家庭向けの普通充電器からスタート
急速充電は市場の様子を見つつのちほど
PCや自作パーツで知られる「MSI」。本国台湾ではPC関連以外にEVの充電ソリューションも開発しているのだが、日本でもEV充電器を投入することになった。
MSIのブース
10月2~4日にかけて幕張メッセで開催された「SMART GRID EXPO【秋】スマートグリッド展」にエムエスアイコンピュータージャパンが出展。一般家庭向けの「EV Life」、ショッピングモールや道の駅など商業施設向けの「EV Life Plus」「EV Premium」の3モデルが展示された。また今後投入予定の製品として、持ち運んで外出先で使う「EZgo」と、Ecoシリーズの普通充電器(家庭用)の「Eco Premium」も置かれていた。
EV Life
黒いEV充電器は珍しい
日本の規格である「J1772(Type 1)」に対応
EV Lifeシリーズの3モデルは基本スペックは共通している。入力は単相200V、充電電流は30A、充電電力は6kW、ケーブルは日本仕様のJ1772(Type 1)にローカライズされている。サイズは横22.92×縦35.46×奥行き12.5cm、重さは6kgだが、機能が豊富なEV Premiumのみ7kgとなっている。
最上位グレードで7型のIPSモニターを搭載する
カードのタッチ認証で充電したり料金を支払ったりできる
こちらは家庭用ではなく商業施設向けの充電器だ
ブースの担当者によると、発売は今年中を予定しており、まだ価格はEV Lifeが約15万円ほど(別途工事費)。設置も比較的簡単で導入しやすいEV Lifeが主力としているが、ほかのモデルも積極的に展開していくとのこと。
今後ラインナップされる予定の「Eco Premium」
単相200Vのほか、三相400Vに対応し、出力も単相6kW、三相21kWというスペック
充電器は専用モバイルアプリで操作するのだが、充電の開始時間や終了時間なども決められるので、深夜から早朝まで、ここからここまで3時間くらいなど、細かく設定できるという。
こちらも今後発売予定の持ち運べる充電器「EZgo」。たとえばオートキャンプ場などに持って行って、その場の電源から充電する
また、気になる急速充電器は現在開発中とのこと。MSIならではのシナジーを活かしてPCとクラウドベースで電力や支払いなどを管理する「MSI eConnect」というエネルギー管理システムも導入予定のようだ。
クラウドベースのエネルギー管理システム「MSI eConnect」
MSI eConnectでは会員管理や電力の安定共有、支払い方法の選択、駐車スペースの専有防止など、EV充電に関するさまざまなデータを一元管理できる
PCだけでなく、エネルギー事業にも進出したMSI。今後、街中やサービスエリアなどでMSI製の充電器を見かけるようになるだろう。