(Translated by https://www.hiragana.jp/)
ASCII.jp:ペーパーレス化だけじゃない 東北特殊鋼でkintoneが現場に根付くまで (1/2)

このページの本文ほんぶん

まえ 1 2 つぎ

業務ぎょうむえるkintoneユーザー事例じれい だい175かい

かぎ社内しゃない情報じょうほう共有きょうゆうないPDCA

ペーパーレスだけじゃない 東北特殊鋼とうほくとくしゅこうでkintoneが現場げんば根付ねつくまで

2023ねん05がつ16にち 0900ふん更新こうしん

ぶん大谷おおやイビサ 編集へんしゅう●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 2023ねん4がつ13にち開催かいさいされた「kintone hive sendai 2023」では、6しゃによるkintone事例じれい披露ひろうされた。後半こうはん最初さいしょ登壇とうだんしたのは、東北特殊鋼とうほくとくしゅこう木田きだつかさ桜井さくらい利江としえ二人ふたり。kintoneによる安全あんぜん関連かんれん書類しょるいのペーパーレス実現じつげんするまでの改善かいぜん過程かていと、社内しゃないでの情報じょうほう共有きょうゆう実現じつげんしたkintone喫茶きっさについて説明せつめいした。

社内しゃない相談そうだんできる場所ばしょがない! そんななやみを解決かいけつするkintone喫茶きっさ

 東北特殊鋼とうほくとくしゅこう宮城みやぎけん村田むらたまちにある製造せいぞうぎょうで、名前なまえとお自動車じどうしゃ半導体はんどうたい製造せいぞう装置そうち医療いりょう機器ききなどにもちいられる特殊とくしゅこう製造せいぞうしている。今回こんかい登壇とうだんした入社にゅうしゃ1ねん木田きだ材料ざいりょう開発かいはつチーム、先輩せんぱい桜井さくらい鋼材こうざい製造せいぞうチームに所属しょぞくしている。

 東北特殊鋼とうほくとくしゅこうには「改善かいぜん文化ぶんか」があり、従業じゅうぎょういんかんがえた改善かいぜん施策しさく社長しゃちょうまえ発表はっぴょうかい定期ていきてきおこなわれているという。しかし、したしんだかみとExcelからはどうしてもせないでいた。「まさにわたしたちのまえちはだかるおおきなやまだった」と木田きだかえる。

東北特殊鋼とうほくとくしゅこう 材料ざいりょう開発かいはつチーム 木田きだつかさ

 かねた社長しゃちょうからたのは、「このやまにkintoneでいどもう」という一言ひとことづる一声いっせい現場げんばのやるにもいたが、ながらく最後さいごまでやりきることができなかった。この原因げんいんの1つが情報じょうほう共有きょうゆう場所ばしょがなかったことだ。「こまったときにだれにも相談そうだんできなかったので、孤独こどくかんがあった」と木田きだかえる。

 この課題かだい解決かいけつすべくつくられたのが社内しゃないサークル「kintone喫茶きっさ」だ。開発かいはつ生産せいさん、ITなどの有志ゆうしによってつくられたkintone喫茶きっさでは、だれでも気軽きがるにkintoneのことを相談そうだんできる。

 木田きだ桜井さくらいもこのkintone喫茶きっさ先輩せんぱい後輩こうはい同士どうし木田きだ桜井さくらい先輩せんぱいにどうしてkintone喫茶きっさはいったのかをくと、「自分じぶん改善かいぜんまっており、そんな状況じょうきょう打破だはできればとおもい、参加さんかしました」というこたえがかえってきた。これにたいして木田きだは、「やっぱり先輩せんぱい素晴すばらしいですよね。わたし正直しょうじき目立めだちたいというだけではいりました(笑)」とコメントする。

東北特殊鋼とうほくとくしゅこう社内しゃないつくられたkintone喫茶きっさ

 kintone喫茶きっさ活動かつどうはアクティブ。勉強べんきょうかいをやったり、質問しつもんけアプリをつくったり、社内しゃないhiveとばれる事例じれい発表はっぴょうかい実施じっしした。こうした地道じみち活動かつどうのおかげで、kintoneユーザーは徐々じょじょえ、こうしたユーザーには「きです キントーン」のステッカーをくばっているという。

提出ていしゅつすることが目的もくてきしていた安全あんぜん関連かんれん書類しょるいをどうする?

 そして、ついにやりきった事例じれいあらわれた。これが鋼材こうざい製造せいぞうチームの桜井さくらい先輩せんぱい事例じれいだ。

 桜井さくらい所属しょぞくする鋼材こうざい製造せいぞうチームは、重量じゅうりょう1トン前後ぜんこう材料ざいりょう大型おおがた設備せつび熱処理ねつしょり、クレーンを使つかって加工かこうしている。このチームでの長年ながねん課題かだいは、残存ざんそんする手書てが文化ぶんかだ。「とにかく起票きひょうする書類しょるいかずおおいのです。設備せつび保全ほぜん書類しょるいかんしては、ただですら種類しゅるいおおいのに、これが機械きかい台数だいすうぶんあります。安全あんぜん関係かんけい書類しょるい作業さぎょうごとに記載きさいするため、膨大ぼうだい枚数まいすうとなっていました」と桜井さくらいかえる。

 書類しょるい全容ぜんようだれ把握はあくできず、オフィスのはし書類しょるいやましている。写真しゃしん木田きだもこれには「ヤバいっすね。これは」と絶句ぜっく放置ほうちされている書類しょるい当然とうぜんながら分析ぶんせき水平すいへい展開てんかいされることもなく、いつのにか提出ていしゅつすることが目的もくてきとなっていた。もちろん、書類作成しょるいさくせい工数こうすうおおきいことは当然とうぜんながら本業ほんぎょうである生産せいさん自体じたいにも影響えいきょうていた。

書類しょるいやま木田きだ

 改善かいぜん担当たんとうしていた桜井さくらい手詰てづまりにおちいっていたとき、ちょうど「kintoneでやってみない?」という社長しゃちょう社内しゃないまわっている場面ばめんくわした。桜井さくらいは「アプリがつくれる」という言葉ことば魅力みりょくかんじて、kintoneにチャレンジすることにしたという。とはいえ、ペーパーレスしても使つかわれなかったらいままでとおり。そのため、「かなら使つかものをアプリして、使つかわざるをなくしてしまえばいい」とかんがえた。ここでいたのが、製造せいぞうぎょう共通きょうつう言葉ことば安全あんぜんはすべてに優先ゆうせんされる」だ。

 東北特殊鋼とうほくとくしゅこうのように大型おおがた設備せつび熱処理ねつしょり稼働かどうする工場こうじょうは、機械きかいはさまれや感電かんでん、やけど、転倒てんとうなど、さまざまな危険きけんがある。そのため、これら危険きけん事前じぜんんでおくことが非常ひじょう重要じゅうようになる。ここで必要ひつようになるのが、いわゆる安全あんぜん帳票ちょうひょうだ。今回こんかいは、安全あんぜん帳票ちょうひょうのうち、もっとも現場げんば担当たんとうしゃ身近みぢかなヒヤリハットカードをアプリすることにしたという。

まえ 1 2 つぎ

カテゴリートップへ

この連載れんさい記事きじ

注目ちゅうもくトピックス