ノンコア業務ぎょうむに時間じかんを奪うばわれるエンジニアの実像じつぞう、デジタルサポート評価ひょうかのトップ企業きぎょうは「任天堂にんてんどう」、GPUクラウドの認知にんち度ど、ほか

2024年ねん09月がつ02日にち 08時じ00分ふん更新こうしん

文ぶん● 末岡すえおか洋子ようこ　編集へんしゅう● 大塚おおつか／TECH.ASCII.jp

　本ほん連載れんさい「ざっくり知しっておきたいIT業界ぎょうかいデータ」では、過去かこ1週間しゅうかんに調査ちょうさ会社かいしゃなどから発表はっぴょうされたIT市場いちば予測よそくやユーザー動向どうこうなどのデータを、それぞれ3行ぎょうにまとめてお伝つたえします。

　今回こんかい（2024年ねん8月がつ24日にち～8月がつ30日にち）は、「GPUクラウドサービス」の認知にんち度どと利用りよう率りつ、ノンコア業務ぎょうむに時間じかんを奪うばわれるエンジニアの実態じったい、電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちばの成長せいちょう率りつ、「第だい3のプラットフォーム」市場いちばの成長せいちょう推移すいい、国内こくない企業きぎょうのデジタルサポート評価ひょうかランキングについてのデータを紹介しょうかいします。

[クラウド][AI]AI／機械きかい学習がくしゅう関係かんけい者しゃ以外いがいでは認知にんち度どが低ひくいGPUクラウドサービス（GMOインターネットグループ、8月がつ29日にち）
・GPUクラウドサービス利用りよう者しゃの9割わりは海外かいがいサービスを利用りよう
・用途ようとは「生成せいせいAIモデルの開発かいはつ」がトップで60％
・サービスの利用りよう／検討けんとうで重視じゅうしするのは「データセキュリティ」がトップ

　GPUリソースをクラウド経由けいゆで利用りようできるGPUクラウドサービスの認知にんち度どと利用りよう実態じったいについて、国内こくない企業きぎょうのIT担当たんとう者しゃ約やく1128人にんに聞きいた。全体ぜんたいとしてはGPUクラウドサービスの認知にんちは低ひくく、47.2％が「初はじめて知しった」と回答かいとう。AI／機械きかい学習がくしゅう関係かんけい者しゃのみ認知にんち度どが高たかいという結果けっかだった。また、実際じっさいにサービスを利用りようしているという回答かいとう者しゃは5.4％で、用途ようとは「生成せいせいAI（テキスト生成せいせい、画像がぞう生成せいせいなど）モデルの開発かいはつ」（60.6％）、「生成せいせいAI以外いがいでのAIモデル学習がくしゅうや機械きかい学習がくしゅう」（51.1％）が多おおかった。

全体ぜんたいの認知にんち度どは低ひくく、47.2％が「初はじめて知しった」と回答かいとう（出典しゅってん：GMOインターネットグループ）

実際じっさいのサービス利用りよう率りつも5.4％にとどまる（出典しゅってん：GMOインターネットグループ）

GPUクラウド利用りようで重視じゅうしする項目こうもく。「データセキュリティ」が「GPUスペック」を上回うわまわっている（出典しゅってん：GMOインターネットグループ）

[開発かいはつ]エンジニアの3人にんに2人ふたりが「コア業務ぎょうむの稼働かどうは50％以下いか」（エーピーコミュニケーションズ、8月がつ27日にち）
・エンジニアの66％が「コア業務ぎょうむの稼働かどうが50％以下いか」
・時間じかんを取とられるノンコア業務ぎょうむは「会議かいぎ」（21％）、「ドキュメント作成さくせい」（19％）
・「プラットフォームエンジニアリング」の認知にんち度どは55％

　ITエンジニアや、ソフトウェア関連かんれん業務ぎょうむに従事じゅうじする経営けいえい者しゃ、役員やくいん、会社かいしゃ員いん550人にんを対象たいしょうに、仕事しごと内容ないようとIT人材じんざい不足ふそくについて尋たずねた。「コアの開発かいはつ業務ぎょうむへの稼働かどうが50％以下いか」というエンジニアが66.6％を占しめ、「コア業務ぎょうむにまったく時間じかんが割さけない」も9.1％いた。時間じかん的てき負担ふたんの大おおきいノンコア業務ぎょうむとしては「報告ほうこく系けい会議かいぎへの参加さんか」（21.5％）、「ドキュメント作成さくせい」（19.5％）など。また、60％が「IT人材じんざい不足ふそく」と回答かいとう。IT人材じんざい不足ふそく対策たいさくや開発かいはつ生産せいさん性せい向上こうじょうで注目ちゅうもくされる「プラットフォームエンジニアリング」^{※注ちゅう}の認知にんち度どは55.3％だった。

※プラットフォームエンジニアリング：セルフサービス機能きのうとインフラオペレーションの自動じどう化かにより、開発かいはつ者しゃのエクスペリエンスと生産せいさん性せいを向上こうじょうさせる手法しゅほう。（参考さんこうリンク）

「コア業務ぎょうむにどのぐらい時間じかんを割さけているか」という質問しつもんに対たいし、50％以下いかが66.6％を占しめた（出典しゅってん：エーピーコミュニケーションズ）

最もっとも時間じかんを取とられるノンコア業務ぎょうむは「報告ほうこく系けいの会議かいぎへの参加さんか」（21.5％）（出典しゅってん：エーピーコミュニケーションズ）

プラットフォームエンジニアリングの認知にんち度どは55.3％（出典しゅってん：エーピーコミュニケーションズ）

[電子でんし化か]インボイス制度せいどなどが後押あとおし、2023年度ねんどの電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちばは前年度ぜんねんど比ひ82％増ぞう（アイ・ティ・アール、8月がつ27日にち）
・2023年度ねんど、電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちばは190億おく円えん、前年度ぜんねんど比ひ82％増ぞう
・2024年度ねんどは前年度ぜんねんど比ひ55％増ぞうを予測よそく
・インボイス制度せいど、改正かいせい電子でんし帳簿ちょうぼ保存ほぞん法ほうへの対応たいおうなどが後押あとおし

　国内こくないの電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちば規模きぼ推移すいいおよび予測よそく。インボイス制度せいどと改正かいせい電子でんし帳簿ちょうぼ保存ほぞん法ほうへの対応たいおう、経理けいり業務ぎょうむの効率こうりつ化かやペーパーレス化かなどにより、電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちばは2023年度ねんど、前年度ぜんねんど比ひ82％増ぞうとなる190億おく円えんを売うり上あげた。2024年度ねんども前年度ぜんねんど比ひ55.7％増ぞうを予想よそうする。2023～2028年度ねんどはCAGR（年とし平均へいきん成長せいちょう率りつ）22.5％で推移すいいし、2028年度ねんどには525億おく円えんに達たっすると見みている。

電子でんし請求せいきゅう書しょ受取うけとりサービス市場いちば規模きぼの推移すいいと予測よそく（出典しゅってん：ITR）

[デジタル化か]第だい3のプラットフォーム国内こくない市場いちば規模きぼは前年ぜんねん比ひ7％増ぞうを予測よそく（IDC Japan、8月がつ27日にち）
・2024年ねんの「第だい3のプラットフォーム」国内こくない市場いちば規模きぼは23兆ちょう6895億おく円えんを予測よそく
・レジリエンシーの強化きょうか、脱だつ炭素たんそなどが市場いちばを牽引けんいん
・小売こうり、運輸うんゆ、個人こじん向むけが好調こうちょう、支出ししゅつ規模きぼ最大さいだいの製造せいぞうは成長せいちょう率りつが鈍化どんかへ

　国内こくないの「第だい3のプラットフォーム」^{※注ちゅう}市場いちばの予測よそく。2024年ねんの市場いちば規模きぼ（支出ししゅつ額がくベース）は前年ぜんねん比ひ7.9％増ぞうの23兆ちょう6895億おく円えん。レジリエンシーの強化きょうか、脱だつ炭素たんその取とり組くみに積極せっきょく的てきな産業さんぎょうや企業きぎょうが牽引けんいんし、デジタルビジネス向むけ投資とうしが継続けいぞくすると予想よそうしている。2023～2028年ねんのCAGRは4.9％で、2028年ねんに27兆ちょう9327億おく円えんに達たっすると予測よそくしている。

※第だい3のプラットフォーム：IDCが提唱ていしょう。「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ／アナリティクス」「ソーシャル技術ぎじゅつ」という4つの主要しゅよう技術ぎじゅつから構成こうせいされる技術ぎじゅつプラットフォームと、その上うえに展開てんかいされる「AI」「AR/VR」「IoT」など7種しゅのイノベーションアクセラレーター技術ぎじゅつからなる市場いちば。

国内こくない第だい3のプラットフォーム市場いちばの支出ししゅつ額がく予測よそく（出典しゅってん：IDC Japan）

[顧客こきゃくサポート]トップは「任天堂にんてんどう」、デジタルサポート評価ひょうかランキング（トライベック、8月がつ23日にち）
・デジタルサポート評価ひょうかトップは「任天堂にんてんどう」、前回ぜんかい3位いから首位しゅいへ
・2位いは「ソニー（Playstation）」
・アプリやLINEを展開てんかいする「ヤマト運輸やまとうんゆ」は5位いにランクイン

　トライベック・ブランド戦略せんりゃく研究所けんきゅうじょの「顧客こきゃくサポート調査ちょうさ2024」より、デジタルサポート評価ひょうか指数しすうに特とく化かしたランキングを作成さくせいした。23分野ぶんや、123企業きぎょう／サービスのデジタルサポート（公式こうしきサイト、公式こうしきアプリ、LINE公式こうしきアカウント）とコールセンターの利用りよう経験けいけん者しゃによる評価ひょうかをまとめたもの。1位いは「任天堂にんてんどう」、2位いは「ソニー（Playstation）」とゲーム関連かんれんが並ならんだ。ともに、サポートサイトで機器ききの設定せっていやダウンロード方法ほうほうをわかりやすく解説かいせつしている点てんが評価ひょうかされた。今回こんかいから対象たいしょうとなった宅配たくはい分野ぶんやでは「ヤマト運輸やまとうんゆ」が5位いにランクイン。アプリやLINE公式こうしきアカウントで便利べんりなサービスを提供ていきょうしていることが評価ひょうかされている。