ネット証券 ゼロの衝撃＃2Photo:123RF

SBI証券しょうけんが仕掛しかける手数料てすうりょう完全かんぜん無料むりょう化かに、ライバルは対抗たいこうできるのか――。特集とくしゅう『ネット証券しょうけん ゼロの衝撃しょうげき』（全ぜん6回かい）の＃2では、主要しゅよう5社しゃが明確めいかくに公表こうひょうしていない国内こくない株式かぶしきの売買ばいばい手数料てすうりょう率りつを独自どくじに推計すいけい。さらに収益しゅうえきに占しめる手数料てすうりょう依存いぞん度どを可視かし化かし、その金額きんがくを営業えいぎょう利益りえきと比較ひかくした。SBI以外いがいの各社かくしゃが無料むりょう化かに追随ついずいした場合ばあいの影響えいきょう度どを解明かいめいする。（ダイヤモンド編集へんしゅう部ぶ　岡田おかだ 悟さとる）

手数料てすうりょうの収益しゅうえき比率ひりつは5社しゃで大差たいさ
SBIに追随ついずいする体力たいりょくはあるのか

　インターネット証券しょうけん最大手さいおおてのSBI証券しょうけんは、国内こくない株式かぶしき売買ばいばい手数料てすうりょうを今年ことし9月がつまでに完全かんぜん無料むりょう化かする計画けいかくだ。1990年代ねんだい後半こうはんに売買ばいばい手数料てすうりょうが完全かんぜん自由じゆう化かされて以降いこう、主要しゅようネット証券しょうけんが完全かんぜん無料むりょう化かに踏ふみ切きれば、一ひとつのメルクマールとなる。

　主要しゅようネット証券しょうけんでは今いまなお、収益しゅうえきに占しめる売買ばいばい手数料てすうりょうへの依存いぞん度どが高たかいプレーヤーがいる。

　その半面はんめん、主要しゅようネット証券しょうけんの間あいだですでに手数料てすうりょう率りつに差さがあるにもかかわらず、手数料てすうりょう率りつの低ひくい会社かいしゃへのユーザーの移転いてんが完全かんぜんには起おきていないという現実げんじつもある。

　そこで、ネット証券しょうけんビジネス構造こうぞうの特徴とくちょうを前提ぜんていに、主要しゅよう5社しゃの収益しゅうえきに占しめる株式かぶしき売買ばいばい手数料てすうりょうの割合わりあい、また手数料てすうりょう収入しゅうにゅうと営業えいぎょう利益りえき額がくとを比較ひかく。SBI証券しょうけんに追随ついずいして無料むりょう化かを実施じっしすることが可能かのうなのかどうかを、各社かくしゃが明確めいかくに公表こうひょうしていない手数料てすうりょう率りつも踏ふまえて検証けんしょうした。