<p> 【目的もくてき】国際こくさい的てきに使用しよう可能かのうな熱傷ねっしょう治療ちりょう研究けんきゅうのためのコア・アウトカム・セット (Core Outcome Set: COS) の選定せんてい.<br> 【デザイン】国際こくさい的てきコンセンサスの合意ごうい (作成さくせい期間きかん: 2017年ねん4月がつ～2019年ねん11月).<br> 【方法ほうほう】システマティック・レビューおよび関連かんれん文献ぶんけんから, 検討けんとう候補こうほとなるアウトカム (臨床りんしょう評価ひょうか項目こうもく) を抽出ちゅうしゅつした. デルファイ調査ちょうさ方法ほうほうによる共同きょうどう意思いし決定けってい作業さぎょうを通つうじて, 各国かっこくの臨床りんしょう家かと研究けんきゅう者しゃおよびイギリス圏けんの患者かんじゃと介護かいご者しゃが, アウトカムの優先ゆうせん順位じゅんい決定けってい作業さぎょうに参加さんかした. 匿名とくめい化かされたフィードバック作業さぎょうを通つうじて, コンセンサスの達成たっせいが目指めざされた. まずアウトカム選定せんていのための定義ていぎ基準きじゅんが事前じぜんに合意ごういされ, それに基もとづいた投票とうひょうを行おこなうためのコンセンサス会議かいぎが開催かいさいされ, 最終さいしゅう的てきにCOSが決定けっていされた.<br> 【結果けっか】データソースの調査ちょうさから1,021のアウトカムが抽出ちゅうしゅつされ, ついでその中なかから88のアウトカム候補こうほが特定とくていされた. 1回かい目めのデルファイ調査ちょうさには, 77ヵ国かこくの医療いりょう従事じゅうじ者しゃ668名めい (18％が低てい・中ちゅう低てい所得しょとく国こく) とイギリス圏けんの患者かんじゃまたは介護かいご者しゃ126名めいが参加さんかした. 1回かい目め終了しゅうりょう後ご, 1つのアウトカムが破棄はきされ, 13の新あたらしいアウトカムが追加ついかされた. 2回かい目めの調査ちょうさでは69項目こうもくが破棄はきされ, 31項目こうもくのアウトカムが最終さいしゅうのコンセンサス会議かいぎへと残のこされた. 最終さいしゅう会議かいぎでは, 事前じぜんに設定せっていした選択せんたく基準きじゅん (閾値) に基もとづいて2回かいの検討けんとうと投票とうひょうが行おこなわれ, 最終さいしゅう的てきに7つのコア・アウトカムが合意ごういされた (死亡しぼう, 特定とくていの合併症がっぺいしょう, 日常にちじょう生活せいかつ動作どうさ能力のうりょく, 創傷そうしょう治癒ちゆ, 神経しんけい障害しょうがい性せい疼痛とうつうおよび掻痒そうよう感かん, 心理しんり的てきウェルビーイング, 学校がっこうまたは職場しょくばへの復帰ふっき).<br> 【結論けつろん】このCOSには国際こくさい的てきに通用つうようする普遍ふへん性せいがあり, 熱傷ねっしょう領域りょういきで行おこなわれる介入かいにゅう試験しけんにおいて, プロトコル作成さくせいの前提ぜんていになるものである. 今後こんごの介入かいにゅう試験しけん研究けんきゅうには, このCOSに準じゅんじた測定そくてい値ちまたは評価ひょうかを含ふくめることを推奨すいしょうする.</p>