多変量解析による標的型攻撃の分類

三村, 守, 田中, 英彦

機密きみつ情報じょうほうや個人こじん情報じょうほうの搾取さくしゅを目的もくてきとする標的ひょうてき型がた攻撃こうげきは多おおくの組織そしきにとって脅威きょういである．近年きんねんの標的ひょうてき型がた攻撃こうげきでは，すでにマルウェアに感染かんせんした端はし末まつが踏ふみ台だいにされ，情報じょうほうの送信そうしん先さきは刻々こくこくと変化へんかするため，真しんの攻撃こうげき者しゃを識別しきべつすることは困難こんなんとなっている．攻撃こうげき者しゃを識別しきべつするためには，複数ふくすうの標的ひょうてき型がた攻撃こうげきのパラメータの共通きょうつう性せいを分析ぶんせきし，攻撃こうげき者しゃごとに分類ぶんるいする必要ひつようがある．しかしながら，どのパラメータが最もっとも攻撃こうげき者しゃの特徴とくちょうを示しめしているかは明確めいかくではないため，攻撃こうげき者しゃごとに分類ぶんるいするのは容易よういではない．この論文ろんぶんでは，複数ふくすうの標的ひょうてき型がた攻撃こうげきに関かんするパラメータを数値すうち化かし，概略がいりゃくの傾向けいこうを主成分しゅせいぶん分析ぶんせきで調査ちょうさする．次つぎに，因子いんし分析ぶんせきにより標的ひょうてき型がた攻撃こうげきを説明せつめいする要因よういんを明あきらかにし，攻撃こうげき者しゃと相関そうかんが高たかいパラメータを抽出ちゅうしゅつする．さらに，因子いんし負荷ふか量りょうからパラメータの優先ゆうせん度どを決定けっていし，クラスタ分析ぶんせきで複数ふくすうの標的ひょうてき型がた攻撃こうげきを攻撃こうげき者しゃごとに分類ぶんるいする．

Targeted attacks that exploit confidential information or personal information are serious threats for many organizations. Recently, attackers use the infected terminals as stepping stones, and often change destination of the stolen information. Thus, it is difficult to identify and reveal the true attacker. To identify the true attacker, we need to analyze commonality between targeted attacks and classify the attacks under each attacker. However, it is not clear which parameters indicate characteristic of attackers most, and not easy to classify the attacks under each attacker. In this paper, we use principal component analysis to investigate a tendency of targeted attacks. Next, we use factor analysis to find the factors that indicate characteristic of targeted attacks, and select high correlation parameters between an attacker. Furthermore, we determine priority of parameters by computing the corresponding factor loadings and use cluster analysis to assign a set of attacks into attackers.

多た変量へんりょう解析かいせきによる標的ひょうてき型がた攻撃こうげきの分類ぶんるい

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