かつて任天堂が販売していた携帯ゲーム機「ゲームボーイ」が中古市場で大人気になっている。中古販売店ではあまりにも高騰しすぎた価格設定に、ゲーム好きから驚きや不満の声が上がっているほどだ。
実際、東京・秋葉原の中古買取り販売店などを覗いてみると、何と2万円から4万円の値札が付けられており、売り切れの店も。売り場では「ジャンク品で300円で売っていた時代が懐かしいわ」などと嘆く声も聞こえた。
ゲームボーイは1989年4月21日に発売。当時、ゲームといえば自宅でプレイするのが当たり前だった時代、持ち歩いて出先で遊べ、ソフトを入れ替えて複数のゲームができるスタイルが大ウケ。公式HPによれば後継機種も含め全世界で累計1億1869万台を売り上げる大ヒット商品になった。
まさにゲーム業界のエポックメーキングとなったゲームボーイだが、その後はゲームボーイアドバンスやニンテンドーDSなどの登場もあり、当時は中古販売店のワゴンセールで数百円で売られるなど、すっかり過去の機種となっていた。ところがここにきてインバウンド需要が急速に高まり、一気に価格が高騰しているというのだ。
ゲームライターが語る。
「ゲームボーイの発売当時の価格は1万2800円。ところが現在はその2倍から3倍の価格に跳ね上がっています。その理由は、外国人観光客の間で80年代のレトロゲームが人気になったこと。もっとも店によっては販売価格に大きな差があり、特に都心部では需要が供給量を上回る状況が続いていますが、地方では比較的安価に購入できますね」
そもそもゲームボーイのようなレトロゲーム機の価値は、市場の動向によって大きく変動する。購入したいと考えている方は、インバウンドが手を出しづらいフリマアプリなどを利用すると、いまでも数千円で手に入れることが出来るようだ。
(ケン高田)