柳谷やなぎや智さとし宣せんがAdobe Acrobatを使つかい倒たおしてみた 第だい4回かい

デジタルならではの詳細しょうさいなアクセス制御せいぎょを実現じつげん

PDFファイルに印刷いんさつ禁止きんしやコピー不可ふかのセキュリティをかけてみる

本ほん連載れんさいは、Adobe Acrobat DCを使つかいこなすための使つかい方かたやTIPSを紹介しょうかいする。第だい4回かいはPDFファイルに印刷いんさつ禁止きんしやコピー不可ふかのセキュリティをかけてみる。

　資料しりょうや見積みつもりを取とり引ひき先さきに渡わたす際さい、ファイル形式けいしきを何なににするかは悩なやみどころだ。作成さくせいしたファイルがWordやExcel、PowerPoint形式けいしきだと、Officeアプリをインストールしていなければ閲覧えつらんできない。逆ぎゃくに、Officeアプリがある場合ばあいは、自由じゆうに内容ないようの修正しゅうせいが行おこなえてしまう。その修正しゅうせい後ごのファイルが出回でまわり、意図いとしない内容ないようになっていてトラブルになる可能かのう性せいも考かんがえられる。やはり、PDFファイルに変換へんかんして送おくりたいところだ。

　とは言いえ、PDFもデータとして柔軟じゅうなんに扱あつかうことができるファイル形式けいしきなので、Acrobat等とうを使つかえば修正しゅうせいしたり他たのファイル形式けいしきに変換へんかんしたりできる。テキストや画像がぞうをコピーして、別べつのアプリで利用りようすることも可能かのうだ。相手あいてにファイルを渡わたしているとはいえ、無制限むせいげんに流出りゅうしゅつするのは好このまないデータだってあるだろう。そんな時ときは、PDFファイルにセキュリティをかけるとよい。

　まずはPDFを作成さくせいする時ときのオプション画面がめんや文書ぶんしょのプロパティ画面がめんでPDFファイルの利用りように制限せいげんを付つけてみよう。まず、PDFファイルの内容ないようを暗号あんごう化かし、閲覧えつらんの際さいにパスワードを入力にゅうりょくさせる機能きのうをオンにする。設定せっていしたパスワードがなければ、中身なかみを確認かくにんできないので安心あんしんだ。

　印刷いんさつさせずにPCの画面がめんだけで見みてもらいたいなら、印刷いんさつを許可きょかしない設定せっていにすればよい。再さい利用りようはして欲ほしくないが、社内しゃない確認かくにん用ようなどに必要ひつようそうなら、低てい解像度かいぞうどでの印刷いんさつのみを許可きょかすることも可能かのうだ。PDFの変更へんこうにも制限せいげんをかけられる。一切いっさいの変更へんこうを許可きょかしない設定せっていから、フォーム入力にゅうりょくや注釈ちゅうしゃくを許可きょかする設定せっていまで行くだりなえる。

　コンテンツのコピーを禁止きんしするなら、「テキスト、画像がぞう、およびその他たの内容ないようのコピーを有効ゆうこうにする」のチェックをオフにしておけばいい。画面がめんを読よみ上あげる機能きのうも使つかわせたくないなら、「スクリーンリーダーデバイスのテキストアクセスを有効ゆうこうにする」のチェックもオフにする。

　なお、これらのセキュリティ設定せっていを変更へんこうするには、「権限けんげんパスワード」が必要ひつようになるので設定せっていしておこう。「文書ぶんしょを開ひらくパスワード」とは別べつに設定せっていしなければならないので注意ちゅういすること。セキュリティを考かんがえ、同おなじパスワードにしないようにしよう。

Office文書ぶんしょをPDFで保存ほぞんする際さい「編集へんしゅうを制限せいげん」をクリックすると設定せってい画面がめんが開ひらく

閲覧えつらんパスワードを設定せっていしたり、印刷いんさつや編集へんしゅうを禁止きんしにできる

セキュリティ設定せっていが有効ゆうこうになっているファイルを開ひらこうとすると、このようなダイアログが出でてパスワードを求もとめられる

閲覧えつらんパスワードを入力にゅうりょくできても、変更へんこうを禁止きんしされているのに編集へんしゅうしようとすると、権限けんげんパスワードを求もとめられる

パスワードを間違まちがえるとこのダイアログが表示ひょうじされる

入力にゅうりょくをキャンセルするとこのダイアログが表示ひょうじされる

権限けんげんパスワードを入力にゅうりょくすると、ファイルのプロパティ画面がめんの「セキュリティ」タブから設定せってい画面がめんを開あける