「
鬼 よ、朱雀 門 の鬼 よ。(略 )
おまえのやれなかった仕事 を、わたしがかわりにしたよ。
おまえからもらった葉 二 を吹 いたよ。
「いそざき」
「おい、
晴 明 よ。そんなことがあるか。おまえは何 でもできるのではなかったか――」
「博雅 よ、おれにもできぬことはあるのだよ……」
「何故 できぬ。何 ができぬのじゃ」
「たとえば、人 の心 を変 えることじゃ」
この
「
「(
略 )生 きていることが、そのまま歌 なのですよ。人 の生 き方 に、うまいも下手 もあるわけな
いでしょう。歌 がうまいから何 だというのです。歌 が下手 だから、何 だというのです。人 の生 き方
に、上手 、下手 があって、たまるものですか!」
その
「
「あなたは、もう、お
忘 れですか……」
女 が囁 くように言 った。
「わたしは、あなたが最初 に出会 われた哀 しみです……」
ああ、そうなのかね。
そうなのかね。
蝉 丸 は、心 の中 でうなずく。
そしてもちろん、あのフレーズも。
「どうするのだ」
「む」
「ゆくのか」
「う、うむ」
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになったのであった。
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