顧客こきゃくの9割わりが黒字くろじの税理士ぜいりしが教おしえる　成功せいこうする起業きぎょう家かに共通きょうつうする３みっつの資質ししつとは？

※画像がぞう:『起業きぎょうする前まえに読よんでおきたい お金かねの本ほん 小ちいさな起業きぎょうのファイナンス』著ちょ：原はら尚美なおみ／ソーテック社しゃ

　インターネットの発達はったつによって、かつてより起業きぎょうすることへのハードルは下さがったといわれています。
　ただ、そうはいっても起業きぎょうにはお金かねが必要ひつようですし、勤つとめている会社かいしゃを辞やめるのは勇気ゆうきがいります。なにより、自分じぶんが考かんがえている事業じぎょうが成功せいこうするかどうかは不透明ふとうめい。そういったところでなかなか決心けっしんがつかない人ひとは多おおいはずです。
　ところで、成功せいこうする起業きぎょう家かとそうでない起業きぎょう家かにはどのような違ちがいがあるのでしょうか？
　『起業きぎょうする前まえに読よんでおきたい お金かねの本ほん 小ちいさな起業きぎょうのファイナンス』（ソーテック社しゃ／刊かん）の著者ちょしゃで税理士ぜいりしの原はら尚美なおみさんは、本書ほんしょのなかでそれらを分わけるマインドに触ふれています。

■たった一人ひとりの責任せきにんでリスクを取とる勇気ゆうきを持もっているか

　魅力みりょく的てきな事業じぎょうのアイデアがあるのに資金しきんがない、というのは、特とくに若わかい起業きぎょう家かでありがちなことです。この場合ばあい、選択肢せんたくしとして十分じゅうぶんな資金しきんが貯たまるまで起業きぎょうを先送さきおくりするか、金融きんゆう機関きかんなどから借金しゃっきんをしてでもすぐ起業きぎょうするかに分わかれますが、成功せいこうする起業きぎょう家かは後者こうしゃだといいます。
　ビジネスは、ある意味いみでスピード勝負しょうぶという面めんがあり、十分じゅうぶんな貯蓄ちょちくができるまで起業きぎょうを待まっていては、せっかくのアイデアが色いろあせてしまいかねません。かといって今いまある資金しきんだけで初はじめても中途半端ちゅうとはんぱな起業きぎょうとなってしまい、小ちいさなリターンしか得えられない危険きけん性せいもあります。
　たとえお金かねを借かりてでも自分じぶんのビジネスに投資とうしできない人ひとは、そもそも起業きぎょうに向むいていないのかもしれません。リスクを取とれない人ひとにはリターンもないのです。

■他人たにんを巻まきこむ程ほどのエネルギーを持もっているか

　ただし、十分じゅうぶんな資金しきんを用意よういしたからといって、もちろんそれがすぐに成功せいこうにつながるわけではありません。
　原はらさんは、起業きぎょうを含ふくめビジネス成功せいこうのカギは、いかに資金しきんを用意よういするかではなく、いかに多おおくの人ひとを自分じぶんのビジネスに巻まき込こめるかだとしています。その意味いみでは、起業きぎょうを成功せいこうさせる最後さいごのカギは創業そうぎょう者しゃの情熱じょうねつと事業じぎょうプランだといえます。
　特とくに、魅力みりょく的てきな事業じぎょうプランは、創業そうぎょう時じの最大さいだいの支援しえん者しゃといえる金融きんゆう機関きかんを巻まき込こみ、資金しきん調達ちょうたつを助たすけてくれるはずです。反対はんたいに、もし金融きんゆう機関きかんを説得せっとくできず融資ゆうしを受うけられなかったとしたら、それは彼かれらがあなたの事業じぎょうが成功せいこうしないと判断はんだんしたということであり、今いま一いち度ど事業じぎょう計画けいかくを見直みなおす必要ひつようがあります。
　創業そうぎょう時じに融資ゆうしを受うけられるかどうかというのは、自分じぶんの事業じぎょう計画けいかくがビジネスとして成立せいりつするかを試ためす尺度しゃくどなのです。

■実現じつげんしたい世界せかい観かん(ビジョン)を持もっているか

　非ひの打うちどころがない事業じぎょう計画けいかくを立たてたとしても、実際じっさいに始はじめてみると思おもい通どおりにいかないということは珍めずらしくありません。
　どんな事態じたいにも対応たいおうするために、創業そうぎょう計画けいかくの段階だんかいから楽観らっかん的てきな予測よそくと悲観ひかん的てきな予測よそくの両方りょうほうを用意よういしておきましょう。
　事業じぎょうが軌道きどうに乗のるまでは赤字あかじを補ほてん金きんや、自分じぶんの生活せいかつ費ひを含ふくめてかなりのお金かねがかかります。こういったお金かねについては余裕よゆうを持もって確保かくほしつつも、うまく軌道きどうに乗のったら次つぎはどうするか、といったビジョンもあらかじめ決きめておくと、不測ふそくの事態じたいに慌あわてることなく状況じょうきょうに応おうじた経営けいえいができるはずです。

　本書ほんしょでは、税理士ぜいりしならではの視点してんから起業きぎょうをサポートする情報じょうほうやノウハウが明あきらかにされており、創業そうぎょう融資ゆうしに欠かかせない要素ようそ（自己じこ資金しきん・事業じぎょう計画けいかく書しょ・社長しゃちょう面接めんせつ）への対策たいさくや、資金しきん調達ちょうたつをした後のちにすべきこと、その資金しきんをいかに増ふやすかということまで解説かいせつされています。
　巻末かんまつには、上場じょうじょうする際さいのファイナンスについても綴つづられており、これから起業きぎょうするという人ひとはモチベーションが上あがるはずです。
　クライアントの9割わりが黒字くろじ企業きぎょうという原げんさんだけあって、その内容ないようは説得せっとく力りょく抜群ばつぐん。
　起業きぎょうを考かんがえている人ひとは、ぜひ本書ほんしょに触ふれて、自分じぶんの事業じぎょうアイデアを実際じっさいに成功せいこうさせるためのノウハウやマインドを学まなんでみてください。
（新刊しんかんJP編集へんしゅう部ぶ）
※本ほん記事きじは、「新刊しんかんJP」より提供ていきょうされたものです。

【関連かんれん記事きじ】
・契約けいやくを取とれない営業えいぎょうマンの共通きょうつう点てん
・成長せいちょう企業きぎょう経営けいえい者しゃの共通きょうつう点てん
・矢口やぐち真里まり、大谷おおや翔しょう平たいら…今こん話題わだいのあの人ひとを誕生たんじょう日び占うらないで占うらなってみた
・資格しかくを取とったのに食たべていけない「士し業ぎょうの現実げんじつ」