マザーの背面はいめんコネクターって実際じっさいどう？ASUS「BTF」で組くんでみたら世界せかいが変かわった

　ASUSは4月がつ26日にちから、同社どうしゃのPCパーツにおける新しんシリーズである「Back-To-the-Future（BTF）」シリーズの国内こくない発売はつばいを開始かいしした。

　本ほんシリーズは、いわゆる“背面はいめんコネクター”を採用さいようしたマザーボードと、それとセットで運用うんようすることを想定そうていしたビデオカード、PCケースのラインアップとなっている。背面はいめんコネクターとはその名なの通とおり、マザーボードの背面はいめん側がわに各種かくしゅコネクターを搭載とうさいするもので、昨今さっこん一部いちぶのメーカーで採用さいようされ始はじめている。

　背面はいめんにコネクターを搭載とうさいすると、PCケースの裏うら配線はいせんスペースから直接ちょくせつケーブルを接続せつぞくできる。これにより、表面ひょうめんから見みえるケーブルが少すくなくなり見みた目めがすっきりするだけでなく、わざわざ表側おもてがわにケーブルを引ひき出だす必要ひつようがないので、配線はいせんも楽らくになるというわけだ。

　ASUSのBTFシリーズとして登場とうじょうした製品せいひんは下記かきの通とおり。TUF GamingとROGからそれぞれ登場とうじょうしている。

　製品せいひんの概要がいようとしては、すでに掲出けいしゅつされているBTFシリーズの発表はっぴょう会かい記事きじ（https://ascii.jp/elem/000/004/194/4194931/）にて紹介しょうかいしているが、今回こんかいその中なかからTUF Gamingの製品せいひんを借かりることができた。

　それぞれの製品せいひんを紹介しょうかいするとともに、実際じっさいに組くんでみてどうなのか、チェックしていきたい。

白しろさ際立きわだつTUF Gamingのマザーボード
新しん時代じだいの機能きのうに要よう注目ちゅうもく！

●TUF GAMING Z790-BTF WIFI
実じつ売うれ価格かかく：4万まん4000円えん前後ぜんこう

　BTFシリーズのマザーボードは4製品せいひんあり、TUF Gamingから3製品せいひん、ROGから1製品せいひん登場とうじょうしている。そのうち、今回こんかいはインテルZ790チップセットを搭載とうさいした「TUF GAMING Z790-BTF WIFI」を使用しようした。

　Z790チップセットの製品せいひんは「ROG MAXIMUS Z790 HERO BTF」と本ほん製品せいひんの2つ。どちらもフォームファクターはATXとなる。ROG MAXIMUS Z790 HERO BTFはよりハイエンド構成こうせい向むけのモデル、TUF GAMING Z790-BTF WIFIはメインストリーム向むけのモデルといえる。なお、他たの2製品せいひんはインテルB760チップセットを搭載とうさいするMicro-ATXモデルだ。

TUF GAMING Z790-BTF WIFI

　TUF GAMING Z790-BTF WIFIの外観がいかんは、昨今さっこんのトレンドを反映はんえいしたホワイトカラーのデザイン。通常つうじょう、表側おもてがわにコネクターがある場合ばあいは外縁がいえん部ぶに配置はいちされるものだが、本ほん製品せいひんの場合ばあいはその部分ぶぶんも白しろいカバーで覆おおっている。

　基本きほん的てきなスペックとしては、パワーステージが16＋1＋1基き、メモリーは最大さいだいDDR5-7200に対応たいおうする。PCIeスロットは、PCIe 5.0 x16スロット×1、PCIe 4.0 x16スロット×1、PCIe 4.0 x4スロット×1。M.2スロットは4基き搭載とうさいしており、最大さいだいでPCIe 4.0 x4動作どうさとなる。無線むせんはWi-Fi 7/Bluetooth 5.4をサポートしている。。

M.2スロットは4基き。それぞれヒートシンクが取とり付つけられている

リアインターフェースは、USB Type-C 20Gbps×1、USB Type-A 10Gbps×2、USB Type-C 10Gbps×1、USB Type-A 5Gbps×4、DisplayPort×1、HDMI×1、2.5GbE、S/PDIF×1、オーディオジャック×5。Wi-Fiアンテナの接続せつぞく端子たんしはリングを回まわさずともワンタッチで着脱ちゃくだつできるタイプ

2.4/5/6GHz帯たいをサポートするWi-Fiアンテナ。前ぜん世代せだいのアンテナと比くらべて、6GHz帯たいで最大さいだい6％、2.4および5GHz帯たいで最大さいだい18%通信つうしんパフォーマンスが向上こうじょうしているという

　そして、TUF GAMING Z790-BTF WIFIの目玉めだまといえば、やはり背面はいめんコネクターだ。ATXの24ピンやCPU補助ほじょ電源でんげん、LEDヘッダーやUSB、SATAなどのコネクターを基板きばんの裏側うらがわに配置はいち。CPU補助ほじょ電源でんげんが上部じょうぶにあったり、24ピンがフロント側がわの側面そくめんにあったりと、主要しゅようなコネクターの大おおまかな位置いちは従来じゅうらいの表側おもてがわの位置いちからそのまま背面はいめんに移動いどうしているような感かんじだ。ちなみに、CPUファン/ケースファン用ようのヘッダーは表側おもてがわにも1基き搭載とうさいされている。これはケーブルが届とどかない場合ばあいのためだ。

背面はいめんの様子ようす。見慣みなれたコネクターやピンが背面はいめんに搭載とうさいされている

　注目ちゅうもくしたいのが、PCIe用ようの補助ほじょ電源でんげんコネクターがマザーボードに搭載とうさいされているところ。8ピン×3と、12V-2x6が搭載とうさいされている。

従来じゅうらいならビデオカードなどに搭載とうさいされる端子たんしが、マザーボード側がわに搭載とうさいされている

　これは、今回こんかいのBTFシリーズのマザーボードで新しん採用さいようされた「Advanced BTFデザイン」のためのものだ。TUF GAMING Z790-BTF WIFIは、対応たいおうしたビデオカードと組くみ合あわせることで、補助ほじょ電源でんげんケーブルを繋つなげなくてもマザーボードから直接ちょくせつ、最大さいだい600Wの電力でんりょくを供給きょうきゅうできる。

ビデオカードにマザーボードから直接ちょくせつ電源でんげん供給きょうきゅうする端子たんしを搭載とうさい

　電力でんりょくは、最さい上段じょうだんのPCIeスロットの横よこに配置はいちされた端子たんしに、後述こうじゅつする対応たいおうビデオカードを挿さしこむことで供給きょうきゅうされる。なお、対応たいおうビデオカードでなくても、普通ふつうに補助ほじょ電源でんげんケーブルをつなぐ従来じゅうらい通どおりの使つかい方かたは可能かのうだ。

　また、ASUSのマザーボードでは以前いぜんから「PCIe Q-Release」という機構きこうを採用さいようしており、ビデオカードのロックを簡単かんたんに外はずせるようにしていたが、本ほん製品せいひんではこちらにもアップデートがある。

　以前いぜんはプッシュボタン式しきのものが基本きほんだったが、TUF GAMING Z790-BTF WIFIの場合ばあいは幅広はばひろなストッパーを押おし倒たおす形かたちになっている。押おせる範囲はんいが広ひろいので、無駄むだな力ちからを使つかわずに取とり外はずせるのが嬉うれしい。

TUF GAMING Z790-BTF WIFIのPCIe Q-Release