第だい2、第だい3のTATERUも取とり沙汰ざた…アパート融資ゆうし、業界ぎょうかい全体ぜんたいで不正ふせい横行おうこう＆銀行ぎんこうの関与かんよ

「TATERU HP」より

　山口やまぐち県けん周しゅう南市みなみいちに本店ほんてんを置おく非ひ上場じょうじょうの地方銀行ちほうぎんこう、西京銀行さいきょうぎんこうのアパート向むけ融資ゆうしの資料しりょうが改竄かいざんされていた問題もんだいで、東証とうしょう1部ぶ上場じょうじょうのアパートの施工しこう・管理かんり会社かいしゃTATERUは昨年さくねん12月がつ27日にち、建設けんせつ資金しきんの借かり入いれ希望きぼう者しゃの預金よきん残高ざんだかを水増みずましするなどの不正ふせいが350件けん見みつかったと公表こうひょうした。31人にんの社員しゃいんが、銀行ぎんこうから多おおくの融資ゆうしを引ひき出だすために書類しょるいの改竄かいざんに関与かんよしていた。

　2018年ねん9月がつに書類しょるいの改竄かいざんが発覚はっかく後ご、弁護士べんごしなどで構成こうせいする特別とくべつ調査ちょうさ委員いいん会かい（委員いいん長ちょう＝浜はま邦久くにひさ弁護士べんごし）を設もうけ、不正ふせいの実態じったい調査ちょうさを進すすめてきた。

　調査ちょうさ報告ほうこく書しょ（要約ようやく版ばん）によると、不正ふせいに関与かんよしたのは全ぜん社員しゃいんの6％にあたる31人にんの営業えいぎょう社員しゃいんと認定にんていした。顧客こきゃくのネットバンキング画面がめんを偽造ぎぞうするなどして貯蓄ちょちく額がくを水増みずましし、金融きんゆう機関きかんに提出ていしゅつしていた。報告ほうこく書しょは金融きんゆう機関きかん名めいを明あきらかにしていないが、多おおくは西京銀行さいきょうぎんこうが融資ゆうしした案件あんけんとみられている。調査ちょうさ期間きかん（15年ねん12月がつ以降いこう）のアパート成約せいやく棟とう数すう（2269件けん）の15％にあたる350件けんで不正ふせいが見みつかった。

　資料しりょうの改竄かいざんは10年ねんごろから始はじまっており、15年ねん末まつの東証とうしょうマザーズ上場じょうじょう後ごも続つづいていた。上場じょうじょう前まえに金融きんゆう機関きかんから改竄かいざんを指摘してきされていたが、担当たんとう者しゃ個人こじんによる不正ふせいとの認識にんしきにとどめ、幹部かんぶが改竄かいざんの禁止きんしを部内ぶないに通告つうこくしただけ。調査ちょうさを実施じっしせず不正ふせいは続つづいた。

　改竄かいざんが多発たはつした背景はいけいについて、報告ほうこく書しょは「パワーハラスメント、販売はんばい目標もくひょう達成たっせい必至ひっし・率直そっちょくに物ものが言いえない企業きぎょう風土ふうど」があったと指摘してきする。

「営業えいぎょう本部ほんぶ長ちょうらは、営業えいぎょう部長ぶちょうらに対たいして不正ふせい行為こうい禁止きんしの通告つうこくをしながらも、増加ぞうかする販売はんばい目標もくひょうを達成たっせいさせるため、営業えいぎょう成績せいせきの良よくない営業えいぎょう部長ぶちょうを強つよい口調くちょうで叱責しっせきするなどのパワーハラスメントが認みとめられ、目標もくひょう未み達成たっせいが続つづいた場合ばあいには、営業えいぎょう部長ぶちょうが部長ぶちょう代理だいりや課長かちょうに降格こうかくされることもあった。営業えいぎょう部ぶにおける厳きびしい上下じょうげ関係かんけいが看取かんしゅされるとともに、部下ぶかから上司じょうし、特とくに営業えいぎょう本部ほんぶ長ちょうに対たいしてネガティブな意見いけんや情報じょうほうを伝つたえにくい風土ふうどがあった」

　また、「歩合ぶあい給きゅうの存在そんざい」が、無理むりして成約せいやくする動機どうきになったと指摘してきしている。