハリスの支持しじ率りつがジリジリ、着実ちゃくじつに下さがっていった。もちろん、ハリス支持しじ率りつの方ほうが上あがった州しゅうもあるが、全体ぜんたいの傾向けいこうとしてはトランプの方ほうに天秤てんびんが傾かたむき続つづけ、支持しじ率りつだけでなく、各州かくしゅうの予想よそうされる選挙せんきょ結果けっかを総合そうごうしてもトランプ当選とうせんの確かく率りつが徐々じょじょに上昇じょうしょうしていき、とうとうＣＮＮやＷＳＪなども互角ごかくかトランプの勝利しょうり可能かのう性せいが僅かに高たかいという結果けっかを出だし始はじめた。これは一時いちじの、一いち社しゃの統計とうけいのまぐれでは無なく10月の間あいだずっとトランプ支持しじ拡大かくだいの方ほうへ推移すいいしていって、今週こんしゅう、遂ついに喫水線きっすいせんを超こえたものであり、そして、大統領だいとうりょう選せんまでもう二に週間しゅうかんを切きっている。

ウクライナ情勢じょうせいを軽視けいしするトランプに度々どど接触せっしょくを図はかっていたゼレンスキーは今週こんしゅう、「make russia small again」というシャツを着きて演説えんぜつした。どう見みても欧米おうべいリベラルには評判ひょうばんが悪あくいであろうことが容易よういに予想よそうのつくこの行動こうどうを選えらんだ背景はいけいには、トランプの当選とうせん可能かのう性せいの上昇じょうしょうを踏ふまえてトランプの歓心かんしんを買かうための、被ひ侵略しんりゃく国くにの指導しどう者しゃとしての苦渋くじゅうの決断けつだんがあったのだろう。

こういう状況じょうきょうが、国内こくない政治せいじに関心かんしんのある人ひとさえリーチしきっていない事情じじょうも分わかる。日本にっぽんから米べい大統領だいとうりょう選せんの情報じょうほうを得えようとすると、Ｑアノン兼けん日本にっぽん保守ほしゅ党とう支持しじ者しゃみたいな連中れんちゅうが、郵便ゆうびん投票とうひょう不正ふせいだのバイデンジャンプだの陰謀いんぼう論ろんデマばっかり流ながすし、バラモン左翼さよくはバラモン左翼さよくで、如何いかにトランプとその支持しじ者しゃが非ひ民主みんしゅ主義しゅぎ的てきな言動げんどうを繰くり返かえしていて愚劣ぐれつであるかという情報じょうほうしか流ながれさない。あと、賭かけサイトの勝利しょうり率りつを見みてこっちが優勢ゆうせい！と触ふれ回まわるような短絡たんらく的てきな人々ひとびとの狂騒きょうそう。そういうノイズが大おおきすぎるので、正気しょうきな人間にんげんほど情報じょうほうを仕入しいれようとしないせいだ。

それでもごくごく一部いちぶの、ＣＮＮ的てきな世界せかい観かんとＦＯＸ的てきな世界せかい観かんの双方そうほうの選挙せんきょ報道ほうどうや世論せろん調査ちょうさを淡々たんたんと分析ぶんせきし続つづけている人ひとたちは、どうも10月に入はいってからトレンドがトランプに傾かたむき始はじめ、どちらの世界せかい観かんから見みても、2020年としのバイデン勝利しょうり時ときよりは明あかりらかに2016年ねんのトランプ勝利しょうり時ときに、問題もんだいとなる州しゅうこそ違ちがうけれど構図こうずが似にてきていることに気きづき始はじめていた。ちなみに一部いちぶ世論せろん調査ちょうさで最初さいしょにトランプ有利ゆうりに傾かたむき始はじめた頃ころ、米国べいこく民主党みんしゅとう支持しじ者しゃとそれに追従ついしょうする一部いちぶの日本にっぽん人ひとは、「世論せろん調査ちょうさは共和党きょうわとうに組織そしき的てきなハックをされ始はじめたのでもう信用しんようできない」と主張しゅちょうしていて、Ｑアノンみたいになるありさまだった。

何なにが最悪さいあくかといえば。

さっき書かいた通とおりハリスが指名しめいされたのは８月がつ６日にちで、直後ちょくごにハリス有利ゆうりの世論せろん調査ちょうさが出でて、岸田きしだ文雄ふみおが次期じき総裁そうさい選せん不ふ出馬しゅつばを表明ひょうめいしたのは８月がつ14日にちだってこと。

分わかるだろうか。

きっと岸田きしだはハリスが大統領だいとうりょう選せんに勝かつという前提ぜんていのもと、総理そうり大臣だいじんの座ざを降おりている。

バイデン政権せいけんの後半こうはんは、バイデンが大統領だいとうりょう選せんで再度さいどトランプに勝かてるか怪あやしいとずっと疑問ぎもん視しされていたので、トランプ政権せいけん再さい誕というリスクが一番いちばん低ひくくなった瞬間しゅんかんに、岸田きしだは不ふ出馬しゅつばを選択せんたくしたということになる。さらに。自民党じみんとう総裁そうさい選せんは、9月12日にち告示こくじ、27日にち投開票とうかいひょうだった。ハリス優勢ゆうせいは揺ゆらいでいなかった。自民党じみんとう総裁そうさい選せんに投票とうひょうできた党員とういん・議員ぎいんの中なかで、トランプ絶対ぜったい支持しじの一部いちぶのやばい人間にんげんを除のぞいて、次つぎの米国べいこく大統領だいとうりょうがトランプになることを前提ぜんていに投票とうひょうできた人間にんげんはほぼいなかっただろう。

今いまの首相しゅしょうは、ここ二に年間ねんかんくらいで一番いちばん、トランプ大統領だいとうりょうがあり得えなさそうなタイミングで選えらばれてしまった。

その結果けっか、靖国やすくに参拝さんぱいで日にち韓かん関係かんけいを破壊はかいし、極東きょくとうの自由じゆう主義しゅぎ圏けんの連帯れんたいを揺ゆるがしかねない高市たかいち早苗さなえと（トランプが米べい大統領だいとうりょうになった場合ばあい、日本にっぽんが自由じゆう主義しゅぎ国家こっかとして信頼しんらいの置おける首脳しゅのうが、尹いん錫すず悦えつのほか極東きょくとうにいるだろうか？）、中国ちゅうごく観かんが習近平ひらた国家こっか主席しゅせき就任しゅうにん以前いぜんで腐くさり落おちていて、日米地位協定にちべいちいきょうてい改定かいていとアジア版はんＮＡＴＯなとーの設立せつりつなど鳩山はとやま由紀夫ゆきおの生霊いきりょうのような大だい東亜とうあ共栄きょうえい圏けんレベルに終おわった極東きょくとう観かんを持もつ石破いしばという、外交がいこうの二に大だいリスク………大統領だいとうりょうがトランプなら絶対ぜったいに選えらんではいけない二人ふたりを残のこしてしまった。そして、自民党じみんとうは第だい二に次じ鳩山はとやま政権せいけんを選えらんだ。驚おどろくべきことにこの鳩山はとやま二に号ごう、アジア版はんＮＡＴＯなとー設立せつりつを喧伝けんでんしてアメリカ外交がいこう筋すじだけでなくインド外相がいしょうからも批判ひはんされ、一旦いったんひっこめたかと思おもいきや主張しゅちょうを再開さいかい、その結果けっかつい二に日にち前まえに中印なかいん首脳しゅのうが会談かいだんし劇げき的てきに両国りょうこく関係かんけいを改善かいぜんさせており、麻生あそう安倍あべ菅かん岸田きしだが15年ねん積つみ上あげてきた対たい中ちゅう包囲ほうい網もうを一いちか月げつ足たらずで破壊はかいするという最悪さいあくの結果けっかを生うみ出だしている。

一方いっぽうで立憲りっけん民主党みんしゅとうはといえば、代表だいひょうを野田のだ佳彦よしひこに変かえた結果けっか、民主党みんしゅとう政権せいけんとは違ちがう現実げんじつ的てきな外交がいこう政策せいさくに転換てんかんしたというイメージを持もたれている。だがそれは単たんなるイメージ戦略せんりゃくに過すぎない。というのも2006年ねんに国くにと県知事けんちじが合意ごういしていた普天ふてん間あいだから辺野古へのこへの移設いせつについて、2009年ねんに鳩山はとやまが目玉めだま政策せいさくのひとつとして最低さいていでも県けん外がい移設いせつを宣言せんげんして政権せいけん交代こうたい、移転いてん先さきの候補こうほが無ないままオバマにトラストミーして信頼しんらいを失うしない迷走めいそうした挙句あげく、2010年ねんに鳩山はとやま自身じしんが辺野古へのこ撤回てっかいを断念だんねんして米国べいこくと合意ごういするというプロセスで日米にちべい関係かんけいを滅茶苦茶めちゃくちゃにした、その民主党みんしゅとうの後継こうけい政党せいとうたる立憲りっけん民主党みんしゅとうが、改あらためて「辺野古へのこ移設いせつ撤回てっかい」するという日米にちべい関係かんけいを今度こんどこそ木端微塵こっぱみじんに砕くだく内容ないようを、公約こうやくの目玉めだまに入いれている。公約こうやくには更さらに安保あんぽ法制ほうせいの違憲いけん部分ぶぶんを廃止はいしする宣言せんげんとセットで、石破いしばと同おなじく日米地位協定にちべいちいきょうていの改定かいていも入いれているという、どう見みても民主党みんしゅとう鳩山はとやま政権せいけんの外交がいこう政策せいさく復活ふっかつを声高こわだかにうたっているのだ。

そう、今いま、何なんの因果いんがか日本にっぽんは自公じこう政権せいけん、立憲りっけん民主党みんしゅとう中心ちゅうしん政権せいけん、どちらを選えらぼうと第だい二に次じ鳩山はとやま内閣ないかく外交がいこうになる政治せいじ状況じょうきょうなのだ。そのうえで今回こんかいは、五ご割わり超ちょうの確かく率りつで、相手あいては正気しょうきのオバマではなく、共和党きょうわとうの抑おさえさえきかず個人こじん的てきな世界せかい観かんに生いきるドナルド・トランプだ。

投票とうひょうは人ひとを殺ころす。

小泉こいずみ純一郎じゅんいちろう政権せいけん支持しじに投とうじられた票ひょうは、非ひ正規せいき雇用こようを爆ばく増まさせ、間接かんせつ的てきに多おおくの人ひとを殺ころしただろう。民主党みんしゅとう政権せいけん誕生たんじょう支持しじに投とうじられた票ひょうは、円えん高だか不ふ況きょうと就職しゅうしょく率りつの低下ていかで、間接かんせつ的てきに多おおくの人ひとを殺ころしただろう。

でもそれは、反対はんたい側がわに投票とうひょうしていれば、加担かたんすることを回避かいひできていた殺人さつじんだ。

ドナルド・トランプが大統領だいとうりょうになった場合ばあい、それは万まんが一いちではなく、もはや、半はんが一いち以上いじょうの確かく率りつで起おこりうるのだけど、私わたしが入いれる一票いっぴょうは、どちらに入いれても恐おそらく人ひとを殺ころす。

一部いちぶネトウヨの中なかでは対たい中なか強硬きょうこう派はということになっているが、「中国ちゅうごくが台湾たいわんを占領せんりょうしたら２００％の関税かんぜいをかける」という、一見いっけん脅おどしのようで「中国ちゅうごくが台湾たいわんを占領せんりょうしても交戦こうせんはしない」かのような宣言せんげんを一いち週間しゅうかん前まえにしたばかりで、台湾たいわん有事ゆうじリスクを既すでに高たかめているトランプだ。

もともとプーチンを尊敬そんけいしていると発言はつげんしていて、自分じぶんが大統領だいとうりょうになったら速はややかにロシアとウクライナの戦争せんそうが終おわると主張しゅちょうし、つい今月こんげつ、プーチンとの関係かんけいを問とわれて大統領だいとうりょう辞任じにん後ごに私的してきな連絡れんらくを取とっていた可能かのう性せいを否定ひていしなかったトランプだ。

もともとイスラエルに擁護ようご的てきであり、今週こんしゅう、ネタニヤフに会談かいだんで「あなたがやるべきことをやればいい」と伝つたえたばかりのトランプだ。

そういう人間にんげんが米国べいこく大統領だいとうりょうになった場合ばあい、米国べいこくの軍事ぐんじ力りょくに頼たよらなければ生いきていけない日本にっぽん国くにの首相しゅしょうが、米国べいこくやインドも丸まるめ込こみながら自由じゆう主義しゅぎサイドで中国ちゅうごくを牽制けんせいして台湾たいわん有事ゆうじを起おこらないようにし、ロシアの侵略しんりゃくと虐殺ぎゃくさつに抗あらがうウクライナを欧米おうべいや韓国かんこくとともに支援しえんし、アメリカに庇護ひごされる状況じょうきょうにありながらイスラエルのガザ虐殺ぎゃくさつを最大限さいだいげん非難ひなんするという、戦後せんご８０年ねん平和へいわ主義しゅぎを貫つらぬいてきた国家こっかの代表だいひょうとしてあるべき舵取かじとりができるだろうか？　一手いって間違まちがうだけで、不正ふせい義ぎと虐殺ぎゃくさつ、自由じゆう主義しゅぎ社会しゃかいの崩壊ほうかいに加担かたんすることになる、そんな綱つな渡わたりをやり遂とげることができるだろうか？