※本記事は2020年5月1日時点の情報をもとにしています。最新情報は公式サイトをご確認ください。
投資家がトレードで勝つための大事な要素が、コスト(売買手数料)を抑えること。しかし、各証券会社は常に売買手数料の値下げ競争を行っているため、数多くの証券会社の中からもっともお得な1社を探し出すのはけっこう面倒だ。
コストの安い証券会社を見つけるひとつの方法は、売買手数料の比較記事などを参考に選ぶこと。ザイ・オンラインでも、以下の記事などで証券会社の売買手数料を比較している。
【※関連記事はこちら!】
⇒売買手数料の安さで選ぶ! 証券会社ランキング(現物取引・1約定ごと)
⇒売買手数料の安さで選ぶ! 証券会社ランキング(現物取引・1日定額制)
しかし、実はある裏ワザを使うことで、上のリンク先に載っている売買手数料ランキング1位の証券会社より、売買手数料が安くなる証券会社が存在する。GMOクリック証券だ。
上記の売買手数料ランキングを見ても分かるように、もともとGMOクリック証券の手数料体系は安めに設定されており、ふつうに使っても十分に低コストと言える。今回はそんなGMOクリック証券を、より安く、一定の金額までは無料で利用する裏ワザを解説しよう。
株、先物・オプション、FXの売買手数料が
一定の金額までキャッシュバックされる!
GMOクリック証券をさらに安く利用する裏ワザとは、スバリ「GMOインターネットグループ各社の株を買い、株主優待制度を利用する」こと。実は、GMOインターネットグループのいくつかの企業の株を保有していると、株主優待として、GMOクリック証券の売買手数料が一定の金額までキャッシュバックされるのだ。
GMOクリック証券の売買手数料がキャッシュバックされる株主優待制度をまとめたのが下の表だ。
■株主優待でGMOクリック証券の手数料がキャッシュバックされる銘柄と優待内容 |
銘柄(コード) |
保有株数と最大キャッシュバック金額 |
GMOフィナンシャルホールディングス(7177) |
・100株以上 300株未満:3000円
・300株以上 500株未満:5000円
・500株以上 1000株未満:7000円
・1000株以上 3000株未満:1万円
・3000株以上 5000株未満:1万3000円
・5000株以上:1万5000円 |
GMOインターネット(9449) |
・100株以上:5000円 |
GMOアドパートナーズ(4784) |
・100株以上:3000円 |
GMOクラウド(3788) |
・100株以上(6ヵ月以上継続保有):3000円 |
GMOペパボ(3633) |
・100株以上 200株未満:1500円
・200株以上:3000円 |
【全社共通】
・権利確定月/6月・12月(年2回)
・対象期間/10月〜翌3月(6月確定分)、4月〜9月(12月確定分)
・対象取引/現物取引、信用取引、先物・オプション取引、FXネオ取引、くりっく365取引、投資信託(投資信託は購入時の手数料のみ対象。また、投資信託はGMOアドパートナーズを除く) |
優待取りの権利確定月は、各銘柄とも6月と12月の年2回。日本株の取引に限らず、投資信託や先物・オプションやFXの売買手数料もキャッシュバック対象となる。証拠金取引でがんがんデイトレードをしている人にとっても、このキャッシュバック優待は魅力的だ。
株主優待をもっとも効率よく利用できる
銘柄の組み合わせは?
嬉しいことに、GMOインターネットグループ各社の株主優待による売買手数料キャッシュバック金額は、合算して利用できる。例えば、GMOインターネットとGMOクラウドをそれぞれ100株ずつ持っていれば、キャッシュバックの上限は合計で8000円になる。
かといって、キャッシュバックのために、上の表の5銘柄をすべて保有するのは、予算的にハードルが高いことに加え、あまり優待利回りが低いと株の値下がりリスクも怖い。では、どの株をどれだけ買うと効率が良いのだろうか?
それぞれの銘柄の優待利回りを算出したのが下の表だ(2020年5月1日時点)。
■株主優待でGMOクリック証券の売買手数料がキャッシュバックされる銘柄の配当利回り+優待利回り ※2020年5月1日終値時点
|
株価 |
保有株数ごとの優待利回り |
配当
利回り |
100株 |
200株 |
300株 |
500株 |
◆GMOフィナンシャルホールディングス(7177) |
584円 |
10.27% |
5.14% |
5.71% |
4.79% |
4.41% |
◆GMOインターネット(9449) |
2350円 |
4.26% |
2.13% |
1.42% |
0.85% |
1.03% |
◆GMOアドパートナーズ(4784) |
324円 |
18.25% |
9.26% |
6.17% |
3.70% |
2.31% |
◆GMOクラウド(3788) |
3260円 |
1.84% |
0.92% |
0.61% |
0.37% |
1.43% |
◆GMOペパボ(3633) |
1839円 |
1.63% |
1.63% |
1.09% |
0.65% |
3.53% |
※全社、1単元は100株。 |
まず、購入金額で比較すると、GMOインターネットとGMOクラウド、GMOペパボは18万〜33万円とちょっとお高め。一方、10万円以下で買いやすいのが、GMOフィナンシャルホールディングスとGMOアドパートナーズだ。
優待利回りの面から見ると、GMOフィナンシャルホールディングスとGMOインターネット、そしてGMOアドパートナーズの3社が有利だ。また、株主の権利取りをする意味では、配当利回りも気になるポイントだが、配当利回りから見ると、GMOフィナンシャルホールディングスが有利となる。
以上から、裏ワザとしては、GMOフィナンシャルホールディングス、GMOインターネット、GMOアドパートナーズの株を保有し、売買手数料のキャッシュバックを受けるのがおすすめだ。
10万円以下の売買であれば、
1年間に最大で375回のトレードが実質手数料0円に!
次に、GMOフィナンシャルホールディングスとGMOインターネット、GMOアドパートナーズの効率的な組み合わせ方を検討するため、候補となる組み合わせをCASE 1〜8まで考えて、表にまとめてみた。なお、単純な組み合わせとしては、表に入っていない「GMOフィナンシャルホールディングスとGMOインターネットを100株ずつ」といったパターンも考えられるが、同じ年間1万6000円分の最大キャッシュバック金額をゲットするなら「GMOフィナンシャルホールディングスを300株とGMOアドパートナーズを100株」のほうが必要資金が少なくてお得なので、そういうお得度の低いパターンは除外してある。
■保有株の組み合わせと最大無料金額 ※2020年5月1日終値時点
|
C
A
S
E |
銘柄ごとの保有株数 |
必要資金
合計 |
年間最大
キャッシュバック金額 |
優待
利回り |
GMOフィナンシャルHD(7177) |
GMOインターネッ(9449) |
GMOアドパートナー(4784) |
1 |
— |
— |
100株 |
3万2400円 |
6000円 |
18.52% |
2 |
100株 |
— |
100株 |
9万800円 |
1万2000円 |
13.22% |
3 |
300株 |
— |
100株 |
20万7600円 |
1万6000円 |
7.71% |
4 |
500株 |
— |
100株 |
32万4400円 |
2万円 |
6.17% |
5 |
100株 |
100株 |
100株 |
32万5800円 |
2万2000円 |
6.75% |
6 |
300株 |
100株 |
100株 |
44万2600円 |
2万6000円 |
5.87% |
7 |
500株 |
100株 |
100株 |
55万9400円 |
3万円 |
5.36% |
8 |
1000株 |
100株 |
100株 |
85万1400円 |
3万6000円 |
4.23% |
あとは、この中から自分が1年間に使いそうな売買手数料と優待利回りをもとに、自分に合った組み合わせを選べば良い。優待利回りが高いほど株価の下落リスクに対して強いので、年間最大キャッシュバック金額とリスクヘッジのバランスを考えることが重要だ。
とは言え、「2万円分の売買手数料」と言われてもピンと来ない人も多いだろう。そこで、CASEごとの年間最大キャッシュバック金額が、通常の売買手数料の何回分にあたるのかを簡単にまとめてみた。実際に取引する場合は「約定金額が10万円超〜20万円以下ばかり」ということはないだろうが、イメージする上での参考にはなるだろう。
■約定金額ごとの手数料無料で売買できる回数 ※2020年5月1日時点
|
C
A
S
E |
最大
キャッシュバック金額 |
約定金額ごとの実質無料回数 |
〜10万円
(96円/回・税込)
|
〜20万円
(107円/回・税込)
|
〜50万円
(265円/回・税込)
|
〜100万円
(479円/回・税込)
|
1 |
6000円 |
62回 |
56回 |
22回 |
12回 |
2 |
1万2000円 |
125回 |
112回 |
45回 |
25回 |
3 |
1万6000円 |
166回 |
149回 |
60回 |
33回 |
4 |
2万円 |
208回 |
186回 |
75回 |
41回 |
5 |
2万2000円 |
229回 |
205回 |
83回 |
45回 |
6 |
2万6000円 |
270回 |
242回 |
98回 |
54回 |
7 |
3万円 |
312回 |
280回 |
113回 |
62回 |
8 |
3万6000円 |
375回 |
336回 |
135回 |
75回 |
例えば「CASE 6」だと、1回10万円超〜20万円以下の取引が、1年間に242回、月に約20回まで実質無料となる。一方、「50万円超100万円以下の取引を月1回程度、年間12回くらいしか行わない」という中長期スパンの投資家なら、「CASE 1」で十分ということがわかる。
それぞれの株主優待は半年ごとにもらえるので、はじめは「CASA 2」の組み合わせで買っておき、足りなそうであればGMOフィナンシャルホールディングスを200株買い足し、「CASE 3」にする、という買い方もいいだろう。
最近では、SBI証券や楽天証券、松井証券、岡三オンライン証券の4社が、「1日50万円までの取引は売買手数料0円」という1日定額制の料金プランを提供しているので、「1日の取引金額が50万円を超えることはない」という人は、そちらを選んだ方がお得だ。ただ、「1日50万円を超える可能性が少しでもある」のであれば、GMOクリック証券のほうがお得となる可能性は高いだろう。
実はこの裏ワザは個人投資家の間でも有名で、株主優待名人の桐谷さんや、ザイ・オンラインで連載をしている億トレーダー・立川一さんも実際に利用している。
【※関連記事はこちら!】
■株主優待名人の桐谷さんお墨付きのネット証券は? 手数料、使い勝手で口座を使い分けるのが桐谷流! ~桐谷広人さんの「ネット証券口座事情」~
■「連続増配の株を買う」だけで資産1億円超を達成! サラリーマン投資家・立川一さんが編み出したシンプル&ユニークな「増配銘柄投資法」を解説!
株主優待狙いで株を買う場合
株価の下落リスクに注意!
この裏ワザを実行する場合、気になるのは株価の変動リスクだ。いくら売買手数料で得をしても、株価が暴落してはそれ以上の損失を被ってしまう。
GMOフィナンシャルホールディングスとGMOインターネット、GMOアドパートナーズのチャートは次の通りだ。
■GMOフィナンシャルホールディングス(7177)チャート/週足・3年
■GMOインターネット(9449)チャート/週足・3年
■GMOアドパートナーズ(4784)チャート/週足・3年
直近3年の値動きを見ると、どの銘柄もそれなりに値動きが大きく、最安値は最高値の40〜50%くらいしかない。ただ、優待利回り+配当利回りがそれなりに高いので、数年単位で長期保有するつもりでいれば、トータルでマイナスになるリスクはそれだけ低くなる。株価下落が心配な人は、優待利回りだけで10%以上ある「CASE 1」か「CASE 2」を選ぶといいだろう。
また、株価は日々値動きしているので、日経平均株価の暴落時など、できるだけ安い時期に「押し目買い」するなどの工夫も大切だ。
GMOクリック証券は、売買手数料以外の魅力も多い
ここまでGMOクリック証券を安く利用する裏ワザを紹介してきたが、GMOクリック証券はコスト以外にもおすすめポイントが多い。最後にGMOクリック証券自体の特徴やメリットを紹介しておこう。
そもそもGMOクリック証券は2006年にサービスを開始し、ネット証券としては後発組と言える。そのため、SBI証券や楽天証券などに比べると知名度は低めだが、実はネット証券の中では大手の一角を占めるまでに成長している。
開業当初は、売買手数料が激安である一方、取引ツールはシンプルであり、「低コストとシンプルな機能で、取引に特化した証券会社」という印象だった。
しかし、その後サービス年数を経るにつれて、取引ツールの「はっちゅう君」が高機能ツールへと進化。また、初心者向けのウェブ版ツール「レーザートレード」もリリースした。投資情報に関しても、アナリストレポートや企業分析情報が増加した。
株以外の人気商品としては、CFD(差金決済取引)がある。CFDとは、国内外の株価指数、金や原油などの商品、海外ETF・REIT、メジャーな外国株といった多彩な商品を、FXのような感覚で、レバレッジをかけながら売買できる金融商品。品揃えが豊富で、CFDを通せば、世界中の金融商品を気軽に取引できる。
さらに最近では、低コストの投資信託や、貸株サービスなど新サービスの提供も始めている。
GMOクリック証券では、株式に限らず、FX、CFD、先物・オプションなど、低コストでサービスを提供するスタンスを、サービス開始以来ずっと継続している。
【まとめ】
少しでも売買手数料が安い証券会社を探しているなら
GMOクリック証券の裏ワザは検討する価値あり!
以上、今回はGMOクリック証券を非常に安く、一定回数までは無料で利用する裏ワザを紹介した。
株主優待を利用する以上、株価の値下がりリスクはあるが、それを加味しても十分に魅力的な裏ワザだ。特に長期的にGMOクリック証券を利用するのであれば、値下がりリスクはかなり抑えることができる。
少しでも売買手数料の安い証券会社を探している人にとって、検討する価値は十分にあるだろう。
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。 |
【SBI証券×ザイ・オンライン】タイアップ企画
新規口座開設+条件クリアした人全員に
現金2000円プレゼント!⇒関連記事はこちら
-
「業界最安値水準」の売買手数料が魅力!
桐谷さんも愛用⇒関連記事はこちら
-
米国株や中国株の取扱数が、ネット証券で
トップクラス!⇒関連記事はこちら
-
1日50万円の取引まで「売買手数料無料」で
桐谷さんもオススメ!⇒関連記事はこちら