落おち込こんだ時ときがチャンス「何なにもないちっぽけな自分じぶん」を認みとめるという成長せいちょう戦略せんりゃく

　まだ何なにも成なし遂とげていない。
　社会しゃかい的てき地位ちいが低ひくい。
　期待きたいされていない。

　などなど、うまくいかなかったり、落おち込こむことがあったときは、つい自分じぶんのことを「無能むのうな人間にんげんなのだ」と卑下ひげしたくなる。

　ただ、こんな考かんがえ方かたはできないだおるか。

　自分じぶんの理想りそうの姿すがたを実現じつげんし、成功せいこうするには、むしろ「今いまは何なにも持もっていない」ほうが都合つごうがいい。

■「何なにもない自分じぶん」をポジティブにとらえる

　自分じぶんの才能さいのうや能力のうりょくを信しんじて「自分じぶんはできる人間にんげんだ」と自分じぶんを大おおきく認識にんしきして進すすんでいこうとするのではなく、まだ何なにも成なし遂とげていないと「小ちいさな自分じぶん」を認みとめ、それをポジティブに考かんがえることで、思考しこうと行動こうどうは変かわってくる。

　『成功せいこうする人ひとだけが知しっている小ちいさな自分じぶんという戦略せんりゃく』（井上いのうえ裕之ひろゆき著ちょ、青春せいしゅん出版しゅっぱん社しゃ刊かん）では、歯学しがく博士はかせ、経営けいえい学がく博士はかせの井上いのうえ裕之ひろゆき氏しが、自分じぶんを小ちいさくする戦略せんりゃくを駆使くしし、潜在せんざい意識いしきをとことん使つかいこなす方法ほうほう、目標もくひょう設定せってい法ほう、影響えいきょう力りょくを強つよめる魅力みりょくの高たかめ方かた、運うんの仕掛しかけ方かたと回収かいしゅう法ほう、続つづける技術ぎじゅつ、やめる技術ぎじゅつ、知識ちしきとスキルの吸収きゅうしゅう法ほうを紹介しょうかいする。

　自分じぶんの得えたいものを得えるという自己じこ実現じつげんをするために「潜在せんざい意識いしき」を働はたらかせることは欠かかせない。潜在せんざい意識いしきとは、エネルギーであり、知識ちしきの貯蔵庫ちょぞうこのこと。目標もくひょうに向むかうエネルギーが生うまれれば、潜在せんざい意識いしきは働はたらいていることになる。

　また、潜在せんざい意識いしきのもう一ひとつの役割やくわりは、知識ちしきの「貯蔵庫ちょぞうこ」としてである。学まなんだ知識ちしきやスキルは潜在せんざい意識いしきの中なかに蓄たくわえられる。これらを適宜てきぎ引ひっ張ぱり出だしながら、私わたしたちはあらゆることを選択せんたくし、動うごいているという。だとしたら、この貯蔵庫ちょぞうこに、成功せいこうのための材料ざいりょうのみを入いれれば、自己じこ実現じつげんに成功せいこうする可能かのう性せいは高たかまるのではないか。

　この潜在せんざい意識いしきを働はたらかせるために役立やくだつのが「小ちいさな自分じぶん」という戦略せんりゃくだ。

　「自分じぶんはできる人間にんげんだ」という「大おおきな自分じぶん」を持もとうとする人ひとは、「できて当あたり前まえ」「できなくてはいけない」という考かんがえ方かたになりやすい。なので、問題もんだいが起おきたり、予想よそうの結果けっかが得えられないと心しんを乱みだしてしまう。

　一方いっぽう、小ちいさな自分じぶんは、はじめから自分じぶんで全すべてをコントロールできると思おもっていない。マイナスな出来事できごとが起おきても、想定そうてい内ないと考かんがえることができ、その中なかから次つぎの糧かてとなるプラスの面めんを見みつけ出だすことができる。

　また、潜在せんざい意識いしきはプラスのエネルギーを生うみ出だしさえすれば働はたらく。自分じぶんを大おおきく見積みつもることは潜在せんざい意識いしきも働はたらきにくくなる。見みえない才能さいのうや能力のうりょくにとより、虚像きょぞうを追おって自分じぶんを大おおきく見積みつもっていてはエネルギーがわかないからだ。自分じぶんを小ちいさく認識にんしきすることは簡単かんたんにできるので、自分じぶんはしょせんちっぽけな人間にんげんだ、と認識にんしきすると、思考しこうと行動こうどうのレベルに左右さゆうされずに、ハードルを高たかく設定せっていすることなく動うごき出だせるのだ。

　小ちいさな自分じぶんを認識にんしきし、大おおきな自分じぶんをイメージすることで、そのギャップを埋うめるように潜在せんざい意識いしきは働はたらくという。まだ何なにも成なし遂とげていないと考かんがえているのならば、「小ちいさな自分じぶん」という戦略せんりゃくを使つかい、自己じこ実現じつげんを成なし遂とげてみてはどうだろう。（T・N／新刊しんかんJP編集へんしゅう部ぶ）

※本ほん記事きじは、「新刊しんかんJP」より提供ていきょうされたものです。