使つかってみようSlack入門にゅうもん ～使づかい倒たおして業務ぎょうむ効率こうりつアップ！ 第だい29回かい

特定とくていのフレーズを入力にゅうりょくしたらすぐに返答へんとうしてくれるSlackbotの使つかい道みちを考かんがえる

ちょっとした質問しつもんはSlackbotに自動じどう応答おうとうさせるととても便利べんり！

　誰だれでも業務ぎょうむ上じょう、ちょっとした情報じょうほうを調しらべるのが面倒めんどうでイラッとしたことはあるはず。簡単かんたんな例れいで言いえば「オフィスの郵便受ゆうびんうけを開あけるための暗証あんしょう番号ばんごう」「来客らいきゃく用ようのWi-Fiパスワード」など、使つかう頻度ひんどが少すくないので毎回まいかい忘わすれてしまう、でも必要ひつようになったときはすぐに知しりたい、そんな情報じょうほうだ。どこかにメモしたはずなのだけど、それを毎回まいかい探さがし回まわるのに無駄むだな時間じかんがかかる。結局けっきょく知しっていそうな人ひとに聞きくことになるが、毎回まいかい聞きかれる人ひとのほうでも少すこしイラッとしているだろう。

　そんな時ときは、Slackbotをうまく活用かつようするとストレスを軽減けいげんできるかもしれない。例たとえばSlackに「郵便受ゆうびんうけの番号ばんごう」と入力にゅうりょくしたら、Slackbotが自動的じどうてきに暗証あんしょう番号ばんごうを返答へんとうしてくれるという使つかい方かただ。自動じどう応答おうとうと言いっても“AIチャットボット”のような大おおげさなものではなく、特定とくていのキーワードに反応はんのうして登録とうろく済ずみのメッセージを返かえすだけの簡単かんたんなもので、設定せっていはとてもシンプルだ。

　まずはSlackを開ひらき、ワークスペース名めいをクリックして「設定せっていと管理かんり」→「以下いかをカスタマイズ：○○」を開ひらき、「Slackbot」タブをクリックする。「新あたらしいレスポンスを追加ついかする」をクリックし、自動じどう応答おうとうを行おこなう条件じょうけんとなるフレーズを指定していする。続つづけてSlackbotのレスポンスメッセージを入力にゅうりょくして「保存ほぞんする」をクリックする。

　これだけの設定せっていで、Slackに特定とくていのフレーズが入力にゅうりょくされると、指定していしたレスポンスメッセージが返かえってくるようになる。ユーザーは郵便受ゆうびんうけの番号ばんごうがわからなくなったら、Slackで「郵便受ゆうびんうけの番号ばんごう」と入力にゅうりょくするだけですぐにその答こたえがわかり、業務ぎょうむ効率こうりつを改善かいぜんできる。

ワークスペース名めいのメニューから「カスタマイズ」を開ひらき、「Slackbot」タブをクリックする

「新あたらしいレスポンスを追加ついかする」をクリックし、条件じょうけんとなるフレーズと返信へんしんメッセージを設定せっていする

質問しつもんすると回答かいとうが自動的じどうてきに返かえってきた

　ただし上述じょうじゅつのように設定せっていした場合ばあいは、ユーザーが正確せいかくに「郵便受ゆうびんうけの番号ばんごう」と入力にゅうりょくしなければ回答かいとうが得えられない。「ポストの番号ばんごう」や「郵便受ゆうびんうけの開あけ方かた」と入力にゅうりょくしてもダメで、質問しつもんするフレーズそのものを覚おぼえておく必要ひつようがある。違ちがうい回いまわしの質問しつもん（入力にゅうりょくフレーズ）にも対応たいおうさせたい場合ばあいは、フレーズを複数ふくすう登録とうろくすることができる。複数ふくすうのフレーズを「,（カンマ）」で区切くぎって登録とうろくするだけでよい。

　例たとえば「Wi-Fiキー」と入力にゅうりょくされたら無線むせんLANのパスワードを返かえすSlackbotを設定せっていしたときに、同時どうじに「無線むせんLANのパスワード」や「Wi-Fiパスワード」といったフレーズでも応答おうとうするよう設定せっていするわけだ。もっとも、フレーズが長ながくなればい回いまわしのバリエーションも増ふえるので、質問しつもんは最初さいしょからシンプルなフレーズにするルールにしておこう。

　なお、ユーザーが送信そうしんするメッセージの途中とちゅうに登録とうろくしたフレーズが含ふくまれていても、Slackbotは反応はんのうしない。これは、意図いとせず自動じどう応答おうとうされると通常つうじょうのコミュニケーションの邪魔じゃまになるからだ。例外れいがいとして、メッセージの最後さいごに半角はんかくスペースを挟はさみ、そのあとにフレーズを入いれればSlackbotが反応はんのうするのだが、特とくに使つかいどころはないだろう。

自動じどう応答おうとうするフレーズは複数ふくすう登録とうろくしておける

メッセージの最後さいごに半角はんかくスペースを入いれてフレーズを書かくと自動じどう応答おうとうされる

　一方いっぽうで、ユーザーが入力にゅうりょくしたフレーズに対たいして、複数ふくすうのメッセージからランダムに応答おうとうさせることもできる。前述ぜんじゅつした設定せっていとは逆ぎゃくに、1つのフレーズに対たいして返信へんしんメッセージを複数ふくすう登録とうろくするだけだ。こちらは「,」区切くぎりではなく1行ぎょうに1メッセージずつ、改行かいぎょうしながら複数ふくすうの応答おうとうメッセージを登録とうろくする。

　例たとえば、飲食いんしょく店てんのスタッフがお客きゃくさんから「オススメは何なに？」と聞きかれて、「メニューに載のっているのは全部ぜんぶオススメだよ」と答こたえると空気くうきが悪わるくなるので何なにかに絞しぼりたいが、とっさに反応はんのうするのは難むずかしいという場面ばめんがある。そんなときにスマホのSlackで「今日きょうのオススメ」と入力にゅうりょくしたら、店長てんちょうがあらかじめセレクトしたメニューからランダムで応答おうとうがあれば、答こたえるのも楽らくになる。

　……ちょっとニッチすぎる例れいを挙あげてしまったが、例たとえば挨拶あいさつを投稿とうこうしたらいろんなパターンで挨拶あいさつを返かえすとか、社長しゃちょうオススメの格言かくげんが表示ひょうじされるとか、あるいは社員しゃいんみんなで登録とうろくした近所きんじょのランチメニューがランダムにオススメされるとか、アイデア次第しだいで面白おもしろく使つかえるはずだ。

複数ふくすうの応答おうとうメッセージを改行かいぎょうしながら（1行ぎょうに1つずつ）列記れっきする

同おなじ質問しつもんに対たいしてランダムに応答おうとうされる

　やや裏うら技わざ的てきな使つかい方かただが、応答おうとうメッセージに画像がぞうを登録とうろくすることもできる。まずは通常つうじょうのメッセージとして画像がぞうを送信そうしんし、そのメッセージの「…」メニューから「ファイルのリンクをコピー」でURLを取得しゅとくして、このURLをSlackbotの応答おうとうとして登録とうろくすればよい。URLとテキストを改行かいぎょうせず1行ぎょうに登録とうろくすれば、画像がぞう＋テキストの組くみ合あわせで応答おうとうさせることもできる。

　なお応答おうとうメッセージに画像がぞうを追加ついかした場合ばあい、最初さいしょの1回かいは画像がぞうのサムネイルが表示ひょうじされるのだが、その後ご1時じ間あいだはURLだけの表示ひょうじとなる（URLをクリックすれば画像がぞうが表示ひょうじされる）。ちょっと残念ざんねんだがこれはSlackの仕様しようなので仕方しかたがない。それでも役立やくだつ、楽たのしめるような使つかい道みちを考かんがえてほしい。

投稿とうこうした画像がぞうのリンクURLをコピーする

Slackbotの応答おうとうに画像がぞうURLを入力にゅうりょくする

　Slackbotは初期しょき設定せっていで有効ゆうこうになっており、ワークスペースのメンバーであれば誰だれでも自由じゆうに設定せっていできる。もしも利用りようを制限せいげんする必要ひつようがあれば、設定せっていできるメンバーを管理かんり者しゃやオーナーのみ設定せっていしたり、Slackbotそのものを無効むこう化かしたりすることも可能かのうだ。「設定せっていと権限けんげん」の「権限けんげん」タブを開ひらき、「Slackbotのレスポンス」で設定せっていする。

「設定せっていと権限けんげん」の「権限けんげん」から「Slackbotのレスポンス」を開ひらく

Slackbotを管理かんりするユーザーを管理かんり者しゃとオーナーのみに指定していできる

　以上いじょう、今回こんかいはユーザーのメッセージに自動じどう応答おうとうしてくれるSlackbotの使つかい道みちをいろいとろ考かんがえてみた。設定せっていはとてもシンプルなので、アイデア次第しだいでさまざまな活用かつようシーンが考かんがえられる。業務ぎょうむ上じょうでよくある問とい合あわせの簡単かんたんな応答おうとうから、チーム内ないでのちょっとしたお遊あそびまで、ぜひ積極せっきょく的てきに利用りようしていきたい。

（提供ていきょう：Slack）