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ASCII.jp:トランシーバーアプリ「LINE WORKSラジャー」提供開始 AIで文字と声の垣根を越える

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LINE WORKSだけでは解決かいけつできないあらたな課題かだい解決かいけつする

トランシーバーアプリ「LINE WORKSラジャー」提供ていきょう開始かいし AIで文字もじこえ垣根かきねえる

2025ねん02がつ14にち 0700ふん更新こうしん

ぶん大谷おおやイビサ 編集へんしゅう●ASCII

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 2025ねん2がつ13にち、LINE WORKSは「スマホでトランシーバー」をうたしん製品せいひん「LINE WORKSラジャー」の発表はっぴょうかい開催かいさいした。LINE AIでつちかってきた技術ぎじゅつもとに「オフィスは文字もじで、現場げんばこえで」というあたらしいコミュニケーションを実現じつげん。LINE WORKSと連携れんけいするしん製品せいひんとして提供ていきょうされる。

LINE WORKS 事業じぎょう企画きかく本部ほんぶ Senior Planning Managerの小田切おだぎり ゆうすすむ

現場げんばとモバイルにつよいLINE WORKSでも解決かいけつしきれなかった課題かだいをAIで

 発表はっぴょうかい冒頭ぼうとう登壇とうだんしたLINE WORKS プロダクト統括とうかつ本部ほんぶ 本部ほんぶちょう大竹おおたけ 哲史てつしは、まずLINE WORKSの事業じぎょうについて説明せつめいした。

 LINE WORKSは、ぜん社名しゃめいだったワークスモバイルジャパンの時代じだいからビジネスチャット「LINE WORKS」を展開てんかいし、導入どうにゅうしゃすう52まんしゃ、ユーザーすう520まんにんという導入どうにゅう実績じっせきっている。しかし、2023ねん4がつにLINEのAI事業じぎょう統合とうごうされたことで、複数ふくすうのビジネスけのAIサービスがLINE WORKSブランドで展開てんかいされることとなった。電話でんわ対応たいおう自動じどうする「LINE WORKS AiCall」、画像がぞう認識にんしきサービス「LINE WORKS Vision」、文字もじ認識にんしきサービスの「LINE WORKS OCR」、議事ぎじろく作成さくせいサービス「LINE WORKS AiNote」などになる。

マルチプロダクトを展開てんかいするようになったLINE WORKS

 マルチプロダクトを展開てんかいするようになったLINE WORKSにあらたに追加ついかされたのが、今回こんかい発表はっぴょうされたLINE WORKSラジャー。昨年さくねんからβばん提供ていきょうされており、製品せいひんめいまっていたが、いよいよ正式せいしきリリースとなった。「創業そうぎょう10ねん節目ふしめとし、AI事業じぎょう統合とうごうはじめて企画きかくする製品せいひん」と大竹おおたけはアピールする。

 また、LINE WORKSラジャーはLINE WORKSが解決かいけつしきれなかった現場げんば課題かだいいどむという。「LINE WORKSだけでは解決かいけつできないあらたな課題かだい解決かいけつする。まったくあたらしいサービスだが、LINE WORKSと課題かだい連続れんぞくせいっている」と大竹おおたけ説明せつめいした。

 サービス開発かいはつ現実味げんじつみびたのは、AIの技術ぎじゅつ開発かいはつ進化しんかおおきい。LINE WORKSは音声おんせい認識にんしき画像がぞう認識にんしき分野ぶんや独自どくじ技術ぎじゅつ開発かいはつし、権威けんいのある学会がっかい論文ろんぶん提出ていしゅつしてきた。さらに研究けんきゅう開発かいはつをリードしてきたエンジニアは、プロダクトの開発かいはつまでがけており、「先端せんたん技術ぎじゅつがみなさまのお手元てもととどけやすい」(大竹おおたけ)という。

LINE WORKS プロダクト統括とうかつ本部ほんぶ 本部ほんぶちょう大竹おおたけ 哲史てつし

 こうした先進せんしん技術ぎじゅつれいとしてげたのは、まずたか音声おんせい認識にんしき精度せいど独自どくじ調査ちょうさながら文字もじ正確せいかくりつ数字すうじ認識にんしきりつでNo.1となっており、日本語にほんご英語えいご中国ちゅうごく韓国かんこく多言たげんにも対応たいおうする。もう1つはいわゆる「いよどみ」にあたるフィラーの除去じょきょ技術ぎじゅつ。ラジャーに搭載とうさいされたフィラー技術ぎじゅつこしで活用かつようされており、テキストも大幅おおはばみやすくなる。「最新さいしんのAI技術ぎじゅつを、モバイルUXのなかにさりげなく搭載とうさいしているのがLINE WORKSラジャー」と大竹おおたけはアピールする。

AIがこう精度せいど文字もじこしと音声おんせいげを提供ていきょう

 つづいて登壇とうだんしたのは、LINE WORKSラジャーのげをリードしたLINE WORKS 事業じぎょう企画きかく本部ほんぶ Senior Planning Managerの小田切おだぎり ゆうすすむだ。

 LINE WORKSラジャー開発かいはつのきっかけは、前述ぜんじゅつした2023ねん4がつのAI事業じぎょう統合とうごう。LINE WORKSのインストールベースとLINE AIのたか技術ぎじゅつりょく両者りょうしゃわせで、あたらしいプロダクトをみだそうということで、まれたのがLINE WORKSラジャーだ。

LINE WORKSのインストールベースとLINE AIの技術ぎじゅつりょくわせ

 LINE WORKSラジャーが解決かいけつする課題かだいは、LINE WORKSがってきた現場げんば課題かだい延長線えんちょうせんじょうにあるという。小田切おだぎりは、LINE WORKSが7ねん連続れんぞくでビジネスチャットいち君臨くんりんしている理由りゆうとして、「現場げんば使つかわれるビジネスチャットツールであることがおおきい」と分析ぶんせき。スマホでの利用りよう前提ぜんていで、小売こうり建設けんせつ介護かいご医療いりょう飲食いんしょくなどさまざまな業界ぎょうかい現場げんば使つかえるてん評価ひょうかされているわけだ。ただ、いくつかの課題かだいえた。PCを普段ふだんから利用りようできる本社ほんしゃスタッフはLINE WORKSを利用りようできるが、しなしや巡回じゅんかい運搬うんぱんなどをやっている現場げんばスタッフはスマホの利用りようですらむずかしいということだ。

 「PCを常時じょうじ使つかえるデスクトップユーザーとちがい、現場げんばスタッフは作業さぎょうしているときに、スマホで片手かたて入力にゅうりょくするのは完全かんぜんにはむずかしい」と小田切おだぎり指摘してきする。そして、現場げんばリーダーは本社ほんしゃとのコミュニケーションはLINE WORKSによる文字もじのやりとり、現場げんばスタッフとのコミュニケーションはトランシーバーによるこえのやりとりと、両者りょうしゃ使つかけなければならなかった。

これまでのLINE WORKSのコミュニケーション

 そこで使つかわれるのが、「大声おおごえ」「伝言でんごんゲーム」「トランシーバー」の3つ。でも、大声おおごえでも限界げんかいがあり、伝言でんごんゲームは精度せいど問題もんだいがあるため、インカムやトランシーバーを使つかうところもおおい。しかし、アナログのトランシーバーは利用りよう範囲はんい限界げんかいがある。「ある飲食いんしょくてんは、インカムを使つかっても1かいからの指示しじが3かいにまでとどかない。そこでとどく2かいのスタッフまで音声おんせいとどけ、3かい伝言でんごんゲームでつたえている。大変たいへんじゃないですか?といたら、たりまえになりすぎて、もはや大変たいへんだとおもってないというこたえでおどろいた」と小田切おだぎりかたる。

 こうした課題かだいかんから、トランシーバーのえを目指めざすのがLINE WORKSラジャーとなる。LINE WORKSラジャーの画面がめんは、上部じょうぶのチャット画面がめん下部かぶ音声おんせいボタンで構成こうせいされており、トランシーバーのようにボタンをしながらはなすと相手あいて音声おんせいつたわる(Push To Talk)。ただ、これだけだとシンプルなトランシーバーのえにぎない。そこで提供ていきょうされているのが、AIをもちいた文字もじこえ相互そうご変換へんかん機能きのうになる。

こえ文字もじ相互そうご変換へんかんするLINE WORKSラジャーの機能きのう

 LINE WORKSラジャーの音声おんせいは、相手方あいてがたおととしてとどくだけでなく、AIをもちいてたか精度せいど文字もじこしされ、テキストとして表示ひょうじされる(Speech To Text)。前述ぜんじゅつしたフィラー除去じょきょ句読点くとうてん付与ふよおこなわれるため、みやすいテキストとしてLINE WORKSやLINE WORKSラジャーに表示ひょうじされる。また、文字もじからこえへの変換へんかん(Text To Speech)も可能かのうで、LINE WORKSのチャットを音声おんせい合成ごうせいして、げることもできる。

LINE WORKSと連携れんけいできるべつ製品せいひんとして提供ていきょう 連携れんけいデバイスも続々ぞくぞく

 小田切おだぎりは、LINE WORKSラジャーの特徴とくちょうとして、「距離きょり関係かんけいなく、どこへでもつながる」「だれでも使つかえる、シンプルでわかりやすい操作そうさ画面がめん」「スマートフォンさえあれば、すぐに開始かいしできる」「のがしても大丈夫だいじょうぶ発言はつげんかえることができる」「LINE WORKSともつながる」という5つをげる。とくおおきいのは、LINE WORKSとつながるてんはたら場所ばしょわせてこえ文字もじわせたあたらしいコミュニケーションを提案ていあんするという。

 LINE WORKSラジャーは、LINE WORKSとはべつサービスとして提供ていきょうされる。これにより、LINE WORKSのユーザーインターフェイスにしばられない使つか勝手がって実現じつげんできた。実際じっさい、LINE WORKSラジャーでは、アプリをげ、チャンネルをえらべば、すぐに会話かいわ画面がめんはいることができ、タブをえるとチャットもできる。画面がめんもシンプルで「説明せつめいなしで使つかっていただけるはず」と小田切おだぎり一方いっぽうで、管理かんり画面がめんやログインIDはLINE WORKSと共通きょうつう管理かんり可能かのうで、両者りょうしゃ親和しんわせいたかい。

シンプルなLINE WORKSラジャーのインターフェイス

 LINE WORKSラジャーをきっかけにデバイスアライアンスも開始かいししており、連携れんけいデバイスもえている(関連かんれん記事きじこれならトランシーバーとして使つかえそう LINE WORKSラジャーの対応たいおうデバイス発表はっぴょう)。発表はっぴょうかいでは、NTTソニリティ/BONXとの協業きょうぎょう発表はっぴょうまわりの騒音そうおんをカットし、口元くちもとこえだけあつまりおとする「BONX Stick」と使つかうことで、ボタンをすだけでトランシーバー感覚かんかく利用りようできるという。

NTTソニリティ/BONXとの協業きょうぎょう発表はっぴょう最新さいしんのBONX Stickと連携れんけいできる

 リリースは2025ねんの2がつ18にちになるお値段ねだんは、基本きほんてきにはLINE WORKSとおな価格かかく体系たいけい踏襲とうしゅうしている。30にんまで利用りようできるフリーばんのほか、音声おんせいのやりとりが可能かのう月額げつがく450えんのスタンダード、そしてAIによる文字もじこしやげまで可能かのう月額げつがく800えんのアドバンストが用意よういされている。

会場かいじょうではLINE WORKSのメンバー3にんによるデモも披露ひろうこしもげも完璧かんぺきで、「えー」「あのー」といったフィラーもきちんと除去じょきょされていた

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