〈動画どうが公開こうかい〉「大おおきな落おち度どがあった」ジュリー社長しゃちょうの“ジャニー氏し性せい加害かがい”謝罪しゃざいで判明はんめいしたジャニーズ事務所じむしょの“異常いじょう経営けいえい”

　5月14日にち21時じ、ジャニーズ事務所じむしょが公式こうしきHPで動画どうがを配信はいしんし、藤島ふじしまジュリー景子けいこ社長しゃちょう自みずからが「創業そうぎょう者しゃジャニー喜多川きたがわの性せい加害かがい問題もんだいについて、世よの中なかを大おおきくお騒さわがせしておりますこと心しんよりお詫わび申もうし上あげます。何なによりまず被害ひがいを訴うったえられている方々かたがたに対たいして深ふかく、深ふかくお詫わび申もうし上あげます」などと語かたった。

　ジャニーズは同社どうしゃの社名しゃめいにもなっている事務所じむしょ創業そうぎょう者しゃ・ジャニー喜多川きたがわ氏し（享年きょうねん87）の、自社じしゃタレントたちに対たいする性せい加害かがいについて、一部いちぶのメディアや取引とりひき先さき企業きぎょうに対たいしてはコメントを出だしていたが、被害ひがい者しゃはもちろん、ファンや関係かんけい者しゃに向むけて公式こうしきHPで発表はっぴょうするのはこれが初はじめてとなる。

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「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」が報ほうじてきたジャニー氏しの性せい加害かがい

　ジャニー氏しの性せい加害かがいを巡めぐっては、小しょう誌し「週刊文春しゅうかんぶんしゅん」が1999年ねんから14週しゅうにわたってキャンペーン記事きじを展開てんかい。取材しゅざい班はんは15人にんほどのジャニーズJr.の少年しょうねんたちから生々なまなましい証言しょうげんを引ひき出だした。そして「ユー、今日きょうウチへ来くる？」などの誘さそい文句もんくでジャニーズJr.の少年しょうねんたちを“合宿がっしゅく所しょ”と呼よばれる自宅じたくや滞在たいざいするホテルの部屋へやに招まねき、性的せいてきな行為こういをしていたことなどを指摘してき。また、被害ひがいを受うけた少年しょうねんの多おおくが、キャスティング権けんを握にぎるジャニー氏しに逆さからえず、虐待ぎゃくたいを拒絶きょぜつ出来できなかった実態じったいも浮うき彫ぼりとなったのだった。

　キャンペーン開始かいし直後ちょくごの1999年ねん11月、ジャニー氏しとジャニーズ事務所じむしょは、小社しょうしゃ・文藝春秋ぶんげいしゅんじゅうに対たいし名誉めいよ毀損きそんの損害そんがい賠償ばいしょうを求もとめて提訴ていそした。審理しんりでは、ジャニー氏し本人ほんにんや記事きじで証言しょうげんした少年しょうねん2人にんも出廷しゅっていした。

　2002年ねん3月がつの東京とうきょう地裁ちさい判決はんけつは少年しょうねんらの供述きょうじゅつの信用しんよう性せいを認みとめず、小社しょうしゃが敗訴はいそ。メディアはその事実じじつを大おおきく取とり上あげた。だが東京とうきょう高裁こうさいでは状況じょうきょうが一転いってん。2003年ねん7月がつに下くだされた判決はんけつではジャニー氏しの性せい虐待ぎゃくたいについて、こう論ろんじられている。

〈原告げんこく喜多川きたがわが（中略ちゅうりゃく）セクハラ行為こういをしているとの記述きじゅつについては、いわゆる真実しんじつ性せいの抗弁こうべんが認みとめられ、かつ、公共こうきょうの利害りがいに関かんする事実じじつに係かかるものである〉

　ジャニー氏しの性的せいてき虐待ぎゃくたいを認定にんていし、名誉めいよ毀損きそんには当あたらないとしたのだ。その後ご、ジャニーズ側がわは最高裁さいこうさいに上告じょうこくしたが、2004年ねん2月がつに上告じょうこく棄却ききゃく。高裁こうさい判決はんけつが確定かくていした。なお現げん社長しゃちょうのジュリー氏しはこの時とき、事務所じむしょの取締役とりしまりやくに名なを連つらねていた。