DXに必要ひつようなデータ活用かつよう、内うち製せい化か、コラボレーションをジェネレーティブAIで支援しえん

2023年ねん05月がつ24日にち 12時じ00分ふん更新こうしん

文ぶん●大河原おおかわら克行かつゆき　編集へんしゅう●大谷おおやイビサ

　グーグル・クラウド・ジャパンは、2023年ねん5月がつ23日にちから「Google Cloud Day ’23 Tour」を開催かいさいしている。Google Cloud Dayは開発かいはつ者しゃからビジネスリーダーまでを対象たいしょうに、Google Cloudの最新さいしんソリューションと国内こくない先進せんしん事例じれいを公開こうかいする年次ねんじイベント。基調きちょう講演こうえんではグーグル・クラウド・ジャパン代表だいひょうの平手ひらて智行ともゆき氏しが登壇とうだん。「内うち製せい化か」「データ活用かつよう」「コラボレーション」、そして「ジェネレーティブAI」などの切きり口くちから、同社どうしゃの最新さいしんの技術ぎじゅつや製品せいひんなどについて説明せつめい。また、新あらたな国内こくないパートナープログラムについても明あきらかにした。

グーグル・クラウド・ジャパン代表だいひょうの平手ひらて智行ともゆき氏し

Google Cloudで実現じつげんするデータ分析ぶんせき　ジェネレーティブAIの取とり組くみを披露ひろう

　東京とうきょう会場かいじょうの開催かいさい初日しょにち午前ごぜん10時じから行おこなわれた基調きちょう講演こうえんで平手ひらて氏しは、「クラウドシフトが進展しんてんするなかで、Google Cloudを利用りようしている企業きぎょうは、デジタルネイティブ企業きぎょうから国内こくない大手おおて企業きぎょうまで多岐たきに渡わたっている。Google Cloudは、DXを加速かそくさせるために、一番いちばんの伴奏ばんそう者しゃとして、さらに前進ぜんしんしていきたい」とアピール。「技術ぎじゅつ革新かくしんや価値かち観かんの多様たよう化かにより、想定そうてい以上いじょうのスピードで物事ものごとが変化へんかしており、DXに対たいする関心かんしんが高たかまっている。DXを実現じつげんするには組織そしきとしてのアジリティを高たかめ、状況じょうきょうに応おうじて柔軟じゅうなんに、迅速じんそくに対応たいおうしていく必要ひつようがある」と指摘してきした。

　その上うえで、「不ふ確実かくじつな時代じだいのなかで、データによって状況じょうきょうを可視かし化かし、素早すばやく対応たいおうするためのデータドリブン経営けいえいが重要じゅうようとなる」と説明せつめい。「そのためには、データ活用かつよう、内うち製せい化か、コラボレーションに注目ちゅうもくしていかなくてはならない。Google Cloudのミッションは、あらゆる組織そしきが挑いどむ、デジタルによる変革へんかくを加速かそくさせることである。2023年ねんは、データ活用かつよう、内うち製せい化か、コラボレーションの観点かんてんから、さまざまな顧客こきゃくと取とり組くみを進すすめる」と述のべた。

DXに必要ひつようなデータ活用かつよう、内うち製せい化か、コラボレーション

　1つめの「データ活用かつよう」においては、調査ちょうさ結果けっかをもとに、組織そしきの成功せいこうにはデータとアナリティクスへのアクセスの民主みんしゅ化かが重要じゅうようだとする経営けいえい者しゃが91%、AI機能きのうへのアクセスの民主みんしゅ化かが重要じゅうようであるとの回答かいとうが76%に達たっしていることに触ふれながら、「多おおくの経営けいえい者しゃがデータとAIを積極せっきょく的てきに開放かいほうし、必要ひつような投資とうしを行おこなうことで、データの利り活用かつようを促進そくしんしている」とした。

　ここでは、データ活用かつようを実現じつげんする上じょうで重要じゅうようなキーワードになっているジェネレーティブAIについて説明せつめいした。

　グーグル・クラウド・ジャパン AI/ML 事業じぎょう開発かいはつ部長ぶちょうの下田しもだ倫りん大だい氏しは、「Googleは、2017年ねんにTransformersを発表はっぴょうして以降いこう、BERT、T5、LaMDA、PaLM、PaLM2といった大だい規模きぼ言語げんごモデルを発表はっぴょう。ジェネレーティブAIのリーディング企業きぎょうの1つとして、これらを活用かつようしたコンシューマー向むけ、エンタープライズ向むけのプロダクトを提供ていきょうしている」と切きり出だした。

グーグル・クラウド・ジャパン AI/ML 事業じぎょう開発かいはつ部長ぶちょう下田しもだ倫りん大だい氏し

ジェネレーティブAI領域りょういきの歩あゆみ

　5月に開催かいさいした開発かいはつ者しゃ向むけ年次ねんじイベント「Google I/O 2023」では、エンタープライズ向むけAIとして、エンドツーエンドの機会きかい学習がくしゅうプラットフォームである「Generative AI support in Vertex AI」や、ジェネレーティブAIを活用かつようしたアプリ開発かいはつを支援しえんする「Generative AI App Builder」を発表はっぴょうしたことを紹介しょうかいした。

　また、「Vertex AIを通つうじて、ノーコード／ローコードで機械きかい学習がくしゅうモデルを活用かつようするためのAPIや、フルスクラッチで機械きかい学習がくしゅうモデルを開発かいはつするためのツールセットなど、機械きかい学習がくしゅうに関かかわる幅広はばひろい領域りょういきのサービスを提供ていきょうしているほか、Google Cloudのさまざまなサービスと連携れんけいし、さまざまな領域りょういきでのAI活用かつようを進すすめられるようになっている。さらに、Vertex AIと、クラウド型がたDBであるCloud SpannerとAlloy DBをスムーズに連携れんけいできるようにし、加くわえて、Vertex AIの責任せきにんあるAIの開発かいはつをサポートするための機能きのう群ぐんを提供ていきょうしており、モデルのモニタリングや管理かんりを行おこなうことで、AIの実じつ運用うんようをサポートすることになる」などと語かたった。

　新あらたに提供ていきょうしたBig Query ML推論すいろんエンジンでは、Big QueryとVertex AIを、SQLを通つうじてシームレスに連携れんけいできるようにしており、「データサイエンテストがVertex AI上じょうで需要じゅよう予測よそくモデルを構築こうちくし、それをデータエンジニアがBig Query上じょうで行おこなう在庫ざいこ管理かんりの分析ぶんせき処理しょりと連携れんけいさせることが容易よういになるほか、発注はっちゅう管理かんりを行おこなうビジネス部門ぶもんが利用りようするスプレッドシートやBIツールと連携れんけいさせることでエンドユーザーもAIモデルを業務ぎょうむに取とり込こむことができる」などと語かたった。