老後に「仲間が離れていく人」の2つの特徴、会話で即バレする共通点とは？写真しゃしんはイメージです　Photo:PIXTA

些細ささいなことでイライラしたり、空気くうきが読よめずにトンデモ発言はつげんをしたり、武勇ぶゆう伝でんを何なん度ども繰くり返かえしたり。そうした言動げんどうで周囲しゅういに迷惑めいわくを掛かける中高年ちゅうこうねん層そうは、たとえ過去かこに仕事しごとで成功せいこうしていても、若者わかものたちから「老害ろうがい」だと認定にんていされてしまいます。ですが、もちろん本人ほんにんたちは悪気わるぎがあって老害ろうがいっぽい言動げんどうをしているわけではありません。では、なぜ「やらかす」のでしょうか。医学いがく博士はかせ・平松ひらまつ類るい氏しの著書ちょしょ『「老害ろうがいの人ひと」にならないコツ』（アスコム）から抜粋ばっすいして、その答こたえをお届とどけします。今回こんかいのテーマは「仲間なかまが離はなれていく人ひと」について。

相手あいてをすぐに否定ひていして自分じぶんの意見いけんを押おし通とおす「老害ろうがい」

　知人ちじんのIさんの住すんでいるマンションには管理かんり組合くみあいがあり、そこでマンションに関かんするいろいろなことを決きめるしくみになっているそうです。

　自分じぶんたちでできることは自分じぶんたちでやろうという方針ほうしんがあり、マンションの入いり口くちや通路つうろなどは、住民じゅうみんが手分てわけして掃除そうじをしているといいます。

　Iさんによると、この管理かんり組合くみあいの役員やくいんのなかに、ものすごく押おしの強つよい男性だんせいJさんがいるとのこと。正確せいかくな年齢ねんれいはわからず、推定すいてい75歳さいくらいの人ひとといっていました。

　先日せんじつのマンションの総会そうかいでのこと。ある管理かんり組合くみあいの役員やくいんさんから「掃除そうじが楽らくになるので高こう圧あつ洗浄せんじょう機きを導入どうにゅうしませんか？」と提案ていあんがありました。それはいいと、Iさんも大だい賛成さんせいでした。

　ところが、Jさんは頭あたまから大だい反対はんたい。「今いままでどおりモップや雑巾ぞうきんでの手作業てさぎょうで問題もんだいない。大変たいへんでもそのほうが絶対ぜったいにきれいになる」と強つよく主張しゅちょうし、その結果けっか、高こう圧あつ洗浄せんじょう機きを導入どうにゅうする提案ていあんは見送みおくりとなってしまいました。

「他人たにんの意見いけんを頭あたまから否定ひていするので、正直しょうじきなところ私わたしはJさんのことが苦手にがてです」
　
　Iさんは首くびを横よこに振ふりながらこう言いいました。ほかの役員やくいんさんも、表向おもてむきは笑顔えがおで応対おうたいしているものの、内心ないしんは辟易へきえき（へきえき）しているようです。