スポーツ総合そうごう展示てんじ会かい「Japan Sports Week」

海外かいがい需要じゅようとガバナンス強化きょうか バレーボールSVリーグ、ラグビー リーグワンの成長せいちょう戦略せんりゃく

　2024年ねん7月がつ3日にちから5日にちかけて、東京とうきょうビッグサイトでスポーツチームとアスリート向むけのスポーツ総合そうごう展示てんじ会かい「Japan Sports Week」が行おこなわれた。

　3日間にちかんの開催かいさい期間きかん中ちゅうは、会場かいじょう内ないでさまざまなカンファレンスも開催かいさい。今回こんかいは、多おおくの聴講ちょうこう者しゃが集たかったカンファレンスの中なかから、「SVリーグ（バレーボールリーグ）」と「ジャパンラグビー リーグワン」のトップによるセミナーセッション「スポーツリーグの成長せいちょう戦略せんりゃく」の模様もようを紹介しょうかいする。

注目ちゅうもくのスポーツリーグの代表だいひょうが登壇とうだん

　同どうカンファレンスでは、SVリーグの大河おおかわ正明まさあき代表だいひょうと、ジャパンラグビー リーグワンの玉たま塚づか元もと一いち代表だいひょうが登壇とうだん。スポーツブランディングジャパンの日置ひおき貴之たかゆき氏しが司会しかい進行しんこう役やくを担当たんとうし、「スポーツリーグの成長せいちょう戦略せんりゃく」をテーマに、それぞれのリーグの現状げんじょうや課題かだい、また今後こんごの展望てんぼうなどを語かたった。

　まずは2024年ねん10月がつに新あらたなトップリーグSVリーグが開幕かいまくするバレーボール界かいについて、大河おおかわ代表だいひょうは「以前いぜんのVリーグは、世界一せかいいちのリーグを目指めざしたものの、中途半端ちゅうとはんぱな状態じょうたいだった。ガバナンスが機能きのうせず、事業じぎょう力不足ちからぶそくだった。大義たいぎや軸じくがないことも問題もんだいだった。今回こんかい、課題かだいだった点てんを強化きょうかすることで2～3年ねん後ごの成功せいこうを目指めざしている」と話はなした。

　一方いっぽう、年々ねんねん存在そんざい感かんを増ましているリーグワンについて玉たま塚づか代表だいひょうは「バレーボールと同様どうように、ラグビーも以前いぜんのリーグはガバナンスが効きいていなかった。しかし、協会きょうかいから独立どくりつして新あたらしいリーグを作つくる際さいに、ファンを起点きてんにしたマーケティングに切きり替かえ、競技きょうぎ力りょくを高たかめたことで、観客かんきゃくが1年ねんごとに50％も増加ぞうか。海外かいがいリーグとの連携れんけいを目指めざすレベルにまで成長せいちょうした」という。

　実じつは両りょうリーグとも同おなじ問題もんだいや課題かだいを抱かかえていた。しかし、ガバナンス強化きょうかを始はじめ、従来じゅうらいの課題かだい解決かいけつに真まっ向こうから取とり組くむことでリーグワンは見事みごとに復活ふっかつ。SVリーグはこれに続つづく形かたちでの成功せいこうを収おさめることができるのかに注目ちゅうもくが集あつまっている。

国内こくないスポーツの海外かいがい需要じゅようを高たかめることが重要じゅうよう

　次つぎのテーマは「スポーツリーグの役割やくわり」だ。このテーマに対たいし、大河おおかわ代表だいひょうは「そのスポーツにおける明確めいかくなビジョンを示しめし、競技きょうぎをけん引いんする存在そんざい」と答こたえた。そのためにも重要じゅうようなポイントとなるのが「協会きょうかいとリーグの連携れんけい」だという。

　玉たま塚づか代表だいひょうもリーグと協会きょうかいの関係かんけいについては重要じゅうよう視ししており、「代表だいひょう戦せんとリーグの日程にっていや、試合しあいでのケガといった問題もんだいは避さけられない。そのため、基本きほんは良よい関係かんけいでないといけない」と語かたる。協会きょうかいとリーグを両りょう軸じくで回まわすことで、そのスポーツが発展はってんするとしており、「ある意味いみで運命うんめい共同きょうどう体たい」とのこと。そのため、ラグビーは同おなじビルの同おなじフロアに協会きょうかいとリーグをそろえ、スムーズな連携れんけいを促うながしているという。

　また、「リーグを成長せいちょうさせるには、何なにが必要ひつようなのか」というテーマでは「母体ぼたい企業きぎょうの収入しゅうにゅうとなる放映ほうえい権けんが重要じゅうよう」とのこと。

　そのためにも重要じゅうようになるのが「海外かいがい需要じゅよう」だ。リーグ人気にんきが高たかまれば、海外かいがい需要じゅようも増まし、海外かいがいから放映ほうえい権けん料りょうを得えることも可能かのうになるため、国内こくないはもちろん、海外かいがいでのリーグ人気にんきを高たかめることが課題かだいになる。

　例たとえば、リーグワンは、日本にっぽん代表だいひょうの活躍かつやくもあり、海外かいがいでの注目ちゅうもく度どが高たかまっている。その結果けっか、海外かいがいからトップクラスのコーチや選手せんしゅを獲得かくとくすることにも成功せいこう。同時どうじに海外かいがいのラグビーファンからの評価ひょうかも高たかまっている。

　また、「日本にっぽんのスポーツリーグの未来みらい像ぞう」については、両者りょうしゃともに「スポーツの持もつ力ちからを国くにも含ふくめ多おおくの人ひとに認知にんちしてもらうことが重要じゅうようになる」とのこと。そのためにも、「リーグとして、そのスポーツの価値かちをさらに磨みがいていく」と今後こんごの抱負ほうふを語かたった。

　短みじかい時間じかんだったものの、ラグビーとバレーボールという注目ちゅうもくのスポーツリーグの現状げんじょうや未来みらい像ぞうが垣間見かいまみえたカンファレンスだった。特とくにSVリーグは今年ことし10月がつに開幕かいまくというだけあって大おおきな注目ちゅうもくを集あつめている。果はたしてどのような反響はんきょうが得えられるのか、開幕かいまくを楽たのしみに待まちたい。