テストや仕事しごとでミスが少すくない人ひとの共通きょうつう点てん…難題なんだいはあえて放置ほうちして時間じかんを空あけると解答かいとうが見みつかる

　テストで良よい点てんを取とる秘訣ひけつはいくつかある。その一ひとつが「ミスをしないこと」。だから成績せいせきのいい人ひとほど自分じぶんのミスに気付きづく技術ぎじゅつを持もっている。そして、成績せいせきの良よい人ひとは、間違まちがえることから学まなぶことができる。ミスを減へらすことも大事だいじだが、ミスを利用りようして学まなぶことやミスを味方みかたにすることが、成績せいせきを上あげるコツとなるのだ。

テスト中ちゅうにミスに気付きづく方法ほうほう

　『テストに強つよい人ひとは知しっている ミスを味方みかたにする方法ほうほう』（中田なかた亨とおる著ちょ、笠間かさま書院しょいん刊かん）では、ヒューマンエラー（人為じんい的てきミス）を研究けんきゅうする中田なかた亨とおる氏しが、テストや勉強べんきょうに悩なやむ学生がくせいに向むけて、どうやって数学すうがくの計算けいさんミスをなくすか、平常へいじょう心しんを保たもつコツなど、「間違まちがいを防ふせぐ方法ほうほう」を具体ぐたい的てきに紹介しょうかい。そして、失敗しっぱいから学まなびを得える方法ほうほう論ろんを解説かいせつする。

　テストで点てんの取とりこぼしがあるともったいない。ただ、テスト中ちゅうは急いそいでいたり考かんがえることに集中しゅうちゅうしていたりで、ちょっとした間違まちがいに気きづかないことも多おおいもの。ケアレスミスをあぶりだすにはちょっとしたコツが必要ひつようだ。

　たとえば、時間じかんを空あけて見直みなおすこと。問題もんだいを解といたすぐ後ごに見直みなおすことは、間違まちがいを発見はっけんできずに無駄むだになりがちになる。「たぶん合あっているはず」という先入観せんにゅうかんを持もっていては、点検てんけんも甘あまくなる。なので、先入観せんにゅうかんが消きえるように、解答かいとうから点検てんけんまでなるべく時間じかんを空あけることが、一ひとつの対策たいさくになる。

　また、考かんがえは時間じかんを置おくと熟成じゅくせいするもの。むしろ別べつのことを考かんがえて、細こまかいことを忘わすれたほうが、先入観せんにゅうかんが消きえて厳きびしく見直みなおすことができる。これは難題なんだいを解とくときも同おなじで、いったん読よむだけ読よんで放置ほうちして、時間じかんを空あけてもう一度いちど問題もんだいを見みると、最初さいしょに読よんだ時ときにはわからなかった解法かいほうが見みえることがある。

平常へいじょう心しんを保たもてればミスは減へる。ではいかに平常へいじょう心しんを保たもつか

　また、本書ほんしょではミスを減へらす方法ほうほうも紹介しょうかいしている。ミスが少すくない人ひとは「平常へいじょう心しんを保たもつ」「時間じかん配分はいぶんを工夫くふうし、難問なんもんを避さける」「自分じぶんのミスを見みつけるのがうまく、すぐに直なおせる」という点てんで優すぐれている。

　平常へいじょう心しんを保たもつにはどうしたらいいのか。たとえ違ちがう場所ばしょ、違ちがう日ひであっても普段ふだんの平常へいじょう心しんを呼よび起おこさなければいけない。そのためには、ルーチンを決きめておくのが効果こうか的てきだ。試験しけんでは、鉛筆えんぴつや消けしゴムを毎回まいかい同おなじ配置はいちに決きめておくと、それがルーチンとなって、普段ふだんと同おなじだと感かんじやすくなる。

　ミスは学生がくせいのテストだけでなく、大人おとなになり、社会しゃかいで働はたらくようになってもするものだ。ミスを味方みかたにつけることで、テストの点数てんすうや仕事しごとの成果せいかも上あがるはずだ。（新刊しんかんJP編集へんしゅう部ぶ）
※本ほん記事きじは、「新刊しんかんJP」より提供ていきょうされたものです。