オルソン理論りろんとダンバー数すう

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タイトル別名べつめい
  • オルソン リロン ト ダンバースウ
  • Olson's Theory and Dunbar's Number

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抄録しょうろく

Departmental Bulletin Paper

『集合しゅうごう行為こうい論ろん』（1965年ねん）に始はじまるオルソン理論りろんの主眼しゅがんは、大だい集団しゅうだんと小しょう集団しゅうだんが別個べっこの編成へんせい原理げんりで動うごいていることの指摘してきであり、それはそれまでの社会しゃかい学がく・社会しゃかい心理しんり学がくの小しょう集団しゅうだん研究けんきゅうに全まったくなかった視点してんであるし、今日きょうでも十分じゅうぶん考慮こうりょされているとは言いい難がたい状況じょうきょうがある。 　その後ご、晩年ばんねんにいたるまでのオルソンは、一方いっぽうで『集団しゅうだん行為こうい論ろん』で展開てんかいされていた「小しょう集団しゅうだんによる大だい集団しゅうだんの搾取さくしゅ」の論理ろんりを少数しょうすうの団体だんたいと国家こっかの分配ぶんぱい結託けったくに関かんする理論りろんへと仕上しあげてゆくとともに、他方たほうでは自みずからの理論りろんの背景はいけい仮説かせつとしての反はん社会しゃかい契約けいやく説せつ的てきな「取とる経済けいざい学がく」の立場たちばを鮮明せんめいにしていった。 　オルソン理論りろんの発表はっぴょうから30余よ年ねん後ごに進化しんか心理しんり学者がくしゃロビン・ダンバーは、霊長れいちょう類るいの形成けいせいし得える群むれ（成員せいいんが互たがいを認知にんちできている集団しゅうだん）のサイズが大脳だいのう新しん皮質ひしつの大おおきさに比例ひれいする（現生げんなま人類じんるいの場合ばあい150人にん）というダンバー数すうを提唱ていしょうした。これを、オルソン理論りろんが定式ていしき化かした大だい集団しゅうだんと小しょう集団しゅうだんの編成へんせい原理げんりの違ちがいに、大脳だいのう生理学せいりがく的てきな（したがってまた普遍ふへん的てき・歴史れきし貫通かんつう的てきな）根拠こんきょを与あたえたものと解釈かいしゃくできるとするのが本稿ほんこうの独自どくじの立場たちばである。

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