《卷まき十じゅう二に》[View] [Edit] [History]

1	欽定きんてい四よん庫こ全書ぜんしょ
2	儀禮ぎれい鄭てい註句讀卷十じゅう二濟陽張爾岐撰
3	士し喪も禮れい第だい十じゅう二に鄭てい目録もくろく云うん士し喪も其父母ちちはは自じ始はじめ死し至いたり於既殯之禮れい喪も於五禮屬凶大戴第四小戴第八别録第十二○疏云鄭てい直ただし云うん士し喪も父母ちちはは不言ふげん妻つま與あずか長子ちょうし一者亦依士禮士し喪も禮れい死し於適室しつ幠用斂衾適てき室しつ正せい寢ね之これ室しつ也疾者しゃ齊ひとし故こ于正寢ね焉疾時じ處しょ北きた牖下死し而遷之の南みなみ牖下有ゆう牀ゆか祍幠覆也斂衾ふすま大だい斂所并用之の衾ふすま衾ふすま被ひ也小斂之衾ふすま當とう陳ひね喪も大だい記き曰始はじめ死し遷尸于牀幠用斂衾去さ死し衣ころも○疾やまし者もの齊ひとし以正性情せいじょう故こ必於正せい寢ね若わか即そく安やす燕つばめ寢ね與あずか側室そくしつ者しゃ是ぜ不ふ得とく其正君くん大夫たいふ士し皆みな小しょう斂一衾ふすま大だい斂二に衾ふすま始はじめ死し大だい斂未至いたり故こ且以其一覆尸至大斂則一以為薦一以為覆故註云大だい斂所并用之の衾ふすま也不用もちい小しょう斂衾者しゃ以小斂時近きん其衾當とう陳ひね故こ不用ふよう死し衣ころも病びょう時じ所しょ加か新しん衣ころも也○幠火吳ご反はん斂力艶つや反はん復ふく者しゃ一人以爵弁服簪裳于衣左何之扱領于帶復ふく者しゃ有司ゆうし招䰟復ふく䰟也天子てんし則そく夏なつ采さい祭さい僕ぼく之の屬ぞく諸侯しょこう則そく小しょう臣しん為之ためゆき爵弁服ふく純じゅん衣ころも纁裳也禮以冠名めい服ふく簪かんざし連れん也○復ふく者しゃ招䰟使し反はん檀だん弓ゆみ所謂いわゆる孝子こうし盡つき愛あい之の道みち有ゆう禱祀之の心こころ焉者是也これや復ふく者しゃ人數にんずう多少たしょう各かく如其命いのち之の數すう士し一命いちめい故こ一いち人にん簪かんざし裳も于衣連れん綴つづり其裳于衣之の下しも也扱領りょう于帶者しゃ平ひら叠衣裳いしょう使し領りょう與あずか帶おび齊ひとし并何於左臂ひじ以便升屋ますや也夏采さい祭さい僕ぼく周しゅう禮二れいじ官かん名めい掌てのひら復ふく事ごと者しゃ但ただし用もちい純じゅん衣ころも纁裳不用ふよう爵弁而云爵弁服ふく是ぜ以冠名めい其服也○簪かんざし側がわ林りん反はん純じゅん側がわ其反升ます自前じまえ東榮とうえい中屋ちゅうや北面ほくめん招以衣ころも曰臯某ぼう復ふく三降衣于前北面ほくめん招求諸しょ幽かそけ之これ義也よしや臯長聲ごえ也某死者ししゃ之の名めい也復反はん也降衣ころも下之したの也喪大だい記き曰凡復ふく男子だんし稱名しょうみょう婦ふ人稱にんしょう字じ○榮さかえ屋や翼つばさ也復聲ごえ必三者禮成于三前謂前檐○中ちゅう如字受用じゅよう篚升自じ阼階以衣尸しかばね受者受之於庭也復者しゃ其一いち人にん招則受衣亦また一人也人君則司服受之衣尸者覆之若得䰟反之○此復衣ころも以覆尸しかばね浴よく則そく去さ之これ不ふ以襲斂○衣ころも於既反はん復ふく者しゃ降くだ自じ後ご西榮にしさかえ不ふ由よし前まえ降くだ不ふ以虛反はん也降因いん徹てっ西北せいほく厞若云うん此室凶きょう不可ふか居然きょぜん也自是これ行ぎょう死し事ごと○註言徹てっ西北せいほく厞蓋以喪大だい記き云うん將はた沐甸人じん取と所ところ徹とおる廟びょう之の西北せいほく厞薪用よう之の故こ云うん復ふく者しゃ降くだ時とき徹てっ之の其為說せつ近きん誣○厞扶味あじ反はん
4	右みぎ復ふく䰟復者しゃ猶なお冀其生せい復ふく而不生せい始はじめ行ぎょう死し事こと楔くさび齒は用よう角かく柶為ため將はた含恐其口閉急也○楔くさび息いき結ゆい反はん綴つづり足あし用よう燕つばめ几綴つづり猶なお狗いぬ也為將はた履くつ恐こわ其辟戾也今文ぶん綴つづり為ため對たい○案あん記き云うん綴つづり足あし用よう燕つばめ几校在ざい南みなみ御者ぎょしゃ坐すわ持じ之の註云校こう脛ずね也尸南みなみ首くび几脛在ざい南みなみ以拘足あし則そく不ふ得とく辟戾矣是几兩頭あたま有ゆう脛ずね側がわ立たて此几並なみ排はい兩足りょうあし於兩脛ずね之の間あいだ以夾持じ之の也○綴つづり丁ひのと劣れつ反はん奠脯醢ひしお醴酒升ます自じ阼階奠于尸しかばね東ひがし鬼神きじん無む象ぞう設しつらえ奠以憑依ひょうい之の○案あん檀だん弓ゆみ曾子曰始死し之の奠其餘あまり閣かく也與餘あまり閣かく者しゃ閣かく中之なかの餘あまり食しょく也疏以為無む過か一豆一籩醴酒亦科用其一帷とばり堂どう事こと小しょう訖也○案あん檀だん弓ゆみ曾子曰尸未設みせつ飾かざり故こ帷とばり堂どう小しょう斂而徹てっ帷とばり以此時じ尚なお未み襲かさね斂暫帷とばり堂どう以為蔽故鄭てい云うん事ごと小しょう訖右みぎ事ごと死し之の初はつ事こと喪も禮れい凡二に大だい端はし一いち以奉體たい魄たま一いち以事精神せいしん楔くさび齒ぱ綴つづり足あし奉たてまつ體からだ魄たま之の始はじめ奠脯醢ひしお事ごと精神せいしん之の始はじめ也乃赴于君くん主人しゅじん西階にししな東ひがし南面なんめん命いのち赴者拜はい送おく赴告也臣君くん之の股肱ここう耳目じもく死し當とう有ゆう恩おん○大夫たいふ以上いじょう父兄ふけい命いのち赴者士し則そく主人しゅじん親おや命いのち有ゆう賔則拜はい之の賔僚友りょうゆう羣士也其位い猶なお朝夕あさゆう哭矣○因いん命いのち赴遂拜はい賔不然しか則のり不出ふしゅつ疏曰云うん其位猶なお朝夕あさゆう哭矣者しゃ謂いい賔弔位い猶なお如賔朝夕ちょうせき哭位其主人じん之の位くらい則のり異い於朝夕ゆう而在西階にししな東ひがし南面なんめん拜はい之の拜はい訖西階下かいか東面とうめん下か經けい所しょ云うん拜はい大夫たいふ之の位くらい是也これや朝夕ちょうせき哭位詳しょう見み後ご右みぎ使し人じん赴君
5	入にゅう坐すわ于牀東ひがし衆しゅ主人しゅじん在ざい其後西にし面めん婦人ふじん俠牀東面とうめん衆しゅう主人しゅじん庶昆弟おとうと也婦人ふじん謂いい妻妾さいしょう子こ姓せい也亦適てき妻つま在ざい前まえ○入にゅう坐すわ云うん者しゃ承うけたまわ上うわ文ぶん出で命いのち赴拜賔訖復ふく入にゅう此位也○俠古洽あまね反はん親おや者しゃ在室ざいしつ謂いい大功たいこう以上いじょう父兄ふけい姑しゅうと姊妹子こ姓せい在ざい此者衆しゅう婦人ふじん戸外こがい北面ほくめん衆しゅ兄弟きょうだい堂下どうした北面ほくめん衆しゅう婦人ふじん衆しゅ兄弟きょうだい小しょう功こう以下いか右みぎ主人しゅじん以下いか室しつ中ちゅう哭位愚案ぐあん主人しゅじん哭位唯ただ小しょう斂以前ぜん在ざい此小斂後則そく在ざい階下かいか矣
6	君きみ使し人じん弔ちょう徹てっ帷とばり主人しゅじん迎むかえ于寢門もん外見がいけん賔不哭先入門にゅうもん右みぎ北面ほくめん使つかい人士じんし也禮使し人じん必以其爵使者ししゃ至いたり使し人じん入いれ將はた命いのち乃出迎でむかえ之の寢ね門もん內門也徹帷とばり㧁之事ごと畢則下之したの○㧁羗據よりどころ反はん弔ちょう者しゃ入にゅう升ます自じ西階にししな東面とうめん主人しゅじん進しん中庭なかにわ弔ちょう者しゃ致命ちめい主人しゅじん不ふ升ます賤也致命ちめい曰君聞子之の喪も使し某ぼう如何いか不ふ淑よし○疏云大夫たいふ之子ゆきこ得とく升ます受命じゅめい乃降拜はい主人しゅじん哭拜稽顙成なり踊おどり稽顙頭あたま觸さわ地ち成なり踊おどり三さん者しゃ三さん賔出主人しゅじん拜はい送おく于外門外もんがい右みぎ君くん使し人じん弔ちょう記き曰尸在室ざいしつ有ゆう君命くんめい衆しゅ主人しゅじん不出ふしゅつ君きみ使し人じん襚徹帷とばり主人しゅじん如初襚者左ひだり執と領りょう右みぎ執と要よう入いれ升ます致命ちめい襚之言げん遺のこ也衣被ひ曰襚致命ちめい曰君使し某ぼう襚○疏曰云うん主人しゅじん如初者しゃ如上じょじょう弔ちょう時じ迎むかえ于寢門外もんがい以下いか之の事こと也主人しゅじん拜はい如初禭者入にゅう衣ころも尸しかばね出で主人しゅじん拜はい送おく如初○疏曰云うん主人しゅじん拜はい如初者しゃ亦また如上じょじょう主人しゅじん進しん中庭なかにわ哭拜稽顙成なり踊おどり唯ただ君命くんめい出で升ます降くだ自じ西にし階かい遂とげ拜はい賔有大夫たいふ則そく特とく拜はい之の即位そくい于西階下かいか東面とうめん不ふ踊おどり大夫たいふ雖不辭じ入にゅう也唯ただ君命くんめい出で以明大夫たいふ以下いか時じ來らい弔ちょう禭不出で也始喪も之の日にち哀あい戚甚在室ざいしつ故こ不出ふしゅつ拜はい賔也大夫たいふ則そく特とく拜はい別べつ於士旅たび拜はい也即位い西階にししな下か未み忍にん在ざい主人しゅじん位い也不踊おどり但ただし哭拜而已不ふ辭じ而主人じん升ます入明いりあけ本ほん不為ふため賔出不ふ成なり禮れい也右みぎ君くん使し人じん襚疏云うん君くん襚雖在ざい襲かさね前ぜん襲かさね與あずか小しょう斂俱不ふ得とく用もちい大だい斂乃用よう之の
7	親おや者しゃ襚不將はた命いのち以即陳ひね大功たいこう以上いじょう有ゆう同どう財ざい之の義也よしや不ふ將しょう命いのち不ふ使つかい人じん將之まさゆき致於主人しゅじん也即陳ひね陳ひね在房ありふさ中ちゅう庻兄弟きょうだい襚使人じん以將命いのち于室主人しゅじん拜はい于位委い衣ころも于尸東ひがし牀ゆか上じょう庶兄弟きょうだい即そく衆しゅ兄弟きょうだい也變衆しゅ言げん庻容同姓どうせい耳みみ將はた命いのち曰某使し某ぼう襚拜于位室しつ中位ちゅうい也○委い衣ころも者しゃ將はた命いのち者しゃ委い之の也朋友ほうゆう襚親以進主人しゅじん拜はい委い衣ころも如初退すさ哭不踊おどり親しん以進親おや之の恩おん也退下か堂どう反はん賔位也主人じん徒と哭不踊おどり別べつ於君襚也○委い衣ころも如初如其于尸東ひがし牀ゆか上うえ委い之これ者しゃ朋とも友也ともや徹とおる衣ころも者しゃ執と衣ころも如襚以適房ぼう凡於襚者生せい有司ゆうし徹てっ衣ころも○疏曰執衣ころも如襚者しゃ上じょう文ぶん君くん襚之時じ襚者左ひだり執と領りょう右みぎ執と要よう此徹衣ころも者しゃ亦また左ひだり執と領りょう右みぎ執と要よう故こ云うん如襚也右みぎ親おや者しゃ庶兄弟きょうだい朋友ほうゆう襚
8	為ため銘めいじ各かく以其物ぶつ亡ほろび則そく以緇長ちょう半幅はんはば䞓末長ちょう終おわり幅廣はばひろ三寸書銘于末曰某氏某之柩銘めい明あかり旌也雜ざつ帛為物ぶつ大夫たいふ之の所ところ建けん也以死者ししゃ為ため不可ふか別べつ故こ以其旗はた識識之の愛あい之の斯錄之の矣亡無む也無旗はた不ふ命いのち之の士し也半幅はば一尺終幅二尺在棺為柩今文銘為斾也○䞓丑貞さだ反はん竹たけ杠ゆずりは長ちょう三尺置于宇西階上杠ゆずりは銘めい橦也宇梠也○宇檐下か也疏云うん此始造づくり銘めい且置宇下西にし堦上待まち為重ためしげ訖置于重卒そつ塗ぬり殯置于肂○橦丈江こう反はん右みぎ為ため銘めい
9	甸人掘ほ坎于階かい間あいだ少しょう西にし為ため垼于西にし牆下東鄉とうごう甸人有司ゆうし主ぬし田野でんや者しゃ垼塊竈かまど西にし牆中庭なかにわ之の西今にしいま文ぶん鄉きょう為ため西にし○坎以埋うめ沐浴もくよく餘あまり潘はん及巾柶等塊かたまり竈かまど以煑潘はん水みず○掘ほ其物反はん垼音役やく郷きょう許もと亮あきら反はん新盆あらぼん槃瓶廢はい敦あつし重じゅう鬲皆濯造于西階下かいか新しん此瓦器き五ご種しゅ者しゃ重おも死し事こと盆ぼん以盛水すい槃承渜濯瓶びん以汲水すい也廢敦あつし敦あつし無む足あし者しゃ所以ゆえん盛もり米まい也重鬲鬲將はた縣けん於重者しゃ也濯滌溉也造至いたり也猶饌也以造言ぞうげん之の喪も事ごと遽○槃承渜濯置おけ尸しかばね牀ゆか下か承うけたまわ之これ○敦あつし音おん對たい重おも直ちょく客きゃく反はん鬲音歴れき造づくり七なな到いた反はん右みぎ沐浴もくよく含飯之の具陳ぐちん於階下か者しゃ
10	陳ちん襲かさね事ごと于房中西なかにし領りょう南上みなみうえ不ふ綪襲かさね事ごと謂いい衣服いふく也綪讀為䋫屈也襲事ごと少しょう上陳かみじん而下不屈ふくつ江こう沔之間あいだ謂いい縈收繩なわ索さく為ため䋫古文こぶん綪皆為ため精せい○不ふ䋫者以衣裳いしょう少しょう單行たんこう列れつ去さ可か盡つき不ふ須屈轉てん重じゅう列れつ也綪註作䋫側庚かのえ反はん明あかり衣裳いしょう用布ようふ所以ゆえん親身しんみ為ため圭けい潔きよし也鬠䈂用よう桑くわ長ちょう四よん寸すん纋中なか桑くわ之の為ため言げん喪も也用為ため䈂取其名也長四寸不冠故也纋䈂之中央以安髮○鬠髻也㑹聚其髮かみ也纋中ちゅう者しゃ兩頭りょうとう濶中央ちゅうおう狹せま則すなわち於髮安やす也○鬠音膾なます纋音憂う布巾ふきん環たまき幅はば不ふ鑿環かん幅廣はばひろ袤等也不鑿者士し之子ゆきこ親しん含反其中而已大夫たいふ以上いじょう賔為之の含當口こう鑿之嫌いや有ゆう惡あく古文こぶん環たまき作さく還かえ○布巾ふきん為ため飯めし含而設しつらえ所しょ以覆死者ししゃ面めん廣こう古こ曠反袤音茂しげる掩練帛廣終おわり幅はば長ちょう五ご尺しゃく析其末まつ掩裹首くび也析其末為ため將はた結ゆい於頤下か又また還かえ結むすぶ於項中ちゅう瑱用白しろ纊瑱充耳みみ纊新綿めん○瑱他見たけん反はん幎目用よう緇方尺じゃく二寸䞓裏著組繫幎目覆面ふくめん者しゃ也幎請若詩し曰葛藟縈之の之これ縈䞓赤あか也著充たかし之の以絮也組繫為可か結ゆい也○四角有繫於後結之○幎音縈握手あくしゅ用よう𤣥纁裏長ちょう尺じゃく二寸廣五寸牢中旁寸著組繫牢ろう讀為樓ろう樓ろう謂いい削そぎ約やく握にぎ之これ中央ちゅうおう以安手しゅ也今文ぶん樓ろう為ため纋旁為ため方かた○牢ろう中ちゅう旁つくり寸すん者しゃ削そぎ約やく其中一叚之兩旁各一寸兩頭皆廣五寸中央容四指處廣三寸也○牢ろう音おん樓ろう決けつ用よう正せい王おう棘とげ若わか檡棘組ぐみ繫纊極きょく二に決けつ猶なお闓也挾はさみ弓ゆみ以橫執と弦つる詩し云うん決けつ拾じつ既すんで俠正善ぜん也王棘とげ與あずか釋しゃく棘とげ善ぜん理り堅けん刅者皆みな可か以為決けつ極ごく猶なお放ひ弦つる也以沓くつ指ゆび放ひ弦つる令れい不ふ挈指也生者しゃ以朱韋為之の而三死し用よう纊又二明不用也古文王為三今文檡為澤世俗謂王棘矺鼠○決けつ著ちょ于右手しゅ巨きょ指ゆび極ごく冒おかせ於食指しょくし中指なかゆび無名指むめいし皆みな射しゃ所用しょよう具備ぐび之の以象生平おいだいら組ぐみ繫極之の繫也○檡音澤さわ矺音託たく冒おかせ緇質長與ながよ手しゅ齊ひとし䞓殺掩足冒おかせ韜尸者しゃ制せい如直囊上曰質下か曰殺質しつ正也まさや其用之の先せん以殺韜足而上後ご以質韜首而下齊ひとし手しゅ上じょう𤣥下しも纁象天地てんち也喪大だい記き曰君錦にしき冒おかせ黼殺綴つづり旁つくり匕大夫たいふ𤣥冒おかせ黼殺綴つづり旁つくり五士緇冒䞓殺綴旁三凡冒質長與手齊殺三尺○綴つづり旁つくり者しゃ綴つづり質しつ與あずか殺ころせ相しょう接せっ之の處しょ使し相しょう連れん也○冒おかせ亡ほろび報むくい反はん殺ころせ所しょ界かい反はん爵弁服ふく純じゅん衣ころも謂いい生せい時じ爵弁所しょ衣ころも之の服ふく也純衣ころも者しゃ纁裳古いにしえ者しゃ以冠名めい服ふく死者ししゃ不ふ冠かんむり○爵弁服ふく即そく士し之の常つね服ふく以助祭さい者しゃ也○純じゅん莊そう其反皮かわ弁べん服ふく皮かわ弁べん所しょ衣ころも之の服ふく也其服ふく白しろ布衣ふい素もと裳も也○皮かわ弁べん者しゃ於天子てんし為ため視し朝あさ之の服ふく諸侯しょこう大夫たいふ士し則そく為ため視し朔ついたち之の服ふく也褖衣黑くろ衣裳いしょう赤あか縁えん之の謂いい褖褖之の言げん縁えん也所以ゆえん表ひょう袍ほう者しゃ也喪大だい記き曰衣必有裳も袍ほう必有表ひょう不ふ禪ぜん謂いい之の一稱古丈褖為縁○疏云此褖衣ころも則そく𤣥端はし又また云うん連れん衣裳いしょう以其用よう之の以表袍ほう袍ほう連れん衣裳いしょう故こ也又引雜記子のりこ羔襲用しゅうよう稅ぜい衣ころも纁袡曽そ子こ曰不襲かさね婦ふ服ふく則そく此褖衣ころも不用ふよう赤あか緣えん註云赤あか縁えん之の謂いい禒者只ただ證しょう其名同どう耳みみ○褖他亂らん反はん緇帶黑くろ繒之帶たい○疏云上陳かみじん三さん服ふく同どう用よう一帶いったい韎韐一命いちめい緼韍○合ごう赤あか韋為之の故こ名めい韎韐亦また名めい緼韍三服共設韎韐亦如帶矣○韎音妹いもうと韐古答こたえ反はん緼音温ゆたか韍音弗どる竹たけ笏しゃく笏しゃく所以ゆえん書しょ思おもえ對たい命いのち者しゃ玉藻たまも曰笏天子てんし以璆玉だま諸侯しょこう以象大夫たいふ以魚須文竹士たけし以竹本ほん象ぞう可也かなり又また曰笏度ど二尺有六寸其中博三寸其殺六分而去一又曰天子搢珽方正於天下か也諸侯こう荼前詘後直ちょく讓ゆずる於天子てんし也大夫たいふ前ぜん詘後詘無所しょ不ふ讓ゆずる今こん文ぶん笏しゃく作さく忽ゆるがせ夏なつ葛かずら屨冬白しろ屨皆繶緇絇純組ぐみ綦繫于踵冬ふゆ皮がわ屨變言げん白しろ者しゃ明あきら夏なつ時じ用よう葛かずら亦また白也はくや此皮弁べん之の屨士冠かんむり禮あや曰素積せき白しろ屨以魁さきがけ柎之緇絇繶純純じゅん博はく寸すん綦屨係がかり也所以拘止とめ屨也綦讀如馬絆きずな綦之綦○按士冠かんむり禮あや云うん素もと積せき白しろ屨此皮かわ弁べん之の屨也疏云三さん服ふく相しょう參さん帶たい用よう𤣥端はし屨用皮かわ弁べん韎韐用よう爵弁各かく用よう其一以當三さん服ふく又また云うん繶謂絛在牙きば底そこ相しょう接せっ之の縫ぬえ中ちゅう絇在屨鼻純じゅん謂いい縁えん口こう皆みな以絛為之ためゆき○繶於力りょく反はん綦音其絇其于反はん拊方于反庻襚繼つぎ陳ひね不用ふよう庻衆也不用よう不用ふよう襲かさね也多陳ひね之の為ため榮さかえ少しょう納おさめ之の為ため貴たか○庶襚親おや者しゃ庶兄弟きょうだい朋友ほうゆう所しょ襚繼陳ひね謂いい繼つぎ襲かさね衣ころも之の下陳しもじん之の此不用よう以襲至いたり小しょう斂則用よう之の唯ゆい君くん襚至大だい斂乃用よう也右みぎ陳ひね襲かさね事ごと所用しょよう衣ころも物ぶつ于房中ちゅう
11	貝かい三さん實じつ于笲貝かい水物みずもの古いにしえ者しゃ以為貨江水出みずいで焉笄竹ちく器き名めい稻いね米まい一いち豆まめ實じつ於筐豆まめ四よん升しょう沐巾一浴巾二皆用綌於笲巾はば所以ゆえん拭ぬぐえ汙垢浴よく巾はば二者上體下體異也綌麤葛○疏云此士禮れい上下じょうげ同どう用よう綌玉藻も云うん浴用よくよう二巾上絺下綌彼據大夫以上櫛くし於簞簞𥯤笥け浴衣ゆかた於篋浴衣ゆかた已やめ浴よく所しょ衣ころも之の衣ころも以布為之ためゆき其制如今通どおり裁さい○浴衣ゆかた既すんで浴よく著ちょ之の以脪身み皆みな饌于西にし序じょ下か南上みなみうえ皆みな者しゃ皆みな貝かい以下いか東西とうざい牆謂之の序じょ中ちゅう以南いなん謂いい之の堂どう右みぎ沐浴もくよく飯めし含之具陳ぐちん于序下か者しゃ
12	管かん人じん汲不說せつ繘屈之の管かん人じん有司ゆうし主ぬし舘だて舍しゃ者しゃ不ふ說せつ繘將以就祝しゅく濯来屈こごめ縈也○喪も事ごと遽故汲水きゅうすい者しゃ不ふ解脫げだつ其繘但ただし縈屈之の徃就用よう處しょ○繘君必反祝しゅく淅米于堂南面なんめん用よう盆ぼん祝しゅく夏なつ祝しゅく也淅沃也管かん人じん盡つき階かい不ふ升ます堂どう受潘煮に于垼用よう重じゅう鬲盡つき階かい三さん等とう之の上うえ喪も大だい記き曰管人受ひとうけ沐乃煮に之の甸人取と所ところ徹とおる廟びょう之の西北せいほく厞薪爨之○潘はん淅米汁じる所用しょよう以沐者しゃ也○潘はん芳かおる元もと反はん祝しゅく盛もり米まい于敦奠于貝かい北きた復ふく於筐處しょ也○盛さかり音成おとなり士し有ゆう氷ごおり用よう夷えびす槃可也かなり謂いい夏月かづき而君加か賜たまもの氷ごおり也夷槃承尸しかばね之の槃喪大だい記き曰君設しつらえ大だい槃造氷ごおり焉大夫たいふ設しつらえ夷えびす槃造氷ごおり焉士併瓦槃無氷ごおり設しつらえ牀ゆか襢笫有ゆう枕まくら○夷えびす槃造氷ごおり本ほん大夫たいふ禮あや君くん加か賜たまもの有ゆう氷ごおり則のり用よう夷えびす槃可也造猶なお內也○襢之善ぜん反はん笫莊矣反外そと御ご受沐入いれ外そと御ご小しょう臣しん侍從じじゅう者しゃ沐管人じん所しょ煮に潘はん也主人しゅじん皆みな出で戸外こがい北面ほくめん象ぞう生平おいだいら沐浴もくよく裸はだか裎子孫しそん不在ふざい旁つくり主人しゅじん出で而襢笫○襢笫去席せき盝水便びん也乃沐櫛くし挋用巾はば挋晞也清也古文こぶん挋皆作さく振ふ○疏云挋謂拭ぬぐえ也櫛訖又以巾拭ぬぐえ髮かみ拭ぬぐえ訖仍未み作さく紒待蚤のみ揃そろい訖乃鬠用組ぐみ是ぜ其次也○挋之慎まき反はん揃そろい同どう翦浴用よくよう巾はば挋用浴衣ゆかた用よう巾はば用よう拭ぬぐえ之の也喪大だい記き曰御者しゃ二人浴浴水用盆沃水用枓○枓音主ぬし渜濯棄于坎沐浴もくよく餘あまり潘はん水みず巾はば櫛くし浴衣ゆかた亦また并棄之の古文こぶん渜作縁えん荊沔之の間あいだ語ご蚤のみ揃そろい如他日び蚤のみ讀為爪つま斷だん爪つま揃そろい鬚ひげ也人君くん則そく小しょう臣しん為ため之の他日たじつ平生へいぜい時じ○蚤のみ字じ一讀如云蚤則揃之揃鬚雖本喪大記恐非此處經意○蚤のみ音おん爪つめ下か鬊蚤同どう揃そろい子こ前ぜん反はん鬠用組ぐみ乃䈂設しつらえ明あきら衣裳いしょう用よう組ぐみ組ぐみ束髮そくはつ也古文こぶん鬠皆為ため括くく○疏云鬠紒乃可設しつらえ明あきら衣ころも以蔽體たい是ぜ其次也主人しゅじん入にゅう即位そくい已やめ設しつらえ明あきら衣ころも可か以入也右みぎ沐浴もくよく
13	商しょう祝しゅく襲かさね祭服さいふく褖衣次じ商しょう祝しゅく祝しゅく習商禮者れいしゃ商人しょうにん教きょう之の以敬於接神しん宜むべ襲かさね布衣ふい牀ゆか上じょう祭服さいふく爵弁服ふく皮かわ弁べん服ふく皆みな從したがえ君きみ助祭じょさい之の服ふく大だい蜡者皮かわ弁べん素もと服ふく而祭送おく終おわり之の禮れい也襲衣ころも於牀牀ゆか次じ含牀之の東ひがし衽おくみ如初也喪大だい記き曰含一牀襲一牀遷尸於堂又一牀○此但布衣ふい牀ゆか上じょう尚なお未み襲かさね而云襲かさね者しゃ衣ころも與あずか衣ころも相しょう襲かさね而布之の也其布衣ふい先さき祭服さいふく次じ褖衣至いたり襲かさね于尸則そく褖衣近きん明あかり祭服さいふく在外ざいがい主人しゅじん出で南面なんめん左袒さたん扱諸面めん之の右みぎ盥たらい于盆上じょう洗あらい貝かい執と以入宰おさむ洗あらい柶建于米執と以從俱入戸にっと西郷さいごう也今文ぶん宰おさむ不言ふげん執と○扱諸面めん之の右みぎ面前めんぜん也謂袒左䄂扱於右腋わき之の下帶したおび之の內盆即そく前ぜん淅米盆ぼん盥たらい手洗てあらい貝かい洗あらい柶并於其上じょう洗あらい貝かい執と以入洗あらい訖還於笲內執以入宰おさむ洗あらい柶建于米亦また於廢敦あつし之の內建之の商しょう祝しゅく執と巾はば從したがえ入にゅう當とう牖北面めん徹てっ枕まくら設しつらえ巾はば徹てっ楔くさび受貝奠于尸しかばね西にし當とう牖北面めん直ちょく尸しかばね南みなみ也設巾はば覆面ふくめん為ため飯めし之の遺のこ落米也如商しょう祝しゅく之の事こと位い則そく尸しかばね南みなみ首くび明あかり矣○疏曰云うん受貝者しゃ就尸東ひがし主人しゅじん邉受取うけとり笲貝從したがえ尸しかばね南みなみ過か奠尸西にし牀ゆか上じょう以待主人しゅじん親おや含也主人しゅじん由よし足あし西にし牀ゆか上じょう坐すわ東面とうめん不ふ敢從首くび前ぜん也祝受貝米まい奠之口實こうじつ不ふ由よし足あし也○祝しゅく受貝由よし尸しかばね南みなみ奠尸西にし故こ主人しゅじん空手からて由よし足あし過か祝しゅく又また受米奠于貝かい北きた宰おさむ從したがえ立たて于牀西にし在ざい右みぎ米べい在ざい貝かい北きた便びん扱者也宰立りつ牀ゆか西にし在ざい主人しゅじん之の右みぎ當とう左ひだり飯事ままごと○祝しゅく於宰邉受米まい訖宰亦また從したがえ主人しゅじん由よし足あし而西主人しゅじん左ひだり扱米實じつ于右三實一貝左中亦如之又實米唯盈于右尸しかばね口之くちの右みぎ唯ただ盈みつる取と滿まん而已○疏云右みぎ謂いい口こう東ひがし邉也主人しゅじん襲かさね反はん位い襲かさね復ふく衣ころも也位在ざい尸しかばね東ひがし
14	右みぎ飯めし含
15	商しょう祝しゅく掩瑱設しつらえ幎目乃屨綦結于跗連れん絇掩者先さき結ゆい頤下既すんで瑱幎目め乃還結ゆい項こう也跗足あし上じょう也絇屨飾如刀衣ころも鼻はな在ざい屨頭上じょう以餘組ぐみ連れん之の止とめ足あし坼也○疏云掩有四腳後二腳先結頤下待設瑱塞耳并設幎目乃結項こう後ご也連絇者屨繫既すんで結以ゆい餘あまり組ぐみ穿ほじ連れん兩りょう屨之絇使兩足りょうあし不ふ相そう離はなれ也○跗芳于反乃襲三さん稱しょう遷尸於襲上じょう而衣之の凡衣死者ししゃ左衽さじん不ふ紐ひも襲かさね不言ふげん設しつらえ牀ゆか又また不言ふげん遷尸於襲上じょう以其居い當とう牖無大だい異い○三さん稱しょう爵弁服ふく皮かわ弁べん服ふく褖衣也上文ぶん已やめ布ぬの之の含東牀ゆか上今かみいま飯めし含訖乃遷尸しかばね就其上じょう而衣之の也左衽おくみ不ふ紐ひも出で喪も大だい記き衽おくみ鄉きょう左ひだり反はん生せい時じ也不紐ひも謂いい束たば畢結之の示しめせ不ふ復ふく解かい也○稱しょう尺じゃく證しょう反はん明あかり衣ころも不在ふざい算さん算さん數也かずや不在ふざい數すう明あかり衣ころも禪ぜん衣ころも不ふ成なり稱しょう也○註疏ちゅうそ皆みな以明衣ころも禪ぜん不ふ成なり稱たたえ故こ不ふ算さん愚ぐ謂いい此親體たい之の衣ころも非ひ法服ほうふく故こ不ふ算さん也設しつらえ韐帶搢笏韐帶韎韐緇帶不言ふげん韎緇者しゃ省しょう文ぶん亦また欲よく見み韐自有ゆう帶たい韐帶用よう革かわ搢揷也揷於帶之の右みぎ旁つくり古文こぶん韐為合あい也○疏云生せい時じ緇帶以束衣ころも革帶かわおび以佩韍玉之これ等とう生せい時じ有ゆう二帶死亦備此二帶設しつらえ決ぎま麗うらら于掔自じ飯持いいもち之の設しつらえ握にぎ乃連掔麗うらら施ほどこせ也掔手しゅ後ご節ぶし中ちゅう也飯大だい擘指本ほん也決以韋為之ためゆき籍せき有ゆう彄彄內端為ため紐ひも外がい端はし有ゆう橫よこ帶たい設しつらえ之の以紐擐大擘本也因沓くつ其彄以橫帶たい貫ぬき紐ひも結ゆい於掔之の表おもて也設握にぎ者しゃ以綦繫鉤中指なかゆび由よし手しゅ表ひょう與あずか決けつ帶たい之の餘よ連結れんけつ之の此謂右手みぎて也古文こぶん麗うらら亦また為ため連れん掔作捥○其左手しゅ無む決けつ者しゃ則そく下記かき云うん設しつらえ握にぎ裏うら親おや膚はだ繫鉤中指なかゆび結ゆい于掔是也これや○掔烏亂らん反はん彄苦侯こう反はん擐音患設しつらえ冒おかせ櫜之幠用衾ふすま櫜韜盛物もりもの者しゃ取と事こと名めい焉衾者しゃ始はじめ死時しにどき斂衾今こん文ぶん櫜為橐○櫜古刀がたな反はん巾はば柶鬊蚤のみ埋うめ于坎坎至此築之の也將襲かさね辟奠既すんで則そく反はん之これ○巾はば柶用以飯含者鬊亂髮かみ蚤のみ手足てあし爪つま辟奠即そく始はじめ死し之の奠設于尸東ひがし者しゃ方かた襲かさね時じ辟之襲かさね訖則反はん之の尸しかばね東ひがし此奠襲かさね後ご又また名めい襲かさね奠○鬊音舜しゅん右みぎ襲かさね尸しかばね
16	重じゅう木き刋鑿之の甸人置おけ重じゅう于中庭なかにわ三さん分ふん庭にわ一いち在ざい南みなみ木き也懸物ぶつ焉曰重じゅう刋斵治ち鑿之為ため縣けん簪かんざし孔あな也士重じゅう木き長ちょう三さん尺しゃく○設しつらえ重じゅう以依神しん以其木き有ゆう物ぶつ懸かか于下相しょう重じゅう累るい故こ得とく重じゅう名めい即そく下か文二ぶんじ鬲粥也參分ぶん庭にわ一いち在ざい南みなみ者しゃ其置重じゅう處しょ當とう中庭なかにわ三さん分ふん之の一いち而在其南其北一いち分ふん其南二に分ふん也據既すんで夕ゆう篇へん置おけ重じゅう如初疏云亦また如上じょじょう篇へん三さん分ふん庭にわ一いち在ざい南みなみ二に在ざい北きた而置之の是これ置おけ重じゅう處しょ在ざい中庭なかにわ近きん南みなみ愚ぐ謂いい重じゅう以依神しん若わか置おけ之の近きん南みなみ殆若推而逺之矣且參さん分ぶん庭にわ句く一いち在ざい南みなみ句く亦また覺さと不ふ文案ぶんあん本ほん經けい言げん參さん分ぶん庭にわ一いち在ざい南みなみ者しゃ不ふ一いち其自外入とのにゅう而言參さん分ぶん庭にわ一いち在ざい南みなみ者しゃ据すえ外がい而言近きん南みなみ者しゃ也其自じ內出而言參さん分ぶん庭にわ一在南者据內而言近北者也重固自內出者也夏なつ祝はじめ鬻餘飯めし用よう二鬲于西牆下夏なつ祝はじめ祝しゅく習夏禮者れいしゃ也夏人じん教きょう以忠其於養やしなえ宜よろし鬻餘飯めし以飯尸しかばね餘あまり米まい為ため鬻也重おも主しゅ道也みちや士し二鬲則大夫四諸侯六天子八與簋同差○上じょう文ぶん甸人為ため竈かまど西にし牆下至いたり此夏祝しゅく以飯尸しかばね餘あまり米まい煮に為ため粥かゆ而盛于鬲幂用疏布久之ひさゆき繫用靲縣于重幂用葦あし席せき北面ほくめん左衽さじん帶たい用よう靲賀之の結ゆい于後久ひさ讀為炙あぶ謂いい以葢塞鬲口也靲竹ちく䈼也以席覆くつがえ重じゅう辟屈而反兩端りょうたん交於後ご左衽さじん西端せいたん在ざい上うえ賀が加か也古文こぶん幂皆作さく密みつ○以粗布ぬの為ため鬲之幂塞令れい堅固けんご可か久ひさ以竹䈼為索さく繫鬲貫つらぬけ重じゅう木き簪かんざし孔あな中ちゅう而懸之の又また以葦席せき北向きたむき掩重東端ひがしばた為ため下向げこう西にし西端せいたん為ため上向うわむき東又ひがしまた以竹䈼為帶たい加東かとう之の而結于後○靲圖解ずかい靲蔑通どおり張ちょう鳯翔本ほん靲音今こん字じ彚音琴きん䈼音蔑祝しゅく取と銘めい置おけ于重祝しゅく習周禮者れいしゃ也
17	右みぎ設しつらえ重おも以上いじょう並なみ始はじめ死し之の日にち所用しょよう之の禮れい厥明陳ひね衣ころも于房南みなみ領りょう西上にしかみ綪絞橫よこ三縮一廣終幅析其末綪屈也絞所以ゆえん收束しゅうそく衣服いふく為ため堅かた急きゅう者しゃ也以布ぬの為之ためゆき縮ちぢみ從したがえ也橫者しゃ三幅從者一幅析其末者令可結也喪大記曰絞一幅為三○厥明者しゃ繼つぎ昨日きのう而言死し之の第だい二日也此下為將小斂陳其衣物奠牲○從したがえ子こ容よう反はん緇衾ふすま赬裏無む紞紞被識也斂衣或ある倒たおせ被ひ無む別べつ於前後ご可也かなり凡衾制せい同どう皆みな五ご幅ぶく也○紞丁感かん反はん祭服さいふく次じ爵弁服ふく皮かわ弁べん服ふく散ち衣ころも次じ禒衣以下いか袍ほう繭まゆ之の屬ぞく凡十じゅう有ゆう九きゅう稱しょう祭服さいふく與あずか散ち衣ころも陳ちん衣ころも繼ままし之これ庶襚不ふ必盡用よう取と稱しょう而已不ふ務つとむ多た○盡つき津つ忍にん反はん右みぎ陳ひね小しょう斂衣
18	饌于東堂とうどう下か脯醢醴酒幂奠用よう功こう布ぬの實じつ于簞在ざい饌東功こう布ぬの鍜濯灰はい治之はるゆき布ぬの也凡在ざい東西とうざい堂下どうした者しゃ南みなみ齊ひとし坫古文こぶん奠為尊みこと○坫在堂どう隅すみ設しつらえ盆ぼん盥たらい于饌東ひがし有ゆう巾はば為ため奠設盥たらい也喪事ごと略りゃく故こ無む洗あらい也○為ため設しつらえ奠人設しつらえ右みぎ饌小斂奠及設東方とうほう之の盥たらい
19	苴絰大だい鬲下本ほん在ざい左ひだり要よう絰小焉散帶たい垂たれ長ちょう三尺牡麻絰右本在上亦散帶垂皆饌于東方苴絰斬衰おとろえ之の絰也苴麻者しゃ其貌苴以為ため絰服重じゅう者しゃ尚なお麤惡絰之言げん實じつ也鬲搤也中ちゅう人じん之の手て搤圍九きゅう寸すん絰帶之これ差さ自じ此出焉下本ほん在ざい左ひだり重じゅう服ふく統すべ於內而本陽ひ也要絰小焉五ご分ふん去さ一いち牡おす麻あさ絰者齊ひとし衰おとろえ以下いか之の絰也牡おす麻あさ絰者其貌易えき服ふく輕けい者しゃ宜むべ差さ好こう也右本ほん在ざい上うえ服ふく輕けい本ほん於隂而統於外散ち帶おび之の垂たれ者しゃ男子だんし之の道みち文ぶん多おお變へん也饌于東方とうほう東ひがし坫之南みなみ苴絰為ため上じょう○疏云此小斂絰有ゆう散ち麻あさ帶たい垂たれ之の至いたり三さん日にち成なり服ふく絞しぼ之これ婦人ふじん初はつ而絞之の與あずか小しょう功こう以下いか男子だんし同どう饌于東方とうほう堂上どうじょう坫南非ひ堂下どうした也○鬲音革かわ差さ初はつ賣うれ反はん婦人ふじん之の帶おび牡おす麻あさ結ゆい本ほん在房ありふさ婦人ふじん亦また有ゆう苴絰但ただし言げん帶たい者しゃ記き其異此齊衰おとろえ婦人ふじん斬き衰おとろえ婦人ふじん亦また有ゆう苴絰也
20	右みぎ陳ひね小しょう斂絰帶たい
21	牀ゆか笫夷衾ふすま饌于西にし坫南笫簀也夷衾ふすま覆くつがえ尸しかばね之の衾ふすま喪も大だい記き曰自小しょう斂以徃用夷えびす衾ふすま夷えびす衾ふすま質しつ殺ころせ之これ裁さい猶なお冐也○夷えびす衾ふすま之これ制せい如作冐者上じょう以緇為ため質しつ下か以䞓為ため殺ころせ但ただし連れん而裁之の為ため不同ふどう耳みみ西方せいほう盥たらい如東方とうほう為ため舉者設しつらえ盥たらい也如東方とうほう者しゃ亦また用もちい盆ぼん布巾ふきん饌於西堂せいどう下か○舉者為ため將はた舉尸者しゃ右みぎ陳ひね牀ゆか笫夷衾ふすま及西方かた之の盥たらい
22	陳ひね一いち鼎かなえ于寢門外もんがい當とう東ひがし塾じゅく少しょう南西なんせい面めん其實特とく豚ぶた四鬄去蹄兩胉脊肺設扃鼏鼏西末素俎在鼎西西順覆匕東柄鬄解也四解かい之の殊こと肩かた髀而已やめ喪も事ごと略ほぼ去さ蹄去其甲為ため不潔ふけつ清きよし也胉脅おびえ也素俎まないた喪も尚なお質しつ既すんで饌將小しょう斂則辟襲奠今文ぶん鬄為剔胉為ため迫はさま古文こぶん鼏為密ひそか○疏云辟襲奠亦當とう於室之の西南せいなん隅すみ如將大だい斂辟小しょう斂奠於序西南せいなん也○鬄他歴れき反はん胉音博はく
23	右みぎ陳ひね鼎かなえ實みのる○以上いじょう小しょう斂待用よう衣ころも物ぶつ計けい五節士盥二人以竝東面立于西階下立たて俟舉尸しかばね也今文ぶん竝なみ為ため倂○舉尸謂いい從したがえ襲かさね牀ゆか遷尸於戶內服上じょう布ぬの席せき于戸內下莞ふとい上じょう簟有司ゆうし布ぬの斂席也商しょう祝しゅく布ぬの絞しぼ衾ふすま散ち衣ころも祭服さいふく祭服さいふく不倒ふとう美び者しゃ在中ざいちゅう斂者趨方或ある傎倒衣裳いしょう祭服さいふく尊みこと不倒ふとう之の也美善ぜん也善衣ころも後ご布ぬの於斂則そく在中ざいちゅう也既後ご布ぬの祭服さいふく而又言げん善ぜん者しゃ在中ざいちゅう明あかり毎ごと服ふく非ひ一いち稱しょう也○按疏云うん斂衣半はん在ざい尸しかばね上じょう是ぜ有ゆう藉者有ゆう覆くつがえ者しゃ既すんで云うん十じゅう九きゅう稱たたえ取ど法ほう天地てんち之の終おわり數すう當とう以十為藉九為覆也其斂法於戸內地上布席席上布絞衾絞衾ふすま上じょう布衣ふい遷尸衣ころも上じょう復ふく用よう衣ころも加か尸しかばね上乃うえの結ゆい絞しぼ衾ふすま也士し舉遷尸しかばね反はん位い遷尸於服上じょう設しつらえ牀ゆか笫于兩りょう楹之間あいだ衽おくみ如初有ゆう枕まくら衽おくみ寢ね臥が之の席せき也亦下か莞ふとい上じょう簟○此牀待まち斂後侇尸衽おくみ如初如戸內之莞ふとい簟也卒そつ斂徹帷とばり尸しかばね已やめ飾かざり主人しゅじん西にし面めん馮尸踊おどり無む算さん主婦しゅふ東面とうめん馮亦如之馮服膺ふくよう之の○馮音憑下同どう主人しゅじん髺髮袒衆主人しゅじん免めん于房始はじめ死し將はた斬き衰おとろえ者しゃ雞斯將はた齊ひとし衰おとろえ者しゃ素もと冠かんむり今こん至いたり小しょう斂變又また將はた初はつ喪服もふく也髺髮かみ者しゃ去さ筓纚而紒衆しゅ主人しゅじん免めん者しゃ齊ひとし衰おとろえ將はた袒以免めん代だい冠かんむり冠かんむり服ふく之の尤ゆう尊とうと不ふ以袒也免之これ制せい未聞みもん舊きゅう說せつ以為如冠狀じょう廣こう一寸いっすん喪服もふく小しょう記き曰斬衰おとろえ髺髮以麻免めん而以布ぬの此用麻布あざぶ為之ためゆき狀じょう如今之の著しる幓頭矣自項こう中ちゅう而前交於額がく上じょう郤繞紒也于房于室釋しゃく髺髮宜むべ於隱者しゃ今こん文ぶん免めん皆みな作さく絻古文こぶん髺作括くく○髺音括くく免めん音おん問とい絻音問とい婦人ふじん髽于室しつ始はじめ死し婦人ふじん將はた斬き衰おとろえ者しゃ去さ筓而纚將はた齊ひとし衰おとろえ者しゃ骨こつ筓而纚今言げん髽者亦また去さ笄纚而紒也齊衰おとろえ以上いじょう至いたり筓猶髽髽之の異い於髺髮かみ者しゃ既すんで去さ纚而以髮為ため大だい紒如今こん婦人ふじん露ろ紒其象ぞう也檀弓ゆみ曰南宮みや縚之妻つま之の姑しゅうと之の䘮夫子ふうし誨之髽曰爾しか無む縱たて縱たて爾しか爾しか毋扈扈爾其用麻布まふ亦また如著幓頭然しか○髽側𤓰反はん士し舉男女だんじょ奉たてまつ尸しかばね侇于堂どう幠用夷えびす衾ふすま男女だんじょ如室位い踊おどり無む算さん侇之言げん尸しかばね也夷衾ふすま覆くつがえ尸しかばね柩ひつぎ之の衾ふすま也堂謂いい楹間牀ゆか笫上也今文ぶん侇作夷えびす○疏云初はつ死し幠用大だい斂之衾ふすま以小斂之衾ふすま當とう陳ひね今小いまこ斂後大だい斂之衾ふすま當とう擬なずらえ大だい斂故用よう覆くつがえ棺かん之の夷えびす衾ふすま以覆尸しかばね也○侇音夷えびす主人しゅじん出で于足降くだ自じ西階にししな衆しゅ主人しゅじん東ひがし即位そくい婦人ふじん阼階上西かみにし面めん主人しゅじん拜はい賔大夫たいふ特とく拜はい士し旅たび之の即位そくい踊おどり襲かさね絰于序じょ東ひがし復位ふくい拜はい賔鄉賔位拜はい之の也即位そくい踊おどり東方とうほう位い襲かさね絰于序じょ東ひがし東ひがし夾前○主人しゅじん降くだ西階にししな拜はい賔訖嚮東方とうほう阼階下か即そく西にし面めん位い踊おどり踊おどり訖襲絰主人じん至いたり此始即そく阼階下位かい也右みぎ小しょう斂侇尸しかばね及主人じん主婦しゅふ袒髺免めん髽襲絰之節ぶし乃奠祝しゅく與あずか執事しつじ為之ためゆき舉者盥たらい右みぎ執と匕郤之の左ひだり執と俎まないた橫よこ攝と之これ入にゅう阼階前ぜん西にし面めん錯錯俎まないた北面ほくめん舉者盥たらい出で門もん舉鼎者しゃ右みぎ人じん以右手しゅ執と匕左人じん以左手しゅ執と俎まないた因いん其便也攝持じ也西面めん錯錯鼎かなえ於此宜むべ西にし面めん錯俎北面ほくめん俎まないた宜むべ西にし順じゅん之の○錯七なな故こ反はん下した同どう右みぎ人じん左ひだり執と匕抽扃予在ざい手て兼けん執と之これ取と鼏委于鼎北きた加か扃不坐すわ抽扃取鼏加扃於鼏上皆みな右手みぎて今こん文ぶん扃為鉉古文こぶん予よ為ため于鼏為ため密みつ乃朼載載の兩りょう髀于兩端りょうたん兩りょう肩かた亞あ兩りょう胉亞脊肺在ざい於中皆みな覆くつがえ進すすむ柢執而俟乃朼以朼次じ出で牲體右みぎ人じん也載受而載於俎左ひだり人じん也亞次じ也凡七なな體たい皆みな覆くつがえ為ため塵ちり柢本也進本ほん者しゃ未み異い於生也骨有本ありもと末まつ古文こぶん朼為匕髀為ため脾今文ぶん胉為迫はさま柢皆為ため胝○皆みな覆くつがえ謂いい牲體皆みな覆くつがえ設しつらえ之これ○朼必李り反はん柢丁計けい反はん胝音帝みかど夏なつ祝はじめ及執事しつじ盥たらい執と醴先酒しゅ脯醢俎まないた從したがえ升ます自じ阼階丈夫じょうぶ踊おどり甸人徹てっ鼎かなえ巾はば待まち於阼階下かいか執事しつじ者しゃ諸しょ執と奠事者しゃ巾はば功こう布ぬの也執者しゃ不ふ升ます已やめ不ふ設しつらえ祝しゅく既すんで錯醴將はた受之奠于尸しかばね東ひがし執と醴酒北面ほくめん西上にしがみ執と醴酒者しゃ先さき升ます尊みこと也立而俟後ご錯要成なり也豆まめ錯俎錯于豆まめ東ひがし立りつ于俎北西ほくせい上じょう醴酒錯于豆まめ南祝みなみいわい受巾巾はば之の由よし足あし降くだ自じ西階にししな婦人ふじん踊おどり奠者由ゆかり重じゅう南東なんとう丈夫じょうぶ踊おどり巾はば之の為ため塵ちり也東反はん其位○立たて于俎北西ほくせい上じょう奠豆俎まないた之の人ひと也俟祝しゅく畢事同どう由よし足あし降くだ自じ西階にししな疏云主人しゅじん位い在ざい阼階下か婦人ふじん位い在ざい上うえ故こ奠者升ます丈たけ夫おっと踊おどり奠者降くだ婦人ふじん踊おどり各かく以所見しょけん先後せんご為ため踊おどり之の節也せつや奠者由ゆかり重じゅう南東なんとう丈夫じょうぶ踊おどり者しゃ奠者奠訖主ぬし人見ひとみ之の更さら與あずか主しゅ人為じんい踊おどり節也せつや又また以其重おも主おも道どう神所こうどころ憑依ひょうい故こ必由重じゅう南東なんとう過か是ぜ以主人じん又また踊おどり也賔出主人しゅじん拜はい送おく于門外がい廟びょう門外もんがい也○此賔為ため小しょう斂來者しゃ註云廟びょう即そく此適室しつ蓋ぶた以鬼神しん所在しょざい則そく曰廟故こ名めい適てき寢ね為ため廟びょう也右みぎ小しょう斂奠
24	乃代哭不以官代だい更さら也孝子たかこ始はじめ有ゆう親おや喪も悲哀ひあい憔悴しょうすい禮れい防ぼう其以死傷ししょう生せい使し之の更さら哭不絶ぜっ聲ごえ而已人君じんくん以官尊卑そんぴ士し賤以親おや疏為之の三日之後哭無時周禮挈壺氏凡喪縣壺以代哭○喪も大だい記き君くん喪も縣けん壺つぼ乃官代だい哭大夫たいふ官かん代だい哭不縣けん壺つぼ士し代だい哭不以官此小斂後節ぶし哀あい之の事こと
25	有ゆう襚者則そく將はた命いのち擯者出で請入告つげ主人しゅじん待まち于位喪も禮れい略りゃく於威儀いぎ既すんで小しょう斂擯者しゃ乃用辭じ出で請之辭じ曰孤某ぼう使つかい某ぼう請事擯者出で告つげ須以賔入須亦待まち也出告つげ之の辭やめ曰孤某ぼう須矣賔入中庭なかにわ北面ほくめん致命ちめい主人しゅじん拜はい稽顙賔升自じ西階にししな出で于足西にし面めん委い衣ころも如於室しつ禮れい降くだ出で主人しゅじん出で拜はい送おく○如於室しつ禮れい亦また委ゆだね衣ころも尸しかばね東ひがし牀ゆか上じょう也朋友ほうゆう親おや襚如初はつ儀ぎ西階にししな東北とうほく面めん哭踊三降主人不踊朋友ほうゆう既すんで委い衣ころも又また還かえ哭於西にし階上かいじょう不ふ背せ主人しゅじん襚者以褶則そく必有裳も執と衣ころも如初徹てっ衣ころも者しゃ亦また如之升ます降くだ自じ西階にししな以東いとう帛為褶無絮雖複ふく與あずか襌同有ゆう裳も乃成稱しょう不用ふよう表ひょう也以東藏とうぞう以待事ごと也古文こぶん褶為襲かさね執と衣ころも如初謂いい左ひだり執と領りょう右みぎ執と要よう如君襚時○褶音牒右みぎ小しょう斂後致襚之の儀ただし○以上いじょう皆みな親おや喪も第だい二日禮宵為燎于中庭宵よい夜也やや燎大燋○按下記かき云うん既すんで襲かさね宵よい為ため燎于中庭なかにわ是ぜ未み殯時夜よる皆みな設しつらえ燎也○燎力召反厥明滅めいめつ燎陳衣ころも于房南みなみ領りょう西上にしかみ綪絞紟衾二君襚祭服散衣庶襚凡三十稱紟不在算不必盡用紟單被ひ也衾二に者しゃ始はじめ死し斂衾今いま又また復ふく制せい也小斂衣數すう自じ天子てんし達たち大だい斂則異い矣喪大だい記き曰大斂布絞しぼ縮ちぢみ者しゃ三さん橫よこ者しゃ三さん○紟其鴆反東方とうほう之の饌兩瓦かわら甒其實じつ醴酒角かく觶木柶毼豆まめ兩りょう其實葵あおい菹芋蠃醢兩りょう籩無縢かが布巾ふきん其實栗ぐり不ふ擇よ脯四脡此饌但ただし言げん東方とうほう則そく亦また在ざい東堂とうどう下か也毼白しろ也齊人じん或ある名めい全ぜん菹為芋いも縢かが縁えん也詩云うん竹ちく柲緄縢布巾ふきん籩巾也籩豆まめ具ぐ而有中ちゅう盛もり之の也特牲饋食しょく禮れい有ゆう籩巾今こん文ぶん蠃為蝸古文こぶん縢かが為ため甸○甒亡甫はじめ反はん毼音曷蠃力りょく禾反縢かが大登おおのぼり反はん脡大頂いただき反はん緄古本ほん反はん奠席在ざい饌北斂席在ざい其東大だい斂奠而有席せき彌わたる神しん之の掘ほ肂見衽おくみ肂埋棺かん之の坎也掘之の於西階上かいじょう衽おくみ小しょう要よう也喪大だい記き曰君殯用輴欑至いたり于上畢塗屋や大夫たいふ殯以幬欑置おけ于西序じょ塗ぬり不ふ暨于棺かん士し殯見衽おくみ塗ぬり上じょう帷とばり之の又また曰君蓋ぶた用よう漆うるし三衽三束大夫蓋用漆二衽二束士蓋不用漆二衽二束○見み衽おくみ者しゃ其所掘ほ坎淺深ふか之これ節也せつや衽おくみ小しょう要よう也所以ゆえん聨合棺かん蓋ぶた縫ぬい者しゃ今こん謂いい之の銀ぎん錠じょう扣見衽おくみ者しゃ坎不沒ぼつ棺かん其衽見み於上註引喪も大だい記き三衽三束謂毎一面三處用衽又以皮三處束之也○肂以二反衽而甚反要一遙反輴喪大記音春欑在官反棺かん入にゅう主人しゅじん不ふ哭升棺かん用よう軸じく蓋ぶた在ざい下した軸じく輁軸也輁狀じょう如牀軸じく其輪輓而行ぎょう○軸じく長ちょう六反輁九勇反熬い黍きび稷きび各かく二筐有魚腊饌于西坫南熬い所ところ以惑蚍蜉令れい不ふ至いたり棺かん旁つくり也為舉者設しつらえ盆ぼん盥たらい於西○熬い五ご刀かたな反はん陳ひね三鼎于門外北上豚合升魚鱄鮒九腊左胖髀不升其他皆如初合ごう升ます合あい左右さゆう體たい升ます於鼎其他皆みな如初謂いい豚ぶた體たい及匕俎まないた之の陳ひね如小斂時合あい升ます四よん鬄亦相互そうご耳みみ○鱄市轉てん反はん鮒ふな音おん附ふ胖ゆたか音おと判ばん燭しょく俟于饌東燭しょく燋也饌東方かた之の饌有燭しょく者しゃ堂どう雖明室しつ猶なお闇やみ火ひ在地ざいち曰燎執之の曰燭右みぎ陳ひね大だい斂衣奠及殯具
26	祝ほうり徹とおる盥たらい于門外入とのにゅう升ます自じ阼階丈夫じょうぶ踊おどり祝ほうり徹とおる祝しゅく與あずか有司ゆうし當とう徹てっ小しょう斂之奠者小しょう斂設盥たらい于饌東ひがし有ゆう巾はば大だい斂設盥たらい于門外がい彌わたる有ゆう威儀いぎ○祝ほうり徹とおる謂いい祝しゅく與あずか徹てっ二事之人疏云陳大斂饌訖當設盥於門外祝ほうり徹とおる巾はば授執事しつじ者しゃ以待授執巾はば者しゃ於尸東ひがし使し先さき待まち於阼階下かいか為ため大だい斂奠又また將はた巾はば之の祝しゅく還かえ徹てっ醴也○巾はば覆くつがえ小しょう斂奠者しゃ也今徹てっ奠故先さき徹てっ巾はば待設まちもうけ大だい斂奠復ふく用よう之の徹とおる饌先取せんしゅ醴酒北面ほくめん北きた面立おもだち相しょう待まち俱降其餘取と先せん設しつらえ者しゃ出で于足降くだ自じ西階にししな婦人ふじん踊おどり設しつらえ于序西南せいなん當とう西榮にしさかえ如設于堂為ため求もとめ神於こうの庭にわ孝子こうし不ふ忍にん使し其親須㬰無む所しょ馮依也堂謂いい尸しかばね東ひがし也凡奠設于序西南せいなん者しゃ畢事而去之の○疏云但ただし將はた設しつらえ後ご奠則徹てっ先さき奠於西にし序じょ南みなみ後ご奠事畢則去さ之これ醴酒位い如初執事しつじ豆まめ北きた南面なんめん東上とうじょう如初者しゃ如其醴酒北面ほくめん西上にしがみ也執醴尊不為ふため便びん事變じへん位い○醴酒執と醴執酒しゅ之の人ひと執事しつじ執と豆まめ俎まないた之の人ひと立りつ于豆北きた相しょう待設まちもうけ酒しゅ醴訖同どう東ひがし適てき新しん饌也乃適饌東方とうほう之の新しん饌○執事しつじ者しゃ適てき新しん饌處以待事ごと右みぎ徹てっ小しょう斂奠
27	帷とばり堂どう徹てっ事ごと畢○殆為大だい斂將遷尸故こ帷とばり之の婦人ふじん尸しかばね西東さいとう面めん主人しゅじん及親者しゃ升ます自じ西階にししな出で于足西にし面めん袒袒大斂變也不言ふげん髽免髺髮小しょう斂以來いらい自若じじゃく矣士し盥たらい位い如初亦また既すんで盥たらい竝立へいりつ西にし階下かいか布ぬの席せき如初亦また下しも莞ふとい上じょう簟鋪於阼階上かいじょう於楹間あいだ為ため少しょう南みなみ商しょう祝しゅく布ぬの絞しぼ紟衾衣ころも美よし者しゃ在外ざいがい君くん襚不倒ふとう至いたり此乃用よう君くん襚主人じん先さき自盡じじん有ゆう大夫たいふ則そく告つげ後來こうらい者しゃ則そく告つげ以方斂非斂時則そく當とう降くだ拜はい之の○註解ちゅうかい有ゆう大夫たいふ為ため後ご來者らいしゃ以此日び大夫たいふ皆みな為ため視し斂來其蚤至いたり者しゃ則そく升ます自じ西階にししな北面ほくめん視し斂如記き所しょ陳ひね也士し舉遷尸しかばね復位ふくい主人しゅじん踊おどり無む算さん卒そつ斂徹帷とばり主人しゅじん馮如初はつ主婦しゅふ亦また如之疏曰士し舉遷尸しかばね謂いい從したがえ户外夷えびす牀ゆか上じょう遷尸於斂上じょう右みぎ大だい斂
28	主人しゅじん奉たてまつ尸しかばね斂于棺かん踊おどり如初乃蓋棺かん在ざい肂中斂尸焉所謂いわゆる殯也檀だん弓ゆみ曰殯于客位い主人しゅじん降くだ拜はい大夫たいふ之の後こう至いたり者しゃ北面ほくめん視し肂北面ほくめん於西階かい東ひがし衆しゅう主人しゅじん復位ふくい婦人ふじん東ひがし復位ふくい阼階上下じょうげ之の位くらい設しつらえ熬い旁つくり一筐乃塗踊無算以木覆くつがえ棺かん上じょう而塗之の為ため火ひ備卒そつ塗ぬり祝しゅく取と銘めい置おけ于肂主人しゅじん復位ふくい踊おどり襲かさね為ため銘めい設しつらえ拊樹之の肂東
29	右みぎ殯
30	乃奠燭しょく升ます自じ阼階祝しゅく執と巾はば席せき從したがえ設しつらえ于奥東面とうめん執と燭しょく者しゃ先さき升ます堂どう照あきら室しつ自じ是ぜ不ふ復ふく奠於尸しかばね祝しゅく執と巾はば與あずか執と席せき者しゃ從したがえ入にゅう為安ためやす神位しんい室しつ中ちゅう西南せいなん隅すみ謂いい之の奥おく執と燭しょく南面なんめん巾はば委い於席右みぎ祝しゅく反はん降くだ及執事しつじ執と饌東方とうほう之の饌士し盥たらい舉鼎入いれ西面北さいめきた上じょう如初載の魚さかな左ひだり首くび進しん鬐三さん列れつ腊進柢如初如小斂舉鼎かなえ執と匕俎扃鼏朼載之の儀ぎ魚ぎょ左ひだり首しゅ設しつらえ而在南みなみ鬐脊也左首くび進しん鬐亦未み異い於生也凡未み異い於生者しゃ不ふ致死ちし也古文こぶん首くび為ため手しゅ鬐為耆○疏云案あん公おおやけ食しょく右みぎ首くび進しん鬐此云うん左ひだり首くび則そく與あずか生なま異い而云亦また未み異い於生者しゃ彼かれ公おおやけ食言しょくげん右みぎ首くび據よりどころ席せき而言此左首くび據よりどころ載の者しゃ而言若わか設しつらえ於席則そく亦また右みぎ首くび也○鬐巨之の反はん祝しゅく執と醴如初はつ酒さけ豆まめ籩俎從したがえ升ます自じ阼階丈夫じょうぶ踊おどり甸人徹てっ鼎かなえ如初祝しゅく先さき升ます奠由楹內入にゅう于室醴酒北面ほくめん亦また如初設しつらえ豆まめ右みぎ菹菹南みなみ栗ぐり栗東りっとう脯豚當とう豆まめ魚ぎょ次じ腊特于俎北きた醴酒在ざい籩南巾はば如初右みぎ菹菹在ざい醢ひしお南みなみ也此左右さゆう異い於魚者しゃ載の者しゃ統みつる於執設しつらえ者しゃ統みつる於席醴當栗ぐり南みなみ酒しゅ當とう脯南○註載の者しゃ二に句く言げん方かた其載俎まないた時じ則のり以執者しゃ之の左右さゆう為ため左右さゆう及設於席則そく以席之の左右さゆう為ため左右さゆう也既すんで錯者出立しゅったつ于戸西にし西上にしがみ祝はじめ後ご闔戸先さき由よし楹西降くだ自じ西階にししな婦人ふじん踊おどり奠者由ゆかり重じゅう南東なんとう丈夫じょうぶ踊おどり為ため神しん馮依之の也○闔戸臘反右みぎ大だい斂奠
31	賔出婦人ふじん踊おどり主人しゅじん拜はい送おく于門外入とのにゅう及兄弟きょうだい北面ほくめん哭殯兄弟きょうだい出で主人しゅじん拜はい送おく于門外がい小しょう功こう以下いか至いたり此可以歸異い門もん大功たいこう亦また存そん焉衆しゅう主人しゅじん出で門もん哭止皆みな西にし面めん于東方とうほう闔門○東方とうほう門外もんがい之の東方とうほう闔門內人闔廟門もん主人しゅじん揖就次じ次じ謂いい斬き衰おとろえ倚廬齊ひとし衰おとろえ堊室也大功たいこう有ゆう帷とばり帳ちょう小しょう功こう緦麻有ゆう牀ゆか笫可也かなり○揖就次じ相しょう揖各就其次じ也○堊於各かく反はん
32	右みぎ大だい斂畢送賔送兄弟きょうだい及出就次之の儀ただし君くん若わか有ゆう賜たまもの焉則視し斂既布衣ふい君くん至いたり賜たまもの恩惠おんけい也斂大だい斂君視し大だい斂皮弁べん服ふく襲かさね裘主人じん成なり服ふく之の後こう徃則錫すず衰おとろえ主人しゅじん出迎でむかえ于外門もん外見がいけん馬首うまくび不ふ哭還入門にゅうもん右みぎ北面ほくめん及衆主人しゅじん袒不ふ哭厭於君不ふ敢伸其私恩おん巫みこ止とめ于廟門外もんがい祝しゅく代だい之の小しょう臣しん二に人にん執と戈ほこ先さき二に人にん後ご巫みこ掌てのひら招彌以除疾病しっぺい小しょう臣しん掌てのひら正ただし君くん之の法ほう儀ぎ者しゃ周しゅう禮あや男おとこ巫みこ王おう弔ちょう則そく與あずか祝しゅく前ぜん喪も祝しゅく王おう弔ちょう則そく與あずか巫みこ前ぜん檀だん弓ゆみ曰君臨くんりん臣しん喪も以巫祝しゅく桃もも茢執戈ほこ以惡之の所以ゆえん異い於生也皆天子てんし之の禮れい諸侯しょこう臨臣之の喪も則そく使し祝しゅく代だい巫みこ執と茢居前ぜん下した天子てんし也小臣しん君くん行ぎょう則そく在ざい前後ぜんご君くん升ます則そく俠阼階かい北面ほくめん凡宮有ゆう鬼おに神かみ曰廟君きみ釋しゃく采さい入門にゅうもん主人しゅじん辟釋しゃく采さい者しゃ祝しゅく為ため君くん禮れい門もん神かみ也必禮れい門もん神かみ者しゃ明君めいくん無む故こ不ふ來らい也禮運うん曰諸侯こう非ひ問とい疾やまし弔ちょう喪も而入諸しょ臣しん之の家いえ是ぜ謂いい君臣くんしん為ため謔○采さい七なな代だい反たん君きみ升ます自じ阼階西鄉さいごう祝はじめ負ふ墉南面めん主人しゅじん中庭なかにわ祝しゅく南面なんめん房ぼう中ちゅう東郷とうごう君くん墻謂之の墉主人じん中庭なかにわ進しん益えき北きた○祝しゅく相しょう君くん之の禮れい故こ須郷すごう君くん君きみ哭主人じん哭拜稽顙成なり踊おどり出で出で不ふ敢必君くん之これ卒そつ斂事君命くんめい反はん行事ぎょうじ主人しゅじん復位ふくい大だい斂事君きみ升ます主人しゅじん主人しゅじん西にし楹東北面ほくめん命いのち主人しゅじん使し之の升ます升ます公卿くぎょう大夫たいふ繼つぎ主人しゅじん東上とうじょう乃斂公おおやけ大國たいこく之の孤こ四命也春秋傳曰吾公在壑谷○繼つぎ主人しゅじん繼つぎ主人しゅじん而西卒そつ公卿くぎょう大夫たいふ逆ぎゃく降くだ復位ふくい主人しゅじん降くだ出いずる逆ぎゃく降くだ者しゃ後ご升ます者しゃ先さき降くだ位くらい如朝夕ゆう哭弔之の位くらい○疏云卒そつ者しゃ謂いい卒そつ斂也主人しゅじん降くだ出で者しゃ亦また是ぜ不ふ敢久留くる君くん出で謂いい主人しゅじん出鄉しゅっきょう門もん外立はしだて君きみ反はん主人しゅじん主人しゅじん中庭なかにわ君くん坐すわ撫なで當とう心しん主人しゅじん拜はい稽顙成なり踊おどり出で撫なで手しゅ案あん之の凡馮尸しかばね興きょう必踊今こん文ぶん無む成なり君きみ反たん之の復ふく初はつ位い衆しゅ主人しゅじん辟于東ひがし壁かべ南面なんめん以君將はた降くだ也南面なんめん則そく當とう坫之東ひがし○疏云初はつ位い即そく中庭なかにわ位い○辟婢亦また反はん君きみ降くだ西郷さいごう命いのち主人しゅじん馮尸主人しゅじん升ます自じ西階にししな由よし足あし西にし面めん馮尸不當ふとう君くん所しょ踊おどり主婦しゅふ東面とうめん馮亦如之君きみ必降者しゃ欲よく孝子たかこ盡つき其情○不當ふとう君くん所しょ不當ふとう君くん所しょ撫なで之の處しょ也奉たてまつ尸しかばね斂于棺かん乃蓋主人しゅじん降くだ出いずる君くん反はん之の入門にゅうもん左ひだり視し塗ぬり肂在西にし階上かいじょう入門にゅうもん左ひだり由よし便びん趨疾不ふ敢久留くる君くん君きみ升ます即位そくい衆しゅ主人しゅじん復位ふくい卒そつ塗ぬり主人しゅじん出で君命くんめい之の反はん奠入門もん右みぎ亦また復ふく中庭なかにわ位い○衆しゅう主人しゅじん復位ふくい自じ東ひがし復ふく阼階下位かい註亦復ふく中庭なかにわ位い釋しゃく入門にゅうもん右みぎ謂いい在ざい門もん右みぎ南北なんぼく當とう中庭なかにわ也乃奠升ます自じ西階にししな以君在ざい阼○疏云凡奠皆みな升ます自じ阼階為ため君くん在ざい阼故辟之而升西階にししな也君きみ要よう節ふし而踊主人しゅじん從したがえ踊おどり節ふし謂いい執と奠始升ます階かい及既奠由重じゅう南東なんとう時じ也卒そつ奠主人出ひとで哭者止とめ以君將はた出で不ふ敢讙囂聒尊者そんじゃ也君きみ出で門もん廟びょう中ちゅう哭主人じん不ふ哭辟君くん式しき之の辟逡遁辟位い也古者しゃ立りつ乗じょう式しき謂いい小しょう俛以禮れい主人しゅじん也曲禮れい曰立視し五ご嶲式視し馬尾ばび○嶲曲禮れい音おん携貳に車しゃ畢乗主人しゅじん哭拜送おく貳に車しゃ副ふく車くるま也其數すう各かく視し其命之の等ひとし君くん出で使し異姓いせい之の士し乗じょう之の在ざい後ご君くん弔ちょう蓋ぶた乗じょう象ぞう輅曲禮れい曰乗君くん之の乗車じょうしゃ不ふ敢曠左ひだり左ひだり必式襲かさね入にゅう即位そくい衆しゅ主人しゅじん襲かさね拜はい大夫たいふ之の後こう至いたり者しゃ成なり踊おどり後こう至いたり布衣ふい而後來者らいしゃ○疏云若わか未み布衣ふい時じ來き即そく入いれ前ぜん卿きょう大夫たいふ從したがえ君きみ之の內賔出主人しゅじん拜はい送おく自じ賔出以下いか如君不ふ布ぬの之の儀ただし○謂いい如前章ぜんしょう所しょ陳ひね賔出諸しょ儀ぎ右みぎ君臨くんりん視し大だい斂之儀ぎ以上いじょう皆みな喪も親したし第だい三日事三日成服杖拜君命及衆賔不拜棺中之賜既すんで殯之明日あした全ぜん三さん日にち始はじめ歠粥矣禮尊者そんじゃ加惠かえ明日あした必徃拜はい謝しゃ之の棺かん中ちゅう之の賜たまもの不ふ施ほどこせ已やめ也曲禮れい曰生與あずか來日らいにち○疏曰引曲禮者れいしゃ彼かれ註云與あずか猶なお數也かずや生せい數すう來日らいにち謂いい成なり服ふく杖つえ以死明日あした數すう也死數すう徃日謂いい殯斂以死日び數也かずや右みぎ成なり服ふく經けい云うん三日除死日數之實則喪之第四日朝夕哭不辟子卯既すんで殯之後ご朝夕あさゆう及哀至いたり乃哭不ふ代だい哭也子こ卯う桀紂亡ほろび日び凶事きょうじ不ふ辟吉事きちじ闕焉婦人ふじん即位そくい于堂南上みなみうえ哭丈夫じょうぶ即位そくい于門外がい西面北さいめきた上うえ外がい兄弟きょうだい在ざい其南南上みなみうえ賔繼之の北上ほくじょう門もん東北とうほく面めん西上にしかみ門もん西にし北面ほくめん東上とうじょう西方せいほう東面とうめん北上ほくじょう主人しゅじん即位そくい辟門外そと兄弟きょうだい異姓いせい有ゆう服ふく者しゃ也辟開ひらき也凡廟びょう門もん有事ゆうじ則そく開ひらけ無事ぶじ則そく閉○疏云此外位い丈夫じょうぶ亦また哭但文ぶん不備ふび婦人ふじん拊心不ふ哭方ほう有事ゆうじ止とめ讙囂○疏云方かた有事ゆうじ謂いい徹てっ大だい斂奠設しつらえ朝あさ奠○拊芳甫はじめ反はん主人しゅじん拜はい賔旁三右還入門哭婦人踊先さき西にし面めん拜はい乃南面めん拜はい東面とうめん拜はい也○主人しゅじん朝あさ自じ廬いおり中ちゅう詣まい殯宮ひんきゅう門外もんがい即位そくい哭此時じ衆しゅ賔來弔ちょう其拜之の如此拜はい畢乃入門にゅうもん主人しゅじん堂下どうした直ただし東ひがし序じょ西にし面めん兄弟きょうだい皆みな即位そくい如外位い卿きょう大夫たいふ在ざい主人しゅじん之の南みなみ諸公しょこう門東もんとう少しょう進すすむ他國たこく之の異い爵者門もん西にし少しょう進すすむ敵てき則そく先さき拜はい他國たこく之の賔凡異い爵者拜はい諸しょ其位賔皆即そく此位乃哭盡つき哀あい止とめ主人しゅじん乃右還かえ拜はい之の如外位い矣兄弟きょうだい齊ひとし衰おとろえ大功たいこう者しゃ主人しゅじん哭則哭小功こう緦麻亦また即位そくい乃哭上うえ言げん賔此言げん卿きょう大夫たいふ明あかり其亦賔爾少しょう進すすむ前ぜん於列異い爵卿大夫たいふ也他國こく卿きょう大夫たいふ亦また前ぜん於列尊みこと之の拜おがめ諸しょ其位就其位い特とく拜はい○主人しゅじん入にゅう即そく堂どう下之したの位い賔入哭其拜はい之の如此疏云此內位い不ふ言外げんがい兄弟きょうだい以其雖在主人しゅじん之の南みなみ少しょう退すさ故こ卿きょう大夫たいふ繼つぎ主人しゅじん而言諸公しょこう少しょう進すすむ謂いい進しん於士此所陳ひね位い不言ふげん士し之の屬ぞく吏當亦また在ざい門もん右みぎ又また在ざい賔之後ご也○直音ちょくおん値ち徹てっ者しゃ盥たらい于門外がい燭しょく先入せんにゅう升ます自じ阼階丈夫じょうぶ踊おどり徹てっ者しゃ徹とおる大だい斂之宿やど奠祝しゅく取と醴北面ほくめん取と酒さけ立りつ于其東ひがし取と豆まめ籩俎南面なんめん西上にしがみ祝はじめ先さき出で酒しゅ豆まめ籩俎序じょ從したがえ降ぶ自じ西階にししな婦人ふじん踊おどり序次じょじ也○疏云祝しゅく執と醴在先さき次じ酒さけ次じ豆まめ籩次俎まないた為ため次第しだい也設しつらえ于序西南せいなん直ちょく西榮にしさかえ醴酒北面ほくめん西上にしがみ豆まめ西にし面めん錯立于豆北きた南面なんめん籩俎既すんで錯立于執豆まめ之の西にし東上とうじょう酒しゅ錯復位ふくい醴錯于西遂とげ先さき由よし主人しゅじん之の北きた適てき饌遂とげ先さき者しゃ明あきら祝しゅく不ふ復位ふくい也適饌適新しん饌將復ふく奠乃奠醴酒脯醢升ます丈夫じょうぶ踊おどり入にゅう如初設しつらえ不ふ巾はば入にゅう入いれ於室也如初はつ設しつらえ者しゃ豆まめ先さき次じ籩次酒しゅ次じ醴也不ふ巾はば無む菹無栗ぐり也菹栗ぐり具ぐ則のり有ゆう俎まないた有ゆう俎まないた乃巾之の錯者出立しゅったつ于戸西にし西上にしかみ滅めつ燭しょく出で祝しゅく闔門先さき降くだ自じ西階にししな婦人ふじん踊おどり奠者由ゆかり重じゅう南東なんとう丈夫じょうぶ踊おどり賔出婦人ふじん踊おどり主人しゅじん拜はい送おく哭止乃奠奠則禮れい畢矣今こん文ぶん無む拜はい○註哭止とめ乃奠約やく略りゃく朝夕ちょうせき奠之節ぶし而言也衆しゅう主人しゅじん出で婦人ふじん踊おどり出で門もん哭止皆みな復位ふくい闔門主人しゅじん卒そつ拜はい送おく賔揖衆しゅ主人しゅじん乃就次じ右みぎ朝夕ちょうせき哭奠自じ第だい四よん日にち至いたり𦵏前竝まえなみ用よう此禮朔ついたち月がつ奠用特とく豚ぶた魚ぎょ腊陳三鼎如初東方之饌亦如之朔ついたち月がつ月がつ朔日さくじつ也自大夫たいふ以上いじょう月がつ半はん又また奠如初はつ者しゃ謂いい大だい斂時無む籩有黍きび稷きび用よう瓦かわら敦あつし有蓋ゆうがい當とう籩位黍きび稷きび併於甒北也於是ぜ始はじめ有ゆう黍きび稷きび死者ししゃ之の於朔月がつ月がつ半はん猶なお平常へいじょう之の朝夕あさゆう大だい祥之よしゆき後ご則のり四よん時じ祭さい焉○朝夕ちょうせき之の奠有醴酒豆まめ籩而無む黍きび稷きび至いたり月がつ朔さく殷いん奠乃有ゆう黍きび稷きび如平時じ常食じょうしょく者しゃ以下いか室しつ又また自じ有ゆう燕つばめ養よう之の饌故雖不設しつらえ黍きび稷きび而不為ふため薄うす也既奠殯官かん又また饋下室しつ者しゃ莫必神しん之の所在しょざい故こ也主人しゅじん拜はい賔如朝夕ちょうせき哭卒徹てっ徹とおる宿やど奠也舉鼎入にゅう升ます皆みな如初奠之儀ぎ卒そつ朼釋匕于鼎かなえ俎まないた行ぎょう朼者逆ぎゃく出で甸人徹てっ鼎かなえ其序醴酒菹醢黍きび稷きび俎まないた俎まないた行者ぎょうじゃ俎まないた後ご執と執と俎まないた者しゃ行ぎょう鼎かなえ可か以出其序升ます入いれ之の次つぎ其設于室豆まめ錯俎錯腊特とく黍きび稷きび當とう籩位敦啓あつひろ㑹郤諸しょ其南醴酒位い如初當とう籩位俎まないた南みなみ黍きび黍きび東ひがし稷きび㑹蓋也今文ぶん無む敦あつし○疏曰知ち當とう籩位俎まないた南みなみ黍きび黍きび東ひがし稷きび者しゃ依よ特とく牲所設しつらえ為之ためゆき也○㑹古外がい反はん祝しゅく與あずか執と豆まめ者しゃ巾はば乃出共きょう為之ためゆき也主人しゅじん要よう節ふし而踊皆みな如朝夕ゆう哭之儀ぎ月がつ半はん不ふ殷いん奠殷盛いんせい也士月がつ半はん不ふ復ふく如朔盛もり奠下尊者そんじゃ有ゆう薦こも新しん如朔奠薦こも五穀若時果物新出者徹てっ朔ついたち奠先取せんしゅ醴酒其餘取と先せん設しつらえ者しゃ敦啓あつひろ㑹面足あし序じょ出で如入啓けい㑹徹時じ不ふ復ふく蓋ぶた也面足あし執と之これ令れい足あし間あいだ鄉前ごうぜん也敦有ゆう足あし則そく敦あつし之これ形がた如今酒しゅ敦あつし其設于外如于室しつ外そと序じょ西南せいなん
33	右みぎ朔ついたち月がつ奠及薦こも新しん
34	筮宅冢人營之宅たく𦵏居きょ也冢人じん有司ゆうし掌てのひら墓地ぼち兆域者營猶度也詩云經之營之掘ほ四隅外其壤掘中南其壤為ため𦵏將はた北きた首くび故こ也既すんで朝あさ哭主人じん皆みな徃兆南みなみ北面ほくめん免めん絰兆域也新營之處免絰者求吉不敢純凶○免めん如字命いのち筮者在ざい主人しゅじん之の右みぎ命いのち尊者そんじゃ宜むべ由ゆかり右みぎ出で也少儀ぎ曰贊幣ぬさ自じ左ひだり詔みことのり辭じ自じ右みぎ筮者東面とうめん抽上韇兼執と之これ南面なんめん受命じゅめい韇藏筴之器き也兼與あずか筴執之の今こん文ぶん無む兼けん○韇音獨どく命いのち曰哀子こ某ぼう為ため其父某ぼう甫はじめ筮宅度ど兹幽宅たく兆基無有後艱某ぼう甫はじめ且字也若言げん山やま甫はじめ孔あな甫はじめ矣宅居きょ也度謀はかりごと也兹此也基もと始はじめ也言為ため其父筮葬居い今こん謀はかりごと此以為ため幽冥ゆうめい居きょ兆ちょう域いき之の始はじめ得とく無む後ご將はた有ゆう艱難かんなん乎艱難なん謂いい有ゆう非常ひじょう若わか崩壊ほうかい也孝經けい曰卜其宅兆而安厝之古文無兆基作期○註某甫はじめ且字也且者しゃ聊且虛きょ擬なずらえ之の謂いい以其人ひと無む可か指ゆび故こ曰某以虛擬なずらえ之の兆基域兆之基址也古文期無有後艱義意自備筮人許諾きょだく不ふ述じゅつ命いのち右みぎ還かえ北面ほくめん指中ゆびなか封ふう而筮卦け者しゃ在ざい左ひだり述じゅつ循也既すんで受命じゅめい而申言ごと之の曰述不ふ述じゅつ者しゃ士し禮れい略りゃく凡筮因いん㑹命筮為述じゅつ命中めいちゅう封ふう中央ちゅうおう壤也卦け者しゃ識爻卦け畫が地ち者しゃ古文こぶん述じゅつ皆みな作さく術じゅつ卒そつ筮執卦け以示命いのち筮者命いのち筮者受視反はん之の東面とうめん旅たび占うらない卒そつ進しん告つげ于命筮者與あずか主人しゅじん占うらない之の曰從卒そつ筮卦者しゃ寫うつし卦け示しめせ主人しゅじん乃受而執之の旅たび衆しゅ也反與あずか其屬共ども占うらない之の謂いい掌てのひら連山れんざん歸き藏ぞう周しゅう易者えきしゃ從したがえ猶吉ゆうきち也主人しゅじん絰哭不ふ踊おどり若わか不ふ從したがえ筮擇如初儀ぎ更さら擇よ地ち而筮之の歸かえり殯前北面ほくめん哭不踊おどり易えき位い而哭明あかり非常ひじょう○疏曰朝夕ちょうせき哭當在ざい阼階下西しもさい面めん今こん筮宅來らい北面ほくめん哭者是ぜ易えき位い非常ひじょう故こ也右みぎ筮宅兆ちょう
35	既すんで井い椁主人じん西にし面めん拜はい工こう左ひだり還かえ椁反位い哭不踊おどり婦人ふじん哭于堂どう既すんで已やめ也匠人為じんい椁刋治ち其材以井構於殯門外がい也反位い拜はい位い也既哭之則そく徃施之の竁中矣主人じん還かえ椁亦以既朝あさ哭矣○左ひだり還かえ椁循行ぎょう一週視其良楛也獻けんじ材ざい于殯門外もんがい西面北さいめきた上じょう綪主人じん徧視之の如哭椁獻素もと獻けんじ成な亦また如之材ざい明器めいき之の材ざい視し之の亦また拜はい工こう左ひだり還かえ形かたち法定ほうてい為ため素もと飾かざり治ち畢為成なり○檀だん弓ゆみ云うん既すんで殯旬而布材ざい與あずか明器めいき經けい言げん還かえ椁獻材ざい在ざい筮宅卜ぼく日び之の間あいだ知ち彼かれ二事俱在旬內外也○徧音遍あまね
36	右みぎ哭椁哭器
37	卜ぼく日び既すんで朝あさ哭皆復ふく外がい位い卜ぼく人じん先さき奠龜于西塾じゅく上南かみな首くび有ゆう席せき楚すわえ焞置于燋在ざい龜かめ東ひがし楚すわえ荊也荊焞所以ゆえん鑽灼龜かめ者しゃ燋炬也所以燃火ひ者しゃ也周禮れい菙氏掌てのひら共ども燋契以待卜ぼく事ごと凡卜以明火ひ爇燋遂とげ灼其焌契以授卜ぼく師し遂とげ以役之の○周しゅう禮あや所謂いわゆる燋即此燋所謂いわゆる焌契即そく此楚焞也○焞存悶もだえ反はん燋哉約やく反はん菙時髓ずい反はん焌音俊しゅん爇如悅えつ反はん族長ぞくちょう涖卜及宗人吉ひとよし服ふく立たて于門西東さいとう面めん南上みなみうえ占うらない者しゃ三人在其南北上卜人及執燋席者在塾西族長ぞくちょう有司ゆうし掌てのひら族ぞく人じん親おや疏者也涖臨也吉きち服ふく服ふく𤣥端はし也占者しゃ三人掌玉兆瓦兆原兆者也在塾西者南面東上○疏云宗人むねと掌てのひら禮れい之の官かん非ひ卜筮ぼくぜい者しゃ闔東扉とびら主婦しゅふ立りつ于其內扉とびら門扉もんぴ也席せき于闑西にし閾外為ため卜者ぼくしゃ也古文こぶん闑作縶閾作さく蹙○闑魚列れつ反はん宗人むねと告つげ事ごと具ぐ主人しゅじん北面ほくめん免めん絰左擁よう之の涖卜即位そくい于門東西とうざい面めん涖卜族長ぞくちょう也更西にし面めん當代とうだい主人しゅじん命いのち卜ぼく卜ぼく人じん抱だき龜かめ燋先奠龜西にし首くび燋在北きた既すんで奠燋又また執と龜かめ以待之の○疏曰卜ぼく人じん抱だき龜かめ燋謂從したがえ塾じゅく上じょう抱だき鄉きょう閾外待まち也宗そう人受ひとうけ卜ぼく人じん龜かめ示しめせ高だか以龜腹はら甲かぶと髙起所しょ當とう灼處示しめせ涖卜也涖卜受視反はん之の宗人むねと還かえ少しょう退すさ受命じゅめい受涖卜ぼく命いのち授龜宜よろし近きん受命じゅめい宜むべ郤也命いのち曰哀子こ某ぼう來日らいにち某ぼう卜ぼく𦵏其父某ぼう甫はじめ考かんがえ降ぶ無む有ゆう近きん悔考こう登とう也降下こうか也言卜ぼく此日𦵏魂たましい神しん上下じょうげ得とく無む近きん於咎悔者乎○考こう父ちち也降骨肉こつにく歸き復ふく于土也卜得とく吉則よしのり體からだ魄たま永安えいあん不ふ近きん於悔矣許諾きょだく不ふ述じゅつ命いのち還かえ即席そくせき西にし面めん坐すわ命いのち龜かめ興きょう授卜人じん龜かめ負ふ東ひがし扉とびら宗人むねと不ふ述じゅつ命いのち亦また士し禮れい略りゃく凡卜述じゅつ命いのち命いのち龜かめ異い龜かめ重じゅう威儀いぎ多た也負東ひがし扉とびら俟龜之の兆ちょう也卜ぼく人じん坐作ざさ龜かめ興きょう作さく猶なお灼也周しゅう禮れい卜ぼく人じん凡卜事ごと示しめせ高揚こうよう火ひ以作龜かめ致其墨すみ興起こうき也宗そう人受ひとうけ龜かめ示しめせ涖卜涖卜受視反はん之の宗人むねと退すさ東面とうめん乃旅占うらない卒そつ不ふ釋しゃく龜ひさし告つげ于涖卜ぼく與あずか主人しゅじん占うらない曰某日び從したがえ不ふ釋しゃく龜ひさし復ふく執と之これ也古文こぶん曰為日び授卜人じん龜かめ告つげ于主婦ふ主婦しゅふ哭不ふ執と龜かめ者しゃ下か主人しゅじん也告つげ于異爵者使し人じん告つげ于衆賔衆しゅう賔僚友りょうゆう不ふ來者らいしゃ也○疏曰上じょう云うん既すんで朝あさ哭皆復ふく外がい位い外がい位い中有ちゅうう異い爵卿大夫たいふ等とう故こ就位しゅうい告つげ之の卜ぼく人じん徹てっ龜かめ宗人むねと告つげ事ごと畢主人じん絰入哭如筮宅賔出拜はい送おく若わか不ふ從したがえ卜ぼく擇よ如初儀ぎ
38	右みぎ卜ぼく葬そう日び
39	儀禮ぎれい鄭てい註句讀卷十じゅう二に